Now+here Man's Blog

Surf, Run and Trails / Endurance For Fun

OPEN! 柳島スポーツ公園RUN

2018-03-27 00:27:42 | ランニング

 

(記事とは関係ねっす)


3/25(日)にオープン
3/26(月)は無料開放、ってことで早速行ってきましたよ。
自宅から海岸方面へ1.5キロ。

オレは陸上部じゃなかったので競技場って知らない。
それでも記憶があるのは小中学生のときの記録会くらいかな。
あと何年か前に海老名の陸上競技場に行ったな。

スタンドはどこも打ちっぱなしの壁で、床もコンクリート剥き出し。
市の老職員がテレテレのジャージを着てて、
坊主刈りの野暮ったい中高生ランナーが必死の形相で走ってる。
トラックのインサイドからマネージャーがストップウオッチ持っててガンバです!とか言う。

陸上って辛いよな~、というイメージしか生まれない。
それが陸上競技場だったよ。

そんなこと思いながら、今後オレの庭となる柳島スポーツ公園が見えてきた。75億円っす!

(行ったのは夜だけど、画像はゼーンブ昼間のやつね)


周囲は学校施設や新湘南バイパスや畑なのでほとんど暗闇。
そこに巨大UFOがいるみたいに光がボワーって空に向かって放たれてる。
競技場を囲むように緑地公園になっていて外灯はすべてLED。
競技場の外から観戦できるようにベンチがたくさん設置してある。それにも多くのLED。
ブルーの硬質ゴムでできたジョギングコースは830mと620m。
ここななんと24時間照明なので、耐久レースができる(*^^*)



クラブハウスはおそらく陸上競技場の概念には無かったんではないかな。
レセプションがあって(受付というよりレセプションね)、ベルマーレのウエアを着た人々が職員。
市の老職員ではなく、ベルマーレサッカー青年。
ベルマーレのサイクルショップがあった。
ベルマーレではトライアスロンチームを抱えているので、その練習拠点にもなるんだろう。
何十万もするバイクがたくさんあったよ。



ロッカーはコインリターン式だし、シャワーの数も多すぎくらい。
パウダールームがスーパー銭湯並なので、
女性も来やすいし、なんと言ってもとても安価なランニングステーションになる。

クラブハウス2Fはアルコールも提供するオーガニックレストラン。
バルコニー席もあって夕方なら、走ってシャワーを浴びた後、
湘南海岸に沈む夕陽を見ながらビールを飲むことができる。



サイクリングロードを走り、トラックを数週して、ディナー。
こういうデートをするカップルも多くなるんじゃないかな。

貸し切りパーティーもできる。
茅ヶ崎にはパーティーできる飲み屋があまり多くないので、
サーファーのパーティーにも最適。

エアロビやヨガができるスタジオやコンディショニングセンター(整体)もある。

この日はトラックを3周、ジョギングコースを1周してみた。

坊主頭の中高生じゃなくて、最新のランニングウエアの女性がシャーって走ってましたよ。

あとトライアリートっぽい男女混合の若い人たちも走ってた。


ここ多分話題になって、有名選手のレッスンや、取材、撮影が増えるだろうな。
杉山愛のテニススクールもやっとります。

あとクラブハウス館内を案内してくれた人。有名なんだろうな。サッカーわかんないから。


芥川龍之介が想いを馳せたみかんの花咲く丘を走る

2018-03-26 00:37:32 | ランニング

(根府川橋梁からJR東海道線と相模湾を臨む)

3/25 海沿いの旅。

この日、伊豆伊東まで走ろうと6時に茅ヶ崎駅をスタート。メンバーは4名。

 

(真ん中のオナゴはトレイルレース年代別上位入賞者。これから主レース常連になるのか!!)

予定距離65キロ。
小田原~湯河原~熱海~伊東フィニッシュ。
「オーシャンビューと桜道の旅ラン、伊豆の温泉で海鮮、ビールの後は電車で寝て帰る」が副題。

なんとか長距離を走り切るために、楽しそうな道を選ぶ。
長距離は、風景に魅力がないと走り切れない。
そしてフィニッシュ後の温泉や飲み屋を調べる。
そして、仲間を誘う。

コースを選ぶことから旅ランは始まる。
日々のランは朝に思い立って走るが、
旅の場合は計画しないと無謀旅で終わってしまう。
前日にザックに着替えを入れ、
温泉用タオルを入れ、エネルギージェルを買いに行き、
翌日着るTシャツ、短パン、ソックスをソファーの上に畳んで置いておく。

朝から夕方まで走り続けるための準備をするのだ。
おやつ代は無制限で嬉しい。
しかしながら旅ランは、自己責任の超ハイキング。

ギブアップしても電車やバスで帰れるルートを前調査する必要がある。

そういうのひっくるめて楽しい。
ロードトリップがまるでトレイルになる。
気持ち一つでどうにでもなる。
これをやってると、きっとウルトラレースも過酷なトレイルレースも、楽しいイベントにできる。
何事も気持ち一つでどうにでもなる。
ランが教えてくれる、人生をポジティブにしてくれることのうちの一つだ。


6時に茅ヶ崎駅南口を出発した一行は、背中に朝陽を浴びて湘南ロードを西へ向かう。
サイクリングロードから国道134に出る。



花水川沿いに申し訳なさそうにサイクリングロードがある。
眼の前に湘南平が迫り、その奥には山頂を真っ白にした丹沢山系が聳え立つ。
1国に入ると、そこから東海道だ。

東海道は実に情緒がある。
高い建物はなく、老舗の蒲鉾屋と小洒落たカフェが並ぶ。

大磯の鴫立庵(しぎたつあん)を通過する。
日本三大俳諧道場の一つである。
石碑に「著盡湘南清絶地」と刻まれている。
「ああ、しょうなんせいぜつち」と読む。
“清らかですがすがしく、このうえもない所、湘南とは何と素晴らしい所”
という意味だ。
実にそう思う。石川弘樹氏の記事にこんなのあった。
「湘南生活とトレイルランニング」
今日のオレらのランはこうだ。
「湘南生活と海沿いランニングトリップ」

 



まだ朝も早い時間なので車も人もまばら。
気温は8度。
空には雲ひとつ無い。

国府津のエマージェンシーローソンに立ち寄り(まちカフェがあるローソンね)、
いよいよ小田原市街地へ侵攻。
このあたりから満開に近い桜がちらほら見え始める。

宿場町小田原に入る。
東海道の雰囲気はそのままながら、街度がいきなり上がる。
これまでキロペース6分半くらいで走っている。
遅く走ると、速く走るより疲れるものだ。
ジワジワジワジワとダメージが溜まってくる。
赤信号で止まり、青に変わって走り出す数歩がとても重く痛く、憂鬱になる。

フルマラソンでいうところ、30キロの壁である。

1国から135号線に入る。
早川の料金所を左手に見て通過する。



すると、前方からウルトラ、トレイル系ランナーの集団がやってきた。
見ればわかる。
普通のロードランナーと違うのだ。
そういう違いがわかるっていうのは何の役にも立たないんだけどね。

20人くらいいたかなあ。
すれ違うとき、元気に声を掛け合う。
山での挨拶と同じで気持ちいい。
彼らはどこをスタートにしてどこへ向かうんだろうか。

早川から伊豆半島の本格的な海岸線に入っていく。
そこで問題が出てきた。
国道135号線は、ほとんど自動車専用道路と言っていいほど、歩行者を無視している。
まあそれが普通だとは思う。
歩道が完備されている峠道や海岸道路なんてないのだ。

昼前の海岸線なので上り下り車がバンバン通っている。
手前の干物屋に入り詳しく聞く。
「135を通らず山越えできますかね?」
「どこ通っても同じような道だから、このまま国道がいいよ」
「まじすか!!!!」

まじすか!!!って言葉が出てくる道である。
ロードバイカーも必ずこの干物屋で同じことを聞いてくるらしい。
みんな、まじっすか!!!って言うらしい。
「でもランナーに聞かれたことはないなあ。。。」
おれら、初めてっすか!!!!

意を決し、歩道のないギンギンのワインディングロードに入っていく。
右側通行である。
左走って、後続車に引っ掛けらたらたまらない。
右側なら前方から突っ込んできても、瞬時に崖のぼったりできるかなと。。

走って間もなく、タンクローリーや大型観光バスがやってくる。
道路の右崖にへばりついて車をやり過ごす。
すれっすれでタンクローリーが顔をかすめる。
かなり恐いし。

ラッキーにもその道は延々続かなかった。
クネクネでわからなかったけど、数百メーターだったね。
干物屋の主人はその距離を教えてくれるべきだったよ。

観光客用の蒲鉾屋を数件やり過ごすと岐路が現れる。
海沿い道路と峠コースだ。
いずれも湯河原吉浜で合流する。

どっち行けばいいかわからない。
Googleマップは海沿いの左を行けという。
でもだ。見るからに先程の狭い国道の延長で、歩行者の余裕が一切ない。
素晴らしいオーシャンビューと助手席の女に気を取られたドライバーが、
おれらを引っ掛ける確率は峠より絶対高いので、海沿いはやめよう!という結論に達した。

この峠道、渋滞を避けるために何度か車で通ったことがある。
記憶にも残らないどうでもいい峠道である。

(根府川入り口の壮絶オッサンビュー、もとい、オーシャンビュー)

そこを少しずつ登っていく。
JRの駅があった。根府川という。
伊豆クレイルっていうノボリがあった。トレイルならぬクレイル。
どうやら伊豆のリゾート列車らしい。



駅を超えると小さな街並みに入る。街ではない。村だな。
古い建物と右にはトレイル、左には海を臨む深い沢。
山々がピンクに色づき始める。
とても色の濃い桃の花は鮮やかなピンク。
小鳥のさえずりや海から吹き込み沢を登ってきた南風が木々の葉を鳴らす。

7キロ登り続ける。
たいした傾斜ではないがじわじわくる。
ましてや30数キロ地点なので本日の一番コタエルパートである。
それでも走れるのは、この風景のせいだ。

左右木々の生い茂ったロードと、海を見渡す絶景ロードを繰り返す。
みかんの花が咲く丘を走り続ける。

江の浦という地区へ入っていく。
沢にかかる道にさしかかる。
断崖絶壁に段々畑があり民家もある。
桜もあり、そして海を臨む。
なぜこんな険しい土地に生活があるのか不思議に思う。

前方に老夫婦がいらっしゃった。
「こんにちは」
「こんにちは」

ご主人の手には美味しそうなパンがたくさん入った袋が下げられていた。

なんでも豊臣秀吉が小田原攻めをするときに、千利休に茶を立ててもらった古民家が先にあって、
その古民家を改築したパン屋があるんだとか。
大評判なので立ち寄ったほうがいいよ!

そんなこととちょっと世間話をして別れた。

その先にあった。
麦焼処  麦踏 (むぎやきどころ むぎふみ)というパン屋だ。
チョコの入ったパンにオリーブ茶(無料)を、店の縁側で頂いた。
縁側でくつろぐって、これから先何度あるだろうか。
パンはすぐ売り切れるようだ。
オススメっす。

(Run On 縁側)

江の浦測候所を左手にする。
ここは気象庁のものではない。
建物自体が日本の伝統建築をすべて盛り込んだアートなのである。

良い峠を、辛辣に、しかも楽しく走った。
そういえば根府川入ったところ、トレイル入り口にトロッコの跡があった。
ここ、芥川龍之介の「トロッコ」の舞台になったところなのだ。
年に数回、満月の夜に、月が大海原から村の沢に向け1本の光の道を作る。
壮大なムーンライトセレナーデ。
トロッコの主人公が見た風景だ。
文豪が想いを馳せたその峠を走り抜く。

(ゲロゲロに疲れてるけど、この大海原見てちょいと復活)

ラン一行は湯河原まで一気に下る。
湯河原手前の吉浜では小波ながらも多くのサーファーが入っていた。
ポルシェが何台も行き交う。
ランナーが歩道狭しと走る。



結局、根府川の峠走のダメージが大きく、
この先熱海の峠が想像以上にきついだろうと言うことから、湯河原フィニッシュとした。
またタンクローリーと大型観光バスとすれ違うと思うとかなりブルーになったのだ。
行程45キロ。
湯河原の温泉街までは桜満開の川沿いを歩いた。


そして入浴したのは、ニューウエルシティー湯河原のいずみの湯。
いやー、すげー良かった。
キレイ、清潔、広い、ガラガラ(*^^*)。
そして駅前で食事して電車で寝て帰る。
湯河原~茅ヶ崎760円。
たった760円の距離を何時間も何十キロも走り、
壮大なオーシャンビューと美味しい湘南小麦のパンと秀吉が座ったであろう縁側で桜を見る。

富士山と菜の花、そして根府川橋梁。



ナイス旅ランでした。
そして1ヶ月後、100キロ完走できるのか???


エド・ウイットロック氏というランナー

2018-03-19 17:03:37 | ランニング

 

先日、静岡マラソンで3時間20分を出した。
それまで3時間30分あたりをうろちょろしてたんで、
このタイム更新は素直に嬉しい。


このタイム更新は4時間ランナーから見たら速いし、
3時間ランナーから見たら遅い。

このときの目標は3時間25分。
だから10分の短縮は上出来だった。

でもやはりどうして、タイム推移を見てみると、
25キロから落ち始め、30キロから明確にちゃんと落ちてる・ω・

25キロまでのスピードで最後まで走れれば3時間10分。

いやいや、無理なんだろうなあ。。。

30歳台ならまだしもなあ。。。

そんなこと思いながら、高齢ランナーのベストタイムってどのくらいなんろう?
って思い調べてみた。

日本では、保坂好久さんの記録。
59歳2時間34分23秒、60歳2時間36分30秒、61歳2時間38分12秒。
すごすぎっす。

そして海外では、、、もの凄いランニングレジェンドがいらっしゃった。

Ed Whitlock カナダ人。
昨年2017年に86歳で亡くなっている。
亡くなる前の年、2016年にトロントの大会で3時間56分を記録。
もちろん年代別で世界新である。

68歳のときに2時間51分
74歳のときは2時間58分

80歳で3時間15分。 オレより全然速いっす。

Youtubeで動画が公開されていた。

素晴らしい。
ただ一言、素晴らしい。

彼を研究する科学者によると、身体能力は顕著に優れているわけではないらしい。
しかし、好奇心と喜びの態度が人一倍あったそうだ。しかも歳を取るごとに。

何かにチャレンジしなければ人生の意味がない。
彼はフィニッシュを切るとき80を超えても優しく笑いながら言うのだろう。

55歳ランナーまだまだヒヨッコっすね。


静岡マラソン2018 完走レポート

2018-03-05 18:44:56 | ランニング

 

2018/3/4 静岡マラソン走ってきました。

ランニング始めて3年半。

とりあえずのその3年半のランの集大成。

レポートいたします。

 

オレは今55歳。初老ビギナーである。

体力が衰えるのは悲しいかな事実。

皮膚も筋肉も毛髪も全てが衰退している。

でも体力だけは強い気持ちで何とか補えるはず。

気持ちは歳を取らない。

ランニングは気持ちで走るものだ。

それは完走だけではなくサブ3.5を持って証明するのだ。

 

1月、2月しっかり走り込んで、体調を整えてきたつもり。

運良くなのか、ここしばらくどこかしら痛い、というのは無かった。

無理はしなくちゃいけないけど、無謀はしなかったな。

山を駆け、森を進み、沢を抜けた。

峠を走り、いくつもの橋を渡り、数え切れない信号待ちをした(#・∀・)。

 

目標はキロペース4’55”

スタート直後の渋滞や、エイドで立ち止まったり、トイレの可能性もある。

3時間30分でフィニッシュするにはキロペース5’00”なんだけど

毎キロ5秒の貯金ができれば、3分の余裕ができるっていうこと。

 

問題があるとすれば、30キロ過ぎからどんどんペースが落ちることだ。

ペース落とさず4’55”キープで3時間30分が達成できる。

普段走っていても10キロ5分前後だ。 これを42キロの間維持するって。。。

考えると不可能と思ってしまう。

でも、オレにとってとても幸せなのは、チャレンジできる場がそこにあるということだ。

できるできないではない。やるかやらないか。だからやる。

チャレンジできる場があり、やらない理由はない。

やる理由はあるのだ。 ランナーは別名チャレンジャーだからな。

 

でもどうするよ? レースプランは? どうやって42キロを組み立てる??

 

最初は抑えて走るべきなのか、最初から飛ばすべきなのか。。。

しかも初めてのコースだし、どこがきつくてどこが走りづらいのか。

当日は最高気温が20度超えそうだし、そうなれば海からオンショアがコースに強く吹き付ける。

決してコンディションは良くない。

でも、静岡は高速コースとして有名。

条件的にはプラマイ0か。。

 

スタートはBブロック。 S→A→B→と続く。

「On your marks!」

最近はかっこいいな。位置について!とは言わないんだ。

レース開始! スタートまで2分かかる。

スタートゲートを通過して計測開始。

そこでレースプランが決まった。

「全ての距離を全力で走る」

辛い、ウェルカム! 苦しい、結構! 

もうそれしかない。全力を尽くす。それがレースプランだ。

 

スタート直後、混雑して前に出れない。

ビル街の折れ曲がった細い道路が渋滞を生む。

 

1キロ通過。ペース4’38” 渋滞してるのこのタイム。

自分には速すぎる。

こりゃいくら全力でも20キロ持たないな、、、と、ペースダウン、、、が出来ない。

 

いや、違う。オレは絶好調なんで遅く感じるんだ。

もっと飛ばせるぜい!

 

いつも一人で海沿いを走ってるのと違って、ダムが決壊したみたいに1万3千人が走り出す。

マラソンは圧巻だ。それを身に感じる。街が、路面が揺動してるのがわかる。

だからだ。心が踊り出している。

だいじょうぶ、もっと飛ばせる。そこから徐々にペースは上がっていく。

20キロ地点まで4’30”を前後しながら走った。

途中4’20”もあったけど、それはさすがに抑えた。

全力を尽くすことは考えることも必要だ。

体の隅々と常に会話して情報を得てフィードバックさせる。

 

 

このタイムだと周りには仮装ランナーいない。

みんなガチ走り。

不思議にも息は全く上がらず、とにかく身体が軽い。

喉も渇かない。

加速したり、減速したりの微調整ができた。

 

やはり何がいいかというとレースに出ることだ。

いつもと違う自分が発見できる。

アドレナリンで潜在力が出る。

とにかくレースに出ることだ。

それこそファンランに最短の方法かもしれない。

 

ここまでずいぶん貯金ができた。予想外だった。

20キロの時点では、もしかして3時間15分!?!?とササヤカな希望を持つ。

 

でもこのままうまくはいかないはず。

時間は10時。徐々に気温が上がるのだ。

そしてコースの日向は初夏のように暑くなってきた。

給水エイドで紙コップの水を頭から被る。

スポンジも配られていて、首、腕を冷やす。

それだけ暑くなってきた。

 

コースは安倍川河川敷に入る。

真南に伸びるコースに南風がストレートに入る。

ウインドサーフィンのセイルサイズで5.0㎡。

これをまともに身体に受けて走るのは危険。

相当体力が奪われる。

 

そこで作戦AOKに出た。

「あなたは、オレの、風よけだ」作戦である。

同じペースのランナーの50センチ背後に付く。風よけだ。

風よけになったランナーは次第にペースが落ちる。

風よけをチェンジする。

風よけに協力してくれたランナーは4名。

背後にピッタリ付かれて嫌だったろうなあ。お詫びいたします。

でもこれも作戦なのだ! レースは非情なのだ!

 

とはいってもここで相当体力を消耗した。風よけしたのに。

まともに走ってたらギブアップしたかも。

 

ここでの消耗は、その後の150号線、通称いちごロードで苦戦を強いられる。

延々と続く海沿い10キロの直線。

先が見えない。何キロあるのか予習していない・ω・。

直射日光が照りつけ、気温がグングン上がっている。

スタート直後のシャキッとした感覚はすでにない。

おそらく体温も相当上がっている。

ボーっとし始めた。

エイドでとても大きなイチゴを片手に1個づつ持つ。

片手で1個しか持てないくらい大きい。

それをカジリながら歩を進める。あんまーい!!!

耐えろ耐えろ!4’50”から落とさない。

スピードが落ちそうになったら、背中を鞭で打たれたように海老反りにした。

海老反りにして骨盤を前傾させる。

足は前に出さない。それが加速のコツだ。

先月、On創設者のオリヴィエが教えてくれたことは、究極の過酷な状況で功を奏した。

ありがとうオリヴィエ! ありがとう#OnFriends!

 

で、直線10キロ耐え抜いたところに登り坂がありました、とさ。

 

気持ちを入れ替え、目をつむり、山だと思って走る。

楽勝だ。こんな楽な登りはオレにはフラットさ!

たくさん抜く。登りで負けたらトレイルランナーの名に恥じる。

そしてまた市街地へ入っていく。

 

フィニッシュまで10キロある。まだまだまだまだだよ。

予定では30キロでスイッチを入れる予定。

いやいや、とても無理! じゃあ、スイッチ入れるのを32キロ地点にしよう。

やっぱり無理。 次こそ、35キロ地点で!!

 

トップランナーが30過ぎて飛び出るのっておかしい。

足は鉛のようだし、これってやっぱり意志力なんだろうなあ。

スイッチを入れよう入れようと思っていたら、40、41、42の看板。

結局スイッチ入れられず(^o^)

設楽悠太すごいよね。バケモンだな。と思いながら最後のコーナーを抜ける。

 

そこからフィニッシュが見えた。

 

この時点ででのペースは5’11”  もう精一杯。

最後2.195キロは足が上がってなかったと思う。

足を引き摺ったり、右の爪先で左のクルブシを蹴ったり、もう自分の足って感じがない。

とにかく肩甲骨を動かした。もう動くのは肩甲骨しかなかったな。

忘れなかったのは全力で走ること。

 

フィニッシュ 3時間20分10秒。 ネットタイム。

10秒いらねえなあ(*´ω`*)

貯金作戦大成功!!

PB更新。

 

フィニッシュ切った瞬間、両足つりました。

全力を尽くした証拠だよ。

 

両足のフクラハキがピキーンとなってよろめく始末。

危ない危ない、これフィニッシュ前だったら。。。

まあ、匍匐前進しただろうけど。

 

しかし暑かったなあ。

沿道応援は途切れるところがなかった。

静岡の人々は温かい。

とてもローカルなんだけど、あっけらかーんとしてる。

応援のほのぼの感は、東京マラソンにも湘南国際にもない。

ゆっくり頑張れ〜、みたいなのもこれまた魔だ( ´∀`)

空が広くて青くて、海は湘南より青い。

静岡駅~清水駅 42.195キロの良い旅ができた。

スピードコースなれど、その分ランナーを苦しめるハードコース。

 

安倍川餅やモツ煮カレーとか喉に詰まって呼吸困難に陥る魔のエイドあり。

 

ここはきっとまた走ると思うよ。

とてもいいレース、いい街、いい人だったよ。

 

あとがき

時間を入れると自分のフィニッシュシーンが見れる。

フィニッシュ直後倒れ込み、救護が駆けつける場面が多々有り。

やっぱり過酷コンディションだったのね。

オレもフィニッシュ間際バタバタで足が動いていない。

体幹もすでに役目終わりました、な感じ。

足の裏が痛そうな走り。 そう、すげー痛かったの思い出した。