goo blog サービス終了のお知らせ 

文責 小林博子

音更町東和から

いのちと放射能

2011年04月27日 | 本と雑誌
いのちと放射能 (ちくま文庫) いのちと放射能 (ちくま文庫)
価格:¥ 588(税込)
発売日:2007-09-10

柳澤桂子さんの「いのちと放射能」

本屋さんの震災関連図書のコーナーで見つけました。

放射能のこと、ちゃんと知りたいなと思っていた矢先に見つけました。

柳澤さんの本は何冊か読みましたが、この本のことは知りませんでした。

福島原発のことが起こらなかったら、手にすることはなかっただろう本です。

もう50日以上たつというのに、なかなか気持ちが平静に戻りません。

ただ、震災のことを考えている時間が、確実に減ってきました。

一時は、携帯で暇さえあればニュースを確認していたような状態でした。

ときどき、被災地で何かボランティアでも……という衝動にかられますが、まずは私の身近でできることを、と冷静に考えられるようになってきました。

冷静かどうか、ちょっと怪しいけれど、この「いのちと放射能」。自分の分を入れると4冊買い求めました。
3冊は本好きな知人に「読んで、読んで」と押し売り。
自分用の1冊も、今日教室に見えた生徒さんに、「読んでみて」と貸し出しました。

そして、私がただいま読んでいる最中なのが、こちら。

キュリー夫人伝 キュリー夫人伝
価格:¥ 2,310(税込)
発売日:2006-03

小学生のときに、子供向けの伝記を読んだことがありました。

なんて立派な人なんだろうと思いました。

これはキュリー夫人のお嬢さんが書いたものです。
(夫人のお嬢さんって、変ですねえ)

科学者の伝記なのだけれど、どんどん読み進みます。
お嬢さんがお母さんをどんなに愛しているか、もちろん、夫人が家族をどんなに愛していたか、どのページからも伝わってきます。

キュリー夫妻の放射能の研究は、柳澤桂子さんの発生の分野の研究にも欠かせないものです。

深い世界です。


みをつくし料理帖

2011年03月23日 | 本と雑誌
小夜しぐれ (みをつくし料理帖) 小夜しぐれ (みをつくし料理帖)
価格:¥ 620(税込)
発売日:2011-03-15

西村賢太さんも大好きだけど、「みをつくし料理帖」はもっと好き。
2冊目からはほぼ発売日に購入してきました。
5冊目の「小夜しぐれ」は3月15日が発売日だったのですが、北海道に到着したのは3日遅れでした。

西村賢太さん、新たに購入したものを読み始めていたのですが、11日以降、読めなくなってしまいました。

のんきに本が読めることに感謝です。

被災された皆さん、温かいものが食べられるようになるといいなあ。
そう手間のかかったものでなくとも、お味噌汁なんかあるとないとでは大違い。

「みをつくし料理帖」に続いて、もう1冊、これは本当のお料理の本。
滋味深いスープのあれこれ、書店で見つけて衝動買い。
お値段は少し高め。
でも、一生持っていたい本です。

辰巳芳子 スープの手ほどき 和の部 (文春新書) 辰巳芳子 スープの手ほどき 和の部 (文春新書)
価格:¥ 1,200(税込)
発売日:2011-01-19



読む、読む、読む

2011年03月09日 | 本と雑誌

西村賢太にはまっております。
こんなに一気の読みまくっているのは、2年ほど前の「ミレニアム」にはまってしまったとき以来だなあ。

「ミレニアム」はかなりヘビーな推理もの。でも、フィクションの世界だなあと、ただただ読み物としておもしろかった。西村賢太さんの語る北町貫多さんのお話。フィクションじゃあないんだなあ。もともとノンフィクション系が好きな私。

事実は小説より希なり。「希」ということではないけれど、圧倒的な事実のすごさ、というところかなあ。

で、私が読んだものをひとまず挙げておきます。

芥川受賞作は、単行本ではなく、文芸春秋で読んだのですが。

苦役列車 苦役列車
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2011-01-26

暗渠の宿 (新潮文庫) 暗渠の宿 (新潮文庫)
価格:¥ 380(税込)
発売日:2010-01-28

二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫) 二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)
価格:¥ 460(税込)
発売日:2010-10-23

人もいない春 人もいない春
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2010-06-30


読書の秋

2010年10月06日 | 本と雑誌

最近読んだ本で、おもしろかったよ! というものをご紹介。

まずは自分で買った本。

今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)
価格:¥ 620(税込)
発売日:2010-09

高田郁さんの「みをつくし料理帖」の4巻。
もうそろそろ出るころかな、と思っていたら、ありました、ありました。
すぐに購入。あっというまに読了。
ああ、早く続きが読みたいよお。

次は息子のお下がり。

青べか物語 (新潮文庫) 青べか物語 (新潮文庫)
価格:¥ 540(税込)
発売日:1963-08

山本周五郎先生です。
周五郎先生ーーー、と夕焼けに向かって叫びたい気分です。

以前読んだ「さぶ」は最初からぐんぐん引きこまれたのですが、こちらは実は最初の数十ページを読んだところで放っておかれたものです。
しかし、あるとき、「そうだ、青いべか舟も最初は先生の思うとおりに動かなかったんだ。きっとこの舟が言うことを聞き始めるんだな」と思って、読み進めたら、今度は止まらなくなりました。
周五郎先生はすごいです。
たくましく生きる人への讃歌です。

次は、娘のお友達から借りた本。

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1) 告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
価格:¥ 650(税込)
発売日:2010-04-08

湊かなえさん。
一気に読めました。おもしろいのはおもしろい。でもねえ、いろいろ考えさせられちゃいます。

あんまりいろいろ考えずに読んだ方がいいのだろうな、とも思いました。

本好きさんが増えるのなら、よしとしましょう。

でもでも、やっぱりたまには山本周五郎先生とかね、手にとってほしいな。

(かくいう私が手にとったのが50を過ぎてからです。でも、もっと早くに読んでおけば、と後悔しきり)

次に、これはだいぶ前に読んだのだけれど。

義経〈上〉 (文春文庫) 義経〈上〉 (文春文庫)
価格:¥ 700(税込)
発売日:2004-02

今年の初夏のころ、義経最期の地を訪れました。

そこの年表に、義経が生涯にたどった道筋が示されているのだけど、平泉から壇ノ浦まで。それも一往復じゃない。

しかも、どうして兄さんに殺されなければならないのか。

司馬遼太郎先生は、歴史の先生のように教えてくれました。

それでも、現代を生きる私の想像をはるかに超える世界。やっぱり「なんで・・・」と。

日本人に強い気持ちがどうかわからないけれど、「怨恨」とか「怨念」というものも考えさせられました。


さぶ  (山本周五郎)

2010年05月25日 | 本と雑誌
さぶ (新潮文庫) さぶ (新潮文庫)
価格:¥ 660(税込)
発売日:1965-12


恥ずかしながら、今まで山本周五郎を読んだことがありませんでした。

息子が読み終えた文庫本を貸してくれました。

なんで今まで山本周五郎を読まなかったんだろう!

もっともっと早くに読んでおくべき小説でした。

周五郎さんはやっぱりただものではありませんでした。

今後、この小説を超えるものに出会えるだろうか・・・。

しばらくの間は「好きな小説は?」と問われたら、文句なしに「さぶ」と答えることでしょう。

その次って何かな。「さぶ」の次に好きなのはね・・・。

何だか今まで読んだすべてのお話がかすんでしまっています。

どうしよう。

ちょっと前に佐々木譲さんの「廃墟に乞う」を読みました。
これはこれでおもしろかったけれど、暇つぶしの読み物。

暇つぶしも大事だけれどね。