2009年ファッションニュース３位 デザイナー・ブランドの破綻・休止

これは、
2009年10月9日の「（株）ヨウジヤマモト」の民事再生法に尽きます。
山本耀司さんの破綻は
1974年結成の「ＴＤ６」まで遡る必要が生じます。
「ＴＤ６」はtop-designer's 6 の略。
そのメンバーは
１　松田光弘 （1934～2008）
２　花井幸子 （1937～）
３　菊池武夫 （1939～）
４　金子功 （1939～）
５　コシノジュンコ （1939～）
６　山本寛斎 （1944～）
　　敬称略　生年月日順
松田さんは一昨年他界されましたし、
その他の５名も既にアラ・セブンティーのお婆さん・お爺さん。

「薄い高級素材」は素敵、でも問題点が。

「薄い高級素材」はそれは・それは肌触りが良く心地よい気分にさせてくれます。
しかし、真逆なのですが、その良さが「裏目」に出てしまうのです。
薄い高級素材を着用された方は、当然ご存知ですが
着用頻度を限らなければならない事です。
「薄い素材」は一般的に、天然繊維は特に「耐久性」が著しく悪いです。
「美しいものには棘がある」典型。
故にこの世界空間は美しい事に「経済的合理性」が貫徹でき得ないのです。
と言うよりも、だから「ゴージャスで贅沢」なのです。
美しく・素敵なものをゲットし費消するところが
ハイファッションの「神髄」。
デフレファッションの世で「この気持ち良さ」を得られる方は・・・・・。

120番双糸・16ゲージニット・ギザコットン45

これらに共通するのはとても「薄い」事。
「薄い」生地ですので取り扱いは「繊細」に。
「薄い」生地を加工して「商品」にする方は「繊細性」が必要。
先ず指は「白魚の指」。
どの指もささくれ立っていては以ての外。
裁断は重ねが多ければ問題なし。（16ゲージニット除く）
ニットは編み立てで「形」を作ってくれますから。
縫いも当然「気遣いソーイング」。
フィニュシュのアイロン仕上げも丁寧に。
これらができて初めて素材が生きるのです。

ギザコットン45とは

ギザはピラミッドとスフィンクスの方が有名ですが、
ここナイル川流域は「エジプト綿」の産地でもあるのです。
この綿はシーアイランド綿 （海島綿）に次ぐクォリティー。
こちらは西インド諸島で栽培されている綿。
両方共に綿花の繊維長が35㎜以上の超長綿。
又、ギザコットン45はオーガニック栽培で手摘みとされています。
従って、地球環境に優しいも売り。
長繊維の利点はより細い糸ができる事。
紡績をして薄い布地（生地）が作製可能。
感性の範疇ですが、シーアイランド綿 （海島綿）より
ギザコットン45は「白度」が高いとされています。
白度は糸・生地自体の白さ。
白い程、染色性に優れている事になり、
淡いパステルカラーに染色可に。
やや詳しくは、「綿」　海島綿　Ⅲ　と「綿」 エジプト綿 Ⅳ　で。

１６ゲージニットとは

横編みニットで一般的にはスウェーターの事。
手編みセーター原理の機械編み。
このもイギリス発。昔、イングランドは羊毛の産地。
それで昨日の「ヤード・ポンド」基準。
１ヤード ≒ ９１.４４㎝の １/３ が１フィート ≒ ３０.４８㎝
１フィート ≒ ３０.４８㎝の１/１２が１インチ ≒ 　２.５４㎝
この１インチ ≒ ２.５４㎝の間に編み立てニット針　１本が　１ゲージ。
この１インチ ≒ ２.５４㎝の間に編み立てニット針１６本が１６ゲージ。
昨今の暖冬とカットソーのお陰？でスウェーターは人気下降気味？
イメージ的にはショートニットワンピーが概ね１０ゲージ位。
ニット針数が多い程、供給する（毛）糸が当然細くなります。
１６ゲージニットですからこれでニッティングされた生地はとても薄いです。
このゲージの定番ニットは
ピュアーカシミアウール80％・絹20％のシルクカシミヤニットプルオーバー。
これは、とても肌触りが良く着心地も最高。

１２０番手双糸（綿）とは

１２０番手は糸の太さ。
この場合は綿糸（機械紡績糸）。
布を手織りから機械織りにした事により世界制覇したイギリス。（産業革命）
故に今でも「ヤード・ポンド」基準。
１ヤード ≒ ９１.４４㎝　　　１ポンド ≒ ４５３.６ｇ
綿糸１ポンド ≒ ４５３.６ｇの長さ　８４０ヤード ≒ 　７６８.１ｍが１番手。
綿糸１ポンド ≒ ４５３.６ｇの長さ１６８０ヤード ≒ １５３６.２ｍが２番手。
１２０番手は９２.１７１㎞。
双糸ですので１２０番手単糸を２本を撚り合わせたもの。
従いまして太さは６０番手になり４６.０８６㎞。
約４５０gの綿糸が糸の状態で長さが４６㎞と言ってもイメージしにくいと思います。
お父さんの会社での戦闘服のインナーシャツ、通称ワイシャツ。
この綿糸の太さが概ね３０番手ですので
このワイシャツの生地の厚みの半分が６０番手。
かなり薄いのです。
尚、綿については「綿」ファッション（fashion）Ⅰで。

ファッショナブルな國母君へエールを送ります。

バンクーバー冬季五輪スノーボーダーとしてエントリーされた
國母和宏君のハーフパイプ演技に心より応援致します。
何やら彼は、「服装の乱れ」とやらで
日本選手団の入村式への出席ができなかったとの事。
彼の出で立ちは上から
ドレッドヘアー → サングラス → ノウズピアス
タイは緩めのラフループ → ストライプシャツはパンツアウトスタイル
ボトムが見えなかったけどたぶんそれなりに。
このファッション、程よい若者テーストのトータルコーディネート。
中々行けてると思う次第。
自己中心・擬古ファッションで「時の流れ」を受け入れない輩は無視。
ブレザー・シャツ・パンツは税金使用と言う方へは
彼をプレイヤーとして選択したのは
全日本スキー連盟、及び、全日本スキー連盟である事。
又、ＪＯＣの市原則之専務理事は「スポーツマンの常識からかけ離れてる。
国民の代表として来ている人間の服装じゃない」と、
声を荒らげそうですが全くナンセンス。
「国民の代表として来ている人間の服装」ではないと
権威をバックにしてのご発言にはいささか時代錯誤を感じ得ません。
彼を叱責できるケースは
「入村式会場」での出来事だった場合です。
オシャレな彼はＴ．Ｐ．Ｏ．なりのファッションに変容すると考えます。
ファッショナブルな彼。

Ｆ.Ｆ.とI.T.’S. INTERNATIONAL

昨日の続きでI.T.’S. INTERNATIONALの提案素材とアイテムが
120番手双糸（綿）のシャツ
16ゲージニット
ギザコットン45（エジプト綿）のアンダーウェアー
スーパーベーシックと銘打っている故、
デザインは十中八九、当たり障りのないものに？？？
ココが現在ファッションセンスを取り入れている？
ファストファッションブランドと一味違う処。
ファストファッションブランドと一線を画しています。
確かに素材は素敵。
何と言っても120番手双糸（綿）・16ゲージニット・ギザコットン45。

I.T.’S. INTERNATIONAL CO., LTD.とファストファッションブランド

ファストファッション（Ｆ.Ｆ.）ブランドのトップスリーは言わずと知れた
H&M　ZARA　FOREVER 21　の欧米御三家。
当然、カジュアル衣料製造グローバル小売業。
一方、社名が表すようにI.T.’S. INTERNATIONALのディレクター陣は
INTERNATIONALですから
国際的、万国向き、グローバル制覇を目論んでおられる筈です。
原宿店からスタートしやがて成功の暁には世界に店舗をとなる筈です。
地球的規模で服のショップを展開している・しようと言う発想は同じです。
しかしながら
ＷＷＤ ＦＯＲ ＪＡＰＡＮ 2/8号情報に依りますと
120番手双糸のシャツが6.900～7900円
16ゲージニットが5900円
ギザコットン45アンダーウェアーが2900円と記載されていました。

新たなおしゃれなファッション筋書きへの模索

2/19にファストファッションへの「反撃」？として
「イッツインターナショナル」原宿店がオープンとの事。
コンセプトは「スーパーベーシック」。
なにやら川上から川下を統合して「上質」なものを
「リーズナルプライス（お手頃価格）」で商品提案されるとの事。
この企業は
１　（株）イネドファッションプランニング 66％
２　住金物産（株） 15％
３　帝人ファイバー（株） 10％
４　ＮＩ帝人商事（株） 5％
５　フェニックス・ホンコン（Fenix Hong Kong Ltd.） 4％
の５社出資会社。　　　詳しくは、「ＴＥＩＪＩＮ ニュース」で。
後に クラボウ（株）が参加。（％は出資比率）
この戦いは如何に・・・・・。