上の写真は くど造りです。
次は佐賀県東与賀にある じょうご造りです。他にも佐賀県には曲がり屋もありますが、ほとんどの茅葺屋根の棟が複雑に造られています。単純に一つの棟の長方形が雨仕舞にはよいと思います。
熊本県菊池地方にある、二棟造りでも同様です。
くど造りでは、谷の部分、じょうご造りでは、じょうごの部分 に雨漏りが見られます。二棟造りでも谷の部分は傷みやすいと考えます。
雨漏りのリスクをおかしてでも棟を複雑に施工する。なぜでしょうか?
あくまでも私個人の考えですが、年に 何回か襲ってくる台風に耐えるために棟を複雑にしているのではないか? 棟を複雑にした雨漏りのリスクより台風による被害を考慮し、架構の堅牢さを優先させているのではないかということを考えます。
このように古民家にたずさわることによる昔人との対話は 、建築に携わる人間の醍醐味のように感じられます。