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美しい、美味しい、旅しやすい国フランス。海外からの観光客が世界で一番多い国です。その魅力をさぐってみます。

セザンヌとサント・ヴィクトワール山

2016-12-09 19:16:09 | 
パリからの飛行機がマルセイユ空港に着陸する直前、お天気が良ければ進行方向の左側の窓から、サン・ヴィクトワール山やヴァントゥー山を見下ろすことができます。Mikkoチャンに「山々がずっと続いているのに、サン・ヴィクトワール山とどうしてわかる?」と聞かれたけれど、サン・ヴィクトワール山は本当にセザンヌが描いた絵のままです。セザンヌが毎日のようにカンバスを立てていたレ・ローヴの丘の近隣は今や高級住宅地になっているのですが、山の姿はセザンヌの描いたサン・ヴィクトワールまま、変わっていません。

  
セザンヌはレ・ローヴの丘で11点の油絵と17点の水彩画を描きました。その頃と風景があまり変わっていないのは感激です。セザンヌが今もその辺で絵を描いているような気持になってしまいます。


  
このサン・ヴィクトワール山を反対側の方向から眺めると、同じ山とは思えない、こんな平凡な形に見えます。もしセザンヌがエクサン・プロヴァンスではなく、山の反対側に生まれ住んでいたら、この山をあのように情熱をかけて描かなかったのではないかしら?



セザンヌは1839年にエクスの町のオペラ通りで生まれました。父は事業に成功していて、セザンヌは裕福な家庭で育ちました。町郊外に在るこのジャ・ド・ブッファンの広大な敷地の別荘でセザンヌは絵を描いていました。一時はエクスの法科大学に入学したのですが、22歳の時大学をやめ、パリに出て画家になる勉強を始めたのでした。しかしパリでの生活に馴染めず、結局故郷のエクスへ戻り、サン・ヴィクトワール山やアルク川といった故郷の自然を描き続けたのでした。



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