たそがれ株屋のひとりごと

昔とった杵柄で、今の相場を懐メロ感覚で分析 時代遅れもまた楽し
リタイヤされた方に一服の清涼剤となれば望外の幸せ

ブログへの想い

証券会社の社長を最後に引退してからはや幾年、ボケ防止にネット取引を始めたが、隔世の感ある状況に戸惑う毎日。掲示板を覗くと何とも品格のかけらもない投稿だらけ。そこで一念発起、懐メロ感覚で今の相場を分析し、たとえ時代遅れといわれようと、同じ思いを抱くかたがたに過ぎ去りし良き時代に思いを馳せていただければ幸甚。

日本株上昇の要件 出揃う

2012-02-19 07:20:31 | 日記
中国人民銀行は18日、追加の金融緩和策として預金準備率を24日から0.5%引き下げると発表した。引き下げは昨年12月以来、約2カ月半ぶり。欧州危機による成長率鈍化へ対応したとみられる。国内の住宅、不動産価格の下落、企業倒産の増加、内陸部の不況の深刻化などが政府の背中を押したとみられる。
   物価上昇率が8.1%と高止まりする中、あえて緩和策に踏み切った背景には今秋に予定される国家主席の交代で主席につくと見られる習近平副主席の考えが強く影響したと考えられる。インフレ率の低下次第だが経済成長をより確かなものにするために、政策金利の引き下げも近い将来に考えられる。最大の貿易相手国であるユーロ圏の経済不振の影響が予想以上に深刻と言われているからだ。
   シカゴ日経平均先物が大証終値比80円高と2年半ぶりの高値となったこと、対ドル、ユーロの円安進行と合わせ、この中国の金融緩和策はポジティブ・サプライズであり、日本株を押し上げる要因となろう。
   先週の日経平均の上昇率は4%強に達し、世界13市場でトップのパーフォーマンスとなった。 今週も日銀、中国の金融緩和策、円安進行を支援材料に「ブル・マーケット」が続きそうだ。建機、機械、自動車、などの中国関連、好調続くスマートフォン関連、緩和の恩恵大の住宅、不動産株などに注目したい。

バレンタインズデー

2012-02-12 08:41:06 | 日記
2月14日はセント・バレンタインズデー(St. Valentines day)
バレンタインデーの歴史はローマ帝国時代にさかのぼると言われる。当時、ローマでは2月14日はすべての神の女王であり、家庭と結婚の神でもある女神「ユノ」の祝日だった。翌2月15日は豊年を祈願するルベルカリア祭の始まる日であった。
当時、若い男達と娘たちは生活が別だった。祭りの前日、(2/14日)娘たちは紙に名前を書いた札を桶の中に入れることになっていた。翌日、男達は桶から札を一枚ひいた。ひいた男と札の名の娘は、祭りの間パートナーとして一緒にいることと定められていた。そして多くのパートナーたちはそのまま恋に落ちそして結婚した。 ローマ帝国皇帝クラウディウス2世は妻を故郷に残した兵士がいると士気が下がるという理由で、ローマでの兵士の結婚を禁止したといわれている。キリスト教司祭だったヴァレンティヌス(バレンタイン)は、兵士たちを哀れに思い、秘密裏に兵士たちを結婚させたが捕えられ、ユノの祭日でありルベルカリア祭の前日の2月14日を、あえて選んで処刑されたという。ヴァレンティヌスはルベルカリア祭に捧げる生贄とされたと伝えられる。このためキリスト教徒によって殉教したバレンタイン司祭を偲ぶ祭日となり、恋人たちの日となったというのが通説である。
  ところで、バレンタインデー、ルベカリア祭の2月14、15日に世界の金融市場が注目するギリシャ救済問題が正念場を迎える。
「バレンタイン司教やユノの女神」のご加護があらんことを祈りたいものだ。

世界のマネー、リスクオフからリスクオンへ

2012-02-04 16:16:18 | 日記
米景気の予想外の回復、中国のインフレ抑制から成長重視への政策転換期待(預金準備率、政策金利引き下げなど)、日本の復興重要の本格化、中国、日本などの欧州安定化基金(EFSF)への出資検討など米欧、中国、日本などの景気にようやく春の足音が聞こえ始めた。先進国、新興国も景気重視の観点から金融緩和基調は続くとみられる。長期間、国債などの安全資産に逃避していた世界のマネーが、リスクテイクに動き出す気配が濃厚である。NYダウ工業株平均のリーマン・ショック後の高値更新、日本、上海、香港、インド株式市場も1月は久しぶりに上昇に転じた。日本でも日経ジャスダック平均株価が1年ぶりの13連騰を記録するなど、世界のマーケットで「リスクオフからリスクオンへ」の動きが鮮明になりつつある。日米、欧州、新興国などで長期金利が緩やかに上昇し始め、安全資産からリスクテイク資産への資金移動が起こり始めたのではないだろうか。日本のマーケットでも電機、自動車などの大幅な減益報道にも拘わらず、日経平均株価は底堅く推移している。大手証券の調査では来13年3月期は米、中国、日本、新興国の景気回復の本格化と円安の進行で、日本の主要企業の増益率は20%超に達する模様である。国債利回りの超バブル状態は早急に解消され、リスク資産への資金移動が鮮明になるのではないだろうか。3月期の配当取りを狙って株式資産を増加させるのも一策かも。


春の予感

2012-02-01 19:42:01 | 日記
「鶯の谷より出づる声なくは 春来ること 誰か知らまし」   古今集(詠み人知らず)

留まる事のない歴史的な円高、欧州危機の継続、企業決算の下方修正など「厳冬相場」が続く。しかし、寒さの中に少しづつ春の兆しも見えてきている。1月の日経平均とジャスダック平均の上昇率は4.1%となり、NYダウの3.6%の上昇(30日まで)を上回った。1950年から1911年までの日経平均株価を振り返ると、うち52%にあたる32カ年は1月相場が高くなり、年間相場も高くなった。また19%にあたる12カ年は1月相場が安くなり、年間相場も安くなっている。合わせて71%が1月と年間の相場の方向性が一致していた。NYダウ工業株30種平均も過去115年間のうち74%にあたる85カ年で1月と年間の方向が同じだった。この「アノマリー(経験則)」が正しいとするならば、今年は世界的な金融緩和基調の継続で、円高圧力はくすぶりつつもカネ余り下の株高になる可能性がある。「辰巳天井、午下がり」、
「相場は懸念の壁をよじ上る」という格言もある。直近の有力企業の業績大幅下方修正でも1月相場が高くなったのは、投資家の関心が悪材料が続出した今期業績よりも、来13年3月期の業績回復に移っているからであろう。国債利回りの歴史的な低さからみても、株式の割安感は強い。
節分、立春と季節も次第に春めいてくる。
「鶯の身をさかさまに初音かな」 宝井其角 東京株式市場にも遅い春がやって来るのではないだろうか。