西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

付け替え道路工事再開5日目

2016-07-29 21:10:20 | 石木ダム
今日も県はやって来なかった。

朝から暑い。足元から熱が立ち昇るような暑さだ。

ゲート横のテントに着くと、すぐにテントを開け風通しをよくしてから、ゲート向かいの石垣の下に椅子やプラカードを運んだ。



横断幕や幟の取り付けを済ませて、現場事務所跡までⅠさんと一緒に下った。
ゲートに上ってくる途中、現場事務所跡に車が止まり人影が見えたからだ。



いつも言っているように、県は早朝や真夜中に重機を運び込んで、工事を続行しようとしてきた。
その都度、地権者・支援者で追い返し工事を阻んできた。

そんな経過があるので、いつもと違うことがあるとすぐに付け替え道路工事につながることではないかと疑ってしまうのだ。

事務所跡には軽のワゴン車が止まり男性が草刈り作業をしている。



県は買収した田畑の草刈りを年に3回行っているが、「追加でここの草刈りもするように言われてやっています。」とのこと。
この場所は、県道の拡幅工事によって削られてしまうところだけれど、草刈りが必要なのだろうか?

直接には付け替え道路工事とは関係がなさそうで一安心だ。


今日は長崎や佐世保、遠くは西海市からも支援者が来てくださった。



ダム事務所前で見張っている支援者からは、所長と2人の次長が来ていないとの連絡があった。

どうやら県も業者もやって来ないらしい。

日陰に座っていても汗が噴き出てくる。

「そうだ!スイカを食べようか?」とS子さん。昨日、川棚町の支援者の方が大きなスイカを持ってきてくださったが、それがちょうど冷えて食べごろだとのこと。



さっそく切って座り込んでいるみんなに配られた。



喉の渇きが治まって、美味しかった。


所長も次長2人もダム事務所に来ていないということは、本庁に今後の対策の話し合いに行ったのだろう。

来週から、県がどういう動きをするのか私たちは知る由もないが、「ゲートで止める」ことに集中するつもりだ。

付け替え道路工事再開4日目

2016-07-28 21:46:10 | 石木ダム
今日も暑くなりそうな気配だ。

いつものようにダム事務所前のテントに着くと、コンビニ裏の駐車場にもう所長の車が止まっている。

事務所前の駐車場には、建設課長と用地課係長の車が、、、。

早朝から現場に機材を入れ込んだりしたのではないかと心配になるが、そうであるなら職員全員の車が止まっているはずだし、本庁からの応援の車も来ているはずだと思い直す。

県は昨年6月12日早朝5時に、軽トラックやユンボ、草刈機などを現場に入れ込んだ。その記憶があるので、最悪の事態を考えてしまうのだ。

今回は、最悪の事態は杞憂に終わって一安心だった。


午前8時過ぎに、ゲート前へと移動。

今日の当番のH子さんとKさんと一緒に横断幕を張り、いすを並べプラカードを立てる。



作業が終わったら、ゲートの向かい側の石垣の前に座る。風が通り抜け、採石場の騒音もひどくなく、なかなか快適な場所なのだ。

県道嬉野川棚線沿いに、今日も20人を超す人たちが座り込んだ。






しかし、待てども待てどもダム事務所まえで事務所を見張っている支援者からは連絡が来ない。

「業者が来たが、事務所2階で話し合いをしているようだ。」との連絡が入る。

しばらくして「今日は現場へは行かないようだ。動きがない。」との連絡も来る。


昨日、所長は「旗やのぼりを外してほしい。外さなければこちらで外させてもらいますよ。」と言ったので、てっきり今日は外しに来るのかと思っていたのに、とうとうやって来なかった。


11時過ぎまで座り込んで解散になったが、明日はどうだろう。

何度やってきても、私たちは揺るがないし、来ても無駄だということを分かってもらいたいな~。


付け替え道路工事再開3日目

2016-07-27 14:58:27 | 石木ダム
午前7時40分、ダム事務所前のテント着。

駐車場を見ると、佐世保水道局からの出向で、石木ダム事務所の用地課係長の車が止まっている。

もう出勤しているということは、今日はダム事務所に動きがあるということかな?

テントに横断幕を張り、ゲート前に上った。

昨日も一昨日も、ゲート前に立っていたら熱中症になるのではと思うほどの暑さだった。暑い暑いを連発していたのを聞かれていたのだろう。
今朝のゲート前には黒い寒冷紗が張ってあった。



これで、ゲート前に長い時間立っても、凌ぎやすくなるだろう。それに私たちの動きを逐一チェックしていた監視カメラをそれほど意識しなくて済むだろう。




今朝も30人ほどがゲート向かい側のがけ下に座り込み。




午前9時50分、事務所前のテントにいる支援者から電話で、車2台で職員と業者がゲートに向かっているという。

すぐさまプラカードをもって、ゲート前に立った。



ダム事務所から8人、本庁からの応援で河川課の課長補佐が1人、それに業者が3人。

所長が言うのは、「工事を再開するので道を開けてほしいということ。通行妨害してはいけないとの裁判所に判断が出ているのだから、妨害しないでほしい。皆さん方の行為は妨害ですよ。」ということだ。



しかし、通行妨害の仮処分は私たちに掛けられたのではない。この場所にいない16人に掛けられたのだから、私たちはここに立って、16人の人たちの分まで工事を止めるために頑張るのだ。



今日もすったもんだの押し問答の末、県職員たちは引き上げて行った。

引き上げるときの所長の言葉は「暑い中、みなさん熱中症には気を付けてください」だった。

何をか言わんや! あなたたちがやってこないなら、だれも熱中症などかかりませんよ。あなたたちが来るから炎天下に立って工事を阻まなければならないのだよ!

私たちを熱中症にしないためには、あなたたちが来ないことだ。





付け替え道路工事再開2日目

2016-07-26 21:32:58 | 石木ダム
今日も30人近くの人間が、ゲート前に座り込んだ。



「どんなことがあっても、石木ダム本体工事につながる付け替え道路を作らせてはならない。」地権者も支援者もその気持ちでまとまっている。





今朝、ダム事務所前のテントに「石木ダム建設絶対反対」の横断幕を張ってから、ゲートまで「清流の会」のIさんの車で送ってもらったが、途中、業者の現場事務所があった場所に車が止まっている。

「ひょっとして、業者が来ているのか? それともガードマンが来ているのかも?」気が気ではなくなって、ゲート前につくとすぐに折り返して現場事務所跡まで行った。

確かに白い軽トラックが止まり、男性が一人何やら道具を組み立てている。
「おはようございます。ガードマンの方ですか?」と尋ねると、近所の家の草刈りを頼まれているシルバー人材センターの方だった。

ガードマンも来ていないのなら、工事にはまだ取り掛からないのかもしれない。

ゲートに戻ってしばらくすると、今度は「石木川まもり隊」のIさんから、下に看板が立っていたと教えてもらった。

そして一緒に看板が立っているところまで行ってみた。



ここは、県道の拡幅工事が行われるところで、当初の計画では県道を広げる工事と石木川に橋を架け付け替え道路につなげていくために、橋の下部工事が予定されていた。



県道を広げることは地元の砕石組合などからも要望があり、早く着工したかったのだろうが、ダムの予算に組み込まれている工事をとても認めることはできないと地元総代がダム事務所に申し入れ、道路の拡幅工事は一般予算で行われることになったのだ。

立ててある看板は、やはり県道の工事のものだった。


ゲート前に戻り座り込んだが、県の職員も業者もやってくる気配はない。

しばらくして、ダム事務所に取材に行ったマスコミ関係者から、「今日はゲート前には行かないみたいですよ。」と連絡があった。


座り込んでいたみんなの中にどこかホッとした空気が流れ、それぞれ帰途についたが、明日はどうだろうか?

付け替え道路工事再開1日目

2016-07-25 20:25:12 | 石木ダム
先週、ダム事務所から所長以下4人がやってきて「付け替え道路工事の再開」を宣言したが、どこまで本気なのか本気度が疑われるところがあった。

前回も前々回も、まずは業者のプレハブの現場事務所が建ってから工事が行われていたのに、今回は現場事務所など影も形もないのだ。

しかし、県は「来週から」と宣言したのだから、今日は地権者も支援者もできるだけ多くゲート前で業者の入場を阻まなければならない。





いつものように午前7時30分にダム事務所前のテントに着くが、ダム事務所は誰も来ていない。いつも早い出勤の総務課長の車もない。

テントに横断幕を取り付けてから、急いで付け替え道路工事現場への入口であるゲート前へ移動した。

工事再開ならば、一番早くガードマンが来ているはずだ。これまでもガードマンがゲートの中に入り、業者が来たらゲートを開けて中に入れるということをやっていたのだから。

しかし、ガードマンは来ておらず、高性能の新しい監視カメラだけがでんと鎮座しているだけだ。


午前9時50分、ダム事務所前の支援者からの連絡で、ダム事務所の車が2台、業者の車が2台、計4台の車がこちらへ向けて出発したとのこと。

さあ、急いでゲート前に並ぼう。

今日は、長崎や佐世保からも支援者が集まってくれて、総勢40人ほどになった。




中々やって来ないと思っていたら、M採石場下の空き地に車を止め、そこから歩いてやってきたのだ。

県職員が9人、業者が5人の計14人。



所長は開口一番「石木ダム事務所です。今日から工事を再開します。ゲート前を開けてください。横断幕やのぼりや番線で括ってある竹などを取り外してください。」と言う。

「ふ~ん。工事再開というけれど、業者は誰も道具を持ってきていない。どうやって工事をするんだ?」

15分ほどの押し問答の末、県職員も業者も帰って行った。



「パフォーマンスだったんじゃないの?道具もなしに来ること自体おかしいでしょ?」などなど、言い合っていたけれど、本当にそうなのかもしれない。

ゲート前までやってきたのはその1回だけで、午後からは誰も来なかった。

ただ、道具を持った業者は、ダム予定地の土地を売って出て行った人たちの代替地・通称ダム御殿の中にある空き地の草を刈っていたとのこと。


まあ、私たちは県や業者がどういう出方をしようとも、このゲート前から一歩も中に入れないように、工事をさせないように、止めていくだけだ。