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マニー・パッキャオ対ティモシー・ブラッドリー(2016/04/09)

2016-04-10 14:01:41 | ボクシング

WBOインターナショナル・ウェルター級王座決定戦

37歳になったアジアの至宝マニー・パッキャオ選手(Manny Pacquiao)のラストファイトと謳われた一戦。過去1勝1敗の元王者ティモシー・ブラッドリー選手(Timothy Bradley)と空位のインタ王座を争った一戦は米国ネバダ州ラスベガスで行われ、パッキャオ選手が2度ノックダウンを奪った末の12回判定で勝利しています。(体格比較)

パッキャオ選手の左ストレートでの踏み込みに対して露骨に右を狙うスタートのブラッドリー選手。対するパッキャオ選手も冷静にこれに対処しながらプレッシャーをかけていく、両者ほぼ互角のペース争いが続いた試合立ち上がりでした。
3回に入ってパッキャオ選手が右ジャブ、右フックの右リードを効果的に使い始め、また続く4回に連続でワンツーを繰り出す波状攻撃、さらに左ストレートから返した右フックを好打し、ペースを引き寄せていったアジアの伝説。
中盤以降ペースを変えようと出てきたブラッドリー選手でしたが、7回にスリップ気味ながらもノックダウンを奪い、9回には左で効かせてからさらに加えた左で今度は正真正銘のノックダウンを追加したパッキャオ選手が流れをがっちりとキープ。
以降、機を窺いながらも慎重さ、冷静さを最後まで失わないまま最後は流す場面も見せたパッキャオ選手が盤石の勝利を上げた12ラウンズでした。


Powerpunches

公式のスコアは3者ともに116-110の3-0パッキャオ。シロート採点も116-110パック。
要所要所で非常に効果的なスパイスとして機能していた右。ブラッドリーがカウンター狙いならばそれに応じた戦い、出てくればまた別の、といった戦いぶりの幅にボクサーパッキャオの円熟味、クレバーネスをこれまでのどの試合よりも強く感じた内容。さらに、コンディションの良さを非常に感じさせるキレのある動きもとても印象的でした。9回のノックダウンのシーンなどはブラッドリーが序盤に狙っていたパターンで強く左を決め、さらに絶妙のタイミングで軽いショートの左で小突いてノックダウンを奪う、この一連の場面がパッキャオの熟成とキレとをともに見せつけてくれた場面でした。
ブラッドリーはカウンターで狙う右ではなく、自ら仕掛けていったワンツーからの右ストレートが思った以上にヒットしていたり、攻勢を仕掛けていった場面で何度か効果的にヒットしてた左フックなど良い攻撃もあったのですが、結局は格の違いを見せつけられてしまいました。

ボクサーの引退宣言ほど信用出来ないものはない、ってのは常識だったりしますが、パックの場合案外このままリングに帰ってくることはないのかも…とか感じています。偉大すぎるキャリアに大いなる敬意を払い、心からのお疲れ様を送りたいです。

パッキャオ選手は58勝(38KO)6敗2分。ブラッドリー選手は33勝(13KO)2敗1分。







Manny Pacquiao defeats Timothy Bradley Jr. by unanimous decision(Dan Rafael/ESPN):117-109パック
MANNY PACQUIAO DROPS TIMOTHY BRADLEY TWICE EN ROUTE TO UNANIMOUS DECISION WIN(Ben Thompson/FIGHT HYPE):117-109パック

Manny Pacquiao drops Timothy Bradley twice, earns unanimous decision victory(Luke Thomas/MMA Fighting):117-110パック
Manny Pacquiao Unanimously Outpoints Timothy Bradley(TIM DAHLBERG/AP):117-110パック
Pacquiao vs. Bradley: Pacquiao scores two knockdowns to win over Bradley, hedges on retirement(Steven Muehlhausen/Sporting News):117-110パック
Round-by-round: Manny Pacquiao defeats Timothy Bradley in rubber match(Mike Coppinger/USA TODAY):117-110パック

Pacquiao-Bradley 3 - LIVE BoxingScene Scorecard(BoxingScene):116-110パック
Manny Pacquiao v Timothy Bradley III – as it happened(Bryan Armen Graham/The Guardian):116-110パック

Manny Pacquiao vs Timothy Bradley: Pac-Man says 'it's over' after final fight win(Telegraph):115-112パック

Pacquiao vs Bradley 3 fight results: Live play-by-play streaming updates(Patrick L. Stumberg/MMAmania):115-111パックPacquiao vs Bradley III: Live streaming results and round by round coverage(Scott Christ/Bad Left Hook):115-111パック
Kevin Iole(Yahoo! sports):115-111パック



PHOTO GALLERY: Pacquiao vs. Bradley(LA Times)



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3 コメント

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Unknown (北陸の通りすがり)
2016-04-10 17:30:25
パッキャオが今まで積み上げてきた集大成が披露された、そんな印象の試合でした。
パッキャオが踏み込んでくるところに、右を合わせようとするブラッドリーに、非常に効果的に右をコネクト。
ここぞという場面での左のキレと伸びも健在。
前後左右のステップも軽快で、引退してしまうのが勿体ないと思ってしまう、そんなパッキャオの姿に感慨深いものを感じました。

9Rにダウンを奪ってからは、明確にKOを狙いに行く姿勢を見せなかったのは、少しでも長くリングに立っていたかったのではないかと思います。
今までボクシングファンを熱狂・歓喜させたパッキャオ。
本当にお疲れ様でした、と言ってあげたいです。
Unknown (Unknown)
2016-04-12 06:13:07
前回の両者の対戦以降はブラッドリーの活躍が目立っていましたが、パッキャオの方が進化していたように思います
こんなに実力差があったのか、、、と思うほどに
マルケスに失神KO負けした時は心配しましたが、敗戦から学んでテクニックと戦術に磨きをかけて、上手くて強いボクサーに変貌しましたね
引退が本当に残念です、、、パッキャオに戻ってきて欲しい
Unknown (クワッ)
2016-04-12 07:41:04
今のウェルターでブラッドリー相手に明白に勝てる選手なんてそういない。サーマンやポーターでは微妙だしブルックもまだまだ未知数な部分が多い。
やっぱりパッキャオとメイは別次元な選手なんだなと感じました。

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