ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「飼養管理、腸内環境で、豚の抗病性を高める」

2020-01-16 09:23:30 | 日記
養豚農業経営の指標としては、環境の整備が第一に取り上げられます。 まず、豚舎周辺にミミズがいるか、いないかです。ミミズがいれば、それは酸性地であり、そのため病原体や寄生虫などが溢れていると考えてみるべきです。 次に、豚舎内に対しての太陽光線の斜入角度も考えてみるべきでしょう。特に繁殖関係の豚舎内に奥の床面から、どのくらいの高さまで太陽光が斜入しているかは確認してみるべきです。当然、風通しの良いことも大切ですし、床面の水はけなども気をつけることです。 豚の生理的環境づくりでは、腸内細菌叢の健全な働きを補助することが重要です。一部では各種菌類の利用なども言われています。また乳酸菌の利用なども言われていますが、腸管を通過するのが一般的です。 腸内細菌叢に変化を与え、それにより消化吸収を良くして、豚の体内の機能を活性化させ、免疫賦活作用を高め、免疫抗体を上げることが示されているものとして、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スが認められています。 豚における肺炎、ヘルペス、そのほかの伝染病のオ-エスキ-病など、これを普及して約30年、ほとんど発生の報告がありません。 発情再帰もはっきりと分かり、子豚の産子数も年間一腹20頭以上で育成率も良く、肉豚出荷をもって育成率と示しています。 環境問題で一番といわれる、悪臭がないのが容易に処理されて周囲からの苦情もなく、ハエの発生も騒ぐほどでなく、ゆっくりと経営できるほどです。 排水の状況として、BOD、CODは国の基準の1/3以下、大腸菌も極めて激減し、ゼロと表示してもよいほどです。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、東京農業大学の住之江研究室で創られたものです。私たちもそれを誇りとして、また学術的に現れる結果を見とどけての普及をしている次第です。養豚農業経営とは家族労作経営なのです。多くの問題を抱えた経営の中で、豚の健康管理が安全で安定することが第一と考えます。 豚の疾病と薬品の知識は、一般で良いのです。とにかく病気を発症させない飼養管理が大切です。 いろいろなことをやってみて、万策つき最後の砦と言うか、ほとんどの人が、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スに到達し、経営の巻き返しに成功しています。 ワクチンの利用とその抗体価を認識することです。そして豚の飼養管理では、いかにして免疫力を高めるかが大切です。 飼養作物についても、考える時代です。豚の生理にあった、飼料作物を意識してください。

「版売技術をどう開拓するか」

2020-01-10 08:46:12 | 日記
養豚農業経営も、飼養技術面においては殆んど優劣の差もなく、その点からの生産費軽減は、技術的には究極と思われます。従来ですと飼料要求率、育成率とその一つ一つの結果が数字でしめされると大きな励みとなり、現在もそれが飼養技術の指標となっております。養豚農業経営に関する豚の品種も、基本的には大型種のF1、三元交配豚とほぼ定まり、飼料につきてはいわゆる完全配合飼料と言える内容になっていると思われます。そこで更に、養豚農業経営を強く安定させるかを考える時、そこに販売技術があります。農協組織を利用したり、個人庭先で販売したり、また、自分達の販売組織を作り、生協または大口消費者との提携と方法も色々です。 つい先頃まで、銘柄豚ばかり各生産地でその特徴をアピ-ルしていましたが、何れも長続きせず、立ち消えの様子が感じられました。問題はその肉そのものがどうだったか、本当に消費者が納得してくれたのかと言う事が、カギと思われます。 米や野菜までが、有機栽培、低農薬、有機多用と農家に栽培管理記録簿の記入を求めるほどきびしい条件をつけている県もあると聞いております。特に栽培技術は土づくりと防除を規定しているのが共通点で、土づくりでは完熟たい肥を10ア-ル当たり1トン、年間1回を5年続ける。良質たい肥2トン、稲わらの全量すき込みと有機飼料の多用を求めています。さらに深耕15cm以上など深耕もすすめています。 特に本年は、年頭から業界情報のトップ記事として、毎号と言う程オ-エスキ-病について記事掲載されました。しかし確固たる答えはありませんでした。私が豚の疾病を疫学的に考察し、それをなくす為にもともと臨床家としての考えから、豚の疾病で一番に経営を圧迫するのが肺炎と考えています。 豚の疾病の80%以上と見ても大げさとは言えません。他の伝染病的なものは、ワクチン接種を時期をはずさず使用し、抗体価を上げてしかもそれを持続させる。豚舎周辺は坪当たり5kgの石灰を年2回(春・秋)散布する。豚房内、通路または事務所などの周辺も、土の所は、石灰散布、コンクリ-トの所は石灰乳を塗るか、3%苛性ソ-ダ液を散布する。 これだけの処置を実施し、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを利用すれば、全く疾病の心配は皆無と言って過言ではありません。変な表現で申し訳ありませんが、隣近所がオ-エスキ-病様疾病が発生し、さわいでいる時でも全くの平常です。先日も10年程つきあっている養豚農家がしみじみ述懐してくれました。「先生とつきあって何年だろう。もう10年目か、振り返ると今まで伝染性胃腸炎に悩まされたことがあったが、今まで周囲で豚の病気が出てさわいでいても、うちでは何も起きなかった。オ-エスキ-病の血液検査も(+)と判定されているが、一頭も発症してない」と話されました。 その時の私の嬉しさは、胸がしまるほどです。その様な方々が私の顔を知らないまま言われた通り利用している現在、これからの養豚農業経営は、販売技術をどう拓いて進むかと言うことだけが残っています。

「自然科学の力を現代病と闘武器に」

2020-01-07 10:04:15 | 日記
気温の乱高下症候群というような安定しない状況が続いております。初夏の気温になったと思うと3月上旬の気温になってしまうといった様子です。このような気温差のあるときは、豚が肺炎にかかりやすいと注意して下さい。 それもこれも、豚舎環境が重要となります。疫学的に整備されていないと、肺炎から合併症を引き起こしてしまうなど、ほかの疾病を呼び込んでしまいます。いずれも感染症です。 まず第一に、石灰散布坪当たり5kg、アルカリ性の消毒剤使用。豚房内は3%苛性ソ-ダ液の散布、側壁や柱部は床から1.6mの高さまで塗抹することも重要なポイントです。 約20年前は、全国で養豚農業を経営する人々が6万戸くらいありました。20年経った現在、6000戸くらいになっています。少なくなって目立つのです。豚がいると、臭い、汚いイメ-ジで見られてしまいます。 悪臭とふん尿処理は、経営を圧迫する原因の1つです。豚の体外に排せつされてから、あの手この手を打っても間に合いません。やはり、豚の腹の中で、消化吸収により物理的・化学的に処理することが第一です。 よく乳酸菌の活性化する効果などといわれていますが、ほとんどの菌の作用は一過性で短時間です。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの特徴は、腸内細菌叢の活性化はもとより、腸内に定着し、持続的な働きで体内の各機能作用を高めます。免疫賦活の増進で抗病力が高まり、肺炎をはじめとする呼吸器病の発生を防ぎます。当然、ヘルペス様疾病の発生も防ぎます。いわゆる「発病しない」ことです。 また、ホルモン分泌にも働き、年間1腹24頭以上の繁殖成績を示し、肉豚出荷も同頭の育成を示ます。肉豚出荷頭数で育成率とします。 腸内での消化メカニズムの中で、タンパク質をアミノ酸に消化して完全に近く吸収するので、悪臭のもととなるアンモニア態窒素がなくなるのです。 臭いの元は、「もと」から断ち切れというわけです。臭いものにフタ式では遅いのです。浄化処置にしても、余分なアンモニア態窒素がないので結果が良く、BOD、COD、SSなどの数値が低いのは当然となります。 5月29日から、農産物、食物類野菜、畜肉類に対して新しい法律が施行されました。ポジティブリスト制度というものです。動物用医薬品の使い方の変更もあり、残留農薬基準が新設された飼料も含まれるとのことです。 食品中の農薬、飼料添加物、動物用医薬品の合計799成分で基準され、残留基準値が設定されていないものに対しては、0.01ppmの一律基準値が適用されます。基準値を超えた物は、原則として流通が禁止されます。 畜産分野では、乳、肉、卵の生鮮品が対象となります。抗生物質や抗菌剤などの動物用医薬品で疾病を治す時代ではなく、予防は当たり前で疫学的な考えが必要な時代になったのです。 安心、安全、おいしい乳、肉、卵の生産の必須条件は、30年の歴史と実績を示しております。