長い間休眠していましたが、もう春も間近、冬眠から覚め、活動を始めたいと思います。 邦久庵訪問紀の最後から始めます。
九州民家塾では、最初に邦久庵の室内を見学させていただきました。
茅葺屋根と伝統的構法の木組みと生活するための機能性を備えた住まいに、参加者の皆様から多数の感動の言葉が聞こえてきました。
伝統的木組みのもつ、構造的力強さと優美さを満喫しました。
続いて、囲炉裏を囲んで、池田先生と邦久庵を手掛けられた棟梁を囲んで講話会がおこなわれました。
先生と棟梁の話の中で、棟梁が本格的な和小屋を若い時に建ててから、和小屋を建てたことがないということを聞き、若い人たちへの伝承を含めて、木組の住まいの設計を行い、施工を依頼したとお話しいただきました。
しかし、伝統構法の仕事の依頼が多く発生すると思ったが、意に反し、依頼がないことをなげいておられた。
興味深い話も伺った。先生の知り合いの設計事務所では、所員に農地を与え、給料の何割かは収穫物で購うようにされている事務所があるということです。
自然の恵みを感謝するとともに、農作物を育てる楽しさも味あうことができます。
耕作放棄地が多数存在する現代において、見習うべきものがあると思いました。
また、子どもたちを育てる環境も、多少の寒さや暑さに耐え得るような環境で育ててゆくべきであるということで、自然素材の住まいが良いというお話もされた。まさに古民家に学ぶものが多くあると考えました。
自分の取り組みに対して、力づけていただく言葉をいただいたことは、
邦久庵を訪ねた最高の喜びでありました。
代表 松尾