かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

古代ローマコンクリートという失われた技術が、どうやら解明されつつあるらしいです。

2017-07-30 20:57:51 | Weblog
 今朝の最低気温は25.2℃、最高気温は33.7℃でした。今日は休みで一日家におりましたが、とにかく暑いの一言。今日は朝から雷だけ鳴って雨が降らず、その後も曇りがちの空でやたら蒸し暑いばかりでした。熱中症には気をつけて水分摂取だけは心がけていましたが、こうも湿度が高いと、水を飲んでいるだけで熱中症を防ぐことが出来るのか、少々疑問もわいてきます。これも、南海上を遊弋する台風5号の影響なのでしょうか? その台風5号、迷走状態から北へ進路を変えてくるらしいですね。まだはっきりとした方向は定まってないみたいですが、西寄りに来ればこちらにも来るでしょうし、東寄りだと関東をかすめて行く事になるでしょうし、いずれにしても今週の間にははっきりしてくることでしょう。それが過ぎて、少しこの暑さが落ち着いてくれるとありがたいのですが。

 さて、今から2000年前の古代ローマのコンクリートは、今我々が盛んに使っているコンクリートとは比較にならないほど強度があり、当時の遺構が今も堅牢に残っている理由の一つになっていますが、これまでその理由がよくわからず、一種のオーパーツ、ロストテクノロジー視されてきました。その秘密がこの程、明らかになったという論文が発表されました。『American Mineralogist』のオンライン版に掲載された研究成果によると、火山灰、石灰、火山岩、海水を混ぜ合わせて作る古代コンクリートは、海水を材料としたため、千年以上の長時間を経て、海水が火山灰の成分を溶解、それが化学反応を生じ、新たな鉱物の結晶化が進むことで、強度をどんどん高めているのだそうです。現代のコンクリートは、そのような化学変化が生じることを想定していませんし、芯材の鉄骨が腐りにくいように混ぜる骨材の砂や水に塩が混じらないよう注意をしていますが、それで強度が保持できる期間は50年から100年足らずと、到底古代コンクリートの足元にも及びません。今では排除の対象となっている塩、その塩が豊富に含まれる海水を使うほうが強度が高まり保存性も飛躍的に上がるというのは、驚くべき話であろうと思います。
 代表研究者のアメリカ・ユタ大学のマリー・ジャクソン博士は、今回の成果を元に、古代コンクリートの再現を考えているとのことですが、鉄骨は使えませんから、芯材になる塩に強い他のものが必要になってきます。鉄並みに安くて使いやすいものが今現在、世の中にあるのかどうか判りませんが、もしそれと組み合わせることが出来るとしたら、温故知新で生み出す、3回目のコンクリート文明期がやってくるかもしれませんね。


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