ちょっと気になるコーヒータイム

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           Messages from Masaki Fukumoto

狂言の世界へ

2016年07月25日 17時47分44秒 | 文化活動など

 夏季狂言の会、二十周年特別記念公演「狂言三代」を見に行ってきました。

場所は大濠公園能楽堂。

実は恥ずかしながら福岡にこんなに立派な能楽堂があることを、これまで存じませんでした。

我が家では歌舞伎や狂言などににわかに目覚め、一種のブームと化しておりますが、その流れで調べてみて分かったことでした。

舞台は桟敷席の前から見ると、こんな感じ。

僕たちの席は前から5列目だったので、近すぎず遠すぎず、ちょうどいい感じの席でした。

小さく見えるホールですが、椅子席で500席近くあり、桟敷席を入れると600席近く入ります。

演目は野村万作と中村修一、野村裕基による「蝸牛」(かぎゅう)と、野村萬斎、石田幸雄による「狸腹鼓」(たぬきのはらづつみ)、間に素囃子「安宅 延年之舞」が入ります。

公演は当然満席で、あちこちに補助椅子が出してありました。

 

大濠公園は福岡市内でも静かなところですが、能楽堂のホワイエからは中庭を望み、さらに静寂さが引き立つようです。

「狂言」に限ったことではありませんが、普段、片田舎で生活をしていると、つい、こうした文化的なことを忘れてしまいそうになります。

せめて気持ちだけでも「文化人」でありたいものです。

            mm

撮影:iphon

 

 

 


子ども舞台芸術祭典 松浦公演

2016年07月20日 10時43分17秒 | 文化活動など

 15日、松浦市文化会館において今年の「松浦子ども舞台~」が開催されました。

今年の演目は「昔ばなしの さんさん劇場」です。

今回は私たちが活動を始めてちょうど10回目(10周年)にあたるのですが、昨年度に比較するとチケットの売れ行きが良くなくてヒヤヒヤものでした。

結果はまぁ、お客さんにとってはゆったりと見られる人数?で、何とか無事終了です。

10年を目処にやって来ましたが、すでに来年度の話が出ていたようで、この先いつまで続く・・?

         mm

 


日本的呪文図柄

2016年07月14日 10時25分32秒 | 建築的に

これが何だが判る人は、その道の方々であろう。

これは上を北にして「家相」を表した図です。ネット物ですが事務所で愛用している「家相図」です。

家相は古く仏教に含まれる形で伝来した「風水」が、日本で独自に進化したものであるらしい。

「風水」については僕はほとんど勉強しておりませんが、「家相」は建築をやる者にとっては、ひとつの常識でもあります(と考えていますが・・)。

この家相図、いろいろあって「鬼門」「裏鬼門」などのおおまかなところはほとんど変わりませんが、部分では異なる「家相図」もあります。

「家相」は、ひとつの占い的な要素もありますが、日本の気候・風土に照らして考えられている部分もあるので、まったく無視するのは得策ではありません。

方角で細かく吉凶が分類されているので、ひとつひとつクリアして間取りを考える、というのはあまり現実的ではなく、ある程度考慮しながら住まいの使い勝手を考える、というのが一般的だと考えています。

以前設計をしたお宅で家相に凝った施主がいて、とうとう僕の説得を受け入れずに家の中央付近に「窓の無い寝室」を作られた方がいましたが、こうなると採光・換気などの衛生面でもナンセンスな話となります。

僕の事務所では一般的には「鬼門」「裏鬼門」などに注意を払いながら間取りを考える、という程度にとどめています。

ちなみにこの画像で着色してあるところは、「不浄は凶」、いわゆるトイレ禁止の方角です。

しかし、「不浄」というのは、昔は地面に穴を掘ってそこに便を貯めていたから「不浄」なのであって、今の水洗便器のあるトイレを「不浄」扱いするのも多少おかしいとは思うのですが・・。

皆さんのお宅、家相的にはいかがですか・・?

            mm


地面の下を読む。

2016年07月12日 00時05分41秒 | 建築的に

 この画像は現在建築中の、住まいの基礎下の地面を掘削した部分です。

かなり急斜面の土地であるため、特殊な基礎の形態をしています。

土地は全体が向かって右側に下がっている土地で、滑るのであれば右下の方向へ動きやすい宅地ですが、幸いなことに地層はその動きに逆らう向きになっています。

解りやすいように黄色の線を書き入れましたが、この線の向きに地層が重なっているのがおわかりでしょうか。

念のため掘削したレベルでも地盤調査を行いましたが、杭を打たない、直接基礎の工法のため、非常に気をつかう現場です。

が、この地層の向きを確認してちょっと安心しました。

またこの画像からは、ほぼ垂直に土地を切っている(高さは約3.5m)のも判ると思いますが、地質は風化岩混じりの粘土で、このところの大雨でもほとんど崩れたり、抜けたりする気配が無く、この地質も安心材料のひとつです。

この画像の部分はすでに基礎の施工が終わり、埋め戻されていますが、これまでのうちの設計の中でも、土地の傾斜の程度はトップスリーに入りますので、まだまだ、と言いますか、完成までまったく気が抜けません!

        mm