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あたし好きなもんは好きだし、強引に諦める術も知らない

『てるてる家族』14週 宝塚に咲く桜、東京に降る雨

2016-07-17 16:40:12 | 朝ドラ
『てるてる家族』14週 

2003年朝ドラ『てるてる家族』アンコール再放送、14週のまとめ。

 

冬子の門出、夏子の苦悩、それから照子の涙。






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●冬子、宝塚を目指す



「私は生まれてはじめて、自分の夢を持ったような気がしていました」

3人の姉、特に春子夏子に比べたら『平凡』な冬子。
でも夢を持ってそれに打ち込んでいくうちに、何かに本気になっていく姿っていいなあと。

……とはいえ冬子よ、おまえ初恋の人と再会した勢いとノリだったな。
マジで10代の頃の恋心の持つパワーってのは凄いもんだなと。


それにしても斬新すぎるヒロイン。




●みんながんばってます



春子はオリンピックを目指して奮闘中。


夏子もテレビの中で奮闘中。


秋子は健全な受験生中。

※マンボではなくゴーゴーダンスに変わりました。



●足の生えたてるてる坊主



物干し台のUMAに足が生えよった!!
ラインダンスできるてるてる坊主!
夜見るとちょっと怖い!


でも朝から宝塚映像は贅沢!




●それぞれの応援



「冬ちゃんかてお母ちゃんに期待されたいねんて。それがどれだけ自分の励みになるか、私が一番ようわかってるわ」
「人の事、気にしたらあかんよ」


春子姉ちゃんのフォローや励ましがよかった。
冬子に期待してあげてーとか「人の事気にしたらあかんよ」とか。
歳の離れた一番上の姉と甘えん坊の末っ子。春子の苦労人力と長女力すげえな。





それぞれがそれぞれの見送りを。
「可愛い」じゃなくて「かっこええな」ってのが和ちゃんらしい。
受験票忘れてるよって届けにくるのも、いつも冬子を近くで見てきた秋子ならでは。



で『冬子はいつのまにこんなに垢抜けた?!』
ってくらいピシャッとしてて。


よーし、がんばってこい!




●いざ宝塚




周りのスラッとした子らに比べたらボテッとしてる印象否めない冬子。
だけど、それがまた冬子なんだよね(´ー`)

 
「あんたうどん茹ですぎ~♪」

声楽試験に乱入する照子とトミ子さんひどいwww


「1次に受かるのは当たり前。そんなことで喜んでられへん」
「ライバルや思たら話しかけへんよ」


ガチだから、冬子に話しかけた立川さん。
彼女と冬子がどう成長してくのかまた楽しみかな。



●一次試験突破



一次試験受かったのに「しょうもない嘘つくな」とか「ほんまにほんま?」とかってこの人らひどいんだけどwww



立川さんの言葉をそのまま使って……


喜びボンバーの冬子。


実技試験で「あっ間違えた!」って言っちゃうし、笑ったまま顔固まっちゃった(ノ∀`)



●みんなが楽しいと私は楽しいんです。


そして面接試験。



才能のある姉たちに憧れていた。
「仲良しの天才でいようね」「お母ちゃんに愛されたい」っていう秋子冬子の小学生時代を思い出す。

その冬子が自分の夢を持った。

春夏秋冬の成長がそれぞれ丁寧に描かれてきたんだなあ……


ずっと憧れていた。でも今は違う。


「『私は私や』と思たからです。
 私の夢は『人から褒めてもらわれへんかっても人を楽しませることや』思たんです。
 みんなが楽しいと私は楽しいんです。一人では楽しくなられへんのです」


冬ちゃん、かっこいい。



●夏子がんばってます。


そんな冬子の言葉からの夏子のロミジュリ、ロデジュリコント。
「楽しさ」にもいろいよ。


 
てかディレクターまで含めてコントかと思ったけど違うのwww


誰が馬役気遣ってやれよwww





●宝塚音楽学校合格、浮かれて飛び込む道頓堀



冬ちゃんおめでとう!!


立川さんもおめでとう!!


ああもう間違い電話コントひどいけどおめでとう!!

 
照子もおめでとう!!

 
春子姉ちゃんの中の人は元タカラジェンヌだけどおめでとう!!





鬼珠もおめでとう!!


和ちゃんおめでとう!!


久世さんまで来ちゃっておめでとう!!!



そうだ、宝塚への始まりはこの人だった。
一本筋を通してるのがすごいなって。




●冬子の門出



「夢叶ったな」
「まだまだこれからや」
「偉いやん、冬ちゃん浮かれてへんやん」


電車に乗ってノートを買いに行く、喜介さんのお店に。
工場長が元気していることも知らされる。



こうやって退場キャストのことを思いだしてくれるストーリーが温かい。
登場人物、キャラクターが生きてるって実感します。

画面には映らないけど、みんなどこかで幸せに暮らしている。
みんなが冬子の門出を祝ってくれている。




●君といつまでも



「冬ちゃんおめでとう。幸せだなあ。僕は君が受かるとほんま幸せなんや。」
「死ぬまで君を応援するぞ」


冬ちゃんが幸せなら自分が幸せだと言うローリー。


(加山雄三『君といつまでも』)


冬子の『みんなが楽しければ自分は楽しい』っていう行動原理と一緒なのに。
どこか、なにか切ない。


だってローリーの恋絶対叶いそうにないもの。


ほらこの冬子ドン引き、和ちゃんの冷たい目。


ローリーは一貫してローリーですね。
自分だけは冬子を応援し続ける。
『ラブミーテンダー』のパスがあったからこそ、子役からのバトンタッチに成功したローリー。

6週

 (10週

そんなローリーからの手紙。
6週のときの切ない手紙との対比なのかなあ……。







●団欒と、孤独


冬子の合格祝いで盛り上がる岩田家。
そこにかかってきた東京の斉藤さんからの電話がかかってきました。


「実は夏子ちゃんのことなんですが」

えっえっ夏子どうしたの。



「えっコマーシャル?」


………。

紛らわしいだろうが石川数正ぁ!!!

(そうじゃない)

「部屋から出てこない」とか
「笑えなくなった」とか
「食べなくなった」とか

そっち系の電話かと構えたじゃねえか!!
CM契約だったらそれならそうと以下略


一報を受けて「いいことが続いて怖い」と盛り上がる岩田家ですが
夏子は……



夏子、波乱の予感。



●大阪の匂い


契約にやってきました照子は180万という契約金に驚きを隠せません。
このCM出演がレコードデビューの足掛かりになると話す斉藤さん。

そこに夏子がやってきました。
元気?元気!と話す母娘。

夏子の一言がやけに印象的でした。


「ああ…大阪の匂いや!」

お母ちゃんの匂いではなく、大阪の匂い。
夏子、寂しいんだ。





●純愛ローリー。


冬子の合格を祝福するローリー。

「僕はきっと受かるって信じてましたよ!」
「ほんまに信じてくれたんはローリーだけやと思う。ほんまありがとうな」


おおローリー。
ローリーだけが信じてた冬子の合格。これは泣ける(大嘘


エレキギターを取り出してきたローリー。


「宝塚目指してる冬ちゃん見てたらな、何や僕も何かで表現してみたい!そう思たんです」
「今度友達とバンド作ろうと思てますねん」


おうローリーがんばれ。

「その前に友達作らなあきまへんねん」

……なんか切ないぞローリー。



でもビートルズの誘い断られても、全然弾けなくても
どんなに辛いことがあっても、冬子が一緒にいるから笑顔でいられる。

ローリー、純愛じゃん。



そこへやってきましたおじいちゃん(大村昆)。
「ビールス」に冬子の中の人、ガチ笑いwww

夏子の近況を伝える冬子。


「いや~わしも出てみたいなあ。コマーシャルっていうやつにな」

……。

………。


オロナミンCかな?
ところで「ヨネさん元気?」ってフラグ…?



●誰も悪くない。


「間が悪い」とほんこんと照子にダメ出しされる夏子。
植木等みたいにやったらいいと薦める照子に対して、「あくまでも夏子ちゃんは歌手を目指してるんですから」と斉藤さん。
この人もいい人だよね。


そして母娘2人。

「夏子はほんまよう頑張ってるわ」
「一人でよう頑張ってる思う」

と夏子を褒める照子ですが…


「正直言うて、今度のコマーシャルの話…ほんま助かってん」

家計の状況と、冬子の近況を伝える照子。
正直ひっ迫していたと。
夏子はそれをわかってくれるだろう、と話します。

照子は夏子に応援している気持ちは伝えるのですが。


「分かった、私頑張るよ」

夏子にのしかかるプレッシャー。
本当は仕事辛いんだろう。
大阪に帰りたいんだろう。
泣いて泣いて話を聞いてほしかったんだろう。
大好きなお母ちゃんに。

そんなときに母親がしてきたのは、また『間が悪い』お金の話。
夏子の稼ぎが家族を支えている。
妹たちが頑張っている。
感謝している。

照子がそれを伝えるのは悪い事ではないし、正しいか正しくないかと言えば前者なのだけれど。


照子も夏子も誰も悪くない。
でもどうしても『間が悪い』。


 

きちんと伝えて、きちんと褒めて。
照子に他意がないことはわかります。
照子はそういう人だってずっと描かれてきたから。


繰り返される「頑張れ」に胃が痛くなった。
暗に大人になりなさい、と言われ続ける夏子の孤独。


夏子は「寂しい」「帰りたい」とは一言も言っていません。
ただコントのリハーサルで怒鳴られるシーン、写真を見つめているシーン。
それから照子から目を逸らして話を聞いているシーンがあるだけ。

辛いほどに行間が押し寄せてくる。





それから1週間ののち。


「夏子姉ちゃんはコマーシャルの撮影現場からいなくなったのでした」

夏子、出奔。



●『こそばい』


冬子は宝塚音楽学校の入学式を翌日に控えていました。


「初めてや…お母ちゃんにそんなん出てもらうの」

冬子(恐らく秋子も)入学式も卒業式も照子は行ったことはありませんでした。
でも冬子はそれを我慢していたわけでもありませんでした。


「別にそれが当たり前やと思てたし、寂しいって思たことあらへんよ」

運動会も来てもらったことはない秋子と冬子。
春子と夏子の運動会には毎年行ってる照子だけど、秋子冬子の運動会には弘子姉ちゃんが弁当を届けていた。

秋子冬子にとっては、弘子姉ちゃんが母親であり姉でもあったんだな。
宝塚受験を送り出した春子姉ちゃんが冬子を支えたみたいに、変わり者の母親の代わりが何人もいる。


でも運動会に関しては、照子が来なくてよかったと。
期待されてないことが楽だ、と言っていた秋子冬子子役時代を思い出します。

そんな冬子が
「初めてお母ちゃんに注目されたみたいでこそばいわ」

『嬉しい』でも『楽しみ』でもなく、『こそばい』が何とも冬子らしいな、と。




●職人芸


東京で夏子が行方不明のころ、まだ知らない照子。
「何かしてないと落ち着かない」
とこしらえたのが大量のUMA。


「何ですの?こんなようけ」

そのたくさんのUMAが……


綺麗に落ちた。


残骸が結構えぐい




●大阪の味、おふくろの味


落ちたてるてる坊主を抱えて照子が向かった先は寺井理髪店。
夏子に何があったんじゃないかと胸騒ぎがする照子。

あのとき東京で感じていた、夏子の不自然さ。
緊張感が違和感として伝わったんだろう。


「東京なんてとこは人の温かみなんかあれへんもん。ましてやで夏ちゃんのおる芸能界なんて、顔で泣いて心で笑て。
 無理せなやっていかれへんとこやさかい」


なんだか昨今の芸能界事情を代弁しているようなセリフにドキリと。

そして今から東京に行くと照子が言い出して。。


「大阪にいたころのええ思い出がよみがえってくるみたいな、そういう大阪の匂いのするお土産…」

大阪と言えば……

・たこやき→「夏子はたこ嫌い」なので却下。
・通天閣→「ちょっと重たい」ので却下。



いやいやいやいやいや、ちょっとどころじゃねえよwww
引っこ抜いていく気かよwww


(だが照子ならやりかねない)


こういうときは食べ物だよね、とちょうど一緒にいた子ども客に「一番好きな食べ物は何か」と聞いてみると。


「お母ちゃんのごはんが一番好きや!」
「そや…おふくろの味や!」


小さい頃に食べていた『お母さんのご飯』。
それが一番夏子の支えになるはずだ、と。




●胸騒ぎに負けた


照子は今から東京に行くと言っていましたが、明日は冬子の宝塚音楽学校の入学式。
冬子は冬子で明日の入学式を心から楽しみにしているんですが……。


「ごめん…お母ちゃん明日行かれへんや」
「うん…?」
「なんや…胸騒ぎがすんねん」


表情変わらずにまっすぐ照子を見る冬子。


「そやから…堪忍ね。ほんまに…堪忍」
「胸騒ぎ…」


弘子姉ちゃんもかける言葉もなく。


「胸騒ぎに…負けてしもたわ」

冬子、つらいね。

でも偉いね。
照子の前で怒ったり泣いたりしなかった冬子、偉いね。


でも、辛いね。

こそばゆいくらい楽しみにしてた、こそばゆいくらいうれしかった。
生まれて初めてのお母ちゃんとの入学式。
それが胸騒ぎに負けた。


……落ち着いて考えたらこれで姉妹仲が悪くならないのはすごいな。



●センチメンタルジャーニー



夏子はまだ行方不明。
泣きながら東京をさまようように歩く夏子。

「お母ちゃんのアホ…!」

仕事が辛い。
うまくいかない。
姉や妹たちを支えているのは自分だと言われた。
頑張れ頑張れって、これ以上頑張れっていうの?



「私は…誰のためにやってんの?」

誰のために頑張るのか。

『…!』にいろんな感情が隠れている夏子の表情。
夏子は今、センチメンタルジャーニー、感傷的なわが家への旅をしているんだろうな。



でも夏子。
夏子が飛び立つときはいつだって雨が降っていた。

 →1週

 →11週

雨は夏子にとって吉兆。
どうか、晴れるように。




●冬子の涙


東京で夏子が涙を流していた頃。
大阪では涙をこらえる冬子。



少し寂しそうな冬子を見つけた春男。

「頑張るよって大丈夫!」と笑顔を見せる冬子。
夏子姉ちゃんも頑張ってる。
だから仕方ないんだ。

ああ、気持ちを押さえつける冬子がまた辛い。




●失ったものに気づいた


冬子も夏子も涙を流しているころ、照子は、あることに気が付きます。
姉妹が幼い頃、照子はしまいに手料理を作ってはいませんでした。



「あの子らには…初めから母親の味なんてなかったんや…」

照子はずっと働いてきた。
朝早くから夜遅くまで梅田のスケートリンクに行き、シャトー梅田店を支えてきた。
秋子や冬子の朝食は、お父ちゃんのパンだった。

家族を助けるため、というよりも自己実現のためだったけれども。
それが結果的に家族を支えてきた。

でも失ったものも多かった。
幼い頃、家出をした秋子の行き先も何もわからなかったように。


そこに気づいてしまった照子がまた辛い。
真正面から抉られる、母親の功罪。







それにしても岩田照子って謎だなあと。

何回か「毒親?」と思うシーンがあったりもしましたが、そのたびに「まあ照子だしな」と。
母親っていうより『照子というジャンル』。
だからって許されるわけじゃないのですが。
照子の言動一つ一つに子どもたちへの愛がこもってるのが伝わってくるから、自然と照子は悪者/毒親にならない。

照子自身だけではなく、春男やヨネばーちゃんがいる。
岩田家の中での常識人ふたりがいるから、照子はギリギリのところで帰ってくる。

ふり幅が大きいけど、横で支えてくれている人がいる。



「何やそんなことぐらい」

春男は春男でかおるさんの色香につい…ってときもあったけれど。
それを乗り越えてきたから今がある。

春男は夫婦について「『男と女』でいたら一生かかってもなられへんもの」とかおるさんに言っていましたが。
今改めて照子と春男は2人は夫婦なんだなあと。
不倫エピソード(9週が、こういう形で生きてくるんだなあ……



●イースト隊・改


夏子、冬子、照子、みんなが辛い中……妙に明るいメロディが響いてきました。


「ぜにのない奴は俺んとこへこい」
「そのうちなんとかなるだろう」


喜介さん!!工場長!!
うわああ、本当にペンの横でパンを売ってる!!
何この最高な能天気!!


いいじゃんいいじゃん、文房具カフェいいじゃん。
喜助さん、コーヒーも出してみなよ。
ノートとペン何本か置いて、「ご自由に落書きください」って。
お絵かきしながら、パン食べるのどうよ。




和ちゃんも揃って、何やら企んでいる様子。
3人なにするんだろう、ワクワクする。



●夏子が諦めるということ


不安そうな照子のもとに、斉藤さんから電話がかかってきました。
それは、夏子が行方不明になったとのこと。


「何でですか?何であの子がそんなこと…」
「『できない』て言うたんですか?あの子が…」


『やりたくない』ではなく『できない』と言った夏子。
岩田家のお母ちゃんとしては知らないことだらけの照子だけれど、夏子のステージママとしては誰よりも知っている。

思えば夏子が芸能界を志したきっかけは、ジュニア選手権で『相撲に勝って勝負に負けた』あの経験からでした。

 →7週

一度はどん底に落ちた経験のある夏子が、『できない』と諦めようとしている。
それがどれだけの非常事態を意味しているか。

 

後から降りてくるヨネさん、それから冬子の表情が物語っていました。






●春男と照子とよねさん



「ええやんか、別にサボったって」
「謝ったらええやん」


……春男さん、そう言ってるけど本当は心配で心配で仕方ないんじゃないかな。
だってあんな気持ちで送り出した夏子が行方不明なのよ。
でも混乱する照子を思うと、ここで春男が落ち着かなくてはいけないんだよな。


「あの子への責任はどないすんの?あの子はでけへんて言うたんよ」
「あの子ずーっと苦しんでたんや」
「なんちゅう無神経なこと言うてしもたんや…」


自分を責める照子が辛い。

照子は夏子を責めたわけじゃないし、契約金の話は夏子に伝えるのがベターだった。
ただタイミングが悪かっただけなのに。


「明日…冬子の入学式とちゃいますの?」

よねバーチャンが冬子のことを気にかけてくれててよかった。
照子も春男も夏子のことしか考えられない状況だからこそ、バーチャンが冬子のことを思う。
すごいな、よねバーチャン。



●大阪の人たちが考えた面白いこと




夏子は公衆電話へ。
財布の中、自分が頑張って稼いだお金。

ダイヤルを回そうとすると蘇る思い出。
すき焼きを食べたい、みんなと食べたい、って夏子言ってはいないんだけど、そんな声が聞こえた気がした。




そんな応援してくれる家族がいるから、期待を裏切ることができなくて。
応援してくれる家族の幸せを願ってるから、今ここで踏ん張らないといけなくて。
でもそれって誰のために頑張ってるの?と。

そこに届いたパンの香り。
佐世保で過ごした乳児期、大阪で過ごした少女期、そこにはパンの香りがあった。




映画おじさんのパン屋さんに置いてあったのは、てるてるパン。


「いや~大阪の人ってほんっと面白いこと考えるよね」

水野晴郎さんの名台詞がこう使われるとは。
パン屋のおっちゃんに夏子が救われるとは。



夏子に笑顔が戻った、よかった。


間に合った、よかった。


みんな安心してる、よかった。


電話口、春男の横で目を閉じて秋子の手を握るよねバーチャンが涙腺破壊していった。



●お母ちゃんの匂いがする


照子と夏子、無事に再会。


夏子、今度はお母ちゃんの匂いかいでるかな。
大阪の匂い、パンの匂い、お母ちゃんの匂い。


この作品、画面から匂いがする。
デービッドはんの修行シーンや、ミドル冬子のケセラセラ、工場長エピソードでも思ったんだけど『香り』ってのがいいね。
テレビ画面で最も伝えにくい嗅覚に迫ってくるのすごい。




●一緒に頑張ろう


昨日気になってたイースト隊の企み事。
冬子のお祝いケーキだった。



お母ちゃんは今ここにいないけど。
春男が、よねバーチャンが、秋子が、春子が、イースト隊が、弘子姉ちゃんがいる。
変わり者の母親には代わりがたくさんいる。



 
「冬ちゃん?あんな一言お礼言いたかってん。冬ちゃんのおかげで『頑張ろう』思えてん」

冬子が考えたてるてるパン。
ビフテキよりも美味しいてるてるパン。


電話の画は対比的だけど、息遣いとか伝わってそう。

「おめでとう、しっかり頑張りや」

一緒に頑張ろう、ひとりじゃないよ。
春夏秋冬みんなが頑張ってる。


4つのてるてるパンが並んでるように、離れてたってみんなそれぞれの味を出して。
それは「いや~大阪の人ってほんっと面白いこと考えるよね」と。




●一人じゃない


冬子、ひとりの入学式。
大丈夫、冬子もひとりじゃない。
みんながついてる。



と思ったら、よねバーチャン。
冬子からこぼれる笑顔。




夏子が撮影に間に合って、よねバーチャンも間に合って。
間が悪い親子たちは最後に間に合った。よかった。






●次週もしかして。



で、予告が相変わらずカオスなんだが。
なんだろう……号泣の予感がする……。




●おまけ有薗芳記アワー










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