旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

摩耶山(山形県)

2012-10-14 23:37:43 | 山形県の山

その独特な山容に魅かれ、一度は登ってみたいと思っていた摩耶山に行ってきた。

来週10月20日(土)~21日(日)は、仙台市内で用事がある。
昨日は、天気がおもわしくなかった。
そこで、今日の決行となった。


摩耶山(1019.7m)は、山形県の西方の、日本海に沿うように南北に走る山脈の主峰。山名の由来には諸説ある。山の神、海の神としての信仰は今も篤く、近在の人々のよりどころとなっている。(抜粋引用『山形県の山』(山と渓谷社))
  ※摩耶とは、釈迦の母、摩耶夫人にまつわる名でもある。


我が家発 2:30。
コンビニで朝食と昼食を購入。
泉PA(ETC)通過が2:45。
ひたすら東北道~山形道を走り、月山PAで休憩。
鶴岡ICで降りて、越沢の登山口に到着したのが5:30。
当然、まだ暗く、駐車場には1台の車も無い。
仮眠 ~7:00。
(このときには、2台の車が来ていた。)



▲駐車場:奥に2箇所整備され、30台くらいはゆうに駐車可


登り開始 7:20。

摩耶山川に架かっている板橋(5月~10月設置)を渡り、上級コースとされる道を選択(わたしは素人)。
清流を左に見ながら、弁財天滝を目指す。



▲摩耶山川橋(5月~10月設置)


▲清流


あった! 弁財天滝。
なるほど、なるほど!!
立派な真新しい梯子が、ほぼ垂直に立っている。
それを登り終えて、ほっと安心。



▲弁財天滝


▲滝上部からの登り道


ここからが、延々と急登が続く中尾根コース。
平場はまるでない。
眺望も効かない。
ブナの巨木を楽しみながら、ひたすら前進。

ちょっとした尾根筋に達したとき、目に飛び込んできた枯れ立木。
写真を撮ろうと立ち止まってハッとした。
強烈な獣臭。
風邪気味(花粉症?)で鼻づまりのこの吾にもハッキリ分かるかなりの臭い。
“出るなよ! 出るなよ!”と思いつつ、すぐにその場を離れる。

木立の向こうに青空が見えてきて間もなく、山頂脇に出た。
(いきおいよく跳び出せば、落下してしまうほど狭い尾根)
ここまでは、誰にも逢わずに来た。





はるか東方にかすんで見える優美な稜線の月山。
南東直下の鑓ヶ峰(やりがみね)とその右手前の鉾ヶ峰(ほこがみね)。



▲かすんで見える月山


▲鑓ヶ峰(やりがみね)とその右手前の鉾ヶ峰(ほこがみね)


▲摩耶山山頂


頂上には、一人の先客のみ。
あいさつを交わしたら、その方は下山していった。

しばしの間、吾一人で眺望を満喫。
いやア~、まっこといいもんだ!!

紅葉が終わってしまうのではと気をもんで今日来たのだが、ここまでの道の木々の葉は緑のまま。
かろうじて、オオカメノキとウルシが赤く色づいているだけ。
それでも、この眺望は素晴らしい。

そんなことを思いつつ休憩していたら、次から次に反対側(一般コース)から大勢が登って来た。

わたしにとって苦手なのが、年配男女による多人数の集団。
人数が多くなると、女性の方々はとても元気になるようだ。
記念撮影に夢中になり、三角点には荷物を置き、大声での会話。
他の登山客にはいっこうにお構いなし。
“山頂占拠”
なので、こちらはすぐに退散。

ここからは一般コースをたどる。

奥の宮。礼拝。





六体地蔵。礼拝。





鼻くくり坂。





避難小屋まで来て、やっぱり欲が出てきた。
七つ滝を見に行くためここを右折。
誰にも逢わない単独での歩き。
最近あまり人が通ったことがないらしく、道は少し荒れている。
ここでもする強烈な獣臭。

「ロープワーク」と書かれた標識がある地点から七つ滝までの下りは、濡れた岩、泥んこ道。




▲避難小屋:七つ滝への分岐点






滝の上部で満足すれば良いものを、好奇心で下ってみた。
頼りは一本のロープと木々や笹。
ズルズルすべり落ちながら滝の中ほどにある壺を確認。



▲七つ滝


▲中ほどにある滝壺


その下に向かうようにロープがある。
なので、降りてみた。

水量のけっこう多い急流の中にロープがある。
それも石に引っかかるように・・・。
今にも切れそうになってもいる・・・。







▲急流の中にロープ


まさかこの急流が登山道ではあるまい。
しかし、周りには道らしきものはない。

ここで撤退。

それが大変な登り返しとなってしまった。
(好奇心旺盛だけでは、やっぱりダメだ。危険を招きかねない。)
(弁財天滝に向かう登山道は、滝の中ほどにある滝壺に板の橋を架けて渡った先にある(今日は外されていたが)。とはいえ、その橋が問題。おっかなびっくり、へっぴり腰で渡れるものではないようだ。下手をすれば滝の下流側に落下、運良くて滝壺にドブン。)


疲労困憊、休み休み避難小屋まで戻ってしばし休憩。

後は悔やみながら追分地点を通り、一般コースを下山。
登山口戻り 午後2:00。
駐車場には、1組しか残っていなかった。


今朝来た高速道を戻り、泉PA着 午後5:30。



▲歩いたコース


▲かのか(ブナハリタケ):当然、getさせていただきました。





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2 コメント

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七つ滝は危険ですね (morino)
2012-10-19 13:01:03
ココの山頂は狭いですけど360度見られて良いですね。
七つ滝コースはかなり危険。写真を見て震えてしまいました。
上級コースはそれほど上級ではありませんが、七つ滝コースは達人コースでしょうね。
倉沢コース(私は未踏です)も厳しいコースのようですよ。
返信する
身の程知らずでした (やまぼうし)
2012-10-19 18:32:26
こんばんは! morinoさん
ハイ、上級コースどころではないようですね。
倉沢コースはとても大変なコースなので最初から無理と判断できたのですが、こちらのルートはそうでもないだろうとパンフレットの「危険個所あり要注意」の朱書きを軽く見てしまいました。
摩耶様(お釈迦様の母上)は、美しいけれども厳しい方でした。
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