グライダーの日記

グライダー関連の活動日記
工学院大学航空部の近況報告

5/27の関宿滑空場

2012-05-29 17:02:23 | GLIDER
27日、今年は天気に恵まれ、恒例の「江戸川クリーン作戦」参加と関宿滑空場の大掃除作業が午前中に行われました。
今回は、参加者が50名以上となり、効率よく両作業とも実施されました。

作業後は、恒例となっておりますカレーライスの炊き出しが、今回から京浜SCさんが担当となり、ごちそうになり、おいしくいただきました。
30年ほど?続いていた理大から始まりその後東工大との炊き出しは、一つの区切りとなりました。
我々は、いつもごちそうになってきましたが、毎年変わる学生部員の味を楽しみにしていて、辛口、中辛、甘口と分けて作ってくれたり、ローリエ等を入れて本格的にいつも真心込めて作ってくれて、いつもおいしくいただいておりましたが、前日からの泊まり込み仕込み作業となり、いつも大変だなあと思っていたところでした。

昼ごろから、滑走路では明治大学がウインチ曳航で運航、KSC、ASC、紺碧さんが飛行機曳航でそれぞれ運航されていました。(明治大学は宝珠花滑走路の河川敷検査のため使用できず、こちらで運航していましたが、来週から使用可となり、ベースに戻るようです)
さらに、指定養成による自家用実地試験が行われ、二人の受験生(ASC会員、東工大部員)は、無事に合格しました。
また、近々に理科大ツインⅡ(JA2238)が「38SC」の運航で復活するようです。
理大ツインⅡは、G-103の初期型です。JA2289の前の型。
これで、関宿滑空場では、常駐G-103が4機となります。広い関宿滑空場ならではと思います。

天気:晴れ、南から南東の風、視程良好、体感気温25℃。
実績:清掃作業とJA2289整備作業。

またこの日、体験飛行を天候不良で実施できていなかったS々木君とM月君は、ASCさんにお願いして、これを実施することができました。
二人とも、やはり体験・体感してみて感激してくれたようです。

G-103TwinⅡ(JA2289)の整備作業は、もうじき、一か月となりますが、左右主翼上面ゲルコートが6割ほど削れた状態となっています。
いろいろ情報は得ていましたが、実際に作業をしてみるとその大変さは想像以上です。
表面のゲルコートが均一には塗られていなかったり、思った以上に固かったり、以前の補修跡や製造時のパテ等々の補正処置等々があり、さらに面積が広いので、時間がかかりそう。
ただ、徐々に慣れてきましたので、効率は上がると思われます。

あとは、マンパワーです。幸い新入部員が5名となりましたので、作業に加速が付くと思われます。
G-103TwinⅡ(JA2289)の整備作業はまだまだ続きます。

今なら、JA2289の地肌を見ることができます。さらに、希望者はサンドペーパー掛けを体験することも
できます。防塵マスク、帽子等々の準備もあります。

興味のある方は、見学歓迎です。

次回作業は、6/3の予定です。

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5/4、5、6の関宿、妻沼、関宿

2012-05-07 18:51:20 | GLIDER
2日から3日にかけての記録的大雨で、関東平野の河川は思いもかけぬ増水となり、殆どの河川敷滑走路は妻沼以外、冠水してしまいました。
部員は、3日から参加の首都大妻沼合宿に参加予定でしたので、予定変更を余儀なくされてしまいました。
でも、妻沼滑空場関係者の滑走路整備の賜物で、あれほど降ったのに5日には運航できるほどに回復していました。さすがに4日は無理でしたが、5日と6日にはフライトすることができました。
関宿滑空場は、1.5m弱の冠水となり水上滑走路と化していました。この時期にこんな冠水は記憶にありません。6日には、水が引き、あとは乾燥を待つ状態となっていました。

4日は、機体整備作業のため関宿滑空場。
我々の機体は機体整備期間に入っているためその作業に没頭することができ、上空を指をくわえて見ずに済み、作業に没頭することができました。
この日は、OB主体の整備作業。
傷んだ主翼の表面塗料(ゲルコート)を削り落とす作業を本格的に始めました。
プラスチック(グラスファイバー)製グライダーは、内部の劣化を防ぐため、表面に特殊な塗料を厚めに塗ってあります。長年使用していると、表面にクラックが入ったりするなど、だんだんと劣化して、その目的を果たさなくなってきますので、通常は10~20年に一度は、塗り替えを行う必要があります。
JA2289は、使用頻度が少なく屋内保管で劣化進度が少なくて済み、32年目に行うこととなった次第です。
怪しげな姿で作業を行いますが、決して放射能の除染ではありません。削り粉対策のための防塵装備です。



5日は、運航可能という連絡があり、首都大合宿参加のため妻沼滑空場へ行きました。
水溜りはあちらこちらにあるものの発航と着陸帯は確保でき、リトリブは4本は引けないが2本は引ける状態。昔の妻沼を知っている者にとっては、夢のようです。
この時期は、どの大学も新入生体験搭乗を行っていますので、合同運航の東大も首都大も我が部もそれぞれ多数の1年生を迎え実施しました。3日と4日に予定していた体験搭乗者は次回となってしまいましたが、この日は、快晴で絶好の体験搭乗日和となりました。
午前中は、上昇風も発生し634mまで上がれたラッキーな学生もいました。視程もまずまず良好で関東平野を一望でき、みな満足したようでした。入部につながってくれるとよいのですが、…。
(ちなみに妻沼からは、東京スカイツリーは微か?にしか見えませんが、関宿からははっきり見えます)



6日は、宿泊して引き続き参加しました。
朝から湿度の高い曇りベースで、午後から雷雨の予報。
視程は良くは無く、雲底は低目でしたが、フライトを行いました。雲の吸い上げによる上昇風も発生する状況でしたが、昼前に風が変わり、ピスト交換したところ、南西から黒い雲がどんどん接近し、ポツポツ雨が降り出し、機体を係留していると稲光が見え始め、撤収となってしまいました。
この日、体験搭乗に参加の学生は、これからというところでエンドなってしまうなど、予定していたイベントが中止となり今年のゴールデンウィークは、非常に残念な結果となってしまいましたが、まだ我々は飛ぶことができ、大きな被害も受けずに済みましたので、ラッキーだったようです。



その後、妻沼を離れ関宿滑空場へ行き、整備作業に少し参加してきました。
関宿滑空場は、水位も下がり水溜りが残る状態となっていました。
15時ごろの関宿は、真っ暗となり大粒の雨が降り出し、一時「雹(ひょう)」交じりで格納庫の屋根を叩くように降りましたが、短時間で通り過ぎ、大きな被害はなかったようです。利根川を挟んで隣りの茨城県では竜巻が発生し大きな被害をもたらしたようです。

今後しばらくの活動は、整備作業がメインとなります。
フライト活動は、7月中旬頃の予定です。

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4/29、30の関宿滑空場

2012-05-01 18:45:57 | GLIDER
22日は、天候不良と参加者不在となり、フライトはお休みとなっていました。

OBO川さん、急な変更で、せっかく足を運んでくださったのに、申し訳ありませんでした。

結局、15日のフライトが一区切りとなってしまいました。24日に耐空検査の有効期限となり、整備期間に入ります。

というわけで、29日と30日は、その整備作業の準備となりました。

29日の関宿滑空場は、十数機のグライダーがウインチ曳航と飛行機曳航で快晴の中、飛んでいました。
高気圧域内で暖かくあまり良い条件ではなかったようですが、3,000ftほどは上がっていたようです。

30日は、9機ほどがウインチと飛行機曳航で飛んでいました。午後からは曇り空ながら下層に積雲ができて、滞空していました。

その中、我々は格納庫の片隅を借用し、まずは主翼を並べ、32年分の垢を落とすことから始める準備を整えました。
G-103TwinⅡ(JA2289)は、グラスファイバー製で1980年10月製造(ドイツ)され、翌年6月から運航を始めた機体です。
この間、細かな補修を繰り返し、大事に大切に扱い、安全第一で運航してきました。
代々繋いできた各部員の大切にする心がけの賜物と思われ、また、通気性の良い格納庫に保管・運航してきたことも、経年劣化の進度を防ぎ、良い状態が保たれたと考えられます。
グライダーは必要最小の部品で作られていて、可動部等が少なく、その分消耗部品もほとんどありませんので、普通に大事に大切に扱うと長く使用することができるのです。

これからしばらくは、表面のゲルコートを削り落とし内部の点検・補修を実施し、また塗り直します。

これらの作業は、整備士の監督・指導の下、我々の手で行います。

グライダーの魅力は、保守・整備作業が決められた範囲内は、自らの手でできることです。

しばらく、関宿滑空場ではウインチ曳航はほとんど行われなくなっていましたが、宝珠花滑空場が土手改修工事でしばらく使用できなくなったため、現在明治大学が関宿滑空場E滑走路を使用してウインチを持ち込み運航しています。
明治大学は、ASK-21と23を所有し運航しています。時々ASC所有のG-103TwinⅡアクロがウインチ曳航で上がっていますが、やはりG-103はウイン曳航には適していない様に見えます。

我が部では、G-103TwinⅡ(JA2289)を運航するに当たり、早々にウイン曳航による発航方式を諦め、飛行機曳航のみの運航と決め、ウインチ曳航用レリーズを取り外し、取り付け位置の穴を封印しています。
32年間使用できたのは、もう一つの理由としてウイン曳航を行っていないことも大きな理由の一つでもあります。
ウインチ曳航は、凧揚げのように、上空に引っ張り上げる方式ですので、その間荷重が大きく主翼にかかりますので、その繰り返し荷重で劣化を早めてしまいます。(過去に所有していた金属製のL-13ブラニクは金属疲労の問題で1万回限界説がありました。)
G-103TwinⅡの特性として、機体自重が重く、舵の利きが慣性力の影響でタイムラグがあるため、小回りがし難い面があり、索切れ時の対応に難があることと、索切れも早めてしまいます。
その点、飛行機曳航は、常にほぼ飛行姿勢で曳航されますので、負荷が少なく、機体にとってはベストな曳航方式となります。ただ難点は、単価が高くなってしまうことですが、これは考え方で一概にどちらがトータルで安価かは言い切れません。

どちらの曳航方式とも、一長一短がありますので、その特徴を生かし、目的に合った方式をその都度選択し、どちらともできるようにすることが望ましいことですので、我が部としては今までは飛行機曳航のみで活動してきましたが、数年前より両方式を取り入れた活動を行っています。

という訳で、部員は3日から首都大妻沼滑空場合宿に参加します。
並行して、OB主体で整備作業を行います。
コメント (1)
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