『あさが来た』24週「おばあちゃんの大仕事」の長文ネタバレ感想まとめ
やらかい光に照らされて、その朝が来た。
よのさんの大仕事、栄達さんの大仕事。
関連リンク
・『あさが来た』23週、大きな手のひらに包まれて、時代が変わる
・『あさが来た』22週、自慢の家族に照らされて、そしていつもの朝が来る。
・『あさが来た』21週、夢を見る人、懐かしのあの人、トンチキを継ぐ人。
『あさが来た』他、朝ドラ関係の記事はこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ。
『真田丸』、NHKスペシャル、他民放ドラマはこちら。
・少々真面目で結構ゲスいテレビっ子の備忘録まとめ。
■よのさん、最後のわがまま
女子大学校計画が進む中、よのさんがある計画を推し進めていました。
千代と東柳君とのお見合いです。
そんなよのさんに頼まれたあさと新次郎がどうにかしてみよう、と手紙を出したのは東京にいる大隈重信の夫人・綾子さん。
「千代はよのさん似だから日本一のお嫁さんになれる」とあさ。
あさとよのさんは真逆もいいとこな女性2人ですが、義母への敬意が込められているんだなあと感じました。
敬意というより憧れも含まれていたのかなと。
まだ若い頃、炭坑を切り盛りしつつも、普通の奥さんになれないことを悔しがっていたあさ。(→9週)
千代が生まれても銀行設立準備などで忙しく、1年前に書いた短冊を1年後に知ったあさ。(→15週)
でもそんな自分ではなく、よのさんやさちさんが育ててくれた千代だから「日本一のお嫁さんになれるよ」なのかな。
東柳君の話をしているときの千代のまた笑顔が素敵だったのですが、
宜ちゃんはいうと樋口一葉が亡くなったことに涙し、金色夜叉に夢中っていう。
あ、そうだ。
これまだ明治だ。
■大風呂敷を広げる
で、女子大学校。
成澤たちの計画は「寄付金よりも先に発起人大会をする」というものでした。
大風呂敷を広げて、実現することを確約、世間の『信用』を得る、という算段。
銀行でもそうでしたが、まずは『信用』。(17週で渋沢栄一の話の中で)
綾子夫人はそれを快諾してくれて、成澤先生はもう自由に動き出すのだけれども。
なぜ靴下を脱ぐのかwww
そしてなぜ忘れるのかwww
それにしてもこのシーン、どこかで観たことあるなあと思ったら五代くんでした。
五代さんと成澤先生が寄り合ってる作りなんですね。
あさが席をはずしている間の新次郎と綾子さんの会話。
綾子さんが「長州のお武家さん」と評した成澤先生。
少し振り返ると五代さんは「薩摩のお武家さん」(→16週で美和さんの言葉)
どちらも武家の生まれながらも、その刀やピストルに頼ることはなく。
「教育」で日本を変えようとしている成澤先生。
「商い」で日本を変えようとしている五代友厚。
しかし決定的に違うものは。
今の発起人集会を控えた成澤先生の心持ちと官有物払下げ事件直前の五代さんの心持ち。
若くして亡くなった近代大阪経済の父の姿を、成澤先生を通じて感じられます。
ところで、だ。
発起人集会の名前書き。
なぜ亀助フォントwww
■「内助の功」
「あささん、あなたちょっと贅沢だわ」
やりがいのある仕事を持ち、家庭にも恵まれている。
お願いがあるなら勝負をしよう、と綾子さんがもちかけたのは……
相撲じゃないんか!!紛らわしい!!
綾子さんは大隈重信の例の風刺画を描かれてから相撲が嫌いになったとのこと。
あさの囲碁の噂をQ太郎から聞いていた綾子さん、一度勝負してみたかったと。
(しかしQ太郎と大隈夫妻の絵が想像つかん)
ところでこの「あささん贅沢!」って前に一度同じことを言っている人がいました。
よのさん。
このときも仕事か子育てどっちかしか選べない、って言われてました。
よのさんと綾子さんは同じことを言ってるんですね。
あさが「うち贅沢やろか…」と少し不安そうに思ったのは、あのときのよのさんの言葉を思い出したからなのかもしれないなあと。
勝負の結果は、僅差ながらもあさが勝ちました。
(さすがに松坂さんに相撲とらせるのはあかんか)
無事にあさと新次郎のお願い事、東柳くんと千代の縁談を伝えることが出来ました。
大阪の豪商の一人娘と、華族の御家柄の息子さん、それを取り持つ政府要人関係者。
落ち着いて考えたらこれとんでもないセレブな話だ。
囲碁、綾子VSあさはあさの勝利だったけれど。
ひとりあさに勝ち逃げしている人。
それが祖父の今井忠政。
あの三途の川で碁石と碁盤もって待ってたおじいちゃんです。
あの五代様復活も大旦那様渾身のギャグもすべてかっさらったあのおじいちゃんです。(→21週)
おじいちゃんの「あさと囲碁を打ちたい」って思いが、どこか綾子夫人に伝わって。
突然の囲碁勝負になったのかなとか。
あさの勝利に関して、新次郎は「もしかしてわざと負けてくれたの?」と綾子さんに尋ねるのですが、綾子さんはそれを否定します。
さらに「『内助の功』ではあなたに負けるけどね」と加えました。
新次郎を「麗しい」と評した綾子さん。
さらに加えて『内助の功』。
対してあさには「仕事も家庭も恵まれて贅沢だ」と。
8割くらいの常識で考えれば、綾子さんがあさと新次郎にかける言葉は逆でいいはず。
でも白岡夫妻は男女に対する常識が逆転してる。
それが面白い夫婦像を生み出しているのかなと。
■「おじいちゃんの大仕事」
そのころ、和歌山では。
惣兵衛が山を半分売ろうという話。
その山は『山王寺屋』。
養之助(兵役中)が守っていくと約束したおみかんの山。
とはいうものの、人手不足はどうしようもできない。
藍之助が帰ってきたものの、栄達さんは具合も悪く、惣兵衛も無理はできない。
せめて養之助が帰ってくるまで……とは思うものの。
眉山家、『おみかんの山王寺屋』も人手問題・後継者問題が生じてるんですね。
千代の婿取りも言わば『加野屋の後継者問題』ですが、こっちのほうが根深そう。
平成の世でも変わらない問題だもんなあ。
後継者がいないからという理由の離農者や、規模を縮小せざるを得なかった農業者は多いからなあ。
そんな中、栄達父ちゃんが亡くなりました。
「ええっ」となるナレ死だったものの。
栄達さんの様子は先週しっかり描かれていました。
あの日以来変わってしまった大阪の街、でも淀川の流れだけは変わらない、と。(→23週)
大阪から藍之助を連れ戻してくる、それが「おじいちゃんの大仕事」だったんでしょう。
山王寺屋で孤独だったころ、おはつさんの最初の理解者だった栄達さん。
丁稚上がりで菊さんに婿入りして、頭が上がらなかった栄達さん。(→4週)
それでも今井の父から『自慢の娘』をしっかり受け取り、頭を下げた栄達さん。(→6週)
はつ、惣兵衛、藍之助に囲まれ栄達さんらしい穏やかな臨終を遂げたのだと思います。
で、その栄達さんが最後に連れ戻した藍之助。
ある朝、はつと惣兵衛に提案したのが害虫駆除の農薬。
果樹栽培はマジで害虫駆除がキモです。
平成の世でも害虫駆除がほんとこれ。
(我が家も果樹栽培してるけど、藍之助、ほんまおおきに)
広報誌で読んだとのことですが、それをすぐに試してみる才覚。
いや、まず文字を読めるということ。
そこで知り得た新たな考えを取り入れてみること。
藍之助もともとの才能もあるのでしょうが、加野銀行で培った能力もあるんでしょう。
加野銀行で学んだことをみかん山、というか農業分野に応用していくんだったらいいな。
銀行や保険事業で多くの経営者と知り合っただろうから、その人脈や経営ノウハウを生かしていく。
惣兵衛も元々商才あるから、そこから『山王寺屋の再興』だったら菊さんの言葉通り。(→22週)
■海の鳥
発起人集会は無事に大成功。
新聞に大きな反響もありました。
が、世間様はそれほど温くありませんでした。
叩かれ石投げられ、新聞には風刺画が書かれ、落ち込む成澤先生。
パクッとフカに食べられてしまいそうなファーストペンギン。
これに怒ったのは宜ちゃん。
悔しくて悔しくてたまらないと。
どこか五代の払い下げ事件のときのあさに似ています。
五代:成澤=チーム加野屋:宜ちゃん、という構図になるのでしょうか。
それにしても前述の、
・『おみかんの山王寺屋の人手問題』
・『加野屋の後継者問題』
に引き続いて。
・『食われそうなファーストペンギン』
となるとは。
意味合いは少しずつ違えど、「後世に何を残せるか」という問いかけ。
3つのストーリーラインは独立しているように見えて、根底では繋がっているのかもしれません。
■成澤の五代性
前々から思ってましたが。
ここにきていよいよ成澤先生が五代くんに寄っていると。
状況はまるで異なるのですが、画が。(少しこじつけあり)
これは憶測だけど、初代トンチキのフェアリー五代くん、礎ではなく完成形なんじゃないかなって?
モデル資料も多い成澤のキャラクターデザインが先だったのかもしれない。
「洋行帰り…どんな性格だったんだろ」って五代くんを作ったとか。
■クソリプありがとう
「他人の妬み嫉みというものが、こんなにも否応なしに人を傷つけるとは…」
舞ってる埃が差し込む光でキラキラしてて。
多分このドラマでの埃は重要アイテム。
そんな批判も何でも「めでたい」と。
このあさちゃん、クソリプありがとうスキル。
さすがひげの奥様やら加野屋の四男坊やら、散々のクソリプ浴びて生き抜いてきただけある。
「家で悩むより外に出るほうが自分に合っていた」
「どんな暗い夜でも必ず朝は来る」
と成澤先生を励ますあさ。
あさの言葉「九転十起」を、「百難千苦を捨て置いて、必ず成ることを信じて事を成すべし」と自分の言葉にした成澤先生。
初登場で熱く未来を語っていたいつもの席。
未来を信じて『オールドコレクトミー』を歌ったいつもの場所。
「はじまりはここから」という印象でとても成澤先生らしいなと。
『日の出女子大学校』の名前に込めた意を告げる成澤先生。
「あれ、それだいぶ前にわてが言ったような気がする」みたいな新次郎。
第1週、まだまだ丁髷でまだまだあさも幼かった頃。
「ようよう考えて進んだ道には新しい朝が来る」と新次郎は声をかけていたんだよなあ……
この言葉がなかったら、たとえ新次郎がいても、あさの進む道はまた違ってたんだろうな。
ところでクソリプありがとうスキル。
あくまでストーリーの流れで偶然なんですが…
「あさが来た」の作品そのものの、後半の失速感・たたみ感から来る批判あれこれを見越して…
ここであさの一連のスルースキルなら…
だとしたら脚本すげえ。
■そのころ世間は
そのころ。
世の中は大不況でした。
あおりを思いっきりくらうのが、銀行・生命保険事業。
悩む加野銀行の役員たちですが、あさが突然言い出したのがこれ。
「炭坑を今売ろう」
もちろんショックを隠せないのが亀助さん。
だって炭坑での思い出があるから、今のあさもそうだし今の亀助さんもいる。
描かれてはいないものの、亀助さんとふゆの新婚生活も炭坑。
寂しいのは自分も同じだ。
でも今を乗り切るには、炭坑を売りにだす。
炭坑のみんなも、ここまで来たら風に乗ることができる。
情に流されてはいけない、時期を見極める。
五代さん、正吉さん、雁助さんに育てられたビジネスセンスでしょうか。
■凌雲閣に吊るしたろか
さらに追い打ちをかけたのが、かのさんが「っっっっすいません」と持ってきた手紙。
東柳くんから『縁談お断り』の旨を預かった、という綾子さんからの手紙でした。
大阪に婿入りするよりも、政府で官僚として働きたい、とのこと。
言わずもがな千代はショックを受けるのですが、それをよのさんに見せることはしません。
千代のおばあちゃん思いに思わず涙腺緩みそう。
よのさんの前では涙をみせなかった千代だけれども、あさに呼び止められ…
涙を受け止めてくれるあさと千代が立つ場所は、かつて2人がにらみ合いをしていた場所。
こうしてあさの手のひらに包まれる千代もまた大きくなったんだなあと。
傷心の千代を励ます人はもう一人。
「でくのぼうの憎むべきエリート」
「凌雲閣に吊るしたろか」
宜ちゃんの斜め上からの励まし方www
いやあこれまで「土佐堀川に投げ入れろ!」だの「そこで上手投げ!」と散々言ってきたものの。
思えばあさは自分で投げてたし、お千代と宜ちゃんは の具体的なプラン練ってる。
いやはや、おなごは強い、と。
吊るせ吊るせで笑いあう千代ちゃん宜ちゃんの姿見て、「友達っていいですね」と。
(表現おい)
この時代より前の時代には『女友達』って存在はそんなになかったのかもしれないと思う。
女友達というより、姉妹や女中がその代わりになっていたのかなとか。
ともすればあさにとっての女友達は、姉のはつだったのかもしれません。
(美和さんやうめさんとはまた別の存在として)
宜ちゃんが傷心の千代を笑わせたように、あさもかつて山王寺屋のはつに宛てた手拭に「わろてね」と。(→4週)
縁談を断られたのは自分のせいだったろうか、とあさ。
「そうかもしれないね」と新次郎。
新次郎あさのコントみたいなテンポいいやりとりが気持ちいい。
というよりあさのすぐレスポンスする素直さが気持ちいい。
波瑠さんのインタビューにもあったけど、これがあさのやらかい力でもあるんだよなあ。
■「トモちゃん」
東柳くんのお断りに納得がいかず、東京に行くと言い出すよのさん。
でも体は限界。
そこで出番が来たのは新次郎。
東柳君と約束をとりつけて晴花亭で理由を聞くことにしました。
あさが嫌だというわけではない、千代を好まないわけでもない。
断った理由は純粋に、東柳君が進みたい道は「政府で国を動かす仕事をしたい」という道だったためでした。
もちろんそれだけのポテンシャルを持ってる帝大生。
それなら仕方ない…とそのとき、よのさんが
老いた祖母に涙ながらに手を握られて、こんなことを言われたら…
東柳君も心が痛んだことだと思います。
ちょうどそのときやってきたあさ。
「役人になりたい東柳君」、それからあさを見て、新次郎はおもむろにある人物の話をしはじめたのでした。
新次郎が語る「トモちゃん」という男の生きてきた道。
それは五代友厚のことでした。
かつて英国や上海に留学しその国際感覚、語学力、経済センスを武器に権判事にまでなったけれど。(→4週)
守りたいものはこの大阪にあると、大阪経済の復興に尽力。
様々な事業を起こした「トモちゃん」
当然東柳君は「それってもしかして五代友厚…」と気づくのですが、「シンちゃん」はそれは明言しません。
そんな五代友厚が作った大阪。
その大阪を「加野屋は江戸、御一新、明治と時代が変わっても守ってきた」と。
さすが相談役。
というより内助の功。
東柳君を説得するのではなく、ただ話すだけ。
恐るべし新次郎の人心掌握術。
こりゃ東柳君落ちるわ。
あさもまた嫌味を言うわけでもなく(言いたかったみたいだけど)、「いい役人になってくれ」と。
権判事だった五代に「新政府なんてくそくらえだす!」と言い切ったまだ若かったころ。
あの言葉が五代を突き動かしたように、五代友厚との交遊を聴いたあとの東柳君の心に何か響くものがあったのでしょう。
五代の話になり、美和さんが一瞬見せた表情が印象に残りました。
■へぇさんが見ているもの
そんなとき、女子行員4人中3人が寿退職をすることになりました。
サカエさんは「体裁が悪いから」と言っていたけれど、平成の場合だとその理由は違うんだよね……
これに対し、憤りを見せたのはへぇさん。
「せっかく教育を受けたのにもったいない!」と。
「おなごに対する考えが根本的に変わることは永久にない」と言っていたけれど、一番期待していたのは近くで見ていたへえさんだったのかと思います。
ファーストペンギンである彼女たちが、へえさんが抱く悔しさ。
彼らの気持ちを生かすには、『後継者』を『ファーストペンギン』を、後世に残していくしかない。
サカエさんたちだけではなく、藍之助たちも同じ。
ファーストペンギンを後の世に残していくこと。
そんなことが今週のテーマなのかなと思います。
■宜ちゃんの心意気
そんな中、ひとりのファーストペンギンが海に飛び込むことになりました。
宜ちゃんです。
成澤先生とあさからの「日の出女子大学校の一期生になってくれ」との提案。
宜ちゃん大喜び。
これで一人のファーストペンギンが、海に飛び込んでいく。
何も変わらないかもしれないけれど、少しずつ変わっていく。
本当に少しずつ、ひとりずつ。
広岡浅子、井上秀、そして平塚明。
ドラマ外に視野を広げれば津田梅子、村岡花子……
多くのファーストペンギンたちが海に飛び込んだ時代だったんだなと実感します。
でもあさが一瞬寂しそうな顔して。
そうだ、あさも大学校行きたいんだって。
作った本人が行くに行けないのは少し寂しい。
それにしても宜ちゃんの言葉、よかったです。
大学校は何かを学びたい人が行く所だ、と。
■「そんな奇跡はあるだろうか」
それから少し時間が経ち。
さちさんがあさに明かしたのは千代の初恋の人。
それは五代さんでした。(やっぱりな)
新次郎はさぞかし悔しがってるのですが、それもまた可愛らしい。
すっかり弱ってしまったよのさん。
喉を通るのはリンゴのすりおろし。
そんなよのさんのために千代はりんごを買いに行くのですが……
振り返った時にリンゴが一つだけ落ちてしまい、コロコロ転がって……
「もしかして君がまだ独り身なんて、そんな奇跡はあるだろうか」
このトンチキ!!
なかなか素敵なプロポーズじゃないか!!!
この和製トンチキ帝大生!!(褒め言葉
東柳君の中の人・工藤さん、少し棒感あったけど。
こんなん誰が読んでも棒になるわ。
そんな少女漫画もびっくりのプロポーズを目の前にうろたえるあさ。
(あさじゃなくてもうろたえるわwww)
「この衝撃を誰かに届けたい!」とちょうどタイミングよく出てきた新次郎に「見て!あれ見て!」と
さらにうろたえるシンちゃん。
その女子力どうしたwww
■おばあちゃんの大仕事
「びっくりぽんやなぁ」
東柳君が次にあったのは、臥せってるよのさんでした。
大好きな孫が憧れの人と並んで、よのさんにはもう嫁入り姿に思えたんだろうな。
ところで東柳君の心を変えたのって誰だったんでしょう。
「トモちゃん」の五代友厚?
新次郎とあさが話したトモちゃん?
だとしたら初恋の君が本当の恋愛を成就させてくれたのかもしれない。
いややっぱり「おばあちゃん」?
そりゃ足元おぼつかない祖母に手握られてて頼まれたときの衝撃は大きかったでしょう。
(その前によのさん腕組んだりしてたしなあ)
正吉さんに先立たれたあと、千代が生きがいだったよのさん。
この世のよのさんが命を懸けて、東柳君の心に訴えかけたのかもしれない。。
もしかしたら命懸けで千代にリンゴを買いに行かせたのかもしれない。
あの世の正吉さんがコロッとリンゴを転がしたのかもしれない。
この世の新次郎とあさ、あの世の五代さん。
この世のよのさん、あの世の正吉さん。
誰が、というよりみんなが望んだ千代の幸せだったんだと思います。
千代が生まれたときみんなが喜んだように。
そんな誰もが望んだ千代の幸せを、千代自身が手が届くところまで引き寄せたのが『おばあちゃんの大仕事』なのかな。
■内助の功のやらかい力
そして2週間。
ずっと誰かを愛して愛されて、そんな愛らしさが魅力的だったよのさん。
あさとは違う、はつとも菊さんとも違う。
「家で旦那様を、家族を支える」生き方をしたよのさん。
よのさんらしい家族に囲まれた臨終。
お見事でした。
「おばあちゃんの仕事」は大きい。
千代の幸せを引き寄せただけではないでしょう。
思えば加野屋新喜劇の幕開けはよのさん。
正吉さんを内助の功て折鶴で支えたのもよのさん。
菊さんとおはつさんに笑顔を取り戻させたのもよのさん。
あさを叱咤したのもよのさん。
励ましたのも全部よのさんだった。
炭坑や銀行などあまり本筋のストーリーと絡まないだけあって、表立つことはなかったけれど。
新次郎のように後ろからそっと支えている「やらかい力」
それが『おばあちゃんの大仕事』だったのかなと。
かのさんのカットは泣いた。
■積み重なってきた人との出会いと別れ
菊さんはみかんの匂いに包まれて、よのさんはりんごの匂いに包まれて。
正吉さんはよのさんと2人きりで、よのさんは家族に囲まれて。
描かれなかったものの、栄達さん、忠興パパ、梨江ママもそれぞれの臨終を迎えたのでしょう。
思い返せば結構な人数が亡くなってるドラマです。
そういう時代なのでしょうし、そうやって世代交代をしていくのだなと。
親世代が『後世に残したもの』、それがあさや新次郎の世代。
正吉さんやよのさん、菊さん、栄達さんも今井夫婦も、それぞれの後を継いでいく人がいる。
忠政おじいちゃんや五代さんだってそう、後を継ぐ人がいる。
半年もドラマを見ていると、まるで生きているように感じてしまうんですね。
五代ロスではないけれど、「死なせないで」と思うときもある。
でも、たとえ史実上、ストーリー上死んでしまっても、死せずとも舞台から降りてしまっても。
「五代さんに寄せてきてる」
「新次郎が正吉さんに似てきた」
「はつさんが梨江さんっぽい」
誰かにその影が残っている。
色んな場面で出てくる「去った人たちの重ね方」がとても優しい。
臨終を描くことは確かに感動を誘うものだとおもいます。
でも、これだけの人数描かれた辛かっただろうなとは思います。
それに「さあ泣けるだろ!泣け泣け」だと感動も薄れるというか……
ドラマの中で生きた故人、あるいは見送る遺族への配慮を思うと、このバラン優しいかなと。
■去ってゆく人
よのさんが亡くなり、そしてまた新しい朝。
加野屋を去る人がまた一人。
よのさんお付きの女中・かのさん。
いつもそばで「ほんにほんに~」と肯定してきた人。
(またの名を同意bot)
よのさんにとってのかのさんは、あさにとってのうめなのでしょう。
そのうめが、去りゆくかのさんにかけた言葉。
それは、かつてうめが去りゆく雁助さんからもらった言葉でした。
少し意味深な笑みを浮かべるかのさん。
もしかして、かのさんんは雁助さんとうめさんの関係を知っていたんじゃないかって。
2人を暖かく「ほんに、ほんに」と見守っていたんじゃないかなって。
描かれることはなかったけれど、かのさんにもストーリーがある。
そんな丁寧な人物描写に思わず涙。
■20世紀のファーストペンギン
女子大学校、1期生にどうかと提案された宜ちゃんですが。
当然ながら母・フナさんの反対にあってしまいます。
「こない滅多にない機会、それを受けんで、この宜、20世紀の女性となる甲斐もありません」
そんな宜ちゃんの熱い説得もあり、以前にあさがフナさんに話していた『女性の自由』という言葉もあり。
「しょうがない」とフナさんは進学を許すことになります。
フナさん、本当は宜ちゃんを応援したいんだろうなと。
そんなフナさんの柔らかい力を、何となく感じました。
1歩を踏み出すことになった20世紀のファーストペンギン・宜ちゃん。
でも宜ちゃんだけではないんですね。
寿退社することになったけれど、サカエさんたち女子行員。
彼女たちも立派に足跡を残したファーストペンギン。
ところで、そんな宜ちゃんが学んだことがまた一つ。
それは家政学の重要性でした。
国を構成する最小単位の組織は家庭。
それを運用するという大事な仕事が家政。
家政学は文字通りそれを学ぶ学問分野である、と。
以前、戦争がなぜいけないかの理由もまた説明されていましたが。
(国家に品格と教養と徳がなくかったら、たとえ戦争に勝ってもその国は潰れる、みたいな)
さり気ない台詞の中で、すごいこと言ってるとハッとします。
■ここまで来た
五代が「後世に何を残せるか」とあさに話したのが11週。
教科書に描かれたペンギンの絵に、後のファーストペンギンへの思いを馳せたのが16週。
渋沢栄一が「教育をやらなければならない」と説いたのが17週。
成澤泉と出会って、その論文に涙したのが19週。
父、今井忠興から最大限の支援を受けたのが22週。
そうして苦難に立ち向かいながら迎えた24週。
ついにここまできた。
夢を叶えた成澤先生。
その向こうにどこか五代の影を感じます。
亡き五代の思いを受け継いだ、あさが繋いだのかもしれません。
それを見越してのトンチキ描写で、「またトンチキ!」と思わせていたのか。
あるいは東柳君と千代の話にちょくちょく五代さんが登場していたのか。
そしてあさが壇上に立ちました。
「1話」まで来た。
ここまで来た。
いろんなことあったけど、ここまで来た。
素直にそう思いました。
そんな時間を、ドラマの中の人物と、キャストと、視聴者と、共有できたことを嬉しく感じます。
「あさノート」によると、撮り直しはしなかったそうで。
積み重ねた時間を、ここまで来てここからまたはじまる喜びを共有したかったからとのこと。
あの頃は「花子とアン感ぱねぇ」「こういうおばさんになるのか」と思ってましたが。
この少し偉そうなあさ、今見ると納得がいきます。
あさを演じる波瑠さんと、あさはまるで別人だと思っていました。
というよりあくまで波瑠さんは波瑠さんだと。
でもこの瞬間、波瑠さんはあさであり、広岡浅子にすら見えました。
昨年の今頃、『マッサン』でシャーロットがエリー、いやリタに見えた瞬間を思い出します。
たとえ「モデルにしたドラマ」とはいえ、その人生をなぞっていくことで、憑依したように見える。
俳優さんってのはすごいんだなあと。
■みんなの笑顔
宜ちゃんは大学校で、千代は「細君」として。
養之助は帰ってきて、藍之助は再び大阪へ。
子供世代・20世紀のファーストペンギンたちの幸せの形はそれぞれながら。
みんなが笑っているのが気持ちいい。
それぞれがそれぞれの道。
どの道も否定しないのがこのドラマの優しいところだなって思う。
子供世代を含めて、みんなが大仕事を成し遂げてるんだなと最近考えます。
主人公であるあさは、その商才で加野屋を上へ上へ押し上げて。
新次郎は、『内助の功』であさを支えて。
はつは、実直にひたむきに家を守り。
惣兵衛は、そりゃ昔はいろいろあったけれど、はつを守り。
さちさんや榮三郎、美和さん、へえさん、フナさん、Q太郎だってそう。
みんなそれぞれの大仕事を成し遂げている。
そんな主人公世代を支えた大仕事が親世代。
正吉さん、よのさん、菊さん、栄達さん、忠興パパ、梨江ママ。
五代さんもここに含まれるのかな。
世代が交代していく中で、積み重なった時間を思う。
みんながみんな大仕事をして、それぞれの人生を歩み、それぞれのやらかい力で幸せをつかんでいく。
そんなことを考えた日のウケが、次回作『とと姉ちゃん』とのヒロイン交代式ってのもなんだか感慨深い。
■次週は
なんだか最終話っぽいしめになってますけど、普通に続きます。
・大阪恐慌(炭坑売却はフラグだったか)
・平塚はる「ひっこんでろや老害」(言ってない)
・惣兵衛はんと新次郎……!!!
いやマジでラストどうなるのか想像つかない。
やらかい光に照らされて、その朝が来た。
よのさんの大仕事、栄達さんの大仕事。
関連リンク
・『あさが来た』23週、大きな手のひらに包まれて、時代が変わる
・『あさが来た』22週、自慢の家族に照らされて、そしていつもの朝が来る。
・『あさが来た』21週、夢を見る人、懐かしのあの人、トンチキを継ぐ人。
『あさが来た』他、朝ドラ関係の記事はこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ。
『真田丸』、NHKスペシャル、他民放ドラマはこちら。
・少々真面目で結構ゲスいテレビっ子の備忘録まとめ。
■よのさん、最後のわがまま
女子大学校計画が進む中、よのさんがある計画を推し進めていました。
千代と東柳君とのお見合いです。
そんなよのさんに頼まれたあさと新次郎がどうにかしてみよう、と手紙を出したのは東京にいる大隈重信の夫人・綾子さん。
「千代はよのさん似だから日本一のお嫁さんになれる」とあさ。
あさとよのさんは真逆もいいとこな女性2人ですが、義母への敬意が込められているんだなあと感じました。
敬意というより憧れも含まれていたのかなと。
まだ若い頃、炭坑を切り盛りしつつも、普通の奥さんになれないことを悔しがっていたあさ。(→9週)
千代が生まれても銀行設立準備などで忙しく、1年前に書いた短冊を1年後に知ったあさ。(→15週)
でもそんな自分ではなく、よのさんやさちさんが育ててくれた千代だから「日本一のお嫁さんになれるよ」なのかな。
東柳君の話をしているときの千代のまた笑顔が素敵だったのですが、
宜ちゃんはいうと樋口一葉が亡くなったことに涙し、金色夜叉に夢中っていう。
あ、そうだ。
これまだ明治だ。
■大風呂敷を広げる
で、女子大学校。
成澤たちの計画は「寄付金よりも先に発起人大会をする」というものでした。
大風呂敷を広げて、実現することを確約、世間の『信用』を得る、という算段。
銀行でもそうでしたが、まずは『信用』。(17週で渋沢栄一の話の中で)
綾子夫人はそれを快諾してくれて、成澤先生はもう自由に動き出すのだけれども。
なぜ靴下を脱ぐのかwww
そしてなぜ忘れるのかwww
それにしてもこのシーン、どこかで観たことあるなあと思ったら五代くんでした。
五代さんと成澤先生が寄り合ってる作りなんですね。
あさが席をはずしている間の新次郎と綾子さんの会話。
綾子さんが「長州のお武家さん」と評した成澤先生。
少し振り返ると五代さんは「薩摩のお武家さん」(→16週で美和さんの言葉)
どちらも武家の生まれながらも、その刀やピストルに頼ることはなく。
「教育」で日本を変えようとしている成澤先生。
「商い」で日本を変えようとしている五代友厚。
しかし決定的に違うものは。
今の発起人集会を控えた成澤先生の心持ちと官有物払下げ事件直前の五代さんの心持ち。
若くして亡くなった近代大阪経済の父の姿を、成澤先生を通じて感じられます。
ところで、だ。
発起人集会の名前書き。
なぜ亀助フォントwww
■「内助の功」
「あささん、あなたちょっと贅沢だわ」
やりがいのある仕事を持ち、家庭にも恵まれている。
お願いがあるなら勝負をしよう、と綾子さんがもちかけたのは……
相撲じゃないんか!!紛らわしい!!
綾子さんは大隈重信の例の風刺画を描かれてから相撲が嫌いになったとのこと。
あさの囲碁の噂をQ太郎から聞いていた綾子さん、一度勝負してみたかったと。
(しかしQ太郎と大隈夫妻の絵が想像つかん)
ところでこの「あささん贅沢!」って前に一度同じことを言っている人がいました。
よのさん。
このときも仕事か子育てどっちかしか選べない、って言われてました。
よのさんと綾子さんは同じことを言ってるんですね。
あさが「うち贅沢やろか…」と少し不安そうに思ったのは、あのときのよのさんの言葉を思い出したからなのかもしれないなあと。
勝負の結果は、僅差ながらもあさが勝ちました。
(さすがに松坂さんに相撲とらせるのはあかんか)
無事にあさと新次郎のお願い事、東柳くんと千代の縁談を伝えることが出来ました。
大阪の豪商の一人娘と、華族の御家柄の息子さん、それを取り持つ政府要人関係者。
落ち着いて考えたらこれとんでもないセレブな話だ。
囲碁、綾子VSあさはあさの勝利だったけれど。
ひとりあさに勝ち逃げしている人。
それが祖父の今井忠政。
あの三途の川で碁石と碁盤もって待ってたおじいちゃんです。
あの五代様復活も大旦那様渾身のギャグもすべてかっさらったあのおじいちゃんです。(→21週)
おじいちゃんの「あさと囲碁を打ちたい」って思いが、どこか綾子夫人に伝わって。
突然の囲碁勝負になったのかなとか。
あさの勝利に関して、新次郎は「もしかしてわざと負けてくれたの?」と綾子さんに尋ねるのですが、綾子さんはそれを否定します。
さらに「『内助の功』ではあなたに負けるけどね」と加えました。
新次郎を「麗しい」と評した綾子さん。
さらに加えて『内助の功』。
対してあさには「仕事も家庭も恵まれて贅沢だ」と。
8割くらいの常識で考えれば、綾子さんがあさと新次郎にかける言葉は逆でいいはず。
でも白岡夫妻は男女に対する常識が逆転してる。
それが面白い夫婦像を生み出しているのかなと。
■「おじいちゃんの大仕事」
そのころ、和歌山では。
惣兵衛が山を半分売ろうという話。
その山は『山王寺屋』。
養之助(兵役中)が守っていくと約束したおみかんの山。
とはいうものの、人手不足はどうしようもできない。
藍之助が帰ってきたものの、栄達さんは具合も悪く、惣兵衛も無理はできない。
せめて養之助が帰ってくるまで……とは思うものの。
眉山家、『おみかんの山王寺屋』も人手問題・後継者問題が生じてるんですね。
千代の婿取りも言わば『加野屋の後継者問題』ですが、こっちのほうが根深そう。
平成の世でも変わらない問題だもんなあ。
後継者がいないからという理由の離農者や、規模を縮小せざるを得なかった農業者は多いからなあ。
そんな中、栄達父ちゃんが亡くなりました。
「ええっ」となるナレ死だったものの。
栄達さんの様子は先週しっかり描かれていました。
あの日以来変わってしまった大阪の街、でも淀川の流れだけは変わらない、と。(→23週)
大阪から藍之助を連れ戻してくる、それが「おじいちゃんの大仕事」だったんでしょう。
山王寺屋で孤独だったころ、おはつさんの最初の理解者だった栄達さん。
丁稚上がりで菊さんに婿入りして、頭が上がらなかった栄達さん。(→4週)
それでも今井の父から『自慢の娘』をしっかり受け取り、頭を下げた栄達さん。(→6週)
はつ、惣兵衛、藍之助に囲まれ栄達さんらしい穏やかな臨終を遂げたのだと思います。
で、その栄達さんが最後に連れ戻した藍之助。
ある朝、はつと惣兵衛に提案したのが害虫駆除の農薬。
果樹栽培はマジで害虫駆除がキモです。
平成の世でも害虫駆除がほんとこれ。
(我が家も果樹栽培してるけど、藍之助、ほんまおおきに)
広報誌で読んだとのことですが、それをすぐに試してみる才覚。
いや、まず文字を読めるということ。
そこで知り得た新たな考えを取り入れてみること。
藍之助もともとの才能もあるのでしょうが、加野銀行で培った能力もあるんでしょう。
加野銀行で学んだことをみかん山、というか農業分野に応用していくんだったらいいな。
銀行や保険事業で多くの経営者と知り合っただろうから、その人脈や経営ノウハウを生かしていく。
惣兵衛も元々商才あるから、そこから『山王寺屋の再興』だったら菊さんの言葉通り。(→22週)
■海の鳥
発起人集会は無事に大成功。
新聞に大きな反響もありました。
が、世間様はそれほど温くありませんでした。
叩かれ石投げられ、新聞には風刺画が書かれ、落ち込む成澤先生。
パクッとフカに食べられてしまいそうなファーストペンギン。
これに怒ったのは宜ちゃん。
悔しくて悔しくてたまらないと。
どこか五代の払い下げ事件のときのあさに似ています。
五代:成澤=チーム加野屋:宜ちゃん、という構図になるのでしょうか。
それにしても前述の、
・『おみかんの山王寺屋の人手問題』
・『加野屋の後継者問題』
に引き続いて。
・『食われそうなファーストペンギン』
となるとは。
意味合いは少しずつ違えど、「後世に何を残せるか」という問いかけ。
3つのストーリーラインは独立しているように見えて、根底では繋がっているのかもしれません。
■成澤の五代性
前々から思ってましたが。
ここにきていよいよ成澤先生が五代くんに寄っていると。
状況はまるで異なるのですが、画が。(少しこじつけあり)
これは憶測だけど、初代トンチキのフェアリー五代くん、礎ではなく完成形なんじゃないかなって?
モデル資料も多い成澤のキャラクターデザインが先だったのかもしれない。
「洋行帰り…どんな性格だったんだろ」って五代くんを作ったとか。
■クソリプありがとう
「他人の妬み嫉みというものが、こんなにも否応なしに人を傷つけるとは…」
舞ってる埃が差し込む光でキラキラしてて。
多分このドラマでの埃は重要アイテム。
そんな批判も何でも「めでたい」と。
このあさちゃん、クソリプありがとうスキル。
さすがひげの奥様やら加野屋の四男坊やら、散々のクソリプ浴びて生き抜いてきただけある。
「家で悩むより外に出るほうが自分に合っていた」
「どんな暗い夜でも必ず朝は来る」
と成澤先生を励ますあさ。
あさの言葉「九転十起」を、「百難千苦を捨て置いて、必ず成ることを信じて事を成すべし」と自分の言葉にした成澤先生。
初登場で熱く未来を語っていたいつもの席。
未来を信じて『オールドコレクトミー』を歌ったいつもの場所。
「はじまりはここから」という印象でとても成澤先生らしいなと。
『日の出女子大学校』の名前に込めた意を告げる成澤先生。
「あれ、それだいぶ前にわてが言ったような気がする」みたいな新次郎。
第1週、まだまだ丁髷でまだまだあさも幼かった頃。
「ようよう考えて進んだ道には新しい朝が来る」と新次郎は声をかけていたんだよなあ……
この言葉がなかったら、たとえ新次郎がいても、あさの進む道はまた違ってたんだろうな。
ところでクソリプありがとうスキル。
あくまでストーリーの流れで偶然なんですが…
「あさが来た」の作品そのものの、後半の失速感・たたみ感から来る批判あれこれを見越して…
ここであさの一連のスルースキルなら…
だとしたら脚本すげえ。
■そのころ世間は
そのころ。
世の中は大不況でした。
あおりを思いっきりくらうのが、銀行・生命保険事業。
悩む加野銀行の役員たちですが、あさが突然言い出したのがこれ。
「炭坑を今売ろう」
もちろんショックを隠せないのが亀助さん。
だって炭坑での思い出があるから、今のあさもそうだし今の亀助さんもいる。
描かれてはいないものの、亀助さんとふゆの新婚生活も炭坑。
寂しいのは自分も同じだ。
でも今を乗り切るには、炭坑を売りにだす。
炭坑のみんなも、ここまで来たら風に乗ることができる。
情に流されてはいけない、時期を見極める。
五代さん、正吉さん、雁助さんに育てられたビジネスセンスでしょうか。
■凌雲閣に吊るしたろか
さらに追い打ちをかけたのが、かのさんが「っっっっすいません」と持ってきた手紙。
東柳くんから『縁談お断り』の旨を預かった、という綾子さんからの手紙でした。
大阪に婿入りするよりも、政府で官僚として働きたい、とのこと。
言わずもがな千代はショックを受けるのですが、それをよのさんに見せることはしません。
千代のおばあちゃん思いに思わず涙腺緩みそう。
よのさんの前では涙をみせなかった千代だけれども、あさに呼び止められ…
涙を受け止めてくれるあさと千代が立つ場所は、かつて2人がにらみ合いをしていた場所。
こうしてあさの手のひらに包まれる千代もまた大きくなったんだなあと。
傷心の千代を励ます人はもう一人。
「でくのぼうの憎むべきエリート」
「凌雲閣に吊るしたろか」
宜ちゃんの斜め上からの励まし方www
いやあこれまで「土佐堀川に投げ入れろ!」だの「そこで上手投げ!」と散々言ってきたものの。
思えばあさは自分で投げてたし、お千代と宜ちゃんは の具体的なプラン練ってる。
いやはや、おなごは強い、と。
吊るせ吊るせで笑いあう千代ちゃん宜ちゃんの姿見て、「友達っていいですね」と。
(表現おい)
この時代より前の時代には『女友達』って存在はそんなになかったのかもしれないと思う。
女友達というより、姉妹や女中がその代わりになっていたのかなとか。
ともすればあさにとっての女友達は、姉のはつだったのかもしれません。
(美和さんやうめさんとはまた別の存在として)
宜ちゃんが傷心の千代を笑わせたように、あさもかつて山王寺屋のはつに宛てた手拭に「わろてね」と。(→4週)
縁談を断られたのは自分のせいだったろうか、とあさ。
「そうかもしれないね」と新次郎。
新次郎あさのコントみたいなテンポいいやりとりが気持ちいい。
というよりあさのすぐレスポンスする素直さが気持ちいい。
波瑠さんのインタビューにもあったけど、これがあさのやらかい力でもあるんだよなあ。
■「トモちゃん」
東柳くんのお断りに納得がいかず、東京に行くと言い出すよのさん。
でも体は限界。
そこで出番が来たのは新次郎。
東柳君と約束をとりつけて晴花亭で理由を聞くことにしました。
あさが嫌だというわけではない、千代を好まないわけでもない。
断った理由は純粋に、東柳君が進みたい道は「政府で国を動かす仕事をしたい」という道だったためでした。
もちろんそれだけのポテンシャルを持ってる帝大生。
それなら仕方ない…とそのとき、よのさんが
老いた祖母に涙ながらに手を握られて、こんなことを言われたら…
東柳君も心が痛んだことだと思います。
ちょうどそのときやってきたあさ。
「役人になりたい東柳君」、それからあさを見て、新次郎はおもむろにある人物の話をしはじめたのでした。
新次郎が語る「トモちゃん」という男の生きてきた道。
それは五代友厚のことでした。
かつて英国や上海に留学しその国際感覚、語学力、経済センスを武器に権判事にまでなったけれど。(→4週)
守りたいものはこの大阪にあると、大阪経済の復興に尽力。
様々な事業を起こした「トモちゃん」
当然東柳君は「それってもしかして五代友厚…」と気づくのですが、「シンちゃん」はそれは明言しません。
そんな五代友厚が作った大阪。
その大阪を「加野屋は江戸、御一新、明治と時代が変わっても守ってきた」と。
さすが相談役。
というより内助の功。
東柳君を説得するのではなく、ただ話すだけ。
恐るべし新次郎の人心掌握術。
こりゃ東柳君落ちるわ。
あさもまた嫌味を言うわけでもなく(言いたかったみたいだけど)、「いい役人になってくれ」と。
権判事だった五代に「新政府なんてくそくらえだす!」と言い切ったまだ若かったころ。
あの言葉が五代を突き動かしたように、五代友厚との交遊を聴いたあとの東柳君の心に何か響くものがあったのでしょう。
五代の話になり、美和さんが一瞬見せた表情が印象に残りました。
■へぇさんが見ているもの
そんなとき、女子行員4人中3人が寿退職をすることになりました。
サカエさんは「体裁が悪いから」と言っていたけれど、平成の場合だとその理由は違うんだよね……
これに対し、憤りを見せたのはへぇさん。
「せっかく教育を受けたのにもったいない!」と。
「おなごに対する考えが根本的に変わることは永久にない」と言っていたけれど、一番期待していたのは近くで見ていたへえさんだったのかと思います。
ファーストペンギンである彼女たちが、へえさんが抱く悔しさ。
彼らの気持ちを生かすには、『後継者』を『ファーストペンギン』を、後世に残していくしかない。
サカエさんたちだけではなく、藍之助たちも同じ。
ファーストペンギンを後の世に残していくこと。
そんなことが今週のテーマなのかなと思います。
■宜ちゃんの心意気
そんな中、ひとりのファーストペンギンが海に飛び込むことになりました。
宜ちゃんです。
成澤先生とあさからの「日の出女子大学校の一期生になってくれ」との提案。
宜ちゃん大喜び。
これで一人のファーストペンギンが、海に飛び込んでいく。
何も変わらないかもしれないけれど、少しずつ変わっていく。
本当に少しずつ、ひとりずつ。
広岡浅子、井上秀、そして平塚明。
ドラマ外に視野を広げれば津田梅子、村岡花子……
多くのファーストペンギンたちが海に飛び込んだ時代だったんだなと実感します。
でもあさが一瞬寂しそうな顔して。
そうだ、あさも大学校行きたいんだって。
作った本人が行くに行けないのは少し寂しい。
それにしても宜ちゃんの言葉、よかったです。
大学校は何かを学びたい人が行く所だ、と。
■「そんな奇跡はあるだろうか」
それから少し時間が経ち。
さちさんがあさに明かしたのは千代の初恋の人。
それは五代さんでした。(やっぱりな)
新次郎はさぞかし悔しがってるのですが、それもまた可愛らしい。
すっかり弱ってしまったよのさん。
喉を通るのはリンゴのすりおろし。
そんなよのさんのために千代はりんごを買いに行くのですが……
振り返った時にリンゴが一つだけ落ちてしまい、コロコロ転がって……
「もしかして君がまだ独り身なんて、そんな奇跡はあるだろうか」
このトンチキ!!
なかなか素敵なプロポーズじゃないか!!!
この和製トンチキ帝大生!!(褒め言葉
東柳君の中の人・工藤さん、少し棒感あったけど。
こんなん誰が読んでも棒になるわ。
そんな少女漫画もびっくりのプロポーズを目の前にうろたえるあさ。
(あさじゃなくてもうろたえるわwww)
「この衝撃を誰かに届けたい!」とちょうどタイミングよく出てきた新次郎に「見て!あれ見て!」と
さらにうろたえるシンちゃん。
その女子力どうしたwww
■おばあちゃんの大仕事
「びっくりぽんやなぁ」
東柳君が次にあったのは、臥せってるよのさんでした。
大好きな孫が憧れの人と並んで、よのさんにはもう嫁入り姿に思えたんだろうな。
ところで東柳君の心を変えたのって誰だったんでしょう。
「トモちゃん」の五代友厚?
新次郎とあさが話したトモちゃん?
だとしたら初恋の君が本当の恋愛を成就させてくれたのかもしれない。
いややっぱり「おばあちゃん」?
そりゃ足元おぼつかない祖母に手握られてて頼まれたときの衝撃は大きかったでしょう。
(その前によのさん腕組んだりしてたしなあ)
正吉さんに先立たれたあと、千代が生きがいだったよのさん。
この世のよのさんが命を懸けて、東柳君の心に訴えかけたのかもしれない。。
もしかしたら命懸けで千代にリンゴを買いに行かせたのかもしれない。
あの世の正吉さんがコロッとリンゴを転がしたのかもしれない。
この世の新次郎とあさ、あの世の五代さん。
この世のよのさん、あの世の正吉さん。
誰が、というよりみんなが望んだ千代の幸せだったんだと思います。
千代が生まれたときみんなが喜んだように。
そんな誰もが望んだ千代の幸せを、千代自身が手が届くところまで引き寄せたのが『おばあちゃんの大仕事』なのかな。
■内助の功のやらかい力
そして2週間。
ずっと誰かを愛して愛されて、そんな愛らしさが魅力的だったよのさん。
あさとは違う、はつとも菊さんとも違う。
「家で旦那様を、家族を支える」生き方をしたよのさん。
よのさんらしい家族に囲まれた臨終。
お見事でした。
「おばあちゃんの仕事」は大きい。
千代の幸せを引き寄せただけではないでしょう。
思えば加野屋新喜劇の幕開けはよのさん。
正吉さんを内助の功て折鶴で支えたのもよのさん。
菊さんとおはつさんに笑顔を取り戻させたのもよのさん。
あさを叱咤したのもよのさん。
励ましたのも全部よのさんだった。
炭坑や銀行などあまり本筋のストーリーと絡まないだけあって、表立つことはなかったけれど。
新次郎のように後ろからそっと支えている「やらかい力」
それが『おばあちゃんの大仕事』だったのかなと。
かのさんのカットは泣いた。
■積み重なってきた人との出会いと別れ
菊さんはみかんの匂いに包まれて、よのさんはりんごの匂いに包まれて。
正吉さんはよのさんと2人きりで、よのさんは家族に囲まれて。
描かれなかったものの、栄達さん、忠興パパ、梨江ママもそれぞれの臨終を迎えたのでしょう。
思い返せば結構な人数が亡くなってるドラマです。
そういう時代なのでしょうし、そうやって世代交代をしていくのだなと。
親世代が『後世に残したもの』、それがあさや新次郎の世代。
正吉さんやよのさん、菊さん、栄達さんも今井夫婦も、それぞれの後を継いでいく人がいる。
忠政おじいちゃんや五代さんだってそう、後を継ぐ人がいる。
半年もドラマを見ていると、まるで生きているように感じてしまうんですね。
五代ロスではないけれど、「死なせないで」と思うときもある。
でも、たとえ史実上、ストーリー上死んでしまっても、死せずとも舞台から降りてしまっても。
「五代さんに寄せてきてる」
「新次郎が正吉さんに似てきた」
「はつさんが梨江さんっぽい」
誰かにその影が残っている。
色んな場面で出てくる「去った人たちの重ね方」がとても優しい。
臨終を描くことは確かに感動を誘うものだとおもいます。
でも、これだけの人数描かれた辛かっただろうなとは思います。
それに「さあ泣けるだろ!泣け泣け」だと感動も薄れるというか……
ドラマの中で生きた故人、あるいは見送る遺族への配慮を思うと、このバラン優しいかなと。
■去ってゆく人
よのさんが亡くなり、そしてまた新しい朝。
加野屋を去る人がまた一人。
よのさんお付きの女中・かのさん。
いつもそばで「ほんにほんに~」と肯定してきた人。
(またの名を同意bot)
よのさんにとってのかのさんは、あさにとってのうめなのでしょう。
そのうめが、去りゆくかのさんにかけた言葉。
それは、かつてうめが去りゆく雁助さんからもらった言葉でした。
少し意味深な笑みを浮かべるかのさん。
もしかして、かのさんんは雁助さんとうめさんの関係を知っていたんじゃないかって。
2人を暖かく「ほんに、ほんに」と見守っていたんじゃないかなって。
描かれることはなかったけれど、かのさんにもストーリーがある。
そんな丁寧な人物描写に思わず涙。
■20世紀のファーストペンギン
女子大学校、1期生にどうかと提案された宜ちゃんですが。
当然ながら母・フナさんの反対にあってしまいます。
「こない滅多にない機会、それを受けんで、この宜、20世紀の女性となる甲斐もありません」
そんな宜ちゃんの熱い説得もあり、以前にあさがフナさんに話していた『女性の自由』という言葉もあり。
「しょうがない」とフナさんは進学を許すことになります。
フナさん、本当は宜ちゃんを応援したいんだろうなと。
そんなフナさんの柔らかい力を、何となく感じました。
1歩を踏み出すことになった20世紀のファーストペンギン・宜ちゃん。
でも宜ちゃんだけではないんですね。
寿退社することになったけれど、サカエさんたち女子行員。
彼女たちも立派に足跡を残したファーストペンギン。
ところで、そんな宜ちゃんが学んだことがまた一つ。
それは家政学の重要性でした。
国を構成する最小単位の組織は家庭。
それを運用するという大事な仕事が家政。
家政学は文字通りそれを学ぶ学問分野である、と。
以前、戦争がなぜいけないかの理由もまた説明されていましたが。
(国家に品格と教養と徳がなくかったら、たとえ戦争に勝ってもその国は潰れる、みたいな)
さり気ない台詞の中で、すごいこと言ってるとハッとします。
■ここまで来た
五代が「後世に何を残せるか」とあさに話したのが11週。
教科書に描かれたペンギンの絵に、後のファーストペンギンへの思いを馳せたのが16週。
渋沢栄一が「教育をやらなければならない」と説いたのが17週。
成澤泉と出会って、その論文に涙したのが19週。
父、今井忠興から最大限の支援を受けたのが22週。
そうして苦難に立ち向かいながら迎えた24週。
ついにここまできた。
夢を叶えた成澤先生。
その向こうにどこか五代の影を感じます。
亡き五代の思いを受け継いだ、あさが繋いだのかもしれません。
それを見越してのトンチキ描写で、「またトンチキ!」と思わせていたのか。
あるいは東柳君と千代の話にちょくちょく五代さんが登場していたのか。
そしてあさが壇上に立ちました。
「1話」まで来た。
ここまで来た。
いろんなことあったけど、ここまで来た。
素直にそう思いました。
そんな時間を、ドラマの中の人物と、キャストと、視聴者と、共有できたことを嬉しく感じます。
「あさノート」によると、撮り直しはしなかったそうで。
積み重ねた時間を、ここまで来てここからまたはじまる喜びを共有したかったからとのこと。
あの頃は「花子とアン感ぱねぇ」「こういうおばさんになるのか」と思ってましたが。
この少し偉そうなあさ、今見ると納得がいきます。
あさを演じる波瑠さんと、あさはまるで別人だと思っていました。
というよりあくまで波瑠さんは波瑠さんだと。
でもこの瞬間、波瑠さんはあさであり、広岡浅子にすら見えました。
昨年の今頃、『マッサン』でシャーロットがエリー、いやリタに見えた瞬間を思い出します。
たとえ「モデルにしたドラマ」とはいえ、その人生をなぞっていくことで、憑依したように見える。
俳優さんってのはすごいんだなあと。
■みんなの笑顔
宜ちゃんは大学校で、千代は「細君」として。
養之助は帰ってきて、藍之助は再び大阪へ。
子供世代・20世紀のファーストペンギンたちの幸せの形はそれぞれながら。
みんなが笑っているのが気持ちいい。
それぞれがそれぞれの道。
どの道も否定しないのがこのドラマの優しいところだなって思う。
子供世代を含めて、みんなが大仕事を成し遂げてるんだなと最近考えます。
主人公であるあさは、その商才で加野屋を上へ上へ押し上げて。
新次郎は、『内助の功』であさを支えて。
はつは、実直にひたむきに家を守り。
惣兵衛は、そりゃ昔はいろいろあったけれど、はつを守り。
さちさんや榮三郎、美和さん、へえさん、フナさん、Q太郎だってそう。
みんなそれぞれの大仕事を成し遂げている。
そんな主人公世代を支えた大仕事が親世代。
正吉さん、よのさん、菊さん、栄達さん、忠興パパ、梨江ママ。
五代さんもここに含まれるのかな。
世代が交代していく中で、積み重なった時間を思う。
みんながみんな大仕事をして、それぞれの人生を歩み、それぞれのやらかい力で幸せをつかんでいく。
そんなことを考えた日のウケが、次回作『とと姉ちゃん』とのヒロイン交代式ってのもなんだか感慨深い。
■次週は
なんだか最終話っぽいしめになってますけど、普通に続きます。
・大阪恐慌(炭坑売却はフラグだったか)
・平塚はる「ひっこんでろや老害」(言ってない)
・惣兵衛はんと新次郎……!!!
いやマジでラストどうなるのか想像つかない。
#あさが来た のラストはどないかなーって考えてたんだけど、あさが老害になるんだとしたら、千代はあさの膝の上で命を落とし、あさは熱病にうなされて、おはつさんの夢を見て、そのまま海の底の都を夢見て、新次郎が「実は俺は」とか突然言い出して……ってところまで妄想した。#平清盛
— ゆずず (@yuzu0905) 2016年3月19日
子ども世代がある程度成長した姿で登場し始めた当初は、Twitterなどで彼らがゆとりと揶揄されてしまい、ついでに世代の私まで揶揄されている様な気がしてしまい(笑)、ダブルの意味で結構心が痛かったのですが(学生時代、私はともかく、周囲に宜ちゃんや藍之助君の様に優秀で志の高い子達が多かったので尚更)。
最近では、子ども世代がそれぞれの道を意気揚々と進み、その姿はきっと視聴者の皆様にも認められてきたのだなあ、良かったなあ、とゆずず様のHPの文章を拝読し改めて感じる事が出来ましたので、僭越ながらコメントさせて頂きたいなと思い至りました^_^
残り2週間程ですが、『あさが来た』感想執筆、今後も頑張って下さい!
長文失礼しました。