夢木香のブログ

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宮地嶽神社と民家村 6

2014-06-27 21:53:17 | 民家

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 最後は、長崎県対馬の石屋根造りです。高床式平柱小屋とパンフレットにはあります。石屋根葺きで茅葺屋根と比べて屋根材がしっかりしており、この民家村で一番良い状態の建物です。

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 7年前対馬をたずねました。

実に風光明媚なところである。

 

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民家村では台風や激しい雨風に耐えるように石屋根葺きになっているとの説明でした。

 現在の対馬の倉庫群は瓦葺きで、石屋根葺きの倉庫は私の移動した範囲には見あたらず、観光用に建てられた石屋根葺きを見学しただけでした。

 

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石屋根葺きが普及したのは、石屋根の材料が近くに産出したためであると思いますが、頁岩(けつがん)という対馬独特の泥板岩を摂理に沿って割ったもので、今では持ち出し困難になっているということです。

 

 それとともに、石屋根を葺ける職人も減少していることであろう。民家村にある茅葺職人も減少している。

 自然素材を加工し、組み上げてゆく技術は、習得に年月を要するが、経験が必要である。体に覚えこませることが大切である。建築世界だけでも、多くのる伝統的工法が減少してゆくなか、技術の伝承が今後の課題であることを強く感じました。

 


宮地嶽神社と民家村 5

2014-06-23 09:29:25 | 民家

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  合掌(がっしょう)造り民家です。日本三大秘境の一つ岐阜県飛騨地方から富山県砺波地方にかけての庄川上流地帯に、平家の落人がひっそりと伝えてきたといわれる巨大民家。その屋根の木組が掌(てのひら)を合わせた形のなっているところから合掌造りと呼ばれるようになった。合掌造り民家は、雪深い山村という自然条件と山村僻地の養蚕業、明治中期まで残っていた大家族制度とのかかわりあいによって成立したものである。ここに移築した民家は江戸時代の建物で、荒縄とカズラのみで縛り上げ、いろり火を効果的に用いた建築法は、厳しい山村生活の知恵の結集といえるだろう。と宮地嶽神社からいただいたパンフレットに説明があった。

 

 九州にはない造りである。現代は、北海道から九州まで、均一な建物が数多くみられるが、気候風土に根差した住まいづくりというものを考える時期に来ていると感じました。

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 2棟の住宅と1棟の納屋が移築されていた。左の写真の家は、比較的保存状態が良かった。

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 しかし、最後の写真の家は、福岡県西方沖地震で被害を受け、少し傾いていた。屋根の傷みもあり、修復予定であるが、具体的な修復案は出ていないということであった。

 

 室内にはいると、雪の重みに耐えるように骨組みはしっかりとしていた。このような合掌造りの家は、現在、有名な白川郷の他の地域では年々減りつつあるそうです。

 

是非、修復保存していただきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 


宮地嶽神社と民家村 4

2014-06-19 06:16:03 | 民家

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 二棟(ふたむね)造りと言うそうです。

 

 沖縄から南九州に多くみられるそうです。本屋と釜屋がほぼ同大で平行に並ぶという非常に珍しい形態だそうです。佐賀県にはみあたりません。正式には平行二棟式と呼称するそうです。熊本県には多く存在していたそうです。

 

 この民家は、熊本県菊池郡から移築されたということでした。

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 二棟造りではありませんが、このように茅葺が母屋と倉庫で並んでいる家は、佐賀県の鹿島市にはありますが、少なくなりました。

  この建物は、夢木香のすぐ近くにあります。”佐賀のがばいばあちゃん”の映画の撮影が行われたところです。


宮地嶽神社と民家村 3

2014-06-17 22:55:48 | 民家

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写真は 福岡県小郡市から移築された民家です。

 

 鉤屋(かぎや)造りと言って、江戸時代に最も多く取り入れられた様式だそうです。

 

 佐賀県では曲屋(まがりや)と言います。佐賀県は色々な種類の茅葺が現存しています。昨日のくど造りや佐賀ではさお家造りと言いますが長方形の形の茅葺屋根や真ん中にじょうごみたいに雨水を流す、じょうご造りの茅葺もあります。

 

 茅葺屋根と言いましても、おおよそ50年ぐらい前までは、結(ゆい)の風習が残っていた私たちのでは麦わらで葺く、麦わら屋根が主流でした。しかし、麦わら屋根は寿命が短く20年程度なので、現存する佐賀県草葺屋根は麦わらより寿命が長い、葦(よし)葺き屋根が主流です。それでも、30年程度の寿命なので急速に減りつつあるのが現状です。


宮地嶽神社と民家村 2

2014-06-16 08:54:22 | 民家

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  宮地嶽神社の敷地内に民家村があります。

 

 九州各地の民家と富山県から移築した合掌造りの民家があります。

 

 写真の民家は佐賀県白石町から移築した民家です。

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 裏から見た写真ですが、茅葺屋根の棟を上から見るとコの字型のくど(かまど)の形に見えることからくど造りと呼ばれている。

 

 佐賀平野は軟弱地盤が多く、屋根の重さを分散させるためにこのような形になったとの説をとられる建築の先生もおられた。

 

 いずれも他の地方には見られない佐賀地方独特の造りである。