新玉ねぎのステーキ

少し早めに目が覚めたので、TVを見ていた。NHKのプロフェッショナルに出られた料理関係の方が、おうちでできる簡単レシピを紹介していた。簡単にできるローストビーフ（やや材料が高い）、一口かつ（豚ロース使用）一口サイズで丸く揚げるのでできそうだが・・・。などと考えていた。少し希望が出てくる。次に大阪の安藤忠雄さんが設計した丸い子供図書館を紹介していた。安藤氏の紹介と図書館の中を案内していた。大きな階段が真ん中にあり、子供たちが自由に本を読めるという。子供でなくてもわくわくした。安藤忠雄氏は78歳だった。大阪が好きで大阪のために、まだ頑張るという。少しまた、テンションが上がった。

もう、コロナウイルス関連のニュースや報道番組はあまり見たくなくなった。確かに現場の大変さは嫌というほどわからる。でも、見れば見るほど、無力の自分が情けなくなる。そうだなぁ、本も読んでいない。以前ように本にお金が使えなくなった。守りの生活などあまり考えなかったが、病院の検査のたびに何か出てくるし、何かあっても教会のお友達は車では30分ぐらいのところだ。そして、そんなことは承知で引っ越してきたのに　と自分を責める。

いつものように琵琶湖までランチを食べに行く。今日はさわやかで心地よい。しあわせだと思う。いろいろ忘れてしまう。帰宅して、特等席と気が付いた2階のソファーでコーヒーを飲んでいた。下から大家さんの声がした。ああ、野菜な何かくださるのか？？「いたの？何回か呼んだのよ、新玉ねぎを食べてくれる。サラダでもいいし、オリーブ油でステーキみたいにするといいわよ」と。また、例の秘密取引の現場に行く。塀の下から、玉ねぎが届く。「いるみたいだけど、返事がないから心配したのよ」「ああ、きっと散歩だったと思います」

おいしそうな新玉ねぎを受け取った。涙が出てきた。亡くなった母と同じ年くらいのおばあちゃんが見ていてくれるんだ。そう思うと、ただ、うれしかった。今夜は、ローストビーフも一口かつも食べられないけど、新玉ねぎのステーキだ。明日はAmazonで久しぶりに本を取ってみよう！