7月27日に民主党の衆院選マニフェスト(政見公約)が発表された。普天間飛行場の県外移設や沖縄の施政権返還時の密約の公表など、これまで鳩山代表や岡田幹事長らが言ってきたことがマニフェストには盛り込まれず、日米地位協定の改定についても内容が後退した。鳩山代表らのこれまでの発言が県民向けのリップサービスでしかなかったことを、みずから明らかにしたわけだ。
民主党県連は党本部に対して、「普天間基地の県外移設」「日米地位協定の抜本的な改定」などを要請するようだが、すでにマニフェストは発表されているのだから、どれだけの意味があるだろうか。県内の選挙区への影響は必至だから、県連としては要請をおこなうことで、有権者の失望感や幻滅感を少しでも抑えたいということなのだろう。
しかし、それにしてもだ。こうやっていとも簡単に前言を翻してマニフェストを発表する民主党の幹部たちには、米軍ヘリが墜落する不安と爆音被害に日々脅かされている宜野湾市民の姿が見えているのだろうか。名護市辺野古に普天間基地を「移設」する案が出てから12年、ずっとこの問題に振りまわされてきた名護市民の姿が見えているのだろうか。いや、もっと言うなら、第二次大戦後64年にわたって外国の軍隊が一つの島にこれだけ集中しているという異常な環境下で暮らしてきた沖縄県民の姿が見えているのだろうか。正視しようという気はどれだけあるだろうか。
「イエス、キャン、キャン」と物笑いにされるような米国のポチぶりを示してきた自民党政権に変わって、米国追随の外交政策からの転換を打ち出してきたのが民主党だったと思うが、沖縄の基地問題において早くも腰砕けになっている。元より民主党に幻想を抱いていたわけではないが、案の定というか、予想通りというか、そのあっさりとした公約=口約の転換ぶりには呆れる。
現在の民主党の動きを見ていると、仮に政権交代が起こったとして、それは普天間基地の「県外移設」どころか、辺野古新基地建設を促進する流れを強めそうな気さえする。仲井真知事や島袋市長の要求する「沖合移動」について、自民党政権ではこれまでの経緯から受け入れにくかったが、民主党政権に交代することでむしろ、政府が「沖合移動」を受け入れやすい環境になるのではないか。
つまり、仮に民主党政権ができたとして、「県外移設」を打ち出すこともできず、かといって現状のまま進めることもできないとなれば、仲井真知事や島袋市長の「沖合移動」要求を受け入れることで、沖縄の主張を汲み取って一定の配慮をしたという欺瞞的対応をすることもあり得るのではないか、ということだ。それは民主党が単独で政権を作れるのか、他の政党との連立となるのかによって大きく変わってくるが、そういう視点を持って注意しておいた方がいい。
衆院選挙の投票日まで一ヶ月となったが、この一ヶ月の間にも何が起こるか分からない。「政権交代」という掛け声に踊らされて、基地問題に対する政策を曖昧されないようにしたいものだ。
民主党県連は党本部に対して、「普天間基地の県外移設」「日米地位協定の抜本的な改定」などを要請するようだが、すでにマニフェストは発表されているのだから、どれだけの意味があるだろうか。県内の選挙区への影響は必至だから、県連としては要請をおこなうことで、有権者の失望感や幻滅感を少しでも抑えたいということなのだろう。
しかし、それにしてもだ。こうやっていとも簡単に前言を翻してマニフェストを発表する民主党の幹部たちには、米軍ヘリが墜落する不安と爆音被害に日々脅かされている宜野湾市民の姿が見えているのだろうか。名護市辺野古に普天間基地を「移設」する案が出てから12年、ずっとこの問題に振りまわされてきた名護市民の姿が見えているのだろうか。いや、もっと言うなら、第二次大戦後64年にわたって外国の軍隊が一つの島にこれだけ集中しているという異常な環境下で暮らしてきた沖縄県民の姿が見えているのだろうか。正視しようという気はどれだけあるだろうか。
「イエス、キャン、キャン」と物笑いにされるような米国のポチぶりを示してきた自民党政権に変わって、米国追随の外交政策からの転換を打ち出してきたのが民主党だったと思うが、沖縄の基地問題において早くも腰砕けになっている。元より民主党に幻想を抱いていたわけではないが、案の定というか、予想通りというか、そのあっさりとした公約=口約の転換ぶりには呆れる。
現在の民主党の動きを見ていると、仮に政権交代が起こったとして、それは普天間基地の「県外移設」どころか、辺野古新基地建設を促進する流れを強めそうな気さえする。仲井真知事や島袋市長の要求する「沖合移動」について、自民党政権ではこれまでの経緯から受け入れにくかったが、民主党政権に交代することでむしろ、政府が「沖合移動」を受け入れやすい環境になるのではないか。
つまり、仮に民主党政権ができたとして、「県外移設」を打ち出すこともできず、かといって現状のまま進めることもできないとなれば、仲井真知事や島袋市長の「沖合移動」要求を受け入れることで、沖縄の主張を汲み取って一定の配慮をしたという欺瞞的対応をすることもあり得るのではないか、ということだ。それは民主党が単独で政権を作れるのか、他の政党との連立となるのかによって大きく変わってくるが、そういう視点を持って注意しておいた方がいい。
衆院選挙の投票日まで一ヶ月となったが、この一ヶ月の間にも何が起こるか分からない。「政権交代」という掛け声に踊らされて、基地問題に対する政策を曖昧されないようにしたいものだ。
演説が終わり握手の時に「辺野古に基地を作らせないで下さい」と叫びました。
辺野古基地視察といってもキャンプシュワブ内から施設局の説明聞くだけで、テント村には来ない民主党幹部。もとよりあまり期待はしてませんが世論の高まりで政治を変えていきましょう。
今後も御健筆、祈念いたします。