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net news 白鵬“物言い”謝罪星 問題行動起こした理由明かす(日刊スポーツ2017/11/24)~

2017年11月24日 | ネット・ニュースなど

net news 白鵬“物言い”謝罪星 問題行動起こした理由明かす(日刊スポーツ2017/11/24)~

<大相撲九州場所>◇12日目◇23日◇福岡国際センター

 横綱白鵬(32=宮城野)が、前日11日目の黒星を引きずらずに、関脇御嶽海を下した。この日、11日目の嘉風戦で敗れた際に立ち合い不成立をアピール、前代未聞の不服の態度を示したことについて、審判部に呼び出されて厳重注意を受けたが、しっかりと反省して嫌な流れを断ち切った。平幕の北勝富士と隠岐の海の八角部屋コンビが、1差で白鵬の背中を追いかける。

 十両土俵入りが始まる前の午後1時55分。通常よりも1時間以上早く場所入りした白鵬は、真っ先に審判部へと向かった。伊勢ケ浜審判部長代理(元横綱旭富士)、藤島(元大関武双山)、山科(元小結大錦)同副部長の前で謝罪し、11日目の嘉風戦での行為について厳重注意を受けた。約3分後に退室した白鵬は、表情一つ変えることなく支度部屋へ入っていった。

 完璧な立ち合いで、左を差して右上手を取って寄り切った。「いつもの感覚という気持ちで土俵に入った。引きずってなかったんじゃないかな」と冷静な表情。名古屋場所で負けたことも、引きずらなかった。審判部室でのやりとりについては「昨日のことでちゃんと説明を受けた。自分も納得した。今後気をつけます、と話した」と明かした。そして「ファンのみなさんも、ああいう相撲を見たくないでしょうし、だから(ビデオを)見てほしかった。申し訳ない」と問題行動を起こした理由を説明した。

 11日目の打ち出し後に苦言を呈した八角理事長(元横綱北勝海)は、横綱の品格の磨きに期待した。「39回優勝しているけど、まだ修行の身ということ。こうやって頭をぶつけて人間的にも成長していくんじゃないかな。失敗したけど大きくなるチャンス」とエールを送った。

 40度目の優勝に一瞬、暗雲がかかったと思われたが、しっかりと吹き飛ばした。しかし、横綱の品格に傷がついたのは間違いない。日馬富士の暴行問題があっただけになおさらだが、せめて優勝という結果で横綱の責任を全うする。【佐々木隆史】


net news 白鵬が謝罪、協会審判部から厳重注意処分…62秒間居座った11日目の嘉風戦に(スポーツ報知2017/11/23)~

2017年11月24日 | ネット・ニュースなど

net news 白鵬が謝罪、協会審判部から厳重注意処分…62秒間居座った11日目の嘉風戦に(スポーツ報知2017/11/23)~

◆大相撲九州場所12日目 (23日・福岡国際センター)

 大相撲の横綱・白鵬(32)=宮城野=が23日、日本相撲協会審判部から厳重注意処分を受けた。11日目の嘉風戦で、寄り切られた後に自ら手を挙げ待ったを主張。土俵下で62秒間居座るという横綱らしからぬ問題を起こした。

 審判部の呼び出しを受けた白鵬は、普段より約1時間早い午後1時55分に場所入りし、同部へ直行。審判部幹部の伊勢ケ浜部長(元横綱・旭富士)、藤島副部長(元大関・武双山)、山科副部長(元小結・大錦)ら3人に謝罪した。

 謝罪を受けた伊勢ケ浜部長は「真摯に受け止めて本人も反省している」と様子を語った。審判規則では物言いを付けられるのは、5人の勝負審判と控えの力士だけ。横綱も勘違いしている部分があったようで「それも教えました。ルールについてきちんと把握してもらえるようにね」とした。

 先に、師匠の宮城野親方(元幕内・竹葉山)も自主的に審判部を訪れ謝罪した。「『ちゃんと(審判部に)来させますから』と言ってくれた。わざわざ向こうから来てくれた」と審判部長。史上最多39回の優勝を誇る大横綱が起こした珍事。「自分の価値を下げないようにきちんと行動するようにと注意しました」と先輩横綱としてクギを差した。


net news 育児に労働に駆り出され疲れ果てる女性と、所得が低いと怒られ馬鹿にされる男性(文春オンライン2017/11/23)~

2017年11月24日 | ネット・ニュースなど

net news 育児に労働に駆り出され疲れ果てる女性と、所得が低いと怒られ馬鹿にされる男性(文春オンライン2017/11/23)~

 子供の習い事の送り迎えに付き合うと、仕事帰りのくたびれ果てたお母さんが息子の手を引いて歩く姿を見る機会が多いのです。子供は子供で何だか眠そうです。親も子も疲れて習い事かよおめでてーな。もっとも、待合室で顔見知りの親御さんと話をしていると、朝は慌ただしく子供を起こして朝ごはんを食べさせて学校に送り出してから職場へダッシュ。夕方まで働いた後、子供を学童保育から受け取って自宅近所の塾や習い事に連れていき、その間に手早く晩御飯の支度をして、日がとっぷり暮れてから子供を迎えに行くのが日常なんだそうな。 

働き盛りの若い夫婦が立ち往生する現状 

 まあ、私も親の介護やら投資先の社長の愚痴聞きやら何だかんだで忙しくしているものの、共働きのご夫婦が直面している子育て事情を聞くたびに頭が下がる思いです。疲れてない訳がないよね。通勤電車に揺られて職場にいってヘトヘトになるまで働いてからさらに育児や介護ってのは想像を絶するほど大変なことですし、こんな面倒なことばかりが人生なら、いっそ結婚しなければよかった、子供も要らなかったっていう投げ出したくなる気持ちを吐露されることもあります。

 世の中に目を転じれば、やれ出生率が低下だ、高齢者が増えて介護が大変だという話は山ほどあります。私だって育児と介護に挟まれて、家内も体調が芳しくなかったものだから、いっそのこといったん常駐の仕事は全部リタイヤして家庭のことをしっかりやろうと決断していまに至ります。投げ捨ててみれば家族に時間を使うのは存外に人生が楽しく明るくなれるものだけど、でもまだ働き盛りの若い夫婦が苦しい経済状況で仕事育児の両立を強いられて立ち往生しているのを見ると無責任に「頑張れ」と背中を押すのも憚られます。「奥さんが働いているのは旦那の甲斐性がなくて稼ぎが悪いからだ」と後ろ指を指されるのもいまはむかし。かなり開き直って「夫婦で働かないと子育てするお金が出ないのです」といえる社会になったのは良いことなのか、どうなのか。でも、結婚するときは女性から「自分より稼ぎのない男性は嫌」というのがまかり通る以上、高学歴の女性がいつまでも「良い人が見つからない」とオールドミスになり、非正規の安月給男性が「経済力を持ててから結婚を」と言いつついつまでもプロポーズもできないなんて話はゴロゴロ転がっておるわけですね。 

結婚生活や子育てって、こんなに辛く、みじめなものだったでしょうか 

 私より年配の男性陣は「そんな育児や教育なんて嫁に任せっぱなしで良いんだよ」と簡単に言います。子供なんて手をかけなくても勝手に育つよと言い放つ世代はまだまだ根強くて、電車の中で泣く我が子に難儀をしているお母さんに舌打ちをしたり、休日の公園でわいわい遊ぶ園児の輪に向かって「うるせえ」と怒鳴り声をぶち込むのはだいたい初老以上のおっさんがたです。そんな場面にちょくちょく遭遇するんですけど、私なんかは「なんだとジジイ。年金暮らしがでかい顔しやがって」って大抵言い返すわけですよ。お前らの子供の頃は一言も騒がない置物のような能無しだったのかね。世間ではやれ待機児童だ男女格差だと騒がれますけど、世代間の子育て観の違いというか「俺達は苦労して育児したのだから、お前らも苦労するのだ」という謎の体育会系理論が日本社会全体を覆っているような気がするわけですよ。本来ならば「俺達が味わったような苦労を若い奴らにさせたくない」と思うのが尊敬されるジジイ像だと思うんですけれども、実際には見事に逆のことが起きているのかもしれません。

 子供が減っていて大変だという一般論と、そういう子供を育てている最中の肩身の狭さという現実との間で悩んでいるばかりではないのです。最近では、結婚できない男性の割合が増え、子供を育てるための十分な収入を確保するために共働きがむしろ奨励されることになって、本当は一日中相手していてやりたい赤ちゃんさえも預けて働きに出なければならない家庭が増えています。父親だって、家事や育児の分担ができるぐらいの稼ぎがあれば問題ないのでしょうが、実際には奥さんに稼ぎが悪いとケツを叩かれ小遣いを絞られる残念な育児ライフを送っている人だって少なくないでしょう。それも、子供を預けて働くというのは意外にしんどいのです。ただでさえ給料が上がらないのに時短勤務になったり、熱を出したり怪我をしたりで頻繁に呼び出される恐れの中で同僚の理解を引き出しながら上手くやっていくという対人スキルを要求されます。うっかり管理職なのに育児期間中だとかなると、まあみんな大変そうです。しかし、給料を増やそうとすると管理職になってもっと働いて実績を出さなければ、どの会社でもなかなか経済的には楽にならないのが常です。ストレス解消に酒を飲みに行くでもなく、皆さん申し訳なさそうにそそくさと帰路につきます。結婚生活や子育てって、こんなに辛く、みじめなものだったでしょうか。 

「レジャーに使えるお金も時間もないのです」

 社会調査でつらつら元データを漁っていると、いまの日本人の生きづらさが一個一個数字で出てくるような感じさえもします。例えば、最近の趣味はなんですかというレジャーについての質問をすると、結構な割合で「通勤時間に楽しむゲーム」とか「コンビニで買い物」などと回答される方が一定の勢力を占めていて涙が止まりません。お前ら、他に楽しみはないのかよ。自由回答欄に「レジャーに使えるお金も時間もないのです」「あと4年頑張れば、下の子が中学校に入るのでそれまでの辛抱」「小遣いを切り詰めて娘をピアノレッスンと英会話に行かせてあげるのが唯一の楽しみです」などと切ないコメントを寄せるお父さん方とは、なあ、俺たち何のために文明的な現代日本に生まれていま同時代を生きてるんだろうな、と肩を叩き合いたい気分になります。

 また、女性においても結構心情は複雑です。これはお付き合いのある、とあるコンピュータソフト会社で調査した実例ですが、かなり女性の社会進出を応援している会社なので出産後の復職はほぼ100%なのに、その後平均4年ほど勤続すると退職してしまうという問題に直面していて困っている、という話が聞かれました。追跡調査をしてみると、どの女性も「時短で無理に働いて得られる収入はそれほど多くなく、結局学童保育代や習い事、ベビーシッターなどの支払いに消えるだけで何のために無理をして働いているのか分からなくなった」という回答をしてきます。実際、アンケート調査では奥さんが時短勤務で月額手取り17万円平均、これがベビーシッターや学童保育の費用の多い一群では公的な補助があっても月額22万円から25万円消えていく計算になります。子供が2人、3人といる家庭はもはや奥さんが働きに出るほうが損で、いま子供1人のご家庭は「2人めが欲しくてもコスト的に合わない」と考えてもおかしくないのは首肯できます。これらの「無理に働いても、子育ての費用と行って来いならばパートでもやりながら家庭にいたほうが精神的に安定する」という類の回答は深く考える必要のあるテーマになりつつあります。男女平等に参画できる社会を実現しようとすればするほど、男性にも女性にも経済的・心理的負担が強くなりすぎて、父親も母親も子供も誰も幸せにならないというオチになるんじゃないかという話です。 

「沈むタイタニックの上で椅子を並べ替える作業」に意味はあるのか? 

 子育てをする女性が働きやすい環境を作るというのは一般論としてはとても広く支持されます。「女性の社会進出は賛成ですか」と聞かれれば、私も賛成です。ところが、誰かに子供を預けるコスト以上の収入が得られなければ女性が社会に進出する意味はありません。単純に、保育や学童を担う業界が潤うだけであって、必要なことは「女性を働かせること」ではなくて、その家庭にあった子供との向き合い方の選択肢を増やすことじゃないかと思います。いまの日本社会で子供が3人ほしいとなれば、奥さんが正社員で働いても子供を預ける費用のほうが高くなってしまう以上、祖父母の力を借りられない核家族ほど子供が大きくなるまで専業主婦でいなければならないという選択になりますが、いまの日本社会の方向性ではそういう家庭は不利になります。逆に、シングルマザーでどうしても働きに出なければならない女性は母子揃って貧困に陥る可能性があります。そうであるならば、社会は夫婦に「お前ら両方働きに出て二馬力で踏ん張れ」と制度設計すると2人目から3人目を産もうという動機は失われ、自動的に少子化になっていくのです。

 高齢出産の女性ほど育児仕事の両立の無理を重ねられなくなって、3年か4年で擦り切れるように辞めざるを得なくなるのでは本末転倒です。女性の社会進出を助けたり、夫婦間の家事分担を促進するというような「沈むタイタニックの上で椅子を並べ替える作業」を推奨することにどんな意味があるのか、私には良く分かりません。最近では、自民党の代議士がよせばいいのに「4人以上子供を産んだ女性には厚労省が表彰するべき」といって物議を醸していますが、必要なのは控除ではなく直接子供のいる家庭への助成金額を積むことじゃないかと思います。

 

子供を産むことが女性にとって罰ゲームにならないためには?

 夫婦間の家事分担においても、日本では諸外国に比べて女性の負担割合が多い社会に見えます。もちろん、出稼ぎ労働者をヘルパーさんとして家の中に入れる習慣がなく、女性が結婚相手として自分より高い年収を得る男性を極端に好む日本社会の特徴がある以上、そう簡単には変わらない側面はあるでしょう。ただ、コンセンサスとして女性に「輝け」という意味が「子供をたくさん産みましょう」とか「産んだ子供は誰かに預けてあなたは働きましょう」とか「スキルを磨きキャリアを積んで管理職になりましょう」などといった、役割を女性に押し付けるだけだと問題は解決しないんですよね。結婚して子供を産むことが女性にとって罰ゲームにならないようにしようとしたとき、結婚できず子供のいない男女は冷遇される社会になっていかざるを得ません。

 平たい話が「子育てで苦労をしている男女」が優遇されるかわりに「結婚できず子育てもしていない男女」はその尻拭いをさせられる制度が今後も次々とできていき、一方、育児仕事の両立をしている男女はただただ人生が苦しく、誰にとっても良いことのない社会になってしまうという恐怖感があります。子育てってこんなに辛いものだったでしょうか。経済格差の拡大云々以前に、こういう見えない身分制度みたいなものを肌で感じる疲れ果てた勤労男女が直面するままならなさについて、いま一度立ち止まって考える必要があるんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょうか。(文春オンライン2017/11/23)


net news 資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?(ZUU2017/11/24)~人生は、何事も勉強、報われる努力が必要。

2017年11月24日 | ネット・ニュースなど

net news 資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?(ZUU2017/11/24)~人生は、何事も勉強、報われる努力が必要。

「億り人(おくりびと)」――。

そう呼ばれる資産1億円超えを達成した投資家は、多くの個人投資家にとって憧れの的だろう。

常に勝ち続けられるほど甘くない世界でどのようにして億り人なれたのか、投資手法は普段どのように編み出しているのか、損失に直面した時のメンタルコントロールはどうしているのか……。単なるテクニックにとどまらない投資の哲学を億り人に聞いていく連載第1弾では、IPO投資法で資産2億円を築いたJACK氏の投資哲学をお届けしよう。(聞き手:押田裕太 ZUUonline副編集長)

JACK氏

バーテンダーや予備校講師、サラリーマンと多彩な職歴を歩む傍ら、IPO(新規公開株)を中心に2億円を超える資産を築く。株式投資を中心に不動産投資やFX投資を行っており、成果をあげている。著書に『1万円を1年で100万円に!はじめての人の「株式」投資生活』(ぱる出版2016/12/3)や『百人百色の投資法』シリーズ(パンローリング株式会社2016/8/5)がある。

■資産2億円のJACKさんが投資を始めたキッカケ

───JACKさんが最初に投資を始めたキッカケは?

キッカケはNTTの新規上場です。私が学生時代、親が申し込んだNTTを私名義の口座で買ったら儲かって、「株ってすごいな」というところから始まりました。当時は証券マンが家によく出入りしていたので、最初は勧められた銘柄を買っていました。時代が良かったので、儲かりましたね。

そのうち証券マンがなぜこの銘柄を推奨するのか、どうしてこの銘柄が上がるのかを自分で考えて投資をすることに面白みを感じてどんどんのめり込んでいきました。社会人になっても、街中を観察して、流行っているお店やサービスを見て株式投資をしてきました。

■投資手法・スタイルの見つけ方

───JACKさんと言えば、「IPO投資法」が有名ですよね。

IPO投資とは、あさひ銀行(現りそな銀行)で大損したのをキッカケに出会いました。当時、自分が働いている会社が同じビルに入っていた銀行で、サービスが良く、資本形成も悪くなかったから投資をしていました。ところが、株価がどんどん下がってしまい、数百万円のマイナスになっていました。

そんな時に証券マンからたまたま勧められた20万円くらいのIPO銘柄に投資をしたら100万円くらいまで上がり儲かりました。数百万の損をしていたから、20万円がゼロになってもいいや、ってヤケクソでやりましたが、申込後は上場初日だけ見れば良いし、一生懸命調べなくても良いし、兼業投資家には向いているなと。

───IPOって中々当たりにくいですよね?

よくオフ会とか講演でも言われます。なかなか当たらないって(笑)。みんな2~3回申し込んで当たらないから諦めちゃう人が多いですよね。「3年間やってひとつも当たらなかったら相談に来てください」って言ったことがあります。それを良しとするか、悪しとするかですよね。すぐ資産を増やすのは地合いがよくないと難しいし、基本、そういう投資法を私は持っていないので。

当然、3年間の間にIPO以外のことも必要です。IPOの合間に何するか?と言ったら、お金があるなら株主優待クロスでもいいし、当たりやすい公募投資に手を出してみてもいいし。結局、私の場合、手間暇が少なからずかかるので、めんどくさがりやの人はやらないかもしれませんね。

IPOは結局口座数と証券会社の数なので、あとそれを忍耐強くまめにやっていく。どこに時間をかけるかっていうのもありますけど、人気化した今でもたまに当たりますよ。もちろん、ひとりで応募するよりは、自分の妻に応募させるとか、親にも応募させるとか、子どもに応募させるといったことで当選確率をあげることは必須ですね。

■証券会社の営業員との関係も「付き合い方ひとつ」で変わる

あと、私なんかはIPOが当たってもないのに証券会社の人と飯を食べに行ったりもしますね……。周りの人からは「なんでそんなことするの?」と言われますが、飯食いに行って、その支店にどれくらい配分があったのか、どのへんの客に配分いったのか、なんて聞くとポロって出てくるからそんな裏話聞くだけでも楽しいんですよ。

本当に付き合い方ひとつで変わりますよ。付き合う上で意識していることは、仕事でも遊びでも何でもそうだけど、相手の立場に立ちなさいってことですね。

例えば、担当営業員が今求めている成果が何かを意識します。支店にもノルマ的なものがあります。相手にとって、「株の手数料を落とすよりも、今は投資信託を買って欲しい」だったり、「国債をあと100万円買ってくれると助かる」だとか、ポイントが高いことをしてあげます。

お金が無いという人でも、人を紹介してあげるとかならできますよね。資産家を紹介すれば担当にとっては嬉しいですから、まったく同じ条件だったら誰にあげるか?って言われたら、そういうメリットを日頃から提供してくれる人ですよね。

みんなどこまで徹底しているかわからないけど、このご時勢だから、病気になったり、海外出張に行ったり、IPOが当選したんだけど連絡つかないから、結果的にキャンセルになる方もいます。そういうキャンセルがあったときには、いの一番に電話くださいとか。

───普段、投資手法や投資スタイルをどのようにして見つけているのでしょうか。

技をイチから見つけるのは中々難しいですよね。稼いでいる人は技を持っているので、その人はどんな技を使っているのだろうか、その技をどうやって見つけたのかを探求するのがひとつの手です。そして、その人の講演を聞いたり、マメにネット上で拾ったりと、自分流にカスタマイズしながらオリジナルの投資手法を洗練させていっています。

もうひとつは、色々な人と会うことですね。私の場合はオフ会の参加がターニングポイントになりましたね。ひとりだと、時間も足りないし、視野も狭くなるので。たとえば会社四季報を自分で一生懸命読んでも5~6時間かかります。それをオフ会の場や日頃から投資仲間と情報交換したりすることで、見逃し含め色々な視点を持つことができるようになります。

特に初心者の人にはオススメですね。懇親会等では、聞かれれば話してくれる人が多いです。あとは資産が同じくらいだったり、年齢が近かったり、たとえば独身だとか、共通項が増えると話しやすいっていうのはあります。

口下手っていう人も、ひたすら大人しく黙って聞き耳だけを立てるのもありですよ。逆に聞いたことを、別の場でリピートしてみるといいです。たとえば、「この前オフ会に行ってこんなこと聞いたんですけど、どうでしょうか?」みたいに。そうするとちょっとは話やすくなりますよ。続けていくと知識も身についていきます。

アベノミクス前くらいに地合いが悪いときが続いて、少し転換点になったのはバリュー投資の懇親会でした。当時は、バリュー投資のセミナーとかにも行って、著名な投資家さんだとwww9945さんと出会ったりして。ああ、なるほどね、これがバリュー投資家の人たちのスタンスなんだと。

とりあえず普通預金なんかに入れておくよりは、優待と配当で6、7〜8%になるなら良いなと思って試しました。やっぱり徐々にたたかれすぎじゃないの?安いんじゃないの?となり、アベノミクスが始まって、どんどん株価が上昇していきました。

■「伸びる投資家」と「伸びない投資家」の差とは?

───セミナーだと、今はJACKさんが質問される立場だと思います。色々な投資家さんと出会う機会が多いと思います。この人は伸びそうだなという人(あるいはその逆)の質問の仕方や特徴はあるんですか?

あー、幾つかありますね。

質問の仕方でいうと、「自分はこう思うんだけど、JACKさんはどう思いますか?」って、必ず自分の意思や考え方を持っている人は、問題ないと思います。ちゃんと人の意見と自分の意見を比べているんだろうなって。その辺りに成功の差がありそうな気がします。

質問時の雰囲気ですけど、質問して「分かりました」って言っても、この人これやらないだろうなって人はいます。例えば今、口座開設キャンペーンやっているから、作ればすぐノーリスクで5000円入るよって言ったときに、すぐやるかやらないかの違いですね。

セミナーや懇親会での質問をメモするかどうかも大きいと思います。お酒も入るし、覚えていられないので、メモしている人は大丈夫だな、という雰囲気はあります。あとで読み返すんだろうなと。

私も講演のときに言いますが、悪口を言う人は厳しい。他人のせいにしたがる人が多いので。それは本業でもスポーツでもなんでもそうかもしれないですけどね。これも大事ですね。

あとやっぱり、いつも、短期間で稼ごうと思う人はきついですね。時間を味方につけるのが大事です。1年で1億円とか、本や雑誌には煽りが入るかもしれないけど、実践するには、運の良さや波に乗らないといけないから。そういったところを理解しておかないときつい。

■自分の性格とどのように向き合っているのか?

───他責は良くないというお話がありました。JACKさんは自分の性格や目標とどう向き合っているのですか?

20代や30代は、なんとなく稼ぎたいとか、お金を増やしたいというのでもありだと思いますが、できれば目標が明確だと、組み立てしやすいです。

私はわりと月ベースで目標を立てますね。年間の成績って確定申告ベースだと、1月から12月じゃないですか。私なんかは、1月と2月は、慎重なトレードになります。やっぱり1月でマイナス、2月でマイナスとなると、今年やばいんじゃないか、勝てないんじゃないかってメンタルがやられちゃうんですよ。2カ月連続でマイナスだとやばいなって。

ここでプラスになっていると、やはり精神的に楽になります。例えば、1月〜3月で、100万円、200万円、300万円と収益を積み上げられると、その300万円の収益で、4月5月が安心してトレードできますからね。

───1月・2月で具体的に心がけていることをもう少し教えてください。

1月2月って、投資環境はけっこう活況で、IPOも1発目、2発目と発表がでるので、そこは何とか獲得していきたいというのと、3月は株主優待が一番多いから、1月くらいから先回りして拾っていきます。また、3月の優待クロスで利確するようにします。

2月くらいにショックがドカンとくると辛いです。去年(2016年)もそういうのがあって、優待の先回り買いがうまくいかないこともあるから、ロスカットは必須ですね。余談になりますが、12月の最後で買って1月の頭で売るって、過去の勝率がいいのでかなり前に本には書いたんですけど、最近はリスクの方が大きい感があり、ほとんど実践しておりません。

───メンタルのコントロールの上手さは、過去の失敗から気づいたものでしょうか?

大きいところだと、リーマンショックのときですね。たまたまリーマン本体の債券を持っていたので、いくら債券に分散しても直撃するときはするんだ、ということを感じました。あとは冒頭で話したあさひ銀行からの学びも大きいですね。含み損が100万円、200万円になると嫌なんです。1000万円以上マイナスになると眠れなくなるタイプなので。

投資に限らず誰しもが絶対ストレスを感じるので、それをどう解消するのかも大きいんじゃないでしょうかね。他の投資家さんと話すと、「お酒飲みます」、「旅行に行きます」、「モニターを破壊する」とか色々出てきますよ(笑)

お金を使わない方法だと、ひたすら寝るっていうのはありますね。あと意外に男性でも、やっぱり飲食や寝る系が多いかな。いくつの年代でもちょっときついかな?食べたいもの食べたいし。そう言えば、どっかの社長が、ストレスはその日のうちに解消するから無い、という話を聞いて唖然としたこともありましたし、逆にストレスは一切ないという人もいて、驚かされました。

■JACKさんが投資をする理由

───目標も大事ですが、お金を稼いで何をするのか、投資の目的も大事だと考えておりまして、JACKさんが投資をする目的を教えてください。

目的は大事ですね。お金が増えて喜ぶのもありますが、やはり何らかしらの消費をしてもいいのではないかと思います。そのあたりも絶対に見つけた方がいいですね。

もちろんまずは、将来の支出に備えるという考え方もありますが……。家をキャッシュで買うとか、高級外車を買うとか。ちょっとしたコトでもいいんです。たとえば貯金が50万円になったら、ちょっと良い腕時計を買うとか、スーツ買うとか、今年の年末は海外旅行するとか。

じゃあ目標に届かなかったらどうするのっていったら、温泉旅行でも行けばいいじゃんって思います。多くの人はご褒美をあげないと疲れちゃうので。いや、自分は特にそんなのないですよっていうときは、ある程度お金が貯まったら、彼女に何かプレゼントするとか。そういったお金以外のものが目標にあったらベストですね。

あとはおいしいものを食べるとか。やっぱり、旅行好きの人が多いですね。旅行でパーッと使うみたいな、そういうところあるので。

───JACKさんのそういうご褒美って何かあるんですか? 短期的なものでも、中長期的なものでも良いです。

短いご褒美だと、大体このくらい貯まったら、良いクルマを買おうかなとか、ハワイ行こうかなとか、そういうパターンが多いです。普段飲めないシャンパンを飲むとか。ある程度、消費すると、また稼がなきゃアカンとなるわけですよ。ある程度消費をすることによって、日本経済もこれで活性化させているから逆に良いのかなと。で今くらいの歳だとあの世まではお金を持っていけないし。

とにかく目標は大事ですね。目標があまりにも高すぎちゃうと難しい。高すぎると届かなくて疲れるし、短すぎると低くてそれで満足しちゃうので。

お金が貯まったら犬を飼おうとかゴルフやろうとか、体動かすことをやろうでもいいし。さっきも言いましたが、自分に使い道がそんなに無いなら、親や奥さん、子ども、兄弟に投資してもいいんじゃないかと思います。子どもを留学に行かせるとか、自分が若い頃にできなかったことにお金を使うこともありかと思います。お金がかかるからやめようかなということで、昔、子どものころにやりたいと思っていたことをやるとか、楽器習うとか。

大きな目的だとやっぱり最後は喫茶店やバーなど、投資家が集まる環境づくりをしたいと思っています。儲かっている人以外でも、今うまくいってなくて損している人が、ちょっと話を聞けて、それこそリフレッシュして帰っていけるような場です。さらに、綺麗な女性の店員とジャニーズ系のかっこいい男性の店員がいれば皆が来るんじゃないかって話ですよね(笑)

───夢を持って、そのために投資とかお金のことを考えるほうが良いということですね。

ベストでしょうね。みんな実はそういう目標があるはずですよね。そういうのをあんまり聞いたり、見たりすることはないんですけどね。

中期的な目標というのを、よく企業なんかであるけど、短期、中期、長期みたいな3つくらいの目標を立てるのがいいと思います。夢とか目標は何歳の人でも持つわけだから。20代の夢を持つ人と、60代の夢を持つ人、時間との戦いもありますからね。

とは言っても、20代くらいの人だったら、とりあえず日銭を稼いでもう少しラクな生活をしたいというのでもありだと思います。月3万でも小遣いがあれば違うので、それもありです。

■相場に長くいれば絶対にチャンスはいつか来る

──さいごに、ZUUonline読者へアドバイスをお願いします。

種銭がまだ少ない人、今お金がない人、最近投資を始めた人は、必殺技を自分自身で見つけていかないといけないと、という焦りがあるかもしれませんが、長く相場にいれば絶対チャンスがあります。あと、これからやる投資家の人は「〜ショック」を意識しておかないといけません。どんなに安く拾っても、なんとかショックになったら木っ端微塵だから。僕が、リーマンショックで改めて投資に絶対は無いんだって気づいたように。

テクニック的な話をすると、ロスカットはやったほうがいいですね。初心者の人とか、中級者の人たちって、意外と忘れがちですが、最低限、買った銘柄の株価とその理由をメモしておきましょう。基本的なことですけどなんとなく買うことが多いから、なかなか難しいですが、この銘柄の株価が下がったらどうするかを考えておくことも重要です。

このあたりは、経験から学ぶこともありますが、株価が下がったときは、初心者の方はひたすら持つだとか、普通にナンピンするスタンスだと、やっぱりうまくいかないし、その結果、塩漬けで、資金もロックされちゃう。初心者の方だったら当然IPO投資もやってほしいですが、配当や優待で、5%、6%、7%、8%……の銘柄が出てくれば、それは比較的リスクが低いので狙って欲しいです。

億り人になるには、やっぱり流れや運がありますが、100万円でも200万円でも買っておけば、気がつけば1年で120万円、2年で140万円……、そうやってこつこつ給料からも投資していけば、500万円、1000万円くらいの目標は達成できます。

■取材現場で聞けなかった7つの質問

(1)今の投資スタイルに落ち着くまでの投資スタイル

IPO→個別→IPO→PO・TOB・優待クロスのイベント→バリュー配当→IPO

(2)ポジションの見直しタイミング

月ベースでマイナスが2カ月やら3ヶ月続いたとき

(3)投資戦略(目標)の立て方と軌道修正の仕方

嵐が過ぎるまで待つ、時間を長く使える兼業投資家の優位性の利用

(4)ためになった本、サイト、SNSアカウントは?

株式選抜レース

(5)あなたにとって、株とはどのような存在か

 

お金を増やすツール

(6)座右の銘

明日は明日の風が吹く

(7)勝ち続ける人の共通点

ロスカットの徹底。大損を経験

ZUUonline編集部


net news 3メガ銀行の大リストラ、中間決算に見る「構造不況業種」ぶり (週刊ダイヤモンド2017/11/23)

2017年11月24日 | ネット・ニュースなど

net news 3メガ銀行の大リストラ、中間決算に見る「構造不況業種」ぶり (週刊ダイヤモンド2017/11/23)~結果が全て、株価に反映している。

11月14日、3メガバンクグループの2017年9月期(中間)決算が出そろった。そこには金融危機なき“平時”に大リストラの断行を迫られる3社の姿があった。(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木崇久、田上貴大)

「かつての富士銀行と第一勧業銀行、日本興業銀行が合併して誕生したのが、今のみずほ。往時の旧3行の実力を知る人間からすれば、そのみずほがメガバンクの中で万年3位であることは信じられない」

 3メガバンクグループの一角、みずほフィナンシャルグループ(FG)の社外取締役は、そうした叱咤激励で社内の幹部たちの奮起を促してきた。そして、みずほFGの取締役会では、二番手の三井住友FGに「いつ追い付き、追い越すのかという議論を重ねてきた」(みずほFG幹部)という。国内最大手の三菱UFJFGでは、「現時点でターゲットにするには背中が遠過ぎるが、三井住友であれば現実的な目標といえる」(同)という考えからだ。

 実際に2016年3月期決算の当期純利益において、みずほFGは三井住友FGを逆転。9年ぶりに2位と3位が入れ替わった。ところが、その1年後に17年3月期決算の中身を分析した佐藤康博社長は危機感をあらわにした。表面的な数字は良かったが、「基本的な収益力の低下傾向が分かった」(佐藤社長)からだ。そこで、今年4月に構造改革の検討チームを立ち上げたところ、社内から次々に問題点が上がってきたという。

 そして、今年度はそれらが一気に顕在化。みずほFGの取締役会における議論の前提が崩れる事態が発生している。17年6月期(第1四半期)決算において、みずほFGは独り負けの状況となり、17年9月期(中間)決算でもその傾向に歯止めがかからなかった。三井住友FGの背中すらかすむ状況に陥ってしまったのだ。

 ここからは下にある四つの図表に目を移しながら、その詳細を確認していこう。

 まず、3メガの17年9月期決算の概要を並べた左上図を見てほしい。一般事業会社の売上総利益に当たる業務粗利益、営業経費、営業利益に当たる業務純益、当期純利益の4項目と、それぞれの前年同期比を示した。

 これを見ると、みずほFGだけが全項目で悪化に直面し、減益に陥っていることが分かる。業務粗利益は前年同期比11.9%減の9598億円。業務純益は同40.1%減の2416億円。そして、当期純利益は同11.6%減の3166億円だった。

「独り負け」の理由について、決算会見で佐藤社長は「市場部門で差が開いた」と、再三にわたって説明した。そこで、右上図でみずほFGの業務粗利益の変動要因を以下の3項目に分解した。

 (1)融資や有価証券運用などで得られる「利息(資金利益)」

 (2)金融商品の販売、金融サービスの対価として受け取る「手数料(信託報酬+役務取引等利益)」

 (3)金利や通貨、有価証券の売買で利益を稼ぐ「市場取引(特定取引利益+その他業務利益)」

 それぞれの減益寄与度を見ると、利息が290億円、手数料が162億円だったのに対し、市場取引は847億円と最大。佐藤社長の言葉を裏付ける結果となった。

 また、左下図では3メガの通期業績目標に対する17年9月期時点での進捗率を当期純利益ベースで示した。みずほFGの進捗率は57.6%と、折り返し地点の中間決算時点で50%は超えた。ただ、他の2社が66%以上であることを考えると見劣りする。

 最後に、経営の効率性を示す経費率(営業経費÷業務粗利益)の推移を示した右下図を見てほしい。

 経費率は値が小さいほど効率性が高いことを表すが、17年9月期時点のみずほFGの経費率は76.4%。三菱UFJFGの65.1%、三井住友FGの61.0%と比べ、突出して効率性が低い。分子の営業経費が増え、分母の業務粗利益は減少。二重に経費率が悪化した。

 こうした危機的状況に追い込まれたみずほFGは、今回の決算発表資料の中に「抜本的構造改革への取り組み」と銘打ったページを差し込んだ(写真)。その中で27年3月期末までに1万9000人の人員を削減すると宣言。グループ総従業員数7万9000人(臨時従業員約2万人を含む)の約4分の1に相当する、大規模な人件費削減策を打ち出した。

 また、人件費と並ぶ銀行の二大コストの一つである物件費についても、25年3月期末までに店舗を現在の500から400に減らすことで抑える考えだ。

3メガで3.2万人超削減

 最近になってコスト構造改革を打ち出したのは、みずほFGだけではない。相対的に好業績な三菱UFJFGと三井住友FGも程度の差はあれ、みずほFGと同様の苦境に立たされているからだ。

「この上期は、昨年以来懸念し、予見していたさまざまな事象が現実のものとなって表れた、厳しい決算だ」。三菱UFJFGの平野信行社長は会見でそう吐露した。

 その背景には、日本銀行の金融緩和によって超低金利の状況が続いていることがある。その結果、銀行の中核的な利益である「利息」から得られる利益が右肩下がりとなっている。その中で最終的な業績の数字をつくるには、コストを削るしかない──。3メガの中では、そんな思考回路が働いているというわけだ。

 そこで、3社は今後そろって大規模な店舗の統廃合や人員・業務のスリム化に本腰を入れる。その結果、みずほFGの1万9000人に加えて、三菱UFJFGで9500人、三井住友FGで4000人、3社合計で3万2500人もの人員が浮くことになる。

 この数字はここ1カ月で何度もメディアの報道の見出しを飾り、銀行業界が大リストラ時代に突入したことを告げていた。

 ただ、みずほFGと他の2メガの間には、この「大リストラ」に大きな違いがある。ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)と呼ばれるソフトウエアのロボットを導入して事務作業を自動化し、業務の劇的な効率化を図る方針はどこも同じ。また、三菱UFJFGは9500人、三井住友FGは4000人という人員を、営業などの他部門に回すことを想定している。

 平野社長は「ルーティンワークに携わっていた人材を創造的な仕事に振り替えていくことが最も重要」と語り、三井住友FGの國部毅社長は「人員を削減するということはなく、あくまで業務量の削減」と答えた。

 ところが、みずほFGは様相が異なる。「1万9000人の従業員を実数で減らしていく」。佐藤社長は会見の場でそう明言したのだ。

 下図は、三者三様である3メガの人員・業務量削減のスケジュールをまとめたものだ。単純計算で1年当たりの削減数を算出しても、他の2メガが1100~1400人分の業務量削減であるのに対して、みずほFGは1900人の従業員削減と、踏み込んだ数字となっている。

 また、今回の決算会見では他の2メガにも店舗数の削減に関する質問が飛んだが、平野社長は、「何も決まっていない」とぴしゃり。「来年5月の通期決算発表で、中期経営計画について話すときに伝える」とシャットアウトした。

 実際は「具体的な店舗名まで出して店舗の統廃合を検討している」(三菱UFJFG幹部)が、今回は店舗削減について何も言及しなかった三菱UFJFG。一方で、投資家などの手前、このタイミングで従業員の実数と店舗数の削減という“カード”を切らざるを得なかったみずほFG。そんな対比を映し出す決算でもあった。

出資先や連結子会社を選別

 今回の決算発表前に話題となった3メガの大リストラは、人や店舗だけにとどまらない。

 例えば、下図のように、三菱UFJFGのアジア戦略でも「取捨選択」が行われた。

 11月、三菱UFJFGがインドネシアのダナモン銀行への出資を検討していることが表面化。平野社長は「私たちが何かを決めたという事実はない」としながらも、「ベトナム、タイ、フィリピンとASEAN(東南アジア諸国連合)地域の事業基盤を5年前からつくり始めた。その次に投資する国があるとすればインドネシア」と、展望を語った。

 その一方で、今年9月には同じASEANでも、マレーシアの金融グループであるCIMBグループホールディングス(HD)の全保有株式を売却した。戦略性や資本効率、採算性などの観点から、出資先の選別が行われている。

 また、下図のように、三井住友FGではグループ内再編による「選択と集中」が急ピッチで進む。

 昨年10月に資産運用会社の三井住友アセットマネジメントを直接子会社化。18年1月には、傘下のSMBC日興証券とSMBCフレンド証券の合併が予定されている。そして4月には、間接的な連結子会社である地方銀行のみなと銀行(兵庫県)と関西アーバン銀行(大阪府)を、りそなHDに売却することで非連結化。持ち分法適用会社としての関係に変更することになっている。

 さらに、11月には住友商事と共同運営するリース事業の再編にも着手。三井住友ファイナンス&リースへの出資比率を60%から50%に引き下げ、その関連会社を含めて連結子会社から持ち分法適用会社に変更する方針を決めた。このことで、現在は銀行法で制限がかかっていた一部のリース事業も手掛けられるようになる。

構造不況業種化した銀行業

 今年10月24日、日経平均株価は過去最長となる16連騰を記録した。また、11月9日には約26年ぶりに2万3000円の大台を一時突破。さらに、17年9月期決算の発表では、過去最高益を更新する上場企業が相次ぐなど、最近は景気のいい話に事欠かない。

 それにもかかわらず、そして、バブル崩壊やリーマンショックといった金融危機がない“平時”にもかかわらず、銀行業界の国内トップ3行が大リストラの断行を迫られている。

 その姿は、「構造不況業種」と呼ばれるようになった銀行業界の苦境を如実に映し出している。