たそがれ株屋のひとりごと

昔とった杵柄で、今の相場を懐メロ感覚で分析 時代遅れもまた楽し
リタイヤされた方に一服の清涼剤となれば望外の幸せ

ブログへの想い

証券会社の社長を最後に引退してからはや幾年、ボケ防止にネット取引を始めたが、隔世の感ある状況に戸惑う毎日。掲示板を覗くと何とも品格のかけらもない投稿だらけ。そこで一念発起、懐メロ感覚で今の相場を分析し、たとえ時代遅れといわれようと、同じ思いを抱くかたがたに過ぎ去りし良き時代に思いを馳せていただければ幸甚。

月は東に陽は西に

2012-01-21 08:42:49 | 日記
「菜の花や月は東に陽(ひ)は西に」 与謝蕪村
大寒の日に初雪が降った関東地方だが、温暖な房総半島では、春を告げる菜の花が満開だという。半島の周囲を流れる黒潮が2カ月も早い春を運んできたようだ。2月4日の立春、3月3日、桃の節句、3月6日の虫がはい出してくると言われる啓蟄(けいちつ)と日一日、春の足音が近ずく。
東の東京株式市場、西のNY株式市場も年初から、冬の「しがっこ(氷)」が解けだすように上昇相場が続く。両市場は昨年の11月25日に安値を付けたがその後の上昇率はNY市場は約13%、東京市場のそれは8%弱であり、東京市場の出遅れが目立つ。5%の出遅れ訂正があるとすれば、日経平均株価は9200円程度になる。長期の転換を示唆する200日移動平均線は1月20日現在、9,125円である。本格的な上昇を確認するためには、200日線を下から上に突き抜ける「ゴールデンクロス」の実現が必要である。外国人買いも大幅に増加、売買高も活況の目安とされる1兆円を突破してきた。
春本番とともに、復興需要も本格化、東京株式市場にも”菜の花”が満開になるか。来週から始まる企業の第三四半期決算発表、今後の見通しに注目したい。


ECB効果、格下げショックも吸収

2012-01-17 07:46:02 | 日記
S&Pの9カ国の国債格下げを受けた16日の欧州市場では、国債や株式が安定した値動きとなった。「トリプルA」から転落したフランスの10年物国債利回りはやや低下、銀行株の下げも限定的だった。
「欧州中央銀行(ECB)が醸成した雰囲気は変えられないだろう」S&Pの発表が近いと市場がざわめいていた13日、あるロンドンの国債トレーダーは「S&P対ECBではECBの勝利」と予想していた。
債務危機による混乱が長引く欧州市場だが、昨年12月にECBが銀行に大量の資金を供給して以降、市場の雰囲気も改善している。銀行間で資金をやりとりする際の金利であるドル建てのロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は今月6日以降、低下に転じた。 値動きの荒さを示し「恐怖指数」とも呼ばれるボラティリティ・インデックスは、独株式指数(DAX)で23ポイントと平時の15~20よりやや上の水準まで低下してきている。ECBは2月末にも再度資金供給する予定。金融市場への潤沢な資金供給が国債や株式を支えている。
ただ、ここにきて、ギリシャと民間債権者の債務減免を巡る交渉が難航しており、決裂すれば無秩序な債務不履行(デフォルト)に陥りかねないリスクがある。当面、ギリシャの債務減免交渉の是非がユーロ問題の焦点になりそうだ。ECBドラギ総裁の指導力が問われる局面である。このギリシャ問題の行方を注視したい。

プルシアン・ブルー(紺青)

2012-01-11 09:50:50 | 日記
1704年にプロシア(後のベルリン)において顔料の製造を行っていた職人、ハインリッヒ・バッハによって偶然発見されたと言われる。製造方法は秘密とされ、1776年に英のジョン・ウッドワードがこの顔料が草木の灰とウシの血液から製造できると発表し、製造方法が広く知られるようになった。日本にも「紺青(プルシアン・ブルー)」は江戸時代に伝来し、葛飾北斎の「富獄三十六景」の海の色や天才絵師、伊藤若冲の「動稙彩絵」の群漁図(1776年頃)のルリハタを描くのに用いたのが確認されている最初の使用例である。
西欧においてもプルシアン・ブルーは大いに利用され、「青の時代」の到来などルネッサンス期の絵画に大きな変革をもたらしたと言われている。
ユーロ危機が叫ばれ出して久しい。米、格付け会社、「S&P社」、フランスなどユーロ9カ国の国債格付けを引き下げ。ユーロの混迷が続く気配。ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁は更なる金利引き下げを示唆したが、その効果の程は?
ドイツ発の”プルシアン・ブルー”でユーロ危機を安心の「紺青色」に染め上げてもらいたいものだ