夢木香のブログ

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蔵造りの土壁 6

2014-07-25 09:52:41 | 土壁

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 この住まいも土蔵造りの土壁です。

 夢木香の外壁工法の一番多いパターンです、上部を漆喰仕上げで下部を板壁で仕上げます。もちろん、外壁を漆喰だけで仕上げる場合もあります。

 板壁仕上げの場合えつり(竹小舞)間に、下の写真のように木下地をあらかじめ入れておきます。

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蔵造りの土壁 4

2014-07-20 00:02:17 | 土壁

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 さあ、竹木舞組です。地元では”えつりかき”と言います。

 

  土蔵造りの土壁は大壁仕上げです。外部の柱から9㎝を漆喰塗りの仕上げ基準としています。壁厚が外部だけで15㎝くらいあって、壁土が重くなるので強度を考え、割竹でなく丸竹を組みます。外壁の柱面から内側(貫の外部側)に縦竹を立てます。

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蔵造りの土壁 3

2014-07-09 20:19:31 | 土壁

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 竹切りの次は土造りです。以前は泥コン屋さんから仕入れていましたが、近年は土壁が少なくなり廃業されました。3年前くらいから自社で造っています。 

 土は乾いたとき、硬くなる土を選びます。写真の土は解体時に出た古い土と新しい土を半々くらい使っています。

 赤土と藁すさ(わらすさ)”稲藁を短く切ったもの”と水を混ぜ合わせます。これに、ビニールシートをかけねかせます。 ビニールシートは水の蒸発を少なくするためです。それでも晴天が続くと固くなります。

 1、2ヶ月に1回藁すさや水を加え混ぜ合わせます。水は乾燥するし、藁すさはだんだん減っていきます。写真の土で4、5ヶ月くらいです。だいたい、6ヶ月くらいをめどにねかせます。夏と冬で発酵どあいが異なり、夏が発酵しやすく、冬が期間がかかります。夢木香の場合は、腐敗臭が出てくる頃が使い始めのめやすです。

 法隆寺の西岡棟梁が「藁すさからセルロースが溶け出し、壁土を強くする」と言っておられたと書いてある本を読んだことがあります。それに、寺社仏閣の壁土は3年もねかせるそうです。

 地元では、家を造るとき、敷地の片隅に一番はじめに壁土を練りねかせていました。


蔵造りの土壁 2

2014-07-07 23:40:49 | 土壁

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竹小舞(えつり)をかくまえに、竹切りから入ります。

竹は、真竹です。

 木六竹八という言い伝えがあり、木は旧暦の六月過ぎ、現在の暦で八月から、竹は旧暦の八月過ぎ、現在の暦で十月から切り始めます。木は三月くらいまで、竹は一月くらいまで切ります。その間でも、神社暦にある大つち”かのえうま~きのえさる”までの期間は切ってはいけないという言い伝えがあります。

 科学的根拠は何もないが、100年前の古民家の木材や竹がしっかりと強度をたもち、再利用することができることを考えれば、先人たちの言い伝えを、無条件で信じていいのではないかと考え、そのごとく実行しています。