Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

客席への降臨

2024年05月12日 06時30分00秒 | Weblog
なかにしあかね:今日もひとつ 
小松耕輔:母
山田耕筰:この道
アレクサンドロワ:空を見上げて
トスティ:かわいい口元
レオンカヴァッロ:朝の歌
デンツァ:妖精の瞳
マシコタツロウ:ハナミズキ
グノー:この清らかな住まい
マスカーニ:母さん、この酒は強いね
プッチーニ:見たこともない素晴らしい美人
プッチーニ:星は光りぬ
プッチーニ:「誰も寝てはならぬ」
<アンコール>
ビクシオ:Mamma
カプア:'O sole mio
丸山明宏:ヨイトマケの歌

 「美しきエレーヌ」(理解されぬエレーヌ(1))のパリス役での活躍が光っていた工藤和真さんによるソロ・コンサート。
 声の心地よさと力強さを兼ね備えた理想的なテノール歌手で、今年で引退を表明している井上道義先生からは、「ラ・ボエーム」のロドルフォ役に指名されたらしい。
 「エレーヌ」で私が感心したのはフランス語の発音の正確さだったが、今回のコンサートでは、フランス語の曲はグノーの1曲のみで、圧倒的にイタリア歌曲に偏ったセトリである。
 それもそのはず、工藤さんは高校時代からイタリア歌曲が大好きだったそうである。
 さて、本日のコンサートは、「母の日に捧ぐ」がテーマだが、工藤さんによれば、「母」をテーマにした歌曲というのは意外にも少ないらしい。
 苦労して選んだ曲目の中に、日本語の「ハナミズキ」と、何と、アンコールのラスト「ヨイトマケの歌」が入っていたのはちょっと予想できなかった。
 'O sole mio では工藤さんが客席に降りて来て、あちこち移動しながら歌うというサービスが出た。
 そういえば、今月は、
・歌舞伎座では「極付幡随長兵衛」の村山座木戸前の場:劇中劇という設定で、市川團十郎さんらが客席から登場。
・さいたま芸術劇場では「ハムレット」:客席内の通路を役者さんたちが何度も行き来するという演出で、吉田鋼太郎さんらが客席を行き来したり、客席で劇中劇を鑑賞したり。
というラッキーな月である。
 なので、これを味わいたい人は、通路に面した席のチケットを買うとよいと思う。
 さらに、このコンサートでは、歌っているオペラ歌手を間近で見られるという幸運にも恵まれた。
 やはり、「客席への降臨」というのは、観客を喜ばせる良い演出なのである。

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