たそがれ株屋のひとりごと

昔とった杵柄で、今の相場を懐メロ感覚で分析 時代遅れもまた楽し
リタイヤされた方に一服の清涼剤となれば望外の幸せ

ブログへの想い

証券会社の社長を最後に引退してからはや幾年、ボケ防止にネット取引を始めたが、隔世の感ある状況に戸惑う毎日。掲示板を覗くと何とも品格のかけらもない投稿だらけ。そこで一念発起、懐メロ感覚で今の相場を分析し、たとえ時代遅れといわれようと、同じ思いを抱くかたがたに過ぎ去りし良き時代に思いを馳せていただければ幸甚。

コントラリアン

2010-01-31 09:08:20 | 日記
コントラリアン(CONTRARIAN)」逆張り派「特定の時期において、大方の投資家とは逆の動きをする投資家のこと」
 「逆張り派」が買う株は単に安いだけでなく、思い切り嫌気売りされて、解散価値以下に下落している株式などに投資する事を鉄則とする。代表的な投資家は、米国のウオーレン・バフェット氏である。「サブプライム危機」を見抜き、米のハイテク株、日本の消費者金融株などを高値で全て売却。最近になって、米の金融株(バンカメ)や鉄道株、「中国株」に4~5兆円の投資を実行。一方、ビル・ゲイツ氏の社会福祉事業団体に4兆円の寄付も行っている。
 ところで日本市場では、輸出関連株(自動車、電機、精密など)ばかりが人気だが、「収益底入れが確認できた内需株は出遅れ感から投資妙味高まっている」(年金、投信などの機関投資家の声)と云う意見が出始めている。ここは、「バフェット氏」に見習って「コントラリアン」に則った投資を考える時期ではないか。解散価値以下に売り込まれた「建設株」、生産底入れが鮮明になってきた「鉄鋼株」、業績好調持続の「ネット関連株」、市況底入れが見えてきた「化学株」、円高メリットに潤う「食品株」などに注目したい。
 悪材料山積で高値から約10%下押した日経平均、内需株の反転がカギになるのではないか。「コントラリアン」の反攻に期待してやまない。

春は近いか

2010-01-30 11:11:00 | 日記
山茶花の季節も終わり、庭の姫木蓮、はなみずきの蕾み膨らむ。あじさいの新芽も顔をだした。「スパティフラム」の花が三輪開花。庭のバードテーブルも、シジュウガラ、メジロ、藪ウグイス、ムクドリ、キジバトなどで大賑わい。自然界は春の準備に急がしそう。中国の春節(2/14日)も近ずく。上海万博が5月に開幕。7000万人の来場者を見込むとか。中国の消費に弾みがつきそう。P・B・U(ボトムアップ人口、年間所得1万ドル超)が急増する中国、インドなどの新興国の需要に注目。
しかし肝心の内需は一向にさえない。「コンクリートから人へ」耳にたこができるぐらい聞かされる民主党のマニフェストの「合言葉」にうんざり。最近ようやく閣僚から、「雇用、景気対策の有効な手段として、公共投資の必要性を認識すべきだ」との声が出始めた。やっと気がついてくれたかというべきか。政治資金疑惑で「悪者扱い」されてきた大手建設株を見直す時期にきているのではないか。小沢問題、最終局面に。民主党の春は遠そうだ。肝心の「株式市場の春」は近そうだが三寒四温が続く。

B I C

2010-01-22 07:34:36 | 日記
「五月雨を あつめて早し 最上川」 芭蕉
「BIC」ブラジル、インド、チャイナ(中国)に注目。
さみだれを集めるように人口が漸増し、新消費者として注目される、いわゆる「年収1万ドル世帯」が急増。「脱ガラパゴス」を目指す日本企業の絶好の標的だ。例えば、資生堂は1000円化粧品で中国、インドに進出。キリンは40円ビールを中国で発売。タカラトミーは春節(中国の年間行事で最大。今年は2月18日から一週間)需要を狙って、廉価版「ベイブレード」を650円(通常価格 3500円)で発売。竹内製作所は中国、ブラジルで、6トンクラスの「ミニショベル」発売開始(コマツ、日立建機は、30~40トンクラスが中心)。F・リテイリングも中国で店舗拡大。その他多数の企業が「BIC」に進出を計画。飽和状態の日本から脱出して、新マーケットを目指す企業が増えつつある。他に、農機、農薬、水ビジネス、オートバイ、鉄道車両、外食産業、ネットビジネスなどの進出が予想される。真のガラパゴス企業が現れるか楽しみだ。
 昨年12月1日の安値からの上昇率が世界でトップの東京市場。景気回復期に強いマーケットに、外国人の買いが続く。推定ではあるが、月間買越し額は2兆円を突破するのでは?底入れ期待の鉄鋼、調整完了の建機、信用期日が到来する電池、原子力、関連、外人買いが継続する建設株に注目。
 春告花(梅)前線が中部地方を通過、関東までもうすぐだ。ようやく、東京市場にも春が訪れようとしている。ここは一石を投じてみる価値があるのではないか。外国人アナリスト、アジアから続々と日本に復帰。(日経新聞 1/20日「まちかど」)今後も堅調な展開が期待できそうだ。
 

政局アラカルト

2010-01-21 11:11:03 | 日記
政権交替で少しは期待したが、やはり・・・の気分になりつつある。国民が信頼し、世界に通用する政治家の出現を期待して久しいが、そんなことは「百年河清を待つ」ことなのか・・・。そんな思いで、巷間伝わる川柳に今の政局を無理やりこじつけてみた。ご笑覧あれ・・・。

*小沢幹事長、週末にも聴取に応じる意向。妻にも聴取要請(検察)
   「本降りに なって出てゆく 雨宿り」
*4億円のたらいまわし
   「昼買った 蛍を隅へ 持って行き」
*起訴、逮捕、事情聴取されて(秘書)
    「餅をつく(正月に) これからは嘘を つくばかり」
*小沢チルドレン      
    「春告花(梅)一つ 落ちて鳴き止む 雨蛙」
*鳩山首相の決断不足に渡辺顧問がお灸 
    「花(見)のあす 下戸にしたたか 意見され」
*月1500万円の子供手当て  
    「寝ていても 団扇の動く 親心」
*菅副総理、突然の財務相就任     
    「気の毒に 藤花(ふじ)の下で 雨舎(あまやどり)」
*怖そうに見えて、声だけいいキリギリス(亀井金融相) 
    「きりぎりす 背中に足を 背負ってる」
*自民党の政治資金追及も、あまり向こう受けせず   
    「金魚売り これかこれかと 追いかける」
*普天間問題の社民党   
    「錐(キリ)よ 金づちよと 素人のうなぎ」

泣いて馬蜀を斬る

2010-01-16 08:04:14 | 日記
「泣いて馬蜀を斬る」 出典は三国志。
 中国の三国時代、武将諸葛 亮(りょう)が、愛弟子馬蜀が規律に違反して、魏軍に惨敗した責を問い、斬罪に処して涙したという古事に由来。
 アーノルド・トインビー「産業革命」を学術用語として広めた16世紀末のイギリスの歴史家として著名。
「偉大とは、方向を指し示すこと。リーダーたる者はその旗をしっかり建てて、後に続く者に、目指す方向を示すことが使命だ」
 ここは鳩山首相に「泣いて馬蜀を斬る」英断を期待したい。(どちらが馬蜀かわからないが・・・)民主党結党以来の危機。リーダーたる者の責任を果たす時は今しかない。いつもの優柔不断ではことはすまされない。

 ところで、昨年8~9月に、株式市場を賑した銘柄の信用期日が到来する。「泣いて馬蜀を斬る」思いで、投げざるをえはい投資家も多数。環境関連のGSユアサ、明電舎、政治資金疑惑で下落した西松、鹿島建設、少子化対策で人気化した理想教育、タカラトミー、原子力人気に沸いた日立、三菱重工など多数。年初来20%の上昇と、世界でトップの成績をのこした東京マーケットで「逆行安」。ファンダメンタルズに変化なく、むしろ向上している銘柄も多い。期日向かいが有効な投資になるのでは?目標達成感から上値重い展開になりそうだが、期日到来銘柄に照準をあわせてみたい気がする。外国人の株式買越しは、1月第1週7080億円と5年10ケ月ぶりの高水準。日本株の割安に注目しているようだ。
雑音に惑わされず、自らの信念を貫く時か・・・。

ソブリンリスク

2010-01-11 12:16:00 | 日記
 白地に赤く 日の丸染めて ああ美しい日本の旗は (小学校唱歌)

「ソブリンリスク」(Sovereign Risk) ソブリンとは国家のこと。外国の政府、中央銀行や公共団体に対する融資におけるリスク。1月10日 格付会社「スタンダード&プアー社」は、スペインの格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げ,通貨「ユーロ」は冴えない展開に。世界各地で国の借金返済力を巡る議論、いわゆるソブリンリスクが、注目を集めている。
日本の国債価格は、GNPの二倍近い発行残高にも拘わらず、運用難の銀行などの買いに支えられて、堅調に推移している。財政危機が叫ばれて久しいが、国債相場は無反応。「狼と少年」ではないが、いつか”狼”は必ず現れる。米国債10年物利回りは、昨年11月頃よりジワリと上昇し、4%台目前にある。財政規律を無視し続ければ、日本国債(現在 1,36%)の暴落を招き、銀行の評価損拡大で新たな金融危機を招きかねない仙石行政刷新相、菅副総理、温度差はあるが、消費税の議論を始める時期に来ていると発言。マニフェストに反するが、責任大臣として当然の認識だ。暫定税率維持に関する世論調査でも、支持が不支持を上回っている。
「狼」の来る前に決断すべき課題だ。参議院選挙前にも、議論の土台を築く必要がある。信頼度の高い財政政策の長期的な展望を、早急に世界に向けて発信し、株式市場の大きな懸念材料になりつつある「ソブリンリスク」の回避へ注力すべきだ。 日の丸が、世界の信頼を得られるまたとない好機ではないか。                                      

株式市場の石川遼を探せ

2010-01-09 16:07:19 | 日記
日経平均株価が昨年来高値を更新して始まった2010年の株式市場。しかし年金基金などの日本株比率の引き下げ、金融機関や企業の株式持合い解消の動き、大型ファイナンスの増加など需給悪化懸念が続いている。株式市場復活の条件は何か。
「スポーツの力で、日本全体を元気にできるよう、頑張りたい」東京証券取引所の大納会に招かれたプロゴルファーの石川遼選手は2010年の抱負をこう語った。
 日本の投資家は、好不調時において極端にかたよりすぎるように思われるが、果たして正しい選択だろうか。分散投資の一環として新興国株が人気だが、自分が行ったこともないような国の株を闇雲に買うよりも、国内の中堅、中小型株で、これから成長する企業を個別に探し出すほうが有効な分散投資ではないだろうか。ライブドアーショック以降、ほぼ壊滅状態となった中小型株市場、流動性リスクが足かせとなり、機関投資家も二の足を踏んでいる。ベンチマークを大きく上回る投資成果をあげるには、今こそ中小型株に投資するチャンスではないか。
 ジャスダック市場の住宅リフォームを手がけるウエストHDGは、太陽光発電の設置工事を手がけており、環境銘柄として一躍注目を集め、株価はたった1年で14倍になった。王将フードは同じく65%上昇した。直近では、インデックスHDGは新年の3日間で約50%の上昇、これだけ短期間に急騰するのも中小型株の醍醐味。人の見向きもしない有望企業はまだ眠っているはずだ。今こそ「人の行く裏に道あり花の山」の格言を生かすまたとない好機ではないか。需給悪化とは無縁の新興市場の復活が株式市場を甦えさせる妙薬となるのでは。
 今こそ「虎視眈々」と新興市場の新成長株を狙って見たい。”石川 遼”は意外に近くにいるのでは?個人投資家が、早く目覚めることに期待したい。
 

漂流を回避せよ

2010-01-03 13:25:25 | 日記
「ごらんあれが竜飛岬北のはずれと 見知らぬ人が指をさす 息でくもる窓のガラスふいてみたけど はるかにかすみ見えるだけ
さよならあなた 私は帰ります 風の音が胸をゆする泣けとばかりに ああ津軽海峡冬景色」 津軽海峡冬景色  石川 さゆり  

はるかにかすみ視界不良の冬の海峡を、責任ある舵(かじ)取りの指揮をすべき船長が、右往左往している「日本丸」の漂流が続く。このままでは難破しかねない状況にある。「三党連立」によるキャスティングボート政治、マニフェスト至上主義、強権的な官僚排除が鳩山政権の機能不全をもたらしている。国の命運や国民生活の基盤が左右されるような重要政策・法案の成否にあたっては、野党である自民党、公明党、みんなの党とも提携する「部分連合」などを含めた大胆な「挙国政権」づくりをためらうべきではない。喫緊の課題であるデフレ脱却には、強力な指揮能力が不可欠だ。残念なことに、首相からは不況脱出にかける強いメッセージが伝わってこない。「普天間問題」の早期解決、「不況対策」、具体的な「成長戦略」の明示に全力をあげて取り組んで欲しいものである。非常時には非常時なりの思考と行動が必要。ローマ帝国の滅亡をはやめた一因ともいわれる”パンとサーカス”の、大衆迎合的なばらまき、みせもの政治から、一日でも早く抜け出さなければならない。
 明日からスタートする株式市場にも「鳩山リスク」が意識され、”私は帰ります”とならなければよいのだが・・・。

脱ガラバゴスとM&A

2010-01-01 14:29:47 | 日記
「脱ガラパゴス戦略ー台頭する新興市場攻略法」 海津 政行(野村金融経済研究所 チーフアナリスト)著
要約は「日本市場は規模が大きく、今までは企業は日本市場のみに的を合わせてモノやサービスを売っていればよかったといえる。いわば、「ガラパゴス」に生息するイグアナのように、独自の進化を遂げてきた。国内市場の成熟が進む中、これからは、世界に向けての事業展開が求められている。「ガラパゴスからの脱却」が必要だ。高成長が続く新興国は所得水準の向上が見込まれ、日本企業にとって魅力的な市場といえる。新興市場攻略の成功のためには、日本製品への憧れに訴求しつつ、現地の好みや環境に合うように、工夫をこらす凝らすことが必要だ」 ガラパゴスを脱する企業は? 新年相場の課題の一つだろう。

 一方、企業のM&Aに注目。M&Aを足がかりに、新興市場などでの事業を、効率的に展開しようとする動きは、今後加速すると思われる。例えば、日本企業が欧米企業のアジア部門や現地企業を買収したり、また逆に新興国で事業展開している日本企業を、海外企業が提携・買収といったケースも考えられる。中国企業による家電量販店、「ラオックス」の買収の例がある。元日の日経新聞に、携帯電話向けサイト大手の「インデックスHDG」は中国最大の小売グループ「全国華聯商夏集団」と提携し、共同でインターネット上のショッピングモールを運営すると発表した。

 新年相場では、「脱ガラパゴス」と「M&A」が話題となりそうだ。
円安を「東風」として、ウグイスの鳴く、新春寅年相場に期待したい。