「スーパー32X」対応ソフトとして登場した「スペースハリアー」は,それまでの移植版とは一線を画した完成度になっていました。古くは,80年代後半の国内8bit/16bitPCから始まったスペースハリアー移植の歴史は,どれだけ「アーケード版に近い移植ができるか」というのが全て。自分の場合,1987年にPC-6001mkII版のスペースハリアーをプレイして以降,国内PC向け移植版については,X68000版,PC-8801mkIISR版,FM77AV版をプレイ。コンシューマ機では,セガマークIII/マスターシステム版,PCエンジン版を経て,1994年にスーパー32X版をプレイする事になります。当時は,国内PCでは最高峰の性能を誇っていたX68000版ですらアーケード版に及ばないオリジナル仕様の移植でしたから,スーパー32Xでアップグレードされているとはいえ,メガドライブを基本的なプラットフォームとした環境でアーケード版に匹敵する完成度の「スペースハリアー」が登場するなんて夢にも思いませんでした。
非常に完成度の高い移植となっており,ゲーム中に表示キャラクタが多くなった際に若干フレーム落ちすること以外では,気になる点はほとんどないと思います。パッドでも遊びやすいように操作性が調整されているうえ,マイコンソフト製アナログパッド「XE-1AP」を用いる事で,アーケード版により近い操作(アナログレバーをセンターに戻すとゲーム画面のハリアーも画面中央に戻る仕様)を実現可能。音楽の方もアーケード版に遜色のないクオリティを実現しており,全体的な完成度で言うなら32X版を「コンプリートエディション」と言ってしまってもよかったんじゃないか??と思えるほどです。・・・近年発売された Nintendo 3DS用「3D スペースハリアー」の完成度が非常に高いのですが・・・自分的には,1994年の時点でアーケードクオリティを実現してみせた,32X版こそが最高の移植版だと思っています。
メガドライブで「スペースハリアー」が動いている。という事に若干感動をしちゃいますね。動かしてるのは32Xじゃねえの??というツッコミが聞こえてきそうですが(笑),メガドライブもちゃんと仕事をしているらしいです。32X本体は登場キャラクタたちの演算・表示を担当し,メガドライブ側は地面のスクロール処理(笑)を担当しているのだとか。なんだか昔のLDゲームみたいな感じですね。自分で確かめた情報ではないので定かではありませんが・・・本当なんですかね??
ちなみに・・・スーパー32X版「スペースハリアー」には,コンティニュー方法が2つあります。通常は,ボーナスステージ直後の面(6面または13面)からコンティニュー可能となっていますが,電源投入後にセガのロゴが出ているところで「2P側パッドのAボタンとCボタンを押しながら,2P側パッドのスタートボタンを押す」と,「ゲットレディ」の音声が再生されて「アーケードモード」となり,ゲームオーバーとなったその場所からコンティニューが可能となります。コンティニュー可能回数は全部で3回。一旦アーケードモードに入ると,OPTIONメニューが表示されなくなり,通常のコンティニュー方法も使用できなくなるので注意です。
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