人間は性悪である。
だから、人間を気の赴くままに放置したら、進む方向は悪だ。
あるカイロプラクティック院では、症状がいかに酷いもので、毎日通院しなければ大変なことになると患者さんに説明するそうだ。また「背骨がずれないように」と高価な布団を買わせるカイロプラクティック詐欺集団も存在する。
いずれにしても、他人の不安を煽り、自分の欲望を満たそうとしている。
しかし、我々は多かれ少なかれ似たようなことをしてしまっている。そういう意味では、本質的には皆似たり寄ったりなのだ。
完全に欲が滅した状態であれば、極めて客観的に患者さんと接することができる。しかし、これはなかなか難しい。
できることと言ったら、心の中の悪を監視しながら、少しでも客観的な言動を心がけることくらいだ。
そうすることで、患者さんの利になるだけでなく、自分の心の中に善を育てていくことができるのだろう。