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「投資レジェンドが教える ヤバい会社(藤野英人)」という本はとてもオススメ!

2017年06月16日 01時00分00秒 | 
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 「投資レジェンドが教える ヤバい会社」という本は、目に見えない会社の本質を可視化された事象から迫ったもので、筆者の取材メモや経験から68の法則と、会社を見分ける3つの基準(ナオコの原則)等について分かりやすく説明したものです♪

 筆者は資産運用会社レオス・キャピタルワークスで代表取締役社長兼最高投資責任者を務めるファンドマネジャーの藤野英人さんです。

 また本書は2013年に出版された「儲かる会社、つぶれる会社の法則」を基に大幅に加筆・修正されたものですが、その本も「伸びる会社ダメな会社の法則」「スリッパの法則」を基に出版されたようです^_^)

 それらの本はどれも読んだことがあるので、本書は同じ内容のものもありましたが、改めて「神は細部に宿る」という言葉があるように、会社の本質は社長の話し方や倹約しているか、メモをとっているかなど細かいところによく表れるということが分かり、投資の参考にもなりますし、今後のより良い自分や会社、社会へのヒントにもなり、とてもオススメです♪

特に以下についてはナルホドと思いましたね♪

・人事の世界で有名な「ピーターの法則」(日本の大手企業の場合は組織内のポジションは辞めることがないので、それ以上は出世できない無能な人で溢れてしまう)

・経営トップの知名度と株価はある程度連動する

・流れが一つなのが一流、流れが二つあるのは二流。目標や方針にブレがなく、ビジョンが明確で、その浸透に尽力している会社こそ一流にふさわしい

・コンプレックスは人を動かす大きな原動力となる

・成功する社長にはねばり強く諦めない姿勢があり、明るいか暗いかではなく話していてパワーを感じるかどうか、タフさがあるかがポイント。

・成功企業の社長は倹約家でタクシーすらほとんど乗らない

・成功している人ほど有用な情報を逃さず細かくメモをとる

・お茶を飲み干し、ありがとうと言える社長の会社は株価は上がりやすい

・ヤフーファイナンス等の掲示板が賑わっていれば株価には成長性がすでに織り込み済み

・豪華な社長室と同様、企業の経営に豪華なクルマは不要

・コピー機の周辺やトイレが汚い会社への投資は損をする

・若い経営者への交代はプラスであることが多い
 

「投資レジェンドが教える ヤバい会社」という本は、投資の参考になるだけではなく、今後のより良い自分や会社、社会へのヒントにもなり、とてもオススメです♪

以下はこの本のポイント等です。

・皆さんは、人事の世界で有名な「ピーターの法則」をご存じでしょうか。サラリーマンが能力に応じて出世していくとすると、いずれ能力の限界を迎えて「課長止まり」となる人もいれば「部長止まり」になる人もいます。つまり課長止まりの人は「それ以上になれない能力の人ということになるわけです。すると結局、組織のポジションは「そこまでしか昇進できない人」で埋め尽くされていくことになります。これがピーターの法則です。外資系企業の場合、多くは「アップ・オア・アウト(昇進するか、さもなくば辞めるか)」の世界なので、ピーターの法則は回避されます。一方、日本の大手企業の場合、「昇進できなくなれば辞める」という考え方は一般的でありませんから、ピーターの法則で考えれば組織内のポジションは「それ以上は出世できない無能な人」であふれることになってしまうでしょう。「無能な人」がどんどん溢れる組織は不活性化し、事なかれ主義に陥りがちになります。いわゆる「大企業病」の症状の一つです。このような企業風土の中、人気が限られているサラリーマン経営者には、「この情報を開示して株価が下がったら自分の評価も下がる。それならとりあえず問題を先送りしよう」というバイアスがかかりやすくなります。実際、東芝では歴代社長が3代にわたって不正会計を申し送り事項としてきました。病巣が小さいうちに手を打つこともできたはずですが、事態が悪化していることに蓋をし続け、米国の原発事業で巻き返しをはかろうと大博打を打ち、にっちもさっちもいかなくなってしまったわけです。東芝の問題は特殊なケースではなく、サラリーマン経営者が率いる大企業では似たような問題がいくらでも起こりうるだろうと考えています。

・経営トップの知名度と株価はある程度連動しています。これは、経営トップが自分の顔と名前を出してコメントを発しており、メッセージを広く伝える力があることに負うところが大きいと見ていいでしょう。会社はトップ次第で大きく変わるのです。孫正義や柳井正氏、三木谷浩史氏を悪くいう人は少なからずいます。確かに彼らの悪口をいったほうが注目を集めやすいでしょう。しかし私は、評判の良し悪しではなく、顔と名前が一致する経営者がメッセージを発信できていること自体が評価されるべきではないかと思うのです。

・世の中には「一流企業」「二流企業」というように企業を格付けする表現がありますが、これには「流れが一つなのは”一流”」「流れが二つあるのは”二流”」という解釈があります。つまり、目標や方針にブレがなく、ビジョンが明確で、その浸透に尽力している会社こそ”一流”と呼ぶにふさわしいということです。

・分析・計測機器メーカーの堀場製作所の社是は「おもしろおかしく」です。同社のウェブサイトによれば、これは「人生の一番良い時期を過ごす「会社での日常」を自らの力で「おもしろおかしい」ものにして、健全で実り多い人生にしてほしい」「そのために会社は「おもしろおかしく」働ける舞台を提供します」「従業員が「おもしろおかしく」仕事をすれば、発想力や想像力が増すとともに、効率も上がり企業価値が高まります」ということ。この社是は社員に強烈に浸透しており、それが会社の強みとなって成長し続けているのです。

・実はGMOインターネットが危機に瀕していた頃、私たちレオス・キャピタワークスでは、同社の株を買うという決断を下していました。当時、熊谷氏にインタビューし、「GMOインターネットが復活できる可能性は高い」と感じたからです。自宅も含め自分の資産を投じての背水の陣という態度からして、本気で勝負をかけていることがわかりましたし、本業は順調でしたから、負の処理が終われば成長軌道に乗るだろうと判断していました。何より熊谷氏がインタビューで率直に隠し事をせず話をしてくれたので、私たちも「それなら株を買いましょう」といえたのです。じっくり話したインタビューからは、熊谷氏の性格や考え方などがよく理解できました。私はそのときから今でも熊谷氏を覚悟のある経営者だと思っています。

・投資するにあたって、経営者の過去について聞くことは重要です。それは、経営の原動力が何から生まれているかを探るヒントになるからです。会社のトップに立つほどの人は、探れば必ず背景に強いモチベーションを持っているものです。そして、その多くはコンプレックスから生まれています。気づいている方も多いと思いますが、日本には目に見えないピラミッド社会があります。そしてその根底には学歴偏重主義や日本人純血主義といったものが流れているのです。就職活動でもわかる通り、学歴が高卒以下だったり、また日本人でなかったり、貧困家庭で生まれ育ったりした人には非常に厳しい社会です。上場企業の社長には、学歴によって就職に苦労したり、人種的な偏見から門戸を閉ざされて悔しい思いをしたり、あるいは極貧生活から抜け出すために自らビジネスを始めたといった過去を背負っている人が少なくありません。大病をしたことがある人や家庭内暴力の被害を受けていたという人もいます。私は中小企業を約30年にわたって専門に見続けてきましたが、2000年頃までに登場した経営者は、こうした日本の「普通」に加わることができない経歴を持つ人物が非常に多かったと思います。つまり、どこも雇ってくれなかったので起業したのです。コンプレックスは、人を動かす大きな原動力となります。ピラミッドから排除されたことに対する無意識の復讐心や「苦境を何とか抜け出したい」と願う気持ちが強い闘争心を生み、会社を引っ張る力になるのです。

・コンプレックスが原動力になっている場合、コンプレックスが解消されると闘争心が消えてしまうことがあります。特に金銭的に恵まれなかった人の場合、お金持ちになるとモチベーションをなくしやすいようです。もちろんどんなに稼いでも、上場してもコンプレックスを抱え続け、それをエネルギーに変えて邁進し続ける経営者もいます。このタイプの経営者は、モチベーションが高く、事業に対して常に意欲的で、株価に対しても敏感です。株価が下がるということは自分の資産が減ってしまうわけですから、いいタイミングで株価の支えになるような「自社株買い」「配当の増額」などを発表するので、投資に値するといえます。

・実は思考がポジティブかネガティブに関わらず、成功する社長には共通するものがあります。それは粘り強くあきらめない姿勢です。「粘り強い」とひと口にいっても、ちょっと陰気な感じでねちねちとあきらめずにじっくりやる人もいれば、明るく「頑張るぞ!」と口にして走り続ける人もいるというわけです。不思議なことに、あきらめない不屈の精神を持っている人というのは、ポジティブかネガティブかは関係なく、話しているとこちらの元気が出てくるものです。ネガティブ・シンキングの社長の場合、「最悪の事態」を想定して対応策を練っていることが多く、話していると「この社長が出した売上目標だったら、きっと達成するだろう」とか、「最悪な状況をイメージしているからこそ、この困難も乗り切れるに違いない」と安心感を覚えるのです。「いい社長」というと、つい「明るく元気でポジティブ」というイメージを抱きがちですが、明るいか暗いかではなく、話していてパワーを感じるかどうか、タフさがあるかどうかに注目すべきなのです。

・成功している経営者の方とたくさんお付き合いをしていると、成功企業の社長の中には、どれだけ経費を抑えているか”ケチ自慢”をする人もいます。これは経営者としては正しいスタンスです。もともと倹約家で、タクシーすらほとんど乗らないという人もいます。私が見るところ、ハイヤーを好むのはサラリーマン経営者のほうが多く、また会社の経費に無頓着な人も少なくありません。ケチな社長は、その面では社員からは不人気かもしれません。しかし、経営者としてはそれくらいのほうがいいのです。利益を生み出すには、売上げを上げるか、コストを下げるしかありません。あの日産のカルロス・ゴーン会長がかつて「コストカッター」という異名を持っていたことからもわかるように、コストを常に意識することによって会社の利益が上がるケースが多いのです。コストに口うるさい社長の下で働いている人は「社長がケチでよかった」と考えるべきでしょう。

・成功している経営者は「細かい」人が多いことも特徴です。お付き合いしていると、常に細部にまで気を配り、何事も徹底的に改善しようとする人ばかりであることがわかります。経営者というと豪快なイメージを持つ方もいると思いますが、ビジネスの場ではすみずみまで目が行き届くタイプがほとんどで、まず例外はありません。多少アバウトな経営者が上々にまでこぎつけることも皆無ではありませんが、持続的に成長はできません。これはおそらく、厳しい競争を勝ち抜くには、いい商品やサービスをより低価格で提供することが求められるからでしょう。それは小さな業務改善の積み重ねが可能にします。「神は細部に宿る」という言葉の通り、小さなこと一つひとつに気を配っているかどうかに本質的な意味があるのだと思います。

・もうひとつ、経営者の方と接していてわかるのは、成功している人ほど、有用な情報を逃さず細かくメモをとっているということです。誰かと対談している最中はもちろん、食事中などでもさっと手帳を取り出してメモしたり、携帯電話に録音したりしてこまめに記録しています。有名なところではTSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブの創業者、増田宗昭氏がメモ魔です。講演会で話している最中や、枕元にもメモが置いてあってしょっちゅうメモしているそうです。他にも、GMOインターネットの熊谷正寿会長やソフトブレーンの元会長である宗文洲氏もメモ魔で有名です。新規事業のアイデアや、やるべきタスク、心に響いた言葉まで常に情報に対してアンテナが立っているのは、「貪欲に学ぼう、成長しよう」という意欲の表れで、成長する会社のリーダーとしてふさわしいと思います。私はいつでも、このようなリーダーが率いる「成長する企業」への投資をしていきたいと思っています。

・起業を訪問するなどして社長に会うときは、その言動を細かいところまで注意深く見ています。そこで気がついたのが、「お茶を飲み干す社長の会社は、株価が上がる」という法則です。これはマナーとしてお茶を飲み干すのがよいといった話ではなく、「勢いのある会社の経営者は、お茶もあっという間に飲み干す」ということです。創業者やオーナー企業の社長は、なぜかお茶をがぶ飲みする人が少なくないのですが、おれはそれだけエネルギーに満ち溢れているということなのかもしれません。ちなみにサラリーマン経営者の場合は若い頃からマナーを叩き込まれているからか、お茶をがぶ飲みするような人はあまりいません。相手に勧められるまでお茶に手をつけない人、勧められても飲まない人もいます。もちろん、お茶を飲まないのが悪いということではありませんが、お茶を飲み干さない人は慎重であったり型にはまっていたりすることが多い印象です。お茶についていえば、私はお茶を出されたときにその社長が「ありがとう」というかどうかも気になります。もちろん話に夢中になっていれば「ありがとう」というタイミングを逃すことはありますが、中にはお茶を出してくれる人がその場にいることをまったく気に留めていない様子の人もいます。私はこうしたちょっとした場面でもきちんと「ありがとう」をいえる人のほうがいい経営者である可能性が高いと思っています。

・レストランなどでお店の人に対して威張ったりぞんざいな態度を取ったりする人は少なくありませんが、そういった社長は自社の社員に対する態度も似たようなものだろうと思います。一方でお店で自然に「ありがとう」をいえる人、お店の人を元気づけるようなコミュニケーションができる人がトップなら、その会社はいい企業文化を持っているはずです。「ありがとう」をいう人は、お店では「お金を払う以上の価値を提供するお客様」として歓迎されます。これは一事が万事で、社員に「ありがとう」をいえるトップなら、社員のモチベーションは高まるでしょう。私はそのようなトップがいる企業に投資をしたほうが成功する可能性は高いと思っています。

・たとえば日産自動車のカルロス・ゴーン会長やソフトバンクグループの孫正義社長がラーメンをつくって出している姿は、実は想像しやすいと思いませんか?私には、きっと彼らは人気のラーメン店をつくってどんどんチェーン展開するに違いないと思えます。こうして考えてみると、経営者として人をモチベートする力というのは、サラリーマンが出世競争を勝ち抜く力とは本質的に異なるものなのだということにも気づくでしょう。逆に「ラーメン店を経営して失敗しそうな人」というのは、たとえば「気が利かない」「偉そうにしていて自分では動かない」「愛嬌がない」「オーナーシップがない」人です。東芝問題の報道で歴代社長のインタビューを見たときは、「この人たちがラーメン店をつくったら、つぶしてしまっていただろうな」と思ったものです。皆さんも、投資先などの企業のトップについて「この人はラーメン店をつくって成功させられそうかな」とイメージしたり、その会社の従業員と「社長がラーメン店をつくったら成功させられそうだと思いますか?」と話したりしてみてください。きっと、新たな気づきがえられるはずです。

・私は経営者に会う前に、相手がフェイスブックやツイッターを利用していればそれを読んでおくようにしています。SNSは、その経営者がどんな人なのか、事前に人間性を探るための重要なツールです。これは個人投資家の方も応用できる方法でしょう。経営者のSNSは継続的にウォッチしましょう。ポイントは「その人が何を大切だと思っているのか」を知ることです。シェアしたり「いいね!」をつけたりするニュースを見れば、その人の関心事、たとえば「人権問題や男女差別の問題に敏感なんだな」といったことが見えてきます。フェイスブック上でどんな人と友達になっているのか、どんな人をフォローしているのかを見れば、人間関係の築き方などが伺えることもあるものです。

・私がSNSで重視しているのは、ポジティブな話ばかり書かないことです。これは、常に前向きな書き込みばかりしていると読むほうが疲れてしまいますし、あまり共感ができないのではないかと思っているからです。だいたい7~8割くらいは前向きな話を書きますが、時には毒のある発言もします。こういったことをあまり意識しすぎるのもよくないと思うのですが、いずれにしても、自分を大きく見せたり小さく見せたりするのは不適切だと考えているので、「できるだけ等身大に近い自分を見せよう」と心がけています。

・長く経営者を観察し続けていると、よく変わることもあれば悪く変わることもありますが、どちらかといえば「いい社長がダメになっていく」ケースのほうが多いといえます。いい方向に変わるケースはそう多くはなく、だからこそ「社長が心を入れ替えた」というのは投資の大チャンスになるといえるでしょう。「男子三日会わざればかつ目して見よ」という言葉がありますが、男性か女性かを問わず、人は大きく変わるときには変わるものです。その変化を見逃さないためには、何よりもまず偏見を持たないこと、そして一度ダメだと思っても観察を続けることが重要なのだと思っています。

・企業名と社長の名前で画像検索をしてみると、普通の会社の社長なら何らかの写真がひっかかってくるものです。インタビューや講演会など、社長の顔が撮影されてネット上にアップされる機会はたくさんあるからです。ところが、中には画像検索をしても1枚も写真が出てこない人がいます。SNS全盛の今の時代にネット上に写真が「1枚も」出てこない社長というのは、あらゆる場面で「撮るな、載せるな」と指示し、アップされれば削除の依頼をしていたと考えるのが自然です。これはかなり後ろ暗いところがあると想像できますから、こういった企業に投資するのは避けるべきだと思います。

・もしこれから投資しようと考えている企業があったら、一度掲示板チェックしてみてください。さまざまな「法則」から投資に値する企業だと思えても、掲示板が賑わっていれば株価には成長性がすでに織り込み済みである可能性があります。逆に掲示板が閑散としていれば投資のチャンスかもしれません。

・豪華な社長室と同様、企業の経営に豪華なクルマは必要ありません。高級外車を乗り回す社長は少なくありませんが、日本文化ではこうした行動が「儲かっていることをひけらかしている」などと受け止められて反感を買うことも多く、高級外車が経営にプラスの影響を与える場面は皆無といっていいでしょう。その意味で、高級外車を会社名義で買っているとすれば、会社の資金の使い方が適切でないと考えられます。趣味で高級外車に乗るのは構いませんが、その場合は個人のお金で購入すべきなのです。

・コピー機周りは、ちょっと気を抜くとすず雑然としてしまうもの。コピー機の周辺が非常にきれいに片づいている会社で会れば、社員が意識的に掃除をしていることが明らかですから、プラスの評価をしていと思います。

・日本企業では女性の意見がビジネスになかなか反映されていないという現状があります。企業の役員は男性ばかりで、女性向けの商品やサービスを主力とする企業でも女性役員がいないところがザラにあるのです。禁煙は女性活用が声高に叫ばれるようになっていますが、そもそも顧客である女性の意見をしっかり吸い上げようと思えば、女性の登用には積極的にならざるを得ないはずです。それができていない会社に成長を望むのは難しいといえるでしょう。

・実は情報開示が「多すぎる」企業には注意が必要です。これは頻繁にさまざまな情報を開示することで期待感をあおり、株価を上げようとしている可能性があるからです。ニュースリリースなどで頻繁に情報を出している企業、中でも「事業提携」や「新商品・サービス」の話題が多く、まだ実際にはスタートしていない案件を「今後開始する予定」としてどんどん発表しているところには注意したほうがいいでしょう。さらにいえば、頻繁な開示に加え、社長が時価総額に言及していたら、まさにこの法則が当てはまるケースかもしれまえん。時価総額を大きくすることばかり腐心し、薄っぺらな情報開示で株価をつり上げているとすれば、いずれ株価は大きく下がることになるでしょう。

・全般的な傾向としては「若い経営者への交代はプラスであることが多い」といえます。データからは、社長が30代、40代の会社は売上高の伸び率が非常に高く、株価のパフォーマンスも好調という傾向が見て取れます。これは、一般的に若いほど時代の流れに乗りやすく柔軟な思考ができるからでしょう。社長を務めるのは60~70代くらいの経験豊富な人がよいというイメージを持っている方がいるかもしれませんが、シニアから若い世代への社長交代を年齢だけでネガティブに捉えるべきではありません。

・ちなみに社長の年齢に関して高齢経営者は「老害」と呼ばれがちですが、80歳以上の「超ベテラン経営者」が率いる企業はパフォーマンスがよいというデータもあります。これは80代まで生き残り、経営者として現場に立ち続けられた「残存者」は、特別な生命力や経験値があるということではないかと思います。尊敬を込めていうなら、彼らは「化け物経営者」たちなのです。

・国内最大級のファッション通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイでは、社内恋愛・社内結婚が推奨されています。独身社員の「社内合コン」や、くじ引きで決めた社内の人とランチに行く「サプライズランチ」といった制度も充実してます。会社公認で絆を強めていくことができるため、結婚したあとも寿退社どころか、両者とも会社への愛着・ロイヤリティが高まっていくようです。さらにスタートトゥデイでは子育てや家族とのプライベートの時間をもっと充実させることができるように、と斬新な試みをスタートしています。1日の労働時間を8時間から6時間にするという制度です。社員は9時に出勤し、15時には業務を終えて退勤するのです。ランチタイムなしで6時間集中して仕事をするほか、無駄な業務の見直しなどで効率改善を図っており、労働時間を4分の1もカットしたのに給与は従来通り支給されています。6時間労働は、社員に勤務時間以外の時間をより豊かに活用してもらうことが狙いです。もちろん、このような大胆な制度の変更には、大前提として社員が自分のしている仕事を見直し、改善して、時間あたりの仕事の密度を濃くしなくてはなりません。仕事に集中して取り組むからこそプライベートをしっかり確保でき、仕事もプライベートも楽しむことで精神的な充足感も得られ、仕事で面白いアウトプットが生まれやすくなる-そんな高循環が期待できるのではないでしょうか。

・「ヤンキーの虎」企業の業態のひとつとして注目しえいるのは、生鮮食品なども扱う中型のドラッグストアです。全国各地で「ヤンキーの虎」企業がこうした店舗を多数出店しており、イオンが展開するショッピングセンターを猛追しています。これは地方で高齢化が進み、「クルマで毎日ショッピングセンターに買い物に行くのはおっくうだ」と感じる層が増えていることが背景にあるようです。近所にある食品スーパー兼ドラッグストアなら、駐車場から店舗の入り口までの距離も近く、さほど広くない店舗をくるっと回ればひと通りの買い物を楽に済ませられます。こうして一見「中途半端」に見える小規模スーパーが、高齢者たちのハートをがっちり掴んでいるわけです。こうした業態で勝負している企業の代表例は、九州を拠点に全国へドラッグストアを展開するコスモス薬品でしょう。中部・北陸地方で強いのは、福井に地盤を持つゲンキー。東北地方では、岩手県に本社を持つ薬王堂に注目しています。

・東証二部上場企業、東証マザーズ上場企業が東証一部に昇格するというのは、「より厳しい審査基準をクリアできた企業という証しにもなるため、一般にはポジティブにとらえられる出来事です。しかし、東証二部・マザーズから一部への指定替えも、IPOのときと同様の危険性をはらんでいます。過去、多くの中堅企業を見てきた経験からいえば、東証二部・マザーズ上場企業は「東証一部に上がる1年前」が業績のピークということが少なくありません。おそらく東証一部に上がった瞬間、気がゆるんでしまうのでしょう。未上場企業が上場し、さらに東証二部・マザーズから東証一部を目指すというのは、企業にとっては馬が鼻先にニンジンをぶら下げられたのと同じ状態といえます。東証一部への上場が目的化した企業は、一部に上がるという”最後のニンジン”を食べてしまえば、必死に走る必要がなくなってしまうのです。

・「会社を創業すると、失敗企業はだいたい3年以内に決着がつく。一方で、成功企業には7年程度の時間を要する」という意味です。一般には、3年で7割程度が廃業し、創業から10年経って生き残るのはそのうち3割程度。ベンチャー企業にとっては、10年経営を続けるだけでも相当に大変なことなのです。

良かった本まとめ(2016年下半期)

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