夢木香のブログ

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宮地嶽神社と民家村 1

2014-06-14 05:09:37 | 民家

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  午後から訊ねたのは宮地嶽神社です。

  私は民家村を期待していったのですが、大きなしめ縄と菖蒲の花は圧巻でした。ここでも禰宜さんが丁寧に案内していただきました。禰宜さんの説明では、日本一のしめ縄との説明を頂きました。一昨年出雲大社に参拝しましたが、禰宜さん押味先生説明のように、こちらのしめ縄が大きいように感じました。

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菖蒲の花も満開でした。

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  この大きなしめ縄を編み上げる技術にしても、長く受け継がれてきたものでしょう。

 

  自然素材を生かす技術は、日本人の伝統文化だと思います。土から生まれた素材は、自然の風景になじみます。それとともに、朽ち果てる時に自然に還るという特徴を忘れてはなりません。

 私たちの世代は、戦後の経済成長の恩恵を受けながら、大量生産大量消費を繰り返してきました。写真に写る子どもたちやその次の世代に、大きなエネルギーを消費しなければ廃棄できないものを現在も残し続けています.その最もたるものが原子力かもしれません。多くの電力を消費しその恩恵を享受している、私たちが原子力問題を批判することばかりでは問題解決にはならないように考えます。

 

 少なくとも、江戸時代までの人々は私たちに、自然に還る素材の使い方ともに、民家や両神社にも数多くのものを残ししてくれています。すべてを伝承してゆくことは難しいのかもしれないが、宗像大社や宮地嶽神社の禰宜さんから聞く”技術の伝承”という言葉が胸に響きました。

 

 できるだけ多くのものを伝承してゆくことの大切さを学びました。


宗像大社 3

2014-06-12 23:57:05 | 自然

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 二本の根から育った枝がつながっている珍しい木です。境内にありました。

 

  宗像大社は天照大神の御子神の三姉妹の神様が祭られています。

 長女の”田心姫神”(たごりひめのかみ)は”沖ノ島・沖津宮”に祀られておられ、次女の”端津姫神”(たぎつひめのかみ)は”大島・中津宮”祀られておられ、松女の”市杵島姫神”(いちきしまひめのかみ)は宗像大社境内の”辺津宮”に祀られておられます。

 

 本来、自然信仰が基本で、沖ノ島は今でも自然の大地の中で式典を行っているそうです。禰宜の葦津さんの話をうかがっていると、自然を敬うことが神を敬うことだと感じました。自然に即して生きることが大切なことだと学びました。と同時に、実践してゆくことの難しさも感じました。ともあれ、私たちが取り組んでいることは、大変だけど自分の生涯をかけるに足ることだとの思いは新たにしました。このように思いを新たにするきかいを与えてくれた大工志の会の皆さんに感謝いたします。

 


宗像大社 2

2014-06-11 22:57:21 | 技術の伝承

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宗像大社は本殿の改修中です。

 鳥居の下に仮設の屋根が見えます。

  改修中の現場を見学させていただきました。

  屋根の改修も行われていました。元請の会社の方から詳しい説明を聞くことができました。柿(こけら)葺きという工法です。長さ1尺2寸(360mm)、厚み2分(6mm)、幅は7寸(210mm)くらいから2寸(60mm)くらいまでありました。普通は長さ1尺(300mm)、厚み1分(3mm)程度が多いそうです。厚いと葺きにくいめんがあるが、耐久性を考えて厚くしているということでした。

  材種は、木曽の椹(サワラ)で全部柾目に割るそうである。佐賀県ではナロと呼びます。材のはだは桧に似ているが、材質は柔らかく杉に似ているので、桧になろうとの意味あいでナロと言うのかと思っています。しかし、翌桧(アスナロ)とは別種みたいです。

  その板を1枚1枚竹釘で止めてゆきます。改修時、竹釘は残っているが、鉄釘は残っていないそうです。登りの重なりは1寸(30mm)程度です。上の板の目地と下の板の目地は違うように止めていきます。手で割るため、微妙に違う厚みも考慮しながら葺いてゆくそうです。1日1坪葺けるようになると1人前だそうす。そのようになるには3年ぐらいでなれるそうですが、本当の職人になるためには10年は必要だそうです。ブラスティックや鉄製品などの金型職人も10年かかるそうです。伝統購法の種々の職人たちも本当の一人前になるためには10年必要です。

  今、屋根職人の平均年齢は36才だそうです。高齢化してゆく職人に危機感をおぼえ、業界全体で取り組んだ結果だそうです。

  なぜ、手で割り続けるのか、平滑な板材で葺いた場合、毛細管現象で雨水を吸い上げてしまうそうです。また隙間があることにより、乾燥も早い利点があるということです。木をできるだけ長く使うための知恵を私たちは忘れようとしています。

 正直、寺社仏閣は数多く見学してきましたが、今回の柿葺きの見学会は初めての体験で有意義な見学会でした。誘ってくれた、大工志の会の池尾君い感謝します。


宗像大社 1

2014-06-10 05:29:14 | 技術の伝承

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 宗像大社に行ってきました。

福岡大工塾の大工志の会に民家再生協会九州地区の数人が参加しました。

 

 禰宜の葦津さんの案内で改修中の本殿や大社の境内を案内していただきました。

 写真の社殿は、前々回の伊勢神宮の式年遷宮の折、それまで建っていたものをいただいてこの地に建てられたそうです。

 

 伊勢神宮で20年、この地で40年、現在60年を経ているということです。しかも掘立柱です。日本の住宅が30年で壊されている現状を深刻に受け止める必要があります。

 

 式年遷宮が20年で建て替えるのは、もったいないように思われます。その際、内部にあるすべてのものが作り変えられるそうです。その真意は技術の伝承にあるそうです。日本の伝統技術を伝承してゆくシステムが式年遷宮にあることを知りました。それに、それまでの建物も、この宗像大社のように、日本中の神社で建て替えられるので無駄にはなっていないということです。

 

 技術や文化の伝承の大切さを再認識しました。


ホタル祭り 5

2014-06-09 22:49:08 | maturi_

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 後半の講師は、わざわざ神戸からお越しいただいた、小巻正直氏です。

10年前、近畿地方を襲った大型台風で、豊中市の老人37人がバスの屋根で一夜を過ごした物語を、紙芝居で語っていただきました。

 

 吹きすさぶ嵐の中で、バスが水没するなか、知恵を出し合い、励ましあい、一緒に歌を歌い、決してあきらめないで全員が生き残った物語を熱く語っていただきました。

 

 小巻氏自身、後期高齢者になりましたと言われていましたが、まだまだ老人といえる年齢とは思えない講演でした。高齢化社会突入した現実はありますが、老人の知恵と行動力をもっと期待してもよいと大いに感じました。

 非常に有意義なる講演会でした。

 

 吉田先生、小巻先生本当にありがとうございました。

 その後の懇親会の酒はことのほかおいしかった!!!!!