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WBCライトヘビー級タイトルマッチ
昨年12月以来のダイレクトリマッチとなった一戦。WBC王者のジョーン・パスカル選手(Jean Pascal)にボクシング界の生きる伝説46歳のバナード・ホプキンス選手(Bernard Hopkins)が挑んだ注目の再戦は第一戦と同じく王者の地元カナダ・モントリオールで行われ、ホプキンス選手が12回3-0判定で勝利して新たな歴史を切り開いた一戦でした。(体格比較)
ホプキンス選手の快勝でした。
互いにカウンターを狙い合い手数が極端に少なかった両者の立ち上がりですが、2回からは右ストレートリードで仕掛けるホプキンス選手が展開をリードしていきます。パスカル選手がホプキンス選手の攻撃の出ばなや打ち終わりに合わせていく左フックや右フックが非常にスピードとパワーの感じられるもので、ホプキンス選手の動きが止まるようなビッグショットが入る場面も何度かあったのですが(4回や最終回)、終始先に仕掛け続けたホプキンス選手がクロスしていたものの明白な判定を掴む勝利でした。
公式のスコアは115-113、116-112、115-114の3-0ホプキンス。シロート採点は初回をイーブンとしての117-112ホプ。
ラスト3ラウンズはスタミナが切れかけてしまって苦しかったホプ選手でしたが、ホールディングを多用してごまかしながら、右ストレートや左フックのリードを巧みに当ててパスカル選手の決定的な一打を最後まで封じていて流石でした。
4回に食った右もかなり強いパンチでダメージもあったはずなのですが、続く5回でペースを引き寄せたあたりの年齢からは考えられない体力も驚異的。
9回10回に右を当ててパスカル選手をスリップダウンさせたシーンなどもノックダウンと見てもいいもので、ホプキンス選手の快勝に私には見えた一戦でした。
素晴らしいパフォーマンスで偉大なるキャリアにまた新しい勲章を加えたホプキンス選手は52勝(32KO)5敗2分。1994年にジョージ・フォアマン選手が打ち立てた45歳9ヶ月での最年長世界王座獲得記録を192日更新する46歳4ヶ月での王座返り咲きでした。
パスカル選手は26勝(16KO)2敗1分。
CompuBox Stats: Hopkins Dominates The Historic Digits ※
Jabs,Powerpunches
試合動画(megaupload)~pass:sweetboxing 968.23 MB 中身は確認してません
試合のハイライト動画
Hopkins makes history in beating Pascal(ESPN)
Bernard Hopkins Beats Jean Pascal To Make History(Chris LaBate/BoxingScene)
Hopkins does it!!!(Dave Spencer/Fightnews)
Don't Call Him Old, Just Call Him A Legend: Hopkins Beats Pascal, Is Oldest Man Win To Win Title(Michael Woods/The Sweet Science)
46歳ホプキンス最高齢王座/ボクシング(日刊スポーツ)
ホプキンス、史上最年長王者に=46歳、フォアマンを1歳上回る-ボクシング (時事通信)
Bernard Hopkins by the numbers(Dan Rafael/ESPN)
・ホプキンスが生まれた1965年から2011年の間で全世界の人口は倍増。(33億3487万4000→67億7523万5700)
・パスカルが生まれた1982年にホプキンスはムショ入り
・ホプキンスがプロデビューした1988年の時点でパスカルは6歳
・ホプキンスが初めて世界王座を掴んだ時にパスカルは12歳(1995年)
・パスカルが2005年にプロデビューした時にホプキンスは既にプロで49戦のキャリアを積んでいて、20度目の防衛戦を控えていた時だった
・ホプキンスのキャリアは23年に迫ろうとしている。この間大統領の任期が7度訪れ、11度の夏冬五輪が行われた
・ホプキンスは17歳年下のパブリクに勝ち15歳年下のオルネラスに勝った。(+今回の18歳年下のパスカルに勝利)
Hopkins makes history in beating Pascal(Dan Rafael/ESPN)~114-114
BERNARD HOPKINS MAKES HISTORY AGAIN WITH UNANIMOUS DECISION VICTORY OVER JEAN PASCAL(Ben Thompson/Fighthype)~116-112ホプ
Hopkins makes history with unanimous decision over Pascal(Michael Rosenthal/The Ring)~116-112ホプ
Bernard Hopkins Punctuates His Legacy With Historic Win(Lyle Fitzsimmons/BoxingScene)~115-113ホプ
Yahoo! Sports’ Pascal-Hopkins live analysis(Kevin Iole,/Yahoo! Sports)~114-114
HBOのハロルド・レダーマン~115-113ホプキンス
写真
Photos: Hopkins Beats Pascal in Historical Montreal Bout(Boxing Scene)
ジョーン・パスカル対バナード・ホプキンス(2010/12/18)
ジョーン・パスカル対チャド・ドーソン(2010/08/14)
ジョーン・パスカル対エイドリアン・ディアカヌ(2009/12/11)
エイドリアン・ディアカヌ対ジョーン・パスカル(2009/06/20)
ジョーン・パスカル対パブロ・ニエバス(2009/04/04)
カール・フローチ対ジョーン・パスカル(2008/12/06)
ジョーン・パスカル対オマール・ピットマン(2008/01/11)
ジョーン・パスカル対ブライアン・ノーマン(2007/12/7)
ジョーン・パスカル対キングズリー・アイキキ(2007/08/03)
ジョーン・パスカル対バナード・ホプキンス(2010/12/18)
バナード・ホプキンス対エンリケ・オルネラス(2009/12/02)
ケリー・パブリク対バナード・ホプキンス(2008/10/18)
バナード・ホプキンス対ジョー・カルザギ(2008/04/19)
バナード・ホプキンス対ロナルド・ライト(2007/07/21)
この年齢で世界チャンピオンになるのは、並大抵の事ではありません。相手も強豪のパスカルですし。
華やかさには縁遠い選手ではありますが、この選手の持つ技術と闘争心は凄いと思います。
ヒールっぽいイメージとは裏腹に、彼がボクシングかける情熱はひたむきなものなのでしょう。
しかし、ホプ爺は本当に凄いですね
記者会見じゃ色々ありましたからね。
試合が終わるまでは気持ちが高揚しすぎて落ち着かなかったのですが、結果はホプさんの快勝でしたねえ。
もう本当に素晴らしいとしか言いようがないほどの偉業を達成してしまいましたよホプさんはw
途中危ない場面がありながらも執念で乗り切ったりと、気持ちの強さも見せつけてくれたホプさん。
年を重ねてなお戦い続けることに貪欲なハングリー精神にも舌を巻きましたよ。
本当に今回の偉業達成には「こんな格好良い中年がいるのか!」てくらい痺れました。
ホプキンスさん、おめでとう、そしてありがとう。
この日も随所で見せていたクリンチ際での頭こすりつけとか、レフェリーの死角でのパンチなどなど
正真正銘のヒールでしょう 笑
>Unknownさん
この写真しかない、との確信あります。
>ぱたおさん
会見で互いにわいわいやってたのは観客とカメラを意識した上での振る舞いでしょう。
試合前の騒動、入場時の替え歌マイ・ウェイ、そして腕立て。今日は本当にホプさんの独壇場でした。
>Unknownさん
パスカルのパンチ力が最後まで脅威でしたから、試合終了まで緊張感が持続して見れた非常に面白い試合でした。
若い芽をつむのはもういい加減にしてほしい、と思った時期もありましたが、ここまで来たらどこまで頑張れるのか限界を見せてほしいです。
今日も頭突き、ローブロー、ホールド、後頭部打ち、サミング、キドニーブローなどなど多彩な反則を堪能しましたw
(パスカルも下手くそな反則をやり返していたようですが)
ポジティブな面を挙げると、テクニックは言わずもがな、46歳とは思えぬスピード、スタミナに驚嘆しました。
前回もホプキンスの僅差勝利でもいいんじゃないかと思っていたので、今日、明白な形で勝利してくれたことは嬉しいです。
ホプキンスを見ていると「有終の美を飾って王者のまま引退してほしい」とはまったく思えません。
40代後半のおっさんが世界戦線でいったいどこまでやれるのか、パッキャオとは別の意味でびっくりするものを見せてほしいです。
早く試合映像が見たい。
負けても接戦で完敗したことのない男。
すごすぎます。
全盛期の鬼神の強さ、いぶし銀時代、あまりにも省エネ戦法になりそろそろ引退か?の時代、パブリックに完勝して、「あれ?スタミナが戻ってる?」時代を経て、遂に世界チャンプに返り咲きました。本当に素晴らしいです。
しかも、相手が、ラッキー王者ではなく、本格王者のパスカルでしたから、正しく歴史に刻まれる最年長世界チャンプだと思います。
今後も、防衛を続けられそうなのが、スゴイところです。
キャリアの終え方は選手の数だけさまざまあるんでしょう。
ここまで来てしまったホプには簡単な相手に負けてしまって最後ってのはちと違う気がしてしまいます。
ムーアのキャリアの最後に現れた若き日のアリのような選手が出てくればいいのですけれど…
>さんちょうさん
ミドル級王座陥落後のホプは、メジャータイトルに絡まないながらも世界トップで活躍し続ける選手の典型だったと思います。少し前のパックも同じ。
>くろださん
中身は未確認ですがmegauploadのリンクを貼っておきました。ちとデカイすが。
>まっからむさん
カルザギ戦やライト戦でのスタミナの無さは一体なんだったんですかね?
仰るとおり、パスカルと24ラウンズ戦いそして最終的に勝者となったホプは正真正銘の世界王者だと思います。
この日のアンダーで勝ったドーソンあたりはまだまだ相手にしない気がしますが、ホプさんの衰えってのも確実に感じられたこの2試合でもあって先行きは不透明な気もします。