みみのお座敷 続編

芸術関連中心に新たに続編を作りました。
出没地=後楽園、高崎、熊谷、

野中柊「ガールミーツボーイ」

2020-05-07 00:05:15 | 本・書籍
2009年07月22日日記


<あらすじ>
映画会社で働く美世子は、小学一年になったなかりの太朗と二人暮らし。夫は行方不明になって二年、シングルマザーでいる。夏休みに入り、仕事をもつ美世子は、太朗の面倒を、高校の同級生である牧子か、マンションの下の住人 杏奈(フリーライター)にお願いしている。ある夏休みの一日、太朗が友達の鈴木くんの家から帰ってこず、いろんな所をみんなで探し…21時過ぎ戻ってくる。マンションの古いエレベーターに、みちる(同じマンションの中学生。父子家庭)と閉じ込められたと言ってた太朗だが、みちるの家に行き…わかったのは、太朗が時々父親と会っていたということ。父親が近々連絡すると太朗が言ったとおり、数日後に電話がきた。離婚届けを出しに行くということ。不明の夫には新しい女性がいて、妊娠したということで、はっきりと離婚を成立させるため。悲しきて涙が止まらなかった美世子だが、心の中では「幸せになって。太朗がいるのはあなたのおかげ」と感謝している。夏休み終盤は、母子と、みちる、みちる父の4人で、江の島へ…のつもりが大雨の影響でずっとドライブ、江の島よりはるか先まで来てしまった。その江の島を眺めている風景で終わる。


<感想>
末尾のあらすじを読むと、夫との別れの後、新しい家族との新たな出発がみたいなことが書かれていたので、この二家族が再婚にいくのかと思っていたが、旅行のところで物語が終わってしまった。
この本は、次に『ボーイミーツガール』という続編がついている。上のストーリーとは登場人物が変わり、話も変わるのだが、、、ここの主人公は、前に登場した鈴木君(太朗が不明になる前に遊んでた子)が学校の飼育委員をやって、ちょっと年上の上級生に恋をする話。みんなで遊びに行くシーンに太朗の家が登場する。それに、太朗の下の階のフリーライターも出てくるが、前の話では杏奈だったのが、<アンナ>表記になっている。つながっていないようで、ちょっとつながった話。その後の美世子の再婚は一切書かれてない。

読みやすい本でしたが、末尾が寂しい。それと、鈴木君が恋をする上級生のマユミは、お金持ちのお嬢で、同じマンションで両親とは別に一人暮らしをしている。人形に囲まれた家、小学生での一人暮らし。なぜ一人暮らしなのか、鈴木君が不思議がるが、結局、その理由も書かれていない。あの部分の話は要らないかもというのも結構あった。
でも、続編の主人公を少し変えるのは、昔漫画で読んだ「ときめきトゥナイト」で、20巻くらい?から主人公が変わる(それまで小さかった弟の友達が主人公になる)話と似ててなかなか面白い。

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