これは先に「日帰り旅行に行ってきました」でアップした、北九州市若松にある「旧古河鉱業若松ビル」の外壁のディテールです。
赤い煉瓦タイルで化粧された柱形の、間にある開口部のデザインですが、ちょっと気になりました。
使用されている材料は、ほとんどが「現場塗りテラゾー」と「テラゾーブロック」です。
丁寧な造り込みのデザインや、限られた材料の表面の仕上げを替えたりすることで、実に見応えのある開口部周りとなっています。また、博多にあるアルド・ロッシ設計のホテル イル・パラッツォにも使用されている色ですが、イタリアングリーンと呼ばれる独特な色合いの雨樋も、気が利いています。
窓枠の色は意識的なのかどうか、雨樋の色より褪せた色です。
また、
これは門司にある「国際友好記念図書館」ですが、「旧古河鉱業若松ビル」と同様に限られた建材によって、これもまた実に愉快な外観を創り出しています。
特徴は赤い煉瓦(ブリック)の壁面の中や、開口部周りを縦横に走る白いテラゾーブロックのラインです。
1階と2階を分けるライン、頭頂部にも特徴的なテラゾーブロックによる「モール」状の帯が周り、外観を引き締めています。
3階部分には「ハーフティンバー」の外壁があって、1階から3階まで、実に賑やかな外観を形づくっています。
建築から話は変わりますが、若戸大橋の下を、セメントタンカー「黒潮丸」が通過していました。
若戸大橋は国内の長大橋の草分け的な橋ですが、最近の吊り橋と同様に桁下は海面まで40m以上あり、大型船の通過を可能にしています。しかし瀬戸大橋や明石大橋などは桁下が65mもある設計となっています。これは大型客船で高さが60m以上ある船が現れだしたためだそうです。
この「黒潮丸」、調べてみると「沖野海運」のセメントタンカーで、積載状態では下の画像のように沈み込み、船上の様々な構造物も垂直になります。
この二つの画像は同じ「黒潮丸」なのですが、よく見ると下の画像には煙突にある会社のロゴが見えません。画像が少し以前のものかもしれません。
しかしイタリアングリーンのようなこの船体、青空の下で映えるなかなかいい色ですねぇ。
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まさき設計
撮影: Nikon p7000、 最下の画像のみネットより