海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

弾圧、暴力、差別、沖縄を虐げる者たちの心は人である限り、やがて壊れるだろう。

2015-11-26 21:57:55 | 米軍・自衛隊・基地問題

 26日は沖縄も寒い1日となった。海も高波が続いており、海上行動は中止となった。そのことが予想できたので早朝からゲート前に行き、座り込み行動に参加した。

 作業車が入る旧ゲートの前には、約70人の市民が座り込んだ。その前に機動隊員が並び、対峙するなかで平和市民連絡会の城間さんが、県民には不法な工事を阻止する権利がある、暴力を振るう機動隊は写真を撮って告発しよう、とマイクで呼びかける。

 午前6時59分、指揮官の合図で強制排除が始まった。

 力づくで排除しようとする機動隊に対して、市民もやられているだけではない。非暴力の抵抗が必死に続けられた。

https://www.youtube.com/watch?v=SgpL5FDm9eI&feature=youtu.be

https://www.youtube.com/watch?v=3en7YroRlic&feature=youtu.be

 互いに腕を組み、前の人が3,4人がかりで引きはがされようとするのを後ろから止める。アスファルトに寝転んだり、機動隊のバスの下に潜り込んだりして、権力の弾圧に屈しない意思を示した。

 20分ほど抵抗が続いたが、市民の多くが排除された後、作業員が載った車に続き、からのトレーラーやブルーシートをかぶせた機材、石を積んだダンプカーやローラー車(1台は舗装用)などが基地内に入っていった。

 警視庁機動隊もいつものように沖縄県民の弾圧に狂奔している。しかし、若い機動隊員の中には、県民に問い詰められて、良心の呵責に駆られたのか、涙ぐむ者もいた。

https://www.youtube.com/watch?v=xcNqMiaqEVQ&feature=youtu.be

 この若い機動隊員は、あとで上司から叱責されるか、指導されるかするのだろう。そうやって心を閉ざし、思考を停止して仕事と割り切り、お年寄りや女性の腕をつかんで引きずっても何も感じない、「一人前の隊員」になっていくのだろうか。

 しかし、人間の心を持ち続けるなら、自らの頭で考えることをやめないなら、沖縄が強いられている理不尽な状況に、心が痛まないでいられるだろうか。葛藤を覚えずにいられるだろうか。まともな人間がこんな弾圧を毎日やっていれば、いつか心が壊れるだろう。これで平然としていられるなら、身も心も権力の暴力装置そのものと化している。

 早朝行動に参加したあと、カヌーのテントに行って作業を行った。この日は辺野古基金から新しいカヌー20艇が届けられた。数人のメンバーでカヌーを運び、取り付けるロープなどの準備を行った。

 カヌーチームが主に使っているマリブは、安定性があり操作しやすいが、輸入品で入手が難しい。連日酷使しているので破損もあり、20艇も増えたのは大変ありがたい。カンパを寄せていただいた皆さんに深く感謝したい。


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