海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

危険な土嚢の投げ込みをやめよ/安波の集落

2011-02-11 20:16:18 | 米軍・自衛隊・基地問題
 11日は沖縄防衛局による工事は行われず、N4では小雨の降るなか、道路沿いに張られたネットの修復作業などが行われていた。2月の第2週は、7・8・9日と工事が強行された。来週も連日の工事が予想される。一人でも多くの人が高江に駆けつけて、抗議行動に参加されることをお願いしたい。

 沖縄防衛局の工事強行に対して、住民・支援者は創意工夫をこらし、粘り強い抗議行動を行っている。一部の作業員が中に入り、樹木の伐採や砂利の搬入などを行っているが、沖縄防衛局からすれば工事がはかどらず、かなり焦りと苛立ちにかられているのだろう。10日の工事では、土嚢を住民や支援者、作業員、警備員の頭越しにトラックから森に投げ込ませるという危険なやり方で作業させていた。



 前回紹介したとおり、土嚢には石が詰まっていて、袋によって多少差があるが、重いのは20キロほどもある。それが頭や体に当たれば大けがを負いかねない。特に大型ダンプは荷台が高く、ガードレール外側の斜面を降りた森の中とは4~5メートルの落差がある。樹木で視界も遮られており、トラックの荷台から森の中に土嚢を投げ込むやり方は、抗議をしている住民や支援者だけでなく、トラックの下にいる警備員や作業員をも危険にさらすものだ。
 10日の工事では、下に人がいるから投げ込むのをやめるようにと注意、抗議しても、沖縄防衛局はそれを無視していた。事故が起こってもかまわない、と言わんばかりの沖縄防衛局の作業指示は、住民や支援者、作業員、警備員の安全よりも、工事を進めた、という自分たちの実績を優先させようとするものであり、断じて許されるものではない。
 荷物の積みおろしに関しても安全基準があるはずであり、沖縄防衛局はトラックの荷台から森に土嚢を投げ込ませる危険なやり方を、二度と行ってはならない。マスメディアもこのような安全性を無視した危険な作業は、もっと問題にすべきだ。 













 N1から北に8・2㎞ほど行くと、国頭村安波の集落がある。私が子どもの頃だから1960年代、今帰仁村にもまだ茅葺き屋根の家があった。沖縄の住宅が茅葺き屋根からセメント瓦の屋根、さらに鉄筋コンクリートの家へと変わっていく中で、安波の集落では1990年代まで山の斜面に茅葺き屋根の家が残っていた。
 1980年のことだったと思うが、当時、琉球大学の山荘が国頭村の奥にあり、学科の合宿の帰りに同級生や指導教官だった岡本恵徳氏らと安波に寄ったことを思い出した。
 川沿いの森に緋寒桜が咲き、新緑が萌え始めていた。




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2 コメント

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高江へ (京の美ら雑草)
2011-02-12 07:45:25
みなさんの活動に敬意を表します。
21日、現地に行く予定です。
これで労災あ起こったら (あるみさん)
2011-02-12 22:14:44
>トラックの荷台から森の中に土嚢を投げ込むやり方は、抗議をしている住民や支援者だけでなく、トラックの下にいる警備員や作業員をも危険にさらすものだ。
土木関係のお仕事をしているのですが、こんなことで警備員や作業員が怪我をする労災が起こったら大変です。防衛局は何を考えているのか!

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