東京五輪エンブレム・デザイン中央の縦長方形の黒色に葬式用の幔幕の連想から死の象徴を見てしまった

2015-07-26 09:01:17 | 政治

 ――死が中央にでんと居座っているかのようだ。――

 7月24日、2020年東京オリンピック・パラリンピックの大会シンボルとなる公式エンブレムが発表された。エンブレムとはブレザーの胸や自動車などにつける紋章のことだそうだ。

 オリンピックの方のデザインがどのようなイメージで成り立たせているのか、「NHK NEWS WEB」記事、《東京五輪 エンブレムは「T」をイメージ》(2015年7月24日 22時52分)から見てみる。

 デザイン全体は、「TOKYO(東京)」、「TEAM(チーム)」、「明日」を意味する「TOMORROW(トゥモロー)」の3つの言葉の頭文字の「T」をイメージしたと解説にあるから、ゴールド色の左側上部縦横二等辺で底辺に当たる斜線個所が部分的円状をしているデザインは「T」の字の上部横棒の左側のはみ出しに当たり、右側はみ出しは真紅色の小さな円形で表現しているということなのだろう。

 この真紅色の日の丸様の小さな円は、日の丸だとしたら遠慮がちな大きさに見えるが、「ひとりひとりのハートの鼓動」を表徴させていると記事は解説している。

 左側上部の形を逆転させた右側下部の灰色(に見える)個所は単に「T」の字の内側を円形に見せる必要上、対角線上に反転させて位置させたデザインであろう。

 このはっきりとしない円形は「1つになった世界」を表現させているそうだ。

 はっきりとしない円形で表現させた「1つになった世界」とは不確かな世界を象徴させているとも解釈できて、なかなか意味深となる。

 中央の幅の広い黒色で表現した縦長方形は「T」の字の縦棒に当たり、この黒色は全ての色が集まって生まれる色であることから、「多様性」を表現しているそうだと記事は説明している。

 「T」の字の縦棒は頭の横棒のバランスを取る支柱、あるいは土台を意味するだろうから、「ひとりひとりのハートの鼓動」を持った、太く逞しい縦長方形で表した「多様性」が、「TOKYO」、「TEAM」、「TOMORROW」を支えて、「1つになった世界」を形成していくということになるのだろう。

 意味としては素晴らしい。

 但しパッと見た感覚でデザイナーがそれぞれに込めた意味を把えることができるデザインとなっているかどうかである。

 いくら黒色が全ての色が集まって生まれる色であることから「多様性」を象徴させていたとしても、縦長方形の黒色の太い柱が中央にデンと位置していて、支柱もしくは土台として他を支えるという意味づけを見た感じだけで解釈できるのだろうか。

 解釈できるとしたら、何ら問題はないことになる。

 もし解釈できないとしたら、デザイン自体の素晴らしさを感じ取るためにはデザイナーが意味させているところを常に頭に入れておいて、意味しているとおりの解釈を施して見なければならない。

 私自身はパッと見たとき、中心に「T」の字を置いていることは分かったが、失礼なことではあるが、「T」の字の縦長方形の黒色を葬式のときに使う、白黒を交互に配色した幔幕(鯨幕)の黒色部分の縦長の一片に見てしまった。

 いわば死の象徴に見えてしまった。

 その連想からだろう、「T」の字の頭の右側はみ出しのゴールドの形状が、「T」の字の縦長方形の黒色の縦棒と合わせて死神が持つ鎌に見え、「T」の字の横棒右側はみ出しとしてデザインさせた日の丸様の真紅色の小さな円を死に往く者の魂のこの世への縋(すが)りに見えた。

 美意識がその程度だと言ってしまえば、おしまいだが、なおかつ人間がひねくれ者に仕上がっている。きっと評判は上々なのだろう。上記記事は室伏広治選手の「遊び心のある素晴らしいデザインだと思う」との声も伝えている。

 考え過ぎて、意味を込め過ぎたといったことはないはずだ。


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