竹切りの次は土造りです。以前は泥コン屋さんから仕入れていましたが、近年は土壁が少なくなり廃業されました。3年前くらいから自社で造っています。
土は乾いたとき、硬くなる土を選びます。写真の土は解体時に出た古い土と新しい土を半々くらい使っています。
赤土と藁すさ(わらすさ)”稲藁を短く切ったもの”と水を混ぜ合わせます。これに、ビニールシートをかけねかせます。 ビニールシートは水の蒸発を少なくするためです。それでも晴天が続くと固くなります。
1、2ヶ月に1回藁すさや水を加え混ぜ合わせます。水は乾燥するし、藁すさはだんだん減っていきます。写真の土で4、5ヶ月くらいです。だいたい、6ヶ月くらいをめどにねかせます。夏と冬で発酵どあいが異なり、夏が発酵しやすく、冬が期間がかかります。夢木香の場合は、腐敗臭が出てくる頃が使い始めのめやすです。
法隆寺の西岡棟梁が「藁すさからセルロースが溶け出し、壁土を強くする」と言っておられたと書いてある本を読んだことがあります。それに、寺社仏閣の壁土は3年もねかせるそうです。
地元では、家を造るとき、敷地の片隅に一番はじめに壁土を練りねかせていました。