意識を集中し、全力で役に入りきる。
極めて静かに、そして何よりも熱く。
子どもよりも無邪気な激しい狂気を。
己の動きを、脳内で再現。
腕の脚の筋肉が、僅かに武者震いのように笑う。
右手に金属片を軽く握り締める。
男は私に気付いていないのか、背を向けたままだ。
マスターと言い合う声が聞こえる。
静かに近づき声を掛ける。
『・・・お客さん』
男が振り向こうとした瞬間に私の左手は、男の右手首を掴み、
そのまま男の背中の肩甲骨の辺りまで、捻り上げる。
「・・・ぐ」
何か言おうとした男の頭を、残った金属片を握ったままの私の右手が、
目の前のテーブルへと、強引に押し付ける。
そして、そのままスルリと頭から首筋に右手を動かし、
金属片を首筋に深く食い込ませる。
『大人しくしててね~』
楽しくて楽しくて仕方が無いといった声音を出す。
『払うもの払ってもらわないと~♪
楽しんだんだから、等価交換でしょ? ね?』
しかし男は抵抗する気なのか、必死に身をよじる。
仕方なく捻り上げている男の右手親指の近く、特殊な部位を強く圧迫する。
男は悲鳴をあげ・・・。
「いってーーーーーーーーーーー!!
破戒! 破戒! マジ! ヤバイ! それっ! なーーーっ!」
「何やってるの貴方達・・・」
今の今まで呆気に取られていたマスターは、
まるで世界の保護対象珍動物を見るかのような目で、
私達を眺め回しながら、疲れきったように呟いた。
現在私はちょっと変わったバイトをしております^^
正式名称は知りませんが、私は『ガード』と呼んでおります。
FF10のガードとニュアンスは一緒ですw
基本はただ座っているだけですからね~^^怖い顔で(´○w○)
たまたまやって来た諸悪の権化相手に、
たまには身体も動かしてあげないと、いざという時に困るのですw
何かあった時の為の予行演習ですよ~。
何の打ち合わせもなしに、私の不意打ちにもかかわらず、
それっぽい行動をしてくれた諸悪の権化には、正直ビックリしましたが(○_○;)
「山田ちゃん・・・本気で強いのね・・・」
とは、あまりの事に呆気に取られたマスター談。
腕に自身は無いですが、破落奴の一人や二人あしらえずにどうする~ヽ(*○w○)ノ
『貴方も本気で、抵抗してよかったンですよ^^?』
「いや、結構マジだったけどw あの指圧は何?暗殺術?w」
『内緒www』
あー、もう。
この人のせいで、仕事に支障が。
役に入りきれない~♪
プロ失格ですね~ww (´○w○)
『で、何しに来たの? /shout 彼女居るくせに~♪』
「Σ(・д・ノ)ノ 声でかいよ破戒・・・orz」
諸悪の権化は、店員さんの格好の餌食になりましたとさw
めでたくなしめでたくなし^^