エッセー

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スズメの水浴び

2020-07-31 10:37:17 | 読書

   ちょっと大げさな言い方かも知れないが、地球全体がコロナ渦の暗雲に覆われているような毎日が続いている。早く穏やかな普通の生活に戻りたいと誰しもが願っていると思う。

▼そんなある日、庭の水盤でスズメとメジロが仲良く水浴びしてい兒のを見た。      メジロを間近に見たのも初めだったので驚いた。穏やかで心がなごむ光景だった。

  水盤といっても実は花の鉢の受け皿なのだが、いつか雨水のたまった中でスズメが水浴びしているのを見た。以来ときどき水を取り替えて様子を見ている。水浴びの常連はスズメだが、シジュウカラもよく来る、時にはヒヨドリ、ヒワ、も来ている。 白セキレイと野バトも来たが、水を飲むだけで、水浴びはしなかった。

 スズメは親子連れが多い。小雀はくちばしの黄色いのと首のネクタイ状の模様が薄いので一目で分かる。くちばしの色がだんだん黒くなって、飛ぶのも水浴びもしっかりしてくるが、親のそばでは屈んで羽根をふるわせ、餌をねだる動作をする。

 スズメの群れは多いときは10羽くらいになるが、直径30cmほどの水盤に3羽も入って押し合いへし合いしているときもあって賑やかだ。このかわいい動作を写真でお目に掛けられないのが残念だ。    

  小鳥たちの水浴び動作に共通しているのはなかなか用心深いことだ。最近はすっかり慣れてきたが、初めの頃は一旦近くの樹の枝にとまって周りを確認してから着地し、水盤に近づく。さらに何度も水盤の周りを回ってからようや水飲み水浴びを始める。
  不思議に思うのはヒバの下に十カ所以上も砂浴び跡の穴があることだ。家の中からは見えにくいところなので実際に砂浴びをしているところは数回しか見ていないが、なんで水浴びと砂浴び両方をするのだろう。バードウォッチングの知識も経験もないので、子供のように変だなぁと思うだけだ。
                                                 
▼ 考えてみれば昔は ヘビ・イタチ・ 猫・犬・タカ・カラスなど小鳥の周りには多くの天敵がいた。今はカラスくらいになり、ずいぶん安全になっていると思う。                                       一方、昔はどこにでも水浴びできる水溜まりがあったが、今はない。スズメのお宿も昔は軒下が定番だったが今の住宅は造りが変わってスズメの巣は作れない。  小鳥の生活環境もずいぶん変わったものだと思う。      

▼ 世の中は今コロナウイルス渦で大変だが、十数年前、北海道でスズメが大量死したことがあった。鳥インフルではないかと騒がれたが、結局サルモネラ菌か何かだったようだ。人間の勝手な都合で益鳥といわれ害鳥ともいわれるスズメだが、かわいそうになってしばらく餌をやっていたことがある。            

 思えば人と動物は太古の昔からウイルスや細菌と戦いは続けているわけだ。その意味では人と動物は運命共同体だ、大変だよなぁご同輩と声を掛けたくもなる。 

 可愛いからというだけでなく 衛生面のことも考えて 水盤の水は毎日取り替えている。すっかり年寄り生活のルーチン化してしまつた。                                                                                                                                        (2020/07/31)