ニューヨークの想い出

ニューヨーク生活20年間の想い出を書いていこうと思います。

130、サブウエイ

2008年04月24日 | Weblog
ニューヨーク市はマンハッタン、ブロンクス、クイーンズ、ブルックリン、スタッテンアイランドの5つのボロー(区)から成っていますが、サブウエイはスタッテンアイランドを除く4つのボローをカバーしています。
もともと別の私鉄3社(IRT、IND、BMT)をニューヨーク市が統合したもので、ラインは複雑で「ニューヨークのサブウエイを乗りこなせれば一人前のニューヨーカーだ」と言われるほどです。
全長1,056km、468の駅があり、そのネットワークの密度は世界一で年間利用客数は10億人を上回ります。
サブウエイは地上の交通渋滞に左右されず便利で、自転車を持って乗ることもできます。
ニューヨークに初めて地下鉄が走ったのは1904年で100年以上の歴史があります。
以前はサブウエイ・マップ(路線図)は無料でもらえましたが、現在も無料のようです。

ニューヨークの地下鉄の良い点は、距離に関係なく料金が一定で、改札を出なければ乗り換え(Transfer)自由で追加料金は必要ありません。
私がニューヨークに住んでいた頃はトークンToken(日本の5円玉のように穴が開いている)というメダルを買って、ターンスタイルTurnstileと呼ばれる改札機に入れました。
スリット(穴)にトークンを入れ、回転式バーを押して中に入ります。
昔の回転式バーはごっついものでしたが、最近はスマートになっています。

渡米した1973年頃は50セントくらいだったと思います。
その後、75セント→1ドル→1ドル25セントと少しずつ値上がりし、日本に帰った1993年頃は1ドル50セントだったと思います。

現在(2008.4)は2ドルで、トークン以外にも1日乗り放題7ドル50セント、7日25ドル、14日47ドル、30日81ドルなどのプリペイドカード(メトロカード)があり、将来はクレジットカードも利用できようになるようです。
メトロカードはバスとの相互乗り換えも可能です。
マンハッタンは南北に長い島なので地下鉄も縦に走っている路線が多く、北に行くのはUptown、南に行くのはDowntownとホームに書かれています。
電車は路線ごとに数字やアルファベットが書かれているのでどのラインが何処へ行くのか良く確かめて乗ります。
駅と駅の間隔は1~2分で、5区間でも10分あれば到着します。
また、Expressと書かれた電車もあり、駅を幾つか飛ばして走ります。(各駅停車はLocal)
デューク・エリントンの“Take the A Train”は、ジャズのスタンダード・ナンバーで、8番街急行線(8th Avenue Express)のことで、路線名はもちろん“A”です。
「51、A列車で行こう」を参照

電車の時刻表はありますが全く当てになりません。
来た電車に乗る、という感覚ですが、ラッシュアワーは2~5分、昼間は10~15分、深夜は20分間隔が目安になります。
地下鉄は24時間動いていますが夜10時過ぎると運行数が減り、11時過ぎには乗客も少なくなるので、人のいる車両に乗った方が安全です。

かつては落書きをされた車両が名物でしたが、現在は落書きはほとんどありません。
最新車両は落書きを簡単に消すことができる素材(ステンレス)が使われています。
評判の悪かった地下鉄ですが新車両導入や駅の改築などによって綺麗になり、犯罪も減少しています。
私が利用していた頃は“汚くて危険”と言われていましたが幸い一度も危ない目に会うことはありませんでした。

地下鉄構内ではいたる所でミュージッシャンと出会います。
MTA公認のミュージッシャンで毎年100組ほどがオーディションで選ばれます。
演奏を聴いたら開いたギターケースなどにチップを入れます。

ニューヨークのサブウエイは現在も拡張中です。
マンハッタンには地下鉄路線はたくさんありますが、レキシントン・ラインより東側は縦に走る路線がありませんでした。
1929年に計画されながら実現しなかった2アヴェニュー路線の工事が開始されるようです。(2008年開始、2013年完成予定)
また、7ラインが現在の終点Times Square-42 Streetから、10 Avenue-41 Street、11 Avenue-34 Streetまで西南に2駅延長されます。

写真は1980年頃のサブウエイで、内も外も落書きだらけでした。

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