旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

小椋 佳 『大いなる旅路』を見つけた日~親しい人が亡くなった

2007-02-21 00:47:25 | 映画・芸術・芸能




昨日、帰宅途中の車の中でのこと。ラジオから武田鉄矢と海援隊の『贈る言葉』が流れてきた。卒業式のシーズンともなればよく歌われる曲である。イントロからしていいが、「暮れなずむ町の光と影の中・・・」とくる言葉の選び方は、この曲の詩のすばらしさを象徴しているようだ。ジーンと来て、ついついこちらもダミ声を合わせてしまう。

その後に立ち寄った近所のスーパーで、これまた欲しかったCDを発見。ワゴン売りの中にあった『小椋佳~大いなる旅路 BEST&BEST』である。この中に収録されている『大いなる旅路』。これはとても好きだ。

ズーとズっと昔のことだが、鉄道100周年記念番組(TVドラマ)があった。そこでは、この曲をバック音楽として吹雪の中を走ってくるSL列車の感動的なシーンが組まれていた。

吹雪の荒野、息を切らしながら走り来るSLが、以来わたしの中で「人生の旅路」の象徴イメージとなってしまった。(映像の影響力のすごさ) それにしても、この曲は心に響く。齢(よわい)を重ねたからなおさらか。


       大いなる旅路
             作詞:小椋 佳/作曲:渡辺岳夫/編曲:小野崎孝輔

    旅は長く遠く 肩の荷重く
    時に堪えかねて 涙をふけば
    胸の奥に熱く 何かがさわいだ
    あの日とめどなく あふれた夢さ
    なつかしい人が はるかな日々が
    時の流れこえて ほら めぐる旅路さ

    風がふと運んだ 汽笛の音に
    時の谷間きて 歩みを止めれば
    夕日 空をこがし 心に沈んだ
    明日もたえまなく 燃える力さ
    なつかしい人が はるかな日々が
    時の流れこえて ほら めぐる旅路さ

    なつかしい人が はるかな日々が
    時の流れこえて ほら めぐる旅路さ
         
 *
         
我が家と道を隔てたご近所の奥さん(Nさん)が、この朝亡くなった。スーパーに買い物に行って後に、急に体調を崩し、そのまま亡くなったという。

朝夕、犬の散歩をしたり、季節の花々を植えたプランターを道端に置き、行き交う人々の目を楽しませる、元気で働き者の奥さんであった。こちらがネコをあやしたり、生垣の刈り込みなどをしていると親しく声をかけてくれる、そういう心優しい人であった。

あまりに突然の死。あまりにあっけなく彼方に行ってしまわれた。

この日『贈る言葉』を聴き、『大いなる旅路』を見つけたことに、なにか因縁めいたものを感じてしまった。亡くなったNさんに、この2つの歌を心こめて贈りたい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東京は丸の内界隈で | トップ | 本当の豊かさって何だろう~... »

コメントを投稿

映画・芸術・芸能」カテゴリの最新記事