古本屋は誘惑の城

古本屋で探し物をしてきました。
まあ見つかった上で買わなかったのですが、ネットで買っちゃう前に確認できて良かった。

そんな古本屋さんでパラパラ～と読んできた漫画が面白かったです。
「ハクバノ王子サマ」
青年誌で連載してたらしい漫画。
どうも全巻揃ってる様子が無かったので話も飛び飛びなのだけど
どうやら主人公には婚約者がいるのに
職場の年上の女の人を好きになっちゃってどうしようみたいな話でした。
それならそれで、じゃあ婚約者に早いところ別れを告げて、その人とくっつけばいいじゃん。
なんて気軽に考えて最初の方の巻をすっ飛ばして６巻辺りからまた読んでみたら
なんかまだ悶々としている様子。
お互いに好意がアリアリなのに、多くのことが邪魔して進めない。
大人ゆえに悩むのだろうけど、この相手の女性（３０代女教師）の心理状態が妙にリアル。
ちらっと読んだだけで、なんというかこの人生に対しての焦りとかの描写が
物凄く読んでて辛かった。作者は女性なのかな？

でもまあ悩むならとっととくっつけ。
その方が婚約者の為でもあるのに・・・と弱冠イライラしながら読む。
ふと棚を見ると１０巻まである！
まさか１０巻までこのイライラを持続させ続けろと？

辛抱できない性格なので（小説のラスト１ページとか読んじゃうタイプ）
１０巻のまさに後半だけ拾い読み。
なんだかじっとりねっとりした描写のセックスがあって、
その後主人公が（どうやら１０巻まで言ってなかったらしい）婚約者に「結婚出来ない」と伝える。
それはもう婚約者号泣！
「別れない！」と怒ります。そりゃ怒るよ。よし慰謝料請求だ！
その慰謝料の騒動であと１巻くらい続かないと。
と思ったら数ページ後に
「自分のこと好きじゃない人と結婚しても幸せになれないし」
と突然諦めた！
ちょっと物分り良すぎ！でも正しい！正しすぎて泣けてくる！
婚約者の彼女は主人公の鼻をグーで殴ってましたが、
どうせなら心行くまでボッコボコにする描写が欲しいところでした。
主人公の不誠実さにはこちらも腹が立つだけでした。

基本的に捨てられ側に思いっきり感情移入するタイプなので
（どんな漫画でも小説でも振られた当て馬の未来が幸せであることを願ってしまいます）
このままドブにぶち込まれて泥まみれで帰ってくれたら最高！
くらいの気持ちで読んでいたのですが、そうはならず。
家族にクソ虫のように扱われていたのでまあ良かったかな。

とこの辺りを読んだところで店を出ることになってしまい、
ラストシーンまで読んでおりません。
いつか機会があったら全巻買って読みたい・・・ようなやっぱりイヤなような。
ちゃんと読めば主人公二人に感情移入して
「結ばれて良かったね」と思えるのかしら。
んーでもそもそも不倫ネタとか浮気ネタとか
ハタチ過ぎた辺りからかなり受け付けなくなってしまったからなー


しかし結局どういう終わり方をしたのでしょうか？
もはや私の中で二人は心中するしかないのですが。
まあ結局ハッピーエンドで終わったんだろうね。
それは私にとってのハッピーエンドではなく、彼ら二人にとってのですが。