<写真>アイデアスケッチ
◆アイデアスケッチ<スケッチの種類2>
220:【デザインのコツ・デザインのツボ100連発!】第20発 デザインワーク
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■アイデアスケッチ
スケッチには以下のようなものがあります。前回はイメージスケッチの説明をしました。今回はアイデアスケッチについてです。
1) イメージスケッチ
2) アイデアスケッチ 【←今回はこの説明です】
3) レンダリング(スケッチ)
4) サムネイル(スケッチ)
5) シーンスケッチ
6) コンセプトスケッチ
7) フルサイズスケッチ
8) バリエーションスケッチ
デザインスケッチの機能、スケッチの欠点についても、書いています。
イメージスケッチ・アイデアスケッチ・レンダリング。この3種類が、スケッチの基本です。だいたいこの流れでスケッチを描いていきます。
まず、企画段階において、イメージスケッチを描いて、商品コンセプトの検証をします。そして、商品コンセプトが固まってきたら、そのコンセプトに基づいて、具体的な商品形状をアイデアスケッチで検討します。そして、アイデアが固まってきたら、レンダリングを描き、商品の形状を決定していきます。
「イメージ」と「アイデア」では、その違いがあまりわかりませんよね。でも、いちようデザイナーは使い分けています。
■アイデアスケッチ
イメージスケッチのときに、小型液晶モニターを開発する場合を例にしました。今回もその続きで説明しましょう。(今後もこの例で説明します。)
いろいろな条件を勘案し、商品コンセプトが固まりました。ターゲットは学生の子供を持つ家族。テレビ受信機能つき携帯モニターです。充電式で、コードレスで数時間使用できます。できれば、お風呂でも楽しめるように防水性能も持たせたい。家庭の中で、気軽にどこでも見られるテレビ。ゲーム機のモニターにもなります。ユニットを拡張すると、DVDも見られます。(いまどき、こんな多機能は求められてないかな?)
コンセプトも仕様も決まってくれば、ここからが、アイデアスケッチの出番です。コンセプトでまだ詰めきれていない部分を、「絵」にして考えていきます。
画面のサイズは、何インチか?
縦横比は3:4か9:16か?
どのように持ち運ぶのか?
防水仕様をアピールするのか?
DVDとはどうつなぐのか?
などなど
以上は、仕様に関わるものですが、デザインテイストの検討もアイデアスケッチで行います。
男の子向けか、女の子向けか、中性的にまとめるのか?
カラーリングはどうするのか?明るくするのか、落ち着かせるのか?
コンパクトにまとめるか、大振りにするのか?
軽快なイメージか、重厚なイメージか?
丸い感じか、角ばった感じか?
機能的か、装飾的か、モノ的か、インテリア的か?
などなど
いろいろな要素を考え、使い勝手、使うシーン(状況)を想定しながら、アイデアスケッチを描いていきます。
■コンセプトとアイデアスケッチのキャッチボール
実は、上のようなあいまいなコンセプトは、あまりよくありません。できれば、もっと細かくコンセプトを決めてしまってから、スケッチを描いたほうが、効率的ですし、スケッチの評価もしやすくなります。
それがわかっていながら、上のような例をあげたのは、そのほうがアイデアスケッチの目的がわかりやすいかな、と思ったからです。
アイデアスケッチは、コンセプトで決めた方針をもう一度検証して、アイデアの幅を広げるために行います。
コンセプトは基本的に「ことば」です。ことばでは、どうしても表現しきれない部分があります。そこが「コンセプトでまだ詰めきれていない部分」というわけです。
コンセプトが決まっていても、実際の使い勝手や使うシーンを考えると、こんな考え方もあるのではないか、という提案をするのが、アイデアスケッチです。そして、その考え方が、求められている解決なのか、コンセプトの視点から見直す。
そうやって、コンセプトとアイデアスケッチのキャッチボールをしながら、商品の精度を上げていきます。
■アイデアスケッチの評価
アイデアスケッチの評価軸は、コンセプトです。いろいろなスケッチをすべて評価できるようなしっかりしたコンセプトがあれば、評価は簡単にできます。が、そこまで明確なコンセプトを立案することはなかなか難しい。
しかし、開発は進めなければなりません。時間を区切って、ある程度、コンセプトが詰まったところで、アイデアスケッチを始めるほうが反って効率的です。
評価の軸は、あくまでもコンセプトですが、コンセプトとアイデアスケッチのキャッチボールをしながら、コンセプトの精度を上げていく。
いいアイデアスケッチとは、コンセプトに則ったスケッチということだけではなく(それが悪いというわけではありませんが)、コンセプトを揺さぶるようなスケッチだといっても良いと思います。そんなスケッチが描けたら、デザイナーとして、冥利に尽きるというものです。
寸法の話をしたときも、お知らせしたいことがどんどん増えて、7回に分けてお話しました。案の定、スケッチの説明も、長くなりました。次回は、レンダリングスケッチについてのお話です。
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2) アイデアスケッチ 【←今回はこの説明です】
3) レンダリング(スケッチ)
4) サムネイル(スケッチ)
5) シーンスケッチ
6) コンセプトスケッチ
7) フルサイズスケッチ
8) バリエーションスケッチ
デザインスケッチの機能、スケッチの欠点についても、書いています。
イメージスケッチ・アイデアスケッチ・レンダリング。この3種類が、スケッチの基本です。だいたいこの流れでスケッチを描いていきます。
まず、企画段階において、イメージスケッチを描いて、商品コンセプトの検証をします。そして、商品コンセプトが固まってきたら、そのコンセプトに基づいて、具体的な商品形状をアイデアスケッチで検討します。そして、アイデアが固まってきたら、レンダリングを描き、商品の形状を決定していきます。
「イメージ」と「アイデア」では、その違いがあまりわかりませんよね。でも、いちようデザイナーは使い分けています。
■アイデアスケッチ
イメージスケッチのときに、小型液晶モニターを開発する場合を例にしました。今回もその続きで説明しましょう。(今後もこの例で説明します。)
いろいろな条件を勘案し、商品コンセプトが固まりました。ターゲットは学生の子供を持つ家族。テレビ受信機能つき携帯モニターです。充電式で、コードレスで数時間使用できます。できれば、お風呂でも楽しめるように防水性能も持たせたい。家庭の中で、気軽にどこでも見られるテレビ。ゲーム機のモニターにもなります。ユニットを拡張すると、DVDも見られます。(いまどき、こんな多機能は求められてないかな?)
コンセプトも仕様も決まってくれば、ここからが、アイデアスケッチの出番です。コンセプトでまだ詰めきれていない部分を、「絵」にして考えていきます。
画面のサイズは、何インチか?
縦横比は3:4か9:16か?
どのように持ち運ぶのか?
防水仕様をアピールするのか?
DVDとはどうつなぐのか?
などなど
以上は、仕様に関わるものですが、デザインテイストの検討もアイデアスケッチで行います。
男の子向けか、女の子向けか、中性的にまとめるのか?
カラーリングはどうするのか?明るくするのか、落ち着かせるのか?
コンパクトにまとめるか、大振りにするのか?
軽快なイメージか、重厚なイメージか?
丸い感じか、角ばった感じか?
機能的か、装飾的か、モノ的か、インテリア的か?
などなど
いろいろな要素を考え、使い勝手、使うシーン(状況)を想定しながら、アイデアスケッチを描いていきます。
■コンセプトとアイデアスケッチのキャッチボール
実は、上のようなあいまいなコンセプトは、あまりよくありません。できれば、もっと細かくコンセプトを決めてしまってから、スケッチを描いたほうが、効率的ですし、スケッチの評価もしやすくなります。
それがわかっていながら、上のような例をあげたのは、そのほうがアイデアスケッチの目的がわかりやすいかな、と思ったからです。
アイデアスケッチは、コンセプトで決めた方針をもう一度検証して、アイデアの幅を広げるために行います。
コンセプトは基本的に「ことば」です。ことばでは、どうしても表現しきれない部分があります。そこが「コンセプトでまだ詰めきれていない部分」というわけです。
コンセプトが決まっていても、実際の使い勝手や使うシーンを考えると、こんな考え方もあるのではないか、という提案をするのが、アイデアスケッチです。そして、その考え方が、求められている解決なのか、コンセプトの視点から見直す。
そうやって、コンセプトとアイデアスケッチのキャッチボールをしながら、商品の精度を上げていきます。
■アイデアスケッチの評価
アイデアスケッチの評価軸は、コンセプトです。いろいろなスケッチをすべて評価できるようなしっかりしたコンセプトがあれば、評価は簡単にできます。が、そこまで明確なコンセプトを立案することはなかなか難しい。
しかし、開発は進めなければなりません。時間を区切って、ある程度、コンセプトが詰まったところで、アイデアスケッチを始めるほうが反って効率的です。
評価の軸は、あくまでもコンセプトですが、コンセプトとアイデアスケッチのキャッチボールをしながら、コンセプトの精度を上げていく。
いいアイデアスケッチとは、コンセプトに則ったスケッチということだけではなく(それが悪いというわけではありませんが)、コンセプトを揺さぶるようなスケッチだといっても良いと思います。そんなスケッチが描けたら、デザイナーとして、冥利に尽きるというものです。
寸法の話をしたときも、お知らせしたいことがどんどん増えて、7回に分けてお話しました。案の定、スケッチの説明も、長くなりました。次回は、レンダリングスケッチについてのお話です。
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