自由に気まま生活

自由に気ままな生活を送るのが目標

朝井まかて 『藪医 ふらここ堂』

2018年08月22日 | 読書

朝井まかて 『藪医 ふらここ堂』



江戸の子供専門の医院「ふらここ堂」が舞台。
小児医の天野三哲は、朝寝坊をし、患者を待たせるだけでなく、
面倒なことになると、逃げ出すことも多い。

周りからは「藪のふらここ堂」と言われる始末。

「ふらここ」とは、ブランコのこと。
庭にふらここがあるから、そう呼ばれている。

ヤブといわれつつ、実はすごい医師?とちょっぴり思っていたら、
やはりそうでした・・

そんな三哲や娘のおゆんを中心に、個性的な人たちをまきこんだ騒動ややりとりが描かれています。

面白かったです。
江戸の医療・暮らしを興味深く読みました。

江戸時代の医療とて、現代に通じるものがあると感じました。

三哲の過去は少し出てきますが、もっと知りたいかも。
後、続編があれば読みたい。

中山七里 『静おばあちゃんにおまかせ』

2018年08月21日 | 読書

中山七里 『静おばあちゃんにおまかせ』



警視庁一課の葛城は、普通の刑事。
恋人の円に助けられながら、事件を解決していくのだが、
その背景には円の祖母、静おばあちゃんがいて、元裁判官なのだ。

五話からなる連作短編です。

設定にちょっと無理があるなぁ、と思いながら読み続けたのですが、
お話は面白いので、するする読めました。

静おばあちゃんの法律の話が興味深く、そして重い。
それが良かったです。

大どんでん返しの中山七里さん。
今回は、いままでとは違う驚きがありました。

湊かなえ 『山女日記』

2018年08月07日 | 読書

湊かなえ 『山女日記』



様々な悩みを抱えた女性たちが主人公。
彼女たちが、登山を通して人生や悩みを見つめ直していく連作短編。

面白かったです。
おまけに、ドロドロ話ではなく、読後感が良かった~
読み終えると、前向きな気持ちになれるのが伝わってきました。

結婚、仕事、家族に悩み、山に登る。
山に登ることで、悩みが解決するわけではないのだけれど、
自分の人生を見つめなおす姿がいいです。

そして、あるあるかもしれませんが、山に登りたくなります。
ここで描写されている景色を感じてみたい。
でも、難しいなぁ。

湊かなえさん自身が実際に登った山が舞台になっているようです。
ちょっと登山に憧れます。

池井戸潤 『民王』

2018年08月04日 | 読書

池井戸潤 『民王』



何故か体が入れ替わった総理大臣の父・武藤泰山と大学生の息子・翔が、
互いの仕事や生活を入れ替わった状態で過ごすことになる。

漢字に弱い翔は、国会答弁で苦戦し、
父親の泰山は、就職の面接に挑むのだが、弁が立つからか失敗が続く。

体が入れ替わってしまった原因を探りながら、どうにか難題をこなしていく二人が描かれています。

面白かったです。
今までとはちょっぴり違ったテイストのお話。
痛快なのは、同じです。

設定は特殊ですが、政治の中身は現実的に感じました。
さすが、池井戸さんですね。

原作を読んだら、ドラマが観たくなりました。
再放送ないかなぁ。