妄想ジャンキー。202x

あたし好きなもんは好きだし、強引に諦める術も知らない

『真田丸』28話「受難」 やがてこの中のひとりは、別のひとりによって切腹に追い込まれる

2016-07-18 15:56:15 | 大河
2016年大河『真田丸』28話「受難」のネタバレ感想のようなものまとめ。



『真田丸』における秀次事件。



※白い鸚鵡乱入します(反省はしていない)




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■きりちゃんの長澤まさみ力


大坂城に隠れていた秀次を見つけたのはきりでした。
関白たるもの行動が浅慮過ぎると叱るきりちゃん、マジきりちゃん。


「優しい言葉のひとつでもかければええんかゴルア!」
「うっとうしい!!」
「知っとるわ!!」



……からのハグ(´,,・ω・,,`)

そんなきりちゃん。
絶賛長澤まさみ力を発揮している件について。




秀次に対する怒りや心配。
愛情っていうよりも、母性に似た何かを感じさせる強い視線。




■働きたくない!




先週、秀次から官位を与えられた信幸。
でもやっぱりその経緯が不満なようで、伊豆守・豆州と呼ばれることを嫌がります。

でもテロップもがっつり『伊豆守・豆州』っていうね。
ドンマイドンマーイ。


源三郎が官位を返上したならば、源次郎も同じことをするだろうと昌幸。
そうなったら自分が悲しい。
だから源三郎を豆州と呼ばせてほしい。


そんなパッパの上目遣いが可愛くて。

伏見城の普請を源三郎に任せようとするパッパ。


「働いたら負けかなって思ってる」

誰かパッパのやる気スイッチ押してあげてwww


【定期】出浦様推しの皆様、息してますかー 【定期】

出浦様の「昌幸の考えてることは判ってるよ」ってのと、W昌の中の人の身長差がたまらん。


「ナイミツニナ、ナイミツニナ、コノハナシハナイミツニナ!!」

白い鸚鵡の羽音がバサバサと……


※毎度おなじみ『平清盛』の話です。




■キャバクラ遊び


「働きたくない!」のまま、W昌がどこへ行ったかというと。
吉野太夫のところでした。


(吉野太夫をガン見してる出浦様が気になる)


(こちらこそありがたい)


ちなみにこのあと、パッパ適当にごまかしました。


「毎日大変ですこと」
「いやまあ…くたくたよ」

マジやる気なくて働きたくねーからキャバクラ超楽しい!
とは言えないよね、パッパ(ノ∀`)



■並べてみた


パッパが女遊びに励むそのころ。


「人と話すときは相手の目を見る」
「あなたいま鼻見てたでしょ。目を見なさい、目を!」


ってママンが言うから比較してみた。


「鼻を見ています」


「目を見ています」


人と目を合わせるのが苦手な人へのアドバイスで、『鼻を見なさい。目を合わせているように見えるから』ってあるけど。
結構バレバレなんだなあって。




■大谷親子


きりから状況を聞き、とりあえず大谷殿のところに相談に行った源次郎。
待っている間に再び春と顔を合わせることになりました。


春ちゃん、恋に落ちたのかなっ。


大谷殿顔色悪いな……





■薫ママンの秘密


秀次を大坂城に匿っていては危険だと判断した源次郎。
京の真田屋敷に連れてきました。

源三郎は京の公家の話をするのですが……
菊亭春季卿の名前を秀次が知っており……


「となるとあなたは妻の姉……?」

うん?

おやおや??



ママン「源三郎、あとで体育館の裏に来なさい」



■それが私の役目


そんな体育館裏呼び出しはさておき、もう一つのバトルが勃発していました。
薫ママンの態度から「薫殿が公家出身というのはうそ」と見抜いた稲。
それを書状にして徳川に贈ろうとしていた時。


「どのような些細なことでも知らせるようにと徳川の殿に言われております。それが私の役目」


「真田の内情を伝えるのがあなた様のお役目なら、それを押しとどめるのが私の役目」


稲様もこうちゃんもかっこいい!!


「そなた旦那様の前の奥方だったそうですね。私が知らぬと思ったか!」


「そうであろうがなかろうが……私は真田家をお守りするだけにございます」

女だって戦う。
家を守るために戦う。
2人ともただのお姫様、奥方じゃない。


真田家を守ると宣言したおこう。
おこうが『小松姫』を作っていくんだなあと。

おこうと稲。
ふたりのしたたかさと強さに、ふと梅ちゃんを思い出したような気がしました。




■秀次の息女


秀次は真田屋敷にいます。
そのころ、大坂城。
源次郎がすれ違ったのは秀次の娘・たか。


「父は変わりありませんか?息災ならそれでよいのです」

利発そうな娘、秀次の娘。
賢いきりちゃんって感じがします。




■南蛮の神の母




えらいこっちゃえらいこっちゃ!
今日も平野殿の小物感いいぞいいぞ!!


平野殿が源次郎に伝えたのは、太閤殿下が源次郎を呼びつけているということでした。
それを聞いた秀次は不安げに


「おぬしだけが頼りじゃ!」

どんどん強張ってゆく秀次の表情。
そして秀次は、きりを側室にする件をなかったことにしてくれと伝えました。

 
「どうだ?この女子の美しさ。南蛮の神の母だとか。きりにやってくれ」

きりちゃんはうざキャラから聖母になるのか
心変わりの理由とかもう……

てかこのBGM辛い。



■春と梅


源次郎に、刑部の娘・春を嫁に取らせると告げた秀吉。


「決まっておるだろ。お前を側に置いておきたいのだ」
「刑部はわしが心底頼みとする家臣じゃ。その娘を貰ってくれればこれほど嬉しいことはない」


この話に対し、源次郎は戸惑いを隠せません。

ああ懐かしいな、信濃にいたころの梅ちゃんに「ほとんど正室」と話していたあの頃。

11週『祝言』

なんとなく春ちゃんと梅ちゃんは雰囲気、系統が似ている気がする。
中の女優さん、松岡茉優と黒木華は全然違うのだけれど、春と梅になるとよく似ている。




■三成はお見通し


まあとりあえず春を正室にって話は一旦保留として。
図書委員不在の御文庫に、源次郎を呼び出した三成。

「関白殿下のことすぐに太閤に申し上げよ」
「一体何の話でございましょう」

とりあえずしれっと嘘をつくのが真田クオリティ。


???「ナイミツジャナイ!ナイミツジャナイヨ!!」


???「ソレハナイミツ!ナイミツダヨ!」


白い鸚鵡の羽音がバサバサと……
あ、平清m以下略




■守りたいもの


そんな悪佐府じゃなくて悪治部(こら)の説得のような脅迫もありまして。
真田屋敷に秀次をかくまっていることを打ち明けた源次郎。


「すぐに連れてこい!説教してやる!」



これに対して茶々様。
「あまり追い詰めてはおかわいそうですよ」



同じく秀吉に対して寧様。
「もうええんやないんですか。孫七郎をそろそろ楽にしたってほしいわ」

秀次は関白の器ではなかった。
そろそろ自由にしてあげてほしいと寧様。

寧様と茶々様は言っていることがとても似ているんだけど、本質は違う。
茶々様は拾を守りたい。
寧様は秀次自身を守りたい。



「しかし秀勝も秀保も死んでしもうた。豊臣で残ってるのはもうあいつだけなんじゃ」

そして秀吉は、豊臣を守りたい。




その心中をどうか秀次に直接伝えてくれ、と訴えかける源次郎。
納得したかのように、でも少し寂しそうに、「目を合わせようとしない」秀吉が印象的でした。




■二段構えのナレーション


さあここで選択チャンス。
今秀次が秀吉の前に出れば、説教で済みます。
茶々様や寧様の言葉もあるので、程度はあるにしろ事は収まるでしょう。


「事は収まるかに見えた。…が」

最近有働さんのナレーションが二段構えで来るから油断ならない。



■振り回されることに定評がある2人


源次郎が秀吉に召し出されたことで進退窮まったと早まってしまった秀次。
源次郎と三成が着いたときには時すでに遅く、秀次は源三郎と共に高野山青厳寺に発っていました。


「叔父上に振り回されてここまでやってきた。面白い人生と言えるかもしれない」
「しかし…生まれ変われるならもう二度と叔父上の甥にはなりたくない」


そんな秀次に源三郎がかけた言葉。


「殿下とは比べ物になりませぬが、私も振り回されて今日までやってまいりました」


【信幸兄ちゃんの難儀な振り回され度】

・名もそうなんだけどとりあえず態度が大き過ぎるトーチャン
・自分の言葉だけ聞いてくれないまま逝ってしまったバーチャン
・しゃもじも持てなかったはずなのに、別れたら超元気な元嫁
・面白がらせようとすると通報しちゃうタイプの今嫁。
・物理的距離が何かおかしい、ガチに恐ろしい舅。



「(辛いわ、それ辛いわ。)」


「振り回されながら生きておるのは殿下おひとりではございませぬ」


気持ちわかるよ。
それを伝えるだけで、人はここまで気持ちが晴れる。



久しぶりに観た秀次の笑顔に、少し安心しました。



■「よき兄弟」


もうすぐ源次郎が来ることを伝える信幸。


「知らせ合ってはおりませぬ。しかし分かるのでございます」

源次郎が秀吉の元から帰って来たら、高野山のことはすぐに知ることになる。
すぐに連れ戻しにくる。
心優しい源次郎ならそうするはずだ、と


「よき兄弟だな」

お兄ちゃんの振り回しリストに源次郎がいないのもまた、兄弟愛を感じます。
ふと、勝頼様を思い出しました。



1話『船出』

これは犬伏を示唆しているのでしょうか。



■もう少し、もう少し


秀次は、源三郎が官位について思うところがあることを知っていました。
だがそれは誤解だと伝える源三郎。


「殿下のお耳に間違って伝わっております!」
「全ては私のつまらぬ見え。無用の意地と申しますか」

訂正する信幸。
これが源三郎の本音なのでしょう。

返上はしないでほしいと話す秀次。
というのも理由がありました。


「あれは私が関白として行った数少ないことのひとつじゃ」

『関白秀次』としての足跡。
これが残される足跡。


この言葉に秀次が込めた真意はわかりません。
けれど、秀次は関白としてもう少し頑張ってみたかったのかもしれません。
偉大なる叔父の期待に応えたい、それが秀次の望みだったのかもしれません。

がんばりたい、でもどうがんばればいいのかわからない。
鬱状態に近かったのかもしれません。




■秀吉、冷静に


そんな秀次が、高野山にいることは既に秀吉の知るところでした。

 
「ひとつきほど謹慎させてから疑いが晴れたことにして連れ戻す」
「すぐに使いを高野山へだし、あいつにそう伝えろ」




秀吉が冷静にベターなほうに対処しているからこそ、表情が辛くて。
秀吉を見据える三成は、秀吉の向こう側を見ているような気がして。




■アイデンティティ



源三郎の言葉通り、高野山に源次郎がやってきました。
しかし秀次は頑なです。

「大坂へは行かぬ。もう豊臣の家に私の居場所はない」

もう、豊臣ではない。

秀勝や秀保ら兄弟が次々と病に倒れた。
秀秋も豊臣姓を失った。
彼らにとって豊臣であること、豊臣として生きていくことは、それ自体がアイデンティティだったのでしょう。

それより先に大坂城でのやり取りで秀吉の心の内を知った源次郎。
秀吉がそうであるように、同じく秀次もまた心の内を秀吉に伝えるべきだと話すのですが……。

秀次にはもう人を信じる気持ちの余裕が残っていなかったのかもしれない。
辛い。




■兄弟、仲直り


官位のことについて言い争ったことを詫びる源三郎。
同じく「差し出がましいまねをした」と詫びる源次郎。


「差し出がましくてよかったのじゃ。お前ひとりがもらっていたらおれはどうなっておったか」
「兄上と共に官位を授かり、鼻が高うございました」
「俺もだ」


真田兄弟、仲直りよかった。
これもまた秀次の言葉のおかげでしょうか。
源三郎の不信を解いた秀次の言葉。

ところで


???「ナイミツダヨ、ナイミツダヨ!!」

はい、今日のナイミツちゃん3本目入りましたぁ!!




■徳川次世代登場


そのころ、京の徳川屋敷ではある動きがありました。

 

 

家康「面白い」
正信「面白い」
正純「面白い」

秀忠「コメントは控えたい」


徳川秀忠登場。
本多正純も登場。


秀忠を演じるのは星野源。
あーーーーうん。
何かありそうな顔をしてるよwww

家康の跡継ぎ、秀忠。
正信の跡継ぎ、正純。


2名の登場で、豊臣と徳川の間にひとつ線がひかれました。


「お互いに跡継ぎがいることはありがたいことだ」

秀吉の跡継ぎ、いるけども……。

秀次と秀吉が離れるこの回で徳川秀忠を登場させて、家康にこれを言わせる三谷脚本の業の深さ。



■やがてこの中の1人は


高野山にやってきた使者は、福島正則でした。

「市松が参ったか」
と秀次。


「わしは関白ようやってると思うなあ」

明るく陽気な漢・福島正則。
お互いに幼名で呼び合う2人、幼い頃から加藤清正らも一緒に秀吉のそばにいたのでしょう。

そんな福島正則が来たことが、最後通牒となりました。


「叔父上は私を油断させて捕らえる気か」
「些か深読みされ過ぎでは」
「いつからか人を信じぬようになってしまった。悪い癖だな」


もう、誰も信じることができない。
全てに疑念と不安を感じる。

市松でさえも。


目の前の源三郎や源次郎を信じることが出来なくなる前に。
きりを信じることが出来なくなる前に。

人間でいられるうちに──





■別のひとりによって切腹に追い込まれる


 

信幸に席を外させた秀次。
そこに鳴るは蝉の音。

 

そして、無音。
響く静寂。

空を仰いで。
少しだけ笑って。




それはとても自然なことのように。

 

涙が流れ、音が流れ、


 

血が流れた。



足音。
驚く表情の信幸。

「孫七郎!」の言葉がむなしく響く。

静寂を破る一抹の声。

 

心が通じたばかりの源三郎。
共に秀吉を見てきた市松、源次郎。



2人の目に映る血だまり。



秀次の死に顔はどこか穏やかで。





市松が使者としてきたことにより、切腹を決意した秀次。

 

15話『秀吉』における、豊臣一族のごく短い幸せを描いた最後のカット。
「やがてこの中の1人は別のひとりによって切腹に追い込まれる」


今回28話。『やがて』が来た。




■秀吉、激昂し


秀次の死の一報を受けた秀吉は怒りを隠せません。


「どれだけわしが目をかけてやったと思っておるのだ!」
「人の情けを踏みにじりおって!」


「わしは精一杯のことをしてやったな?」
「はい」
「それをやつはこんな形で返してきおった。悪いのはあいつじゃ」
「さようです。なれど…」


人の情けを踏みにじったことも、秀吉が精一杯のことをしたこともわかる。
でも秀次は、恩を仇で返したんじゃない。
ただ信じることができなかった。

「わしを怒らせたらどんなに怖いか孫七郎に見せてやる」と激昂する秀吉。


「あの子はもう死にました!」

寧様の言葉が刺さる。
もう、死んでしまった。

死んでしまったら何もできないんだ。
信じることも信じられることも。
どんなに怖いか見せることも、心の内を伝えることも。





■三条河原


秀次は謀反が発覚して秀吉の命で切腹したことにする、と秀吉は言います。
家族、妻、子どもたちの首を三条河原に晒せ、と三成に命じるのですが。

「謀反人の身内じゃ。当然であろう。お前に出来ないのならわしが直々にやるまでだ」
「いつものわしと思うな」


そして三条河原に30人以上の秀次の家の者の首が晒されました。

 

立ち止まる三成。
光を失った目が三成を見据えて。

(三成に「いつかおまえも」と言っているような、とは考えすぎでしょうか)



■秀次の生きた名残と死んだ影響と


秀次の死は様々な者に影響を与えます。


「今度ばかりは太閤殿下が分からなくなってしもうた」
「太閤殿下は秀次公がこの世におられた名残をすべて消し去ってしまわれるおつもりだ」


秀吉のやり方に疑問を抱く片桐且元。
秀次公がこの世にいた証拠がすべてなくなっていく。


でもひとつ、源次郎と源三郎の官位。
これは関白秀次が与えたもの。
数少ない、秀次が生きた証拠。



次にやっていたのは平野長泰。

「馬廻りの役を解かれた。わしはお前を一生恨むからな」
「太閤殿下のもとにおったらこんなことにはならなかったんだ!ああ~!」


小物だな……っていう平野殿がここに挟まれる理由はなんだろうと考えたら。
「関白秀次の死」が片桐殿の言葉で表されるのなら、「人ひとりの死なんてこんなもん」という温度差を現しているのかなあと。



■源次郎の策


大坂城で隠し扉をみつけた源次郎。
その向こうに、祈るように隠れていたのは秀次の娘・たかでした。
そのたかを保護したあと、三成にある相談を持ち掛ける源次郎。


「策がございます」

※源次郎が『策』って書いたら『フラグ』って読むんだよ。

そして秀吉のもとへ向かいました、が。
秀吉は肩を落としていて……。


「孫七郎を…一人前の男にしてやりたかった。」
「一言も相談せず勝手に腹を切りおって…」


秀吉は秀次を信じようとしていた。
秀次は秀吉を信じられなかった。
甥だから、叔父だから。


でももう何を言っても遅い。


涙を流す秀吉に、源次郎はある話をします。
春との婚儀の話を受けると伝えます。
秀吉自身も「今その話をするか」と。

しかしそれは源次郎の策でした。

「実は私には妻にしようと心に決めていた女子がおりまする。刑部様の娘御は正室として迎え入れ、その者を側室としたいのです」


源次郎の策。
それは、秀吉の言葉を逆手に取ったもの。
たかを救うため、たかを自分の側室にする。

声を荒げる秀吉に源次郎は続けます。
「刑部様のご息女ともども一生手を取り合って生きていくつもりでございます!」


「おまえも隅に置けぬな」
「孫七郎の娘との間に模し男子が出来た時は殺せとは言わん。すぐに仏門に入れろ」


秀吉の声はとても優しく聞こえた。
いつか男児が生まれたらその子を秀次のように思うのかなと。




■きりちゃんは源次郎ぶん殴っていいよ




そしてきりちゃん。
源次郎から秀次の贈り物を受け取り、涙を流すきり。


「あの人は決して愚かな人ではなかった」

源次郎がゆっくりと話し、きりは泣きじゃくり。
この2人はこの距離感がいい。



…と、ちょっといい感じに切なくなっていたら。


「そういう事と相なりました」
「何よ~!」


まさかの妻を娶る報告。
しかも側室付き。


大坂城に響くきりちゃんの怒号。
きりちゃん、幸せになってくれwww

あとやっぱりきりちゃん、源次郎ぶん殴っていいよ。
春ちゃん正室、たかちゃん側室はナイス策だけど、きりちゃんは誰かぶん殴っていいよ。



■黄金の日日へ


きりちゃんはさておき、たかを助ける策。
そこに現れたのはこの人物でした。


「手前もおいたわしい事だと存じておりました。太閤殿下のなされようは目に余る。
 力を持つと人は変わります。手前はそのような無理無体に対して常に戦いを挑んで参りました」



呂宋助左衛門こと納屋助佐。
堺の商いを台湾や今のフィリピンにまで広げて、巨万の富を築いた貿易商です。


NHK大河ドラマ16作目、1978年の『黄金の日日』の呂宋助左衛門。
演じるのは松本幸四郎。
大型ゲストの1人。

源次郎はその呂宋助左衛門に、ルソンに向かう船に乗せるよう頼みました。
(それにしてもこのお部屋のインテリア気になる)


納屋助左は秀吉が購入したという壺を指し、
れはルソンの路上に転がっているのと同じ代物であると話しました。

「手前はこのタダ同然の代物を大名たちに高値で売りつけ、その金で己の商い船を手に入れました。これが手前の戦でございます」



「この呂宋助左衛門、あらゆる弱き者たちの守り神でござる」


呂宋助左衛門、圧倒的ヒーロー感。
同じ「堺の商人」でも利休との描き方に明らかに差をつけてるのが面白い。

その後たかは呂宋助左衛門の船に乗り込んで大坂を離れます。
いつ秀吉が心変わりするかもわからないことを考え、海の向こうにたかを逃がしました。

その話は『真田丸紀行』、面白くなってます。
これこそ史実を料理する創作作品だなあって。




■秀次の最期


歴史上の『秀次事件』には様々な解釈があると思います。
その中のひとつが「勝手に切腹説」で、今回の『真田丸』ではそれが採用されました。

キリシタンなら自害はなかろう、と一瞬考えましたが。
ふと、秀次のこの言葉を思い出しました。



「どうだ?この女子の美しさ。南蛮の神の母だとか」

キリシタンかどうかということよりも。
『美しいものを愛でた』秀次の人間性として用いられたのがマリア画だったのかなと。
そこに描かれる聖母と、きりの中の母性が一致して見えたのかもしれません。
それは気のせいなのかもわかりません。

そもそも本当の歴史なんてわかりません。
だって今日の史実が明日の大嘘になってしまうかもしれないんですし。
それが歴史の面白いところであると私は感じています。
……

………。

それでも史実史実と言うのなら。
伏見城址あたりの発掘調査のトレンチでも覗いてくればよろしい。
出土した瓦の接合面でも観ればよろしい。
そもそもまず『史実』と断定しうる一次史料があることが羨ましい。
それが解読可能の文字で残ってることがもうめちゃくちゃ羨ましいんですよ。




豊臣秀次の繊細過ぎた心の機微。
演じきったのは新納慎也さん、お見事でございました。



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■次週『異変』



……( ゚д゚)?!



小日向秀吉が、『太閤記』緒形秀吉にどれだけ寄せてくるのか楽しみで仕方ない。







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