福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

湖の決心

2007-05-03 16:40:30 | 本と雑誌

北海道には、大小さまざまな湖があります。札幌からでしたら、支笏湖でしょうか。この季節の、穏やかな休日、ちょっと骨休めに「みずうみ」へ出かけてみてはいかがでしょうか?

そして、湖畔に佇み、青空を見上げながら、ひとりぼっちで、あれやこれやと物思いに耽ると言うのも、良いかもしれません。

随分と前の唄ですが、山口百恵の「湖の決心」というのがありましたね。歌い始める前のイントロで、山口百恵が「運命を信じますか?」と語りかけるところが、ぐいっときますよね。

そう言えば、大学生の頃、ある先輩が薦めてくれた本に、シュトルムの「みずうみ」があります。胸が締め付けられるような、儚い初恋の物語です。支笏湖の湖畔に佇みながら、しばしの間、シュトルム文学に浸るのも、ロマンチックかもしれません。

前ふりが長くなりましたが、お薦めの一冊です。生態学の基本を学ぶ上でも良書だと思います。どこかの湖畔で読破するのもオツかもしれません。

湖と池の生物学-生物の適応から群集理論・保全まで-
Christer Bronmark,Lars-Anders Hansson著 占部城太郎監訳
占部城太郎・吉田丈人・鏡味麻衣子・石川俊之・岩田智也 訳

菊判360頁、定価4200円(税込み4410円)共立出版
2007年5月下旬発行