有志舎の日々

社長の永滝稔が、 日々の仕事や出版・学問などに関して思ったことを好き勝手に 書いていきます。

有志舎12月の新刊は、志賀美和子さん(専修大学)著『近代インドのエリートと民衆―民族主義・共産主義・非バラモン主義の競合―』

2018-10-31 13:09:51 | 出版
有志舎の11月新刊はお休みで、12月は、
志賀美和子さん(専修大学)著『近代インドのエリートと民衆―民族主義・共産主義・非バラモン主義の競合―』(本体7,600円)です。

インドの民衆史というとG・スピバックのサバルタン研究が有名ですが、本書著者の志賀さんによると現在のインド・サバルタン研究は「民衆」というものの歴史的存在を曖昧なまま置き去りにしてしまっているそうです。
本書は、そういった現代サバルタン研究を批判しつつ、新しいインド民衆史を提示して、複雑な地域性とカーストなどをもちながら、独自の民主主義国家となったインドの近代を、エリートと民衆との双方向的関係を通して描き出します。
新世代のインド史研究の登場です。

原稿分量1000枚近い大著なので値段が高いですが、それに見合った先鋭で見事な研究だと思います。
12月中旬くらいの刊行予定です(予約開始は11月中旬くらいからになります)。
装幀は、非バラモン運動・ドラヴィダ民族運動の象徴色である赤と黒を基調としています。
よろしくお願いします。






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