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人生はネタだらけ、と書き続けてはや20年以上が経ちました。

『真田丸』38話「昌幸」 小さな村の大きな武将の物語

2016-09-27 00:18:24 | 大河
2016年大河『真田丸』38話「昌幸」のざっくりあらすじ&ネタバレ感想のようなものまとめ。


さらば昌幸。



こんにちは秀頼。




関連リンク

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■小さな村の物語



紀州、紀ノ川の奥。高野山の山裾にある九度山村。
その小さな村の物語。


九度山村に幽閉されることになった昌幸らの一行。


内記はワイルドに目覚めたり。


きりちゃんはこっそり大坂から南蛮菓子を持って来ていたり。


一人DASH村をやっていたり。
(特別協力、TOKIO)



「素っ破ですから!」


素っ破は丸絵描いてたり。



それぞれが生活になじむ中、この人は……

 
「お前行ってこい」
「任せる」


相変わらず働きたくないんダーな昌幸パッパ。



■きりパイセンと愉快な仲間たち


ところで九度山の楽しみと言えば、きりちゃんと春ちゃん。
春ちゃんは慣れない薪割に挑戦するのですが。
「なっとらん!」できりパイセンがご指導にあたることに。
で、ふときりパイセンに恋バナを振ってみたら。


「大丈夫!あの人はあなたのこと大好きだから」
「似てるっていうか…お梅ちゃんもあなたもこう私みたいに垢抜けていないでしょう」


きりパイセン、九度山でも無双。
秀次事件細川屋敷炎上といい、なかなかけったいな修羅場をくぐってきた末に磨かれた鋼メンタル。

しかし春ちゃん、このパイセンにムカッときた模様。


その刃物を置きなさい、その刃物を。

ってこれは冬場にも言っていた気がする。


8回『調略』より。



■爆弾ガール・春


春ちゃんが気にしていたのはきりちゃんのことではなく、お梅ちゃんのことでした。

源次郎の亡き妻。
あの13回『決戦』で、六文銭少年と共に心にドーーーンと重い物を残していった梅ちゃん。
(そのあと『重版出来!』に転生された模様。)


「源次郎さまの心の中で今でもお梅さんは生きている。勝てるわけがありませぬ」

……それは仕方ねえよ。

春ちゃんの登場は26回『瓜売』でした。


「私はどこに向かっているのでしょう」と天然っぷりを発揮した出会いでしたが。
その後、まああれこれあって信繁の正室になった春ちゃん。


34回『挙兵』では、三成によって黒歴史が暴かれて爆弾ガール案件ということが明らかになったりもしましたが。


女の子が生まれたら「梅」と名をつけるなどなど、まだまだ爆弾ガールだった件。


だからプスプスするんじゃないよwww
(三谷さん、『平清盛』のそこからの眺めネタ好きだろwww)

しかし信繁周りの女性って。
既成事実でっちあげ、お梅ちゃん。
・鋼メンタル、きりパイセン
歩く残穢からの"I'll be back."、茶々様。
爆弾娘、春ちゃん

こう並べてみると、結構パワーのある女性が集まってるわけで。



■幸村フラグ


犬伏の約束のとおり、先週から昌幸・信繁の助命嘆願に奔走している信之。

 
オシャレに月代デビュー。
三十郎や綱家も。


その信之から手紙が届き、源三郎が改易したことを知る2人。
信繁は理解を示すも、昌幸は悔しそう。

「源三郎が捨てた『幸』の字、もろうてくれんか?」
と源次郎に話を持ち出して。

おっと、これは『真田幸村』が爆誕するのか?と思いきや。


「真田…幸信繁」

あいやー、そうじゃないんだなー。


大坂の陣編ポスターの解禁で、第40話が「幸村」というサブタイトルになると発表されておりますが。
こちらのエントリーが38話のもの。
38話でで幸村フラグを立てておいて、40話のどこかで「幸村爆誕」がくるんですね。
うーん楽しみ。



■今週の上杉主従!


 
減封されてガックリの上杉の御屋形様、斜め45度の美学。
(これだけです!)


御屋形様は九度山村に野菜を届けに行けばいいのに……政子と一緒に……




■昌幸と家康


慶長8年(1603)。
家康は征夷大将軍に任ぜられました。



海の底の都からザッパーン。

これを受けて昌幸。


「家康は今浮かれとる。我らの赦免もそう遠くないと見た。上田へ帰れるかもしれんぞ。ここで駄目ならもう後はない」


江戸時代に入り、いよいよ『あさが来た』の加野屋感を漂わせ始めた本多正信が、「そろそろ赦免を考えてもいいのでは」と提案するのですが。


「ならぬ!安房守は死ぬまであそこにおるのだ」

うーーん。


それからさらに2年後。
慶長10年(1605)。
今度は秀忠が征夷大将軍に。



もう一度、海の底の都からザッパーン。

これを受けて昌幸。


「今家康は浮かれておる。ここで赦免がならねば後はもうないぞ!」

語調が強くなり、いよいよ切羽詰まった昌幸。
なのですが家康はこれ。


※同じ話を何度も繰り返されたときにお使いください。


「あれが九度山を離れるのは、骨になった時じゃ」

2年前にはなかった余裕が垣間見える表情。

大体同じようなセリフで同じようなフレームなのですが。
1603年と1605年では昌幸と家康の立場が変わったことがわかります。





■全ては真田のため


信之らは昌幸たちの赦免のために奔走していました。
が、それを止めたのは稲。


「全ては真田のためでございます!」

何のために信之は幸の字を捨てたのか。
何のために豊臣方と徳川方に分かれたのか。
これ以上大御所(家康)を刺激して、信之らまでお取り潰しになるわけにはいかない。
全ては真田のため、そのためには昌幸たちを見捨てるしかない。

本多平八郎忠勝の娘、稲。
「真田の嫁」と昌幸から言葉をもらって嬉しそうにしていた稲。
真田親子の意図を瞬時に察知し、沼田城でべストな対応をした稲。


稲の言葉を聞こえているかのように、九度山では昌幸が力なく呟きます。

 
「これはひょっとすると…わしはもうここから出られんのかもしれんな」


一方信之は、北政所(寧)の言葉なら家康も耳を傾けてくれるかもしれない、と寧につながる女性を尋ねます。
お通。
一流の文化人・お通が大坂まわりでどういう働きをするのか楽しみ。



■燠火が燃え上がる瞬間まで


九度山の信繁のもとに意外な人物が尋ねてきました。


「誰かいる」と思ったら。



あの板部岡江雪斎でした。

北条氏直の墓所(高野山)に来たところ、九度山村に立ち寄ってみた、という江雪斎殿。
隠遁生活に入る、と話すと信繁は力なく笑うのですが。


「板部岡江雪斎を侮るな。おぬしのまなざしの奥にくすぶっている燠火が見える」
「いずれ誰かがその火を求めに来よう。楽しみにしておるぞ、真田左衛門佐」

まるで予言めいたことを言う江雪斎殿。
それは北条から託された最後の伝言のようで。




信繁が幸村となり、その目の奥の燠火が燃え上がる瞬間。
彼はどんな目をしているのか。




■自覚、昌幸


『この村から出られないのかもしれない』
そんなことを自覚し始めた昌幸のもとに、村人たちが喧嘩の話を持ってきました。
徳川相手に大暴れをしたという昌幸に教えを乞いにきた村人たち。


「倍以上の敵と戦うときは、真正面から攻めても勝ち目はない。そのときは20の兵を二手に分け…」

意気揚々と語りだすも、昌幸は途中で言葉を止めました。


話せば話すほど思い出されるのは、楽しかったあの日々。
緑の中で戦っていたあの日々。



もう生きては戻れないあの日々。


 

うつむく昌幸を見る信繁も内記も複雑そう。



■平八郎フォーエバー



そのころ、本多平八郎忠勝。
孫たちと遊んでいる最中にちょっとした擦り傷を負ってしまいました。
それをきっかけに隠居の件を伝えます。


「それがし一度たりとも手傷を負うたことがないのが自信でございました」
「既に世は泰平、平八郎の出番はございませぬ」


泰平の世に出番を失った人がもう一人。
家康に忠誠を示した忠勝は、この後に亡くなります。


「それこそがもののふの務めでござる」

平八郎フォーエバー。




■この秀頼は勝てる


この回より、中川大志演じる豊臣秀頼の登場です。


今年は大坂の陣、勝てるんじゃないかな。

 
「どんな形であれ大事なのは私と家康が会うこと。そうではないのか?」


うん、やっぱり今年は大坂の陣勝てるんじゃないかな。

つーか頼朝!!!!
こんな立派になったんだなあ!!!!!
『平清盛』で、源頼朝幼少期を演じていた中川大志)


26回「瓜売」で爆誕した運命の子。


31回「終焉」で、秀吉の命をつなぐベルを手の届かないところに置いてしまった子。

が、これ。

 
「それを怖がる私ではないぞ」

いっやあ、このビジュアル。
特別に中川さんのファンでなくとも、ほれぼれとしてしまいますね。
美しい強さとでもいうべきか、気迫というべきか。
昌幸や信尹、秀吉、三成や吉継のそれとも違うし、家康や平八郎とも違う。
信繁や信之のものとも違う。

ここまで温存されていたのが納得です。



片桐さんも笑顔こぼれちゃうよねー(ノ∀`)




■三成の伝言


秀頼公のそばに控えるのは加藤清正でした。
清正が思い出すのは、生前の三成が残した言葉。


「もし私が志半ばで倒れたら、豊臣家のことお主に託す。命に代えて秀頼様をお守りしろ」



34回『挙兵』

「おまえには情ってもんがねえんだよ」と清正に言わせて、その清正にうたを匿わせ、そして「それしか考えていなかった」豊臣家のことを清正に託す。

あのとき何と言ったのだろう、と気になっていました。
34回のシーンで障子越しに差し込む光が太閤殿下を暗示していた。

全てを投げ打ったあと、虎之助に何を伝えたのか。
「秀頼公を守れ」か、「挙兵する→おまえは徳川方に」なのか。
それとも熊本城の昭君之間について言及するのか。


三成の伝言は「秀頼公を守れ」だったわけですが。
いやいやあ、この秀頼公……

ひとりでひょいひょいって明日に行っちゃいそうだよ(平清盛ネタ)



■秀頼公が持っているもの、持っていないもの。


で、二条城。
家康で秀頼が顔を合わせることになったのですが。

 
「豊臣秀頼である」
「ご無沙汰しておりまする」


……。

…………。

やっぱり今年は豊臣方が勝つような気がするよ?


堂々とした鬼武者っぷりにびびりあがる家康くん。

若さ、美しさ、力強さ、高貴さ。
家康くんが持ってないもの全部持ってて、それを前面にブアアアアと押し出している秀頼公。


問題はそこでした。


「豊臣家もつくづく運がない。秀頼公が凡庸な二代目であれば、しぶとく生き延びられたものを」

『今年は豊臣方が勝ちそう』な秀頼公だから滅ぼされてしまう。

秀頼公は家康に持っていないものを全部持っているけれど、逆に秀吉や家康が持っていることを持っていない。
それは狡猾さ、したたかさ、凡庸さ。
多分それは生命力。

だからこそ「本当に太閤の子か?」と疑念を持つ。
だからこそ、豊臣の血筋を断たなければならない。

なんとも皮肉なものです。




■乱世を生き抜こうとする流れの中で


それからまた歳月が経ちました。


パッパの神様感待ったなし。

信繁と春の間の長男・大助が村の子どもたちにいじめられて泣いている。
罪人の子だと虐められた。

信繁が「罪人ではない、流れでそうなっただけだ」と諭すのがジンワリきました。
明智光秀だって小早川秀秋だって石田三成だって、裏切り者ではなくましてや罪人でもなく。
それぞれに行動原理があった。
昌幸も信繁ももちろん。
時代を生き抜こうとする流れの中で、そうなってしまっただけ。



「喧嘩に卑怯も何もあるか。勝ったもん勝ちよ」

孫に何教えとんじゃ、このタヌキ。

乱世の中で時に勝者であり、しかし今は敗者である昌幸。
そのまま倒れ込みました。



■今あの日々に旅立つ


床についた昌幸は、孫子をまねて書いてみたという兵法書を信繁に託します。


「軍勢を一つの塊と思うな。一人一人が生きておる。一人一人が思いを持っておる。それをゆめゆめ忘れるな」

これね、三谷さんが『真田丸』に乗せたメッセージのひとつだと思うんですよ。

歴史というものが何で成り立っているのか、という畏敬の念ももちろん。
大河ドラマに問わず、ドラマ制作そのものに対して、作劇上に登場する人物がすべて命を吹き込まれていることとか。

いや、わからないですけどね。


 
目を閉じて、信繁が手を握り。


そこに聞こえてきたのは馬の走る音といななき。


「御屋形様!」


信玄公が迎えにきた。


その影を追って、魂だけが抜けていく。

楽しかったあの日々のように。
緑の中で戦っていたあの日々のように。



やっと帰れるあの日々。




■大きな武将の物語



紀州、紀ノ川の奥。高野山の山裾にある九度山村。
その小さな村の物語。


大きな武将の物語。


草刈正雄さん、お見事でございました。
いいものを見せて頂きました。




■『真田丸』


昌幸が旅立ったこの回ですが本多忠勝、加藤清正も退場しています。
もっと言えば江雪斎、史実的にはこの時期の前後に亡くなっている。

昌幸、忠勝、清正、江雪斎。
武田、徳川、豊臣、北条をそれぞれ支えた人たちが『真田丸』という船から退場する。

特に印象深かったのは、昌幸と忠勝。
信之からしてみれば父と舅なのですが、ドラマの中ではほとんど接点はありません。
(稲の嫁入りのときに会ったくらい?)

忠誠を誓った主君が目の前にいる忠勝、それとも影を追いかけるしかなかった昌幸。
印象に残る対比構造でした。


っても忠勝も清正もナレ死だったのですが。
ひとりひとりの人生が、ひとりひとりの想いが、それぞれに散った末の関ヶ原であり、そして大坂の陣なんだなってパッパの言葉で改めて思いました。

 

『真田丸』は、多くの人たちの思いを乗せて。
オープニングクレジットにも思わずぐっとくるものがあります。




■次週、39話『歳月』



たかちゃんに一体何が。


次週はコメディ回っぽいけど、真田丸の予告はあまり当てにならないこと知ってるんだー(ノ∀`)



こらこら。



■おまけ


パッパが元気だったあの頃。
前半分のものですがよかったらどうぞ。



【まとめ丸】 戦国たぬき合戦・真田昌幸 【騙された、また騙された】


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