海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

日々の監視活動の大切さ

2016-04-21 23:53:45 | 米軍・自衛隊・基地問題

 20日は朝、松田ぬ浜からカヌー5艇が監視・抗議活動のため出発した。ほかに3艇が初心者練習を行っている。

 金網のフェンスを隔てた向こう側では、カヌーの準備をする前から米兵が浜に出て腕立て伏せなどのトレーニングを行っていた。そのあと水陸両用車が8両並び、さらにゴムボートも訓練の準備を行っていた。

 キャンプ・シュワーブでは海でも陸でも空でも連日、米軍の訓練が行われている。行為して沖縄で鍛えられた兵士たちが、世界各地で殺戮と破壊を行ってきた。ベトナム戦争当時「悪魔の島」と呼ばれた実態は何も変わっていない。

 米軍基地は沖縄県民を被害者としてだけでなく、間接的であれ否応なく加害者にしていく。戦争と基地の被害者にも加害者にもならない。沖縄の反戦・反基地運動の根底にその意識は持続されてきた。それは辺野古にも高江にも受け継がれている。

 いつものようにキャンプ・シュワーブの映画館で行われている作業に抗議し、長崎と長島の間に張られたフロートを越えて、スパッド台船やクレーン付き台船、ガイドパイプなどの様子を見て回った。特に変化は見られなかったが、日本政府・沖縄防衛局は各台船を撤去しない構えだ。

 いずれ台風が来れば、撤去して羽地内海に移動せざるを得ないのだがそれまでは、辺野古以外の選択肢はない、という強権的姿勢を示すために撤去を拒否している。「急がば回れ」という沖縄県民を愚弄する言葉さえ聞かれる。そんな簡単に回れると思ってるのか、腐りむんぬちゃーが。

 陸揚げされたフロートが並ぶ米軍ビーチに沖縄防衛局員らしい男たち数名が姿を見せ、森を登ってフェンス沿いに辺野古弾薬庫の方へ移動していった。何をしていたかははっきりしないが、このような動きをつかむためにも日々の監視活動は大切である。

 長島で休憩をとってから松田ぬ浜に戻った。ここのところ春霞で遠景がぼやける日が多い。気温も上がり、こまめに水分をとりながらカヌーを漕いでいる。平島、長島のまわりの海の色を見ると、この海を破壊させてはならない、という思いが込み上げてくる。

 


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