「菜の花や月は東に陽(ひ)は西に」 与謝蕪村
大寒の日に初雪が降った関東地方だが、温暖な房総半島では、春を告げる菜の花が満開だという。半島の周囲を流れる黒潮が2カ月も早い春を運んできたようだ。2月4日の立春、3月3日、桃の節句、3月6日の虫がはい出してくると言われる啓蟄(けいちつ)と日一日、春の足音が近ずく。
東の東京株式市場、西のNY株式市場も年初から、冬の「しがっこ(氷)」が解けだすように上昇相場が続く。両市場は昨年の11月25日に安値を付けたがその後の上昇率はNY市場は約13%、東京市場のそれは8%弱であり、東京市場の出遅れが目立つ。5%の出遅れ訂正があるとすれば、日経平均株価は9200円程度になる。長期の転換を示唆する200日移動平均線は1月20日現在、9,125円である。本格的な上昇を確認するためには、200日線を下から上に突き抜ける「ゴールデンクロス」の実現が必要である。外国人買いも大幅に増加、売買高も活況の目安とされる1兆円を突破してきた。
春本番とともに、復興需要も本格化、東京株式市場にも”菜の花”が満開になるか。来週から始まる企業の第三四半期決算発表、今後の見通しに注目したい。