妄想ジャンキー。202x

あたし好きなもんは好きだし、強引に諦める術も知らない

『あさが来た』5週、お姉ちゃんの笑顔、惣兵衛の笑顔、あさの笑顔。

2015-10-31 19:17:38 | 朝ドラ
『あさが来た』5週、「お姉ちゃんに笑顔を」の感想まとめ。

衝撃展開にびっくりぽん。




毎回のことながら盛りだくさんです。






関連リンク

『あさが来た』4週、時代の変わり目、姉妹の底力。

『あさが来た』3週その2。歳も初夜も池井戸展開も来たけど、「びっくらぽん」。

『あさが来た』3週その1。忘れてた、投げ入れた、もうデレた、待たせてた、やっと会えた。

『あさが来た』2週、走っていく花びら、流れていく花びら。

『まれ』、『あまちゃん』他、朝ドラ関係の記事はこちら。
朝ドラ感想記事のまとめ。



■開かない引き戸


 

山王寺屋の夜逃げを知ったあさたちは、谷町へ。
そこは大坂という町の底、幕末から明治にかけての時代の底。
老婆の歌と言葉が意味深。




はつさん、セリフなくこの圧倒的な存在感と繊細な力強さよ……

安心感や悔しさや、許嫁チェンジのこと。
もうとにかく色んなことよぎってんだろうと思う。
それでも繊細な目線のどこか力強さを感じる。


「なんでうちに相談してくれはれへんかったん?」
「何で気ぃ付かへんかったんや」

はつは長屋に入ってしまい扉を開けようとしない。
そんなはつに声をかけながら、自分を責めていくあさ。
あさはこのとき自分自身に「何で」と尋ねて、『何でだす?』の言葉の持つ力に気付いたかな。

蔵のシーンと対照的。
「外から」開けてと頼むあさ、「内から」開けてと頼むはつ。

はつのお家を守る覚悟は、この扉を開けない覚悟。
井戸の底で惣兵衛と誓ったプライドと、町の底で再会した姉妹の絆。
どっちの底がはつにとって深かったのかわからないけれど、この引き戸はあさにとって押し開けられるものじゃない。

 
「頼むからほっといて!」

はつが強い口調であさに怒るのは初めてか。
落ち込むあさと、あさに会いたい気持ちを抑えているようなはつ。
扉を挟んでるのにお互いの表情が見えているよう。

「何でもするから」蔵から出して、と頼んだはつ。
「何でもするから」扉を開けて、と頼んだあさ。
あの蔵のシーンがあったから、あさの辛さが伝わる。



「うるさいなあ!あんたのお父さんが助けてくれへんかったさかい、こないなったんやろが!」

長屋の奥から姑・菊の声。
今井家で「断ってほしかった。それが誇りだ」と言ったはつだったけれども。
どんな思いでこの場を過ごしてるのか。

それにしても、陰影使って表情全部映さないの卑怯だBK←褒めてる

 

あさが呼びかけているとき、うめとふゆ。
明るい場所にいるうめ、暗い室内にいるふゆ。

運命が別れたのは、あさとはつだけじゃない。




■「すん」


はつと再会したものの、大好きな姉から拒まれてしまい落ち込むあさ。


「何で、その最後に会うた時『お互いにお家を守ろ』なんて言うたんやろな?」

そんなあさに新次郎の言葉。
大股でスタスタ進んでつまづいて転んで泣きじゃくるあさに、「待ちなさい」と声をかけたような。
この週、新次郎なりの人の接し方が描かれるだけあって、新次郎はこのときもうはつの心情を察していたのかもしれない。


「すん」

「うんうん、そうだね」の意味の「すん」。
新次郎はどんな意味だろ?って言ってたけど、「話を聞くしかできないんだよ」って含意かな。

それにしてもこんなに色気丸出しで「すん」って言った役者さん、私は知らない。

「ほな、行ってきま……すん」
と、笑いながら出て行った新次郎だけど、あさに笑っていてほしいって思ってるんだよね。
「なんだろうね、すんって?『うんとかすんとか言え』ってよく言うけど、なんか可笑しいよね。笑っちゃうよね」って。

短い2文字だけど、新次郎なりのアドバイスなんだろうなあ。



■しかたがない事



「お父さん恨んだらあきまへんで。自分も責めたらあかん。しかたがない事やったんやなぁ。」

事実を受け入れられないあさに、正吉お父さん。
『しかたがないこと』って逃げの言葉でもあるけど、このときのあさには救いの言葉。



■ビッグなトランザクション


ルー五代がやってきた。

 
「ビックなトランザクションができるようにせんとあきません。それにはまずカンパニーや」


ここで注目したい字幕芸。
「ビッグカンパニー」
「びっぐ、かんぱに~」
「ライッ」


正吉さんは平仮名で「びっぐ、かんぱに~」、五代さんを片仮名で「ビッグカンパニー」。
正吉さんにとって五代さんの話がいかにピンとこないもんだったか、わかりやすい。

この二人の話を後ろで聞いていた雁助さんと亀助さんは
「格好もけったいやけど、話もけったいや」
と言っているのですが、このぼやきが当時の庶民の心情だったのかなと思います。
「なんか変なのきた、なにあれ」みたいな。
そう思えばルー五代の演出も興味深い。



■惣兵衛の叫び


潜伏していた長屋があさに見つかってしまい、再び住居を移すことになった山王寺屋一家。
予告のシーンが案外早く来た。

 

……穏やかに車を引いている惣兵衛ら眉山一家ですが、菊さんが水たまりで足元を汚してしまったそのとき。


「ご先祖様から頂いた山王寺屋返してんか!この厄病神が~」

溜まりに溜まった鬱屈が爆発。
はつを疫病神と責める菊さん。
さすがに栄達さんも止めに入るものの止められず。
萬田さんの迫真の演技、ひん剥いた眼と頸に浮き上がる血管が、谷町の老婆を思い出させます。

と思ったらさらに衝撃展開。

 
「厄病神は…お前や!」

叫び声をあげて、穏やかだった表情を豹変させて、短刀を菊に向かって構える惣兵衛。

貧乏ゆすり、能面、新次郎への告白、はつへ贈った着物、はつを蔵から助けらなかったこと、激動の時代、井戸ではつを助けたこと、凋落する家。
この約1ヶ月で惣兵衛に起きた色んなことが、全てここに繋がる。




惣兵衛、本当に菊さんを殺すつもりだったんだろう。
だから思いっきり振り上げて、勢いよく振り下ろした。

でもそこには、はつがいた。
一番守りたいはずのはつがいて。


惣兵衛の叫びとヒグラシの鳴き声が響いた火曜の朝。
有働アナのつけまつげがとれた。






■はつの決意



「やっとだす。やっとうちにもお家を守ることができました」
「今うちらにできることは、一歩でも前に歩くことだけだす」


はつは守ろうとした。
お家を潰してしまったことを悔やんでいる菊さんも。
親殺しになりかねない惣兵衛も。
崩れかけていた眉山家を。


「お家を守りなさい」という忠興お父さんの教え。
「家を守っていく」というはつの誇り。
それを伝えるようなはつの視線を、しっかり受け止める惣兵衛。
強いなあ、この夫婦。


栄達さんが菊さんを支えて、惣兵衛が背負う。
はつは、惣兵衛だけじゃなくて眉山家を守ったんだな。

そして歩いていく。それだけ。




■あさの怒り


五代さん、あれから覇気のないあさにおこ。
はつを探しに行こうとするあさを「そこん娘」と呼び止め…

 
「おなごいうんはやっぱりつまらんもんやなあ!」
そう煽ると……

 
「上方の商人に10万両というびっくりぽんなお金せびっておきながら、勝手に潰れたらええやて?」

あっさり釣られたあさ。
しかし表情と文脈に『びっくりぽん』がぴたっとはまる。
「嘘みたいな本当のこと」みたいなニュアンスで使うとハマるんだな。


「うちが苦しいのも、山王寺屋さんが潰れてしもたのも、借金返さへんお大名家とあなた方新政府のおかげでございます!」

山王寺屋に限らず伝統が終わった。
徳川の世の終わった。
時代の急変。
誰を恨んだらいいかわからず、「しかたがないこと」を受け入れていくしかない。

庶民目線の明治の始まり、これを見たかった。





■新次郎の優しさ





奈良の山にも行きたくないって言ってた新次郎。
あさの笑顔を取り戻すため、はつを捜すべく、巾着ダウジングをしながら結構な山道歩いてる。

巾着ブンブンもいいけど、反対の手の袖なんなん?女子力?これ女子力??

と、新次郎がすれ違ったの車の2人は……
 
「(べっぴんさんや)」→「(あれ、山王寺屋の栄達さんとはつさん?)」

新次郎の表情変わるのがいい。
玉木さんのこういう何かを含んだ笑顔って独特。

 

栄達父ちゃんは咄嗟に逃げて、はつは新次郎と目を合わせず。
でも新次郎は栄達父ちゃんの背中やはつのうつむいた顔で色々気がついたんだなあ。
新次郎の人となりを見る出来るってのは、巾着コプター以上にすごい力なのかも。


それにしても栄達父ちゃんのほっかむり。
泥焼けした感がある。
あれから眉山家は一歩ずつ歩いてきた、というのを実感する。

で、栄達父ちゃんはどこか言ってしまったので新次郎が代わりに車を引こうとするも…


び く と も せ ぬ。

……車軸のところに巾着つければそのまま回転して動くんじゃね?

(ちなみにこの倍の量を積んだ車を、『ごちそうさん』の和枝ちゃんやめ以子は一人で引いてたから、あの人たち本当何食べてるの。)


「施しは要りまへん」

少し怯えてるようにも怒ってるようにも見えるはつの強い表情。
家を守るためには今ここで「加野屋」の助けを求めるわけにはいかないんだ、と。
「何でここがわかったのか?」と尋ねたとき、やっと新次郎と目を合わせた。

そこへやってきたのがたくましい惣兵衛。



「山王寺屋」に巣食っていた悪い蛇の憑き物がとれたような惣兵衛の明るい笑顔。
何日か前に刃物振り上げてた人物とは思えないけれど、何かを吹っ切るとき人ってこういう勢いがあるもんだよなあ。




■五代さんの罪滅ぼし



「ビッグなカンパニーをこの大阪に作るんです!」

五代さん「ビッグなカンパニー!」とは言うものの。
多分大阪商人にとっては「びっぐなかんぱに~?」だろう。
五代さんの気持ちの空回りっぷりと、ピンときていない大阪商人の心情が伝わってくるプレゼン。

そんな五代さんに、あさは先日加野屋での暴言を詫びます。
気にしなくていい(実際ワンダフルだったしね)、と五代さん。


「その罪滅ぼしのためにここにいるのだ」

誰にも気付かれないように英語で。
幕末から大阪に住んで、混乱期を見つめてきて。
きっと五代さんがお世話になった人の何人かも、明治維新で潰れたり夜逃げしたりしたんだろうなあ。

そういうのをひっくるめて『罪滅ぼし』なんだろうな。
こういう自覚?のある役人さんにはついていきたくなるわな。

「大阪を世界に知られる町にすることがこれからの私の使命」
と言い切った五代さん。
あさの付き添いで来ていた雁助さんは、それを正吉さんに伝えます。

 
「そこまで大阪のこと思てくれはるのに、こっちが何もせんというわけにはいきまへんな」

五代さんが大阪を想う気持ちが雁助さんと正吉さんに伝わって。
加野屋が五代さんの活動を手伝っていく。

あれこれ言う前に、まずその地を愛すること。
そうすれば地元の人はついてくる。
町の復興はそういうことなのかもしれない。



ところで、この寄合所。

 

……五代さん、そこは鴨居商店さんから借りたお部屋だね?
椅子は少し張り替えたね?

(虎の置物がないか探してしまった)



■惣兵衛の笑顔


 
「けどまあ今はケンカすら買うお金残ってまへんけどな」
「うまいこと言うがな」


あの惣兵衛が冗談を言ってる。しかもうまいこと言ってる

 
「わしなぁ、お母ちゃんよう殺さんかった。ずっと殺したろ思てたのに…」

色んなことがあったけど今はいい。
お金もなくなってスッキリして、今は家とはつを守っていく。
悪い蛇の代わりにはつの決意が乗り移ったような惣兵衛。

前にはつに着物贈ったあたりから思ってることだけれども。

惣兵衛の表情、特にうつむいたときの表情がすごい。
誰も見てないだろ、という瞬間に目元口元に滲む不器用な心情描写。


柄本さん、眉山惣兵衛という人物を相当読み込んでるんだなあ。


「じゃじゃ馬の妹もそこまで旦那さんに思てもろたら幸せ者やな!せやけどわしは…

山道での登場からずっと明るい笑顔だった惣兵衛に何か翳りが。
惣兵衛はまだ何か隠してるのかもしれない。




 

白岡家は室内で暖かい布団、眉山家は暗い納屋のござ1枚。(でも栄達さんは爆睡)
商売の話を聞きながら縫い物をするあさ、今にも消えそうな灯で縫い物をするはつ。


幸せそうな惣兵衛を描いた後にこれぶちこんでくる製作は鬼か?鬼なのか?←褒めてます。

 

背筋をピンと伸ばして凛々しく箏を引いていたはつと、背中を少し丸めて何かを堪えるような表情のはつ。
「せやけどわしは…」と言い残した惣兵衛は何を思っているのか。



■新次郎の計画


 
「これか?こらお気に入りやねん」
「……この綺麗な縫い目は、うちが縫うたもんやあらしまへん!」
「へ?」




この日の放送ののちの展開を踏まえれば、新次郎、あさが気づくことを考えて着てたんだろうなとはわかります。
でもあさの怒りっぷりが予想以上で、うめがあさを制止することもなくて、「やべえ」と焦っている新次郎が新次郎らしくて面白い。


 

それにしても新次郎とあさの感情と表情が豊か。

特に新次郎の想い。
覚悟や優しさ、あさを思う気持ちなんかの含意が見え隠れしているもんだから、気がついたらテレビのこっち側であさと同じような顔してた。




■お姉ちゃんの笑顔


着物を綺麗に縫ってくれた女性に会わせなければ(小指の捻挫だけじゃ済まないかもしれない、やばい)、と新次郎が連れてきたのははつのところ。



きっと新次郎は、惣兵衛からはつの様子を聞いてたんだろうな。
惣兵衛が「なんだかんだではつが元気がない。じゃじゃ馬に会えば少し元気になるかも」とか言ってたりして。
あさのため、でもあるけど、惣兵衛のためにはつとあさを会わせたのかもしれないなあ。

 

あさとはつ、再会。
久しぶりの再会だけどまずはつは縫い目のことを注意、そんな姉・はつの笑顔にあさも笑顔。

それにしても。
五代さんの寄合所のところであさが「納期に間に合わんのです」と縫い物してて、雁助さんがノリツッコミしたシーン。
はつが夜にひとりで縫い物してたシーン。


 

なんてことのなかったはずの針仕事の場面が、週タイトル「お姉ちゃんの笑顔」に繋がるとは。


で、青空女子会。


「今は余計なこと考える暇あれへんほど忙しゅうてな。忙しゅうて、案外ええことだす」

部屋の中でお箏を弾いていたはつが、外に出て畑仕事をしている。
山王寺屋で吸うことも許されなかった外の空気を思いっきり吸っている。
気持ちいいだろうな。



惣兵衛も、息苦しかった家から解放されたような清々しい笑顔。
ふたりとも、ずっとあの蔵や井戸の底のような暗闇にいたのかもしれない。
でもお天道様がそこに光を当てて、こっちだよー、こっちのほうが気持ちいいよーって。

そんな2人を見届けたあさと新次郎は手をつないで帰宅。
あの日、はつと手をつないで、駆け落ちを考えたあさはもういない。
新次郎と歩いていくために手をつなぐ。
はつと惣兵衛の夫婦も素敵、あさと新次郎の夫婦も素敵。


いつも内容盛り沢山だけれど、満腹感の苦しさはなくただひたすら満足感がある。
必要最低限かつ効果的な演出だけを残してるから出来る技なんだろうな。







でもこの手の希望的展開をぶち壊してでも予想外のことを用意している脚本だって知ってる(全力で誉めてる)から。
なおのこと今の幸せそうな4人に涙が出そう。




■惣兵衛の傷


 
「わしのせぇで…ほんま堪忍」

たくましくなっても心は繊細な惣兵衛。
受け止めるはつの笑顔も可愛さの中の強さを感じる。

と言いたいのだけれど、このとき惣兵衛ははつから目を逸らしている。
自分が傷つけたはつの腕を見ている。



あさがはつのところにやってきてお手伝い。
というか愚痴こぼし。
久々の姉妹団らん。

「謡やお茶に通ってはる旦那衆は大きな商いをしているお方ばっかりやで。そこで大切な話を耳にすることかてありますのや」
と、はつ。
新次郎の異業種交流の意義をきちんとわかってたはつと、そうでもなかったあさ。
やっぱ姉と妹だなあ。


「これから一番大事にせなあかんのは旦那様やと思てますのや」

あれだけ「辛気臭いのはおまえじゃ」とTLで言われていた惣兵衛がなあ。
蔵から逃げた惣兵衛がなあ。
こんななあ。
ほんとなあ。

はつも笑顔でなあ……(涙目



ところがやっぱり予想通りいかないタイプのストーリー。(全力で誉めてる)


「惣兵衛の心の奥に潜む闇の存在」

惣兵衛の心の傷はちょっとやそっとで癒えるものではないとはわかっていた。
自然の中で気持ちが満たされて幸せになればなるほど、罪悪感がこみあげてくるんだろうか。
蔵のはつを守れなかったこと、家の凋落にはつを巻き込んでしまったこと、自分の刃ではつを傷つけてしまったこと。


あさもそうなんだけど…
「そもそも、許嫁チェンジがなかったらよかった。最初から出会わなければ、愛する人が辛い思いをすることはなかった」
なんて本末転倒なこと考えてないといいんだけど。




■あさの好奇心



文鎮やら漬物石やら。
石にこんなにときめいてる朝ドラヒロイン、初めて見たぞ。


 

九州の炭鉱に行きたいと言い出したあさを止める新次郎。
それはとても無謀で危険の伴う行動。

新次郎はどんなに普段はどんなにぼんくらでも、あさが危険な目に合いそうなときは止めに入ってたし(新選組のとき)
ずっと心配してたこともあった(加古屋から帰ってきたとき)

優しさの中にも厳しさがあるのは、今井のお父さんとおじいさんを掛け合わせた感じにどこか似てる。

「加野屋を旦那様の代で潰したくない」
というあさの言葉。

どこかで聞いたと思ったら、山王寺屋で菊さんが惣兵衛に言ってた言葉だった。
誰がどんな思いで言うかってだけで、同じセリフでもまるで違った含意で聞こえるもんだ。



■五代さんの悔しさと



「そん企てがやっとこそ進み始めたとこじゃっちゅっとに」

五代さん、大阪弁だったり薩摩方言だったり、英語だったり、横浜言ったら今度は標準語。
なんてマルチリンガル。

ディーンさんの語学力があるから、この五代さんの言葉回しが出来るのかもなあ。


「五代様!あなた様は大阪になくてはならんお人なんだす。どうか大阪に帰ってきておくれやす」

あさは京都の人、でも実家の今井家は新政府御用達として東京に移ろうとしている。
五代への気持ちももちろんあるけど、実家の今井家を重ねてもいるのかな。



大阪商人たちは五代さんの旅立ちを見送る。
その中にあさもいる。

それを覗き見してる新次郎はどこか寂しそう。
あさは五代に「帰ってきて」と伝えてるけど、新次郎に「帰ってきてください」って気持ちもぶつけたことあったかな。
いつも「おはようお帰りやす」とかだったかもしれない。

はつが「旦那様を大切に」と言った直後だから余計に、新次郎の寂しさのようなものが伝わってくる。



■すれ違い


菊さんが気づいて、はつの妊娠が発覚。
惣兵衛に対する態度やはつへの八つ当たりなんか酷いもんがあったけど、菊さんも時代に翻弄されている人。
乗り越えてほしいと思う。
いびり役にも不思議とそう思えるのは、はつと惣兵衛の安心感があるからかな。


「旦那さん見ぃひんかったか」

誰よりも惣兵衛に一番に伝えたい。
あさよりも惣兵衛に伝えたい。


妻がこんな輝く笑顔で待ってるのに、惣兵衛、失踪。

新次郎とうどん食べてたシーンから繋がってるんだな。「それに比べて俺は」って。
自分がいなくなればはつは眉山家から離れるかもしれない。
京都に帰り衣食住に恵まれた生活を送らせることができるかもしれない。
大好きなお箏もまた弾ける。

でもそれは違うよ、違うよ惣兵衛。




■5週目まで振り返って。


15分間のドラマとしても緩急の付け方上手いなと思う。

でも月曜からの出来事を振り返ると「ああああ」とつけまつげとれる衝撃回だったり、「ああ…」と考えちゃう穏やか?な回だったり。
1週間スパンで見ても緩急の付け方上手いと思う。

それにしても盛りだくさん。あまちゃんに匹敵する。


 

 

 


その合間合間に番頭さんコント、弥七のアクロバット、お父さんたちのホッコリ笑顔、明治維新と大阪経済と今井さんち……
メインの登場人物以外のエピソードをぶちこんできて、それをメインストーリーに絡めるタイミングも秀逸。

この5週を振り返ると、大体金曜までに話がまとまって、土曜は次週への引きなんだなあって思う。(その引きがえげつない)
視聴者感情として安心して視聴できる、と言いたいんだけどとんでもない衝撃回ぶちこんでくるからなあ。


来週、かなり波乱の様子ですが楽しみです。(また二部構成にするかな)



今週の落書きあさ絵。





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