「そのまま動くなよ?」
そう呟く男は、黒い蟷螂を袖から取り出すと、
目線は奏を呼っと見詰めたまま、スルリとそれを姉の首筋に這わせた。
「名前なんか知らなくったって、なんだか分かるよな?」
黒い蟷螂は、姉の白い首筋にそっと・・・その前脚、その鎌をあてがった。
「殺しなさい!奏!!」
男に後ろ手を捕らえられている姉は気丈にそう叫ぶ。
「一族の・・・、母の仇!
何を躊躇うことがあるというの!!」
だけど・・・、
だけど僕は・・・。
「・・・見逃せ。
もう、俺の事は・・・いや、全て忘れて生きていけ。」
「今ここで殺さなければ、もっと大変な事になるのよ!・・・奏!!」
僕は・・・。
僕は・・・。
「・・・父さん」
しかし、その言葉は男に届く事はなかった。
______________________________
奏は、ばあちゃんの瞳を見たことがない。
奏の物心ついた頃から、ばあちゃんの瞼はいつも閉じており、
目を開ける事はなかった。
それでも、全て見えているように何不自由なく暮らしているばあちゃんを
奏はいつも不思議に思っていたものだ。
いつもその事を尋ねると、決まって、
「子どもの頃にね。毒蜘蛛に噛まれてね~。
それで、腐って落ちちゃったのさ」
そう言って、カカカッと笑ったものだった。
ばあちゃんは向日葵が好きだった。
呼っと、閉じたままの瞳で見詰めていた。
母の葬儀の日も、呼っと・・・。
奏はその隣で、なき続けた。
ずっと・・・、
ずっと・・・。
奏がなき終え、どれくらい経ったのだろう。
ばあちゃんは、向日葵を呼っと見詰めたまま吶々と語りだした。
蟲毒使いの一族の事。
最後の蟲匠・・・否、母の事。
その技術が代々女性にのみ口伝で継承されてきた事。
母の死因が蟲毒に依るものだった事。
そして、父の事。
奏はその話を呼っと聞いていた。
ばあちゃんは最後にこう言った。
「わたしの代でこんな話は終わりにするべきだったんだよ・・・。
誰も泣かずに済んだのにね~・・・」
ばあちゃんは泣いていた。
その数週間後にばあちゃんも亡くなった。
最後に奏を枕元に呼び、
「生かすも殺すも御前の自由だよ」
二言、三言。奏の耳元で呟いた。
それが奏の聞いた、ばあちゃんの最後の言葉だった。
____________________________________
「父さん・・・姉さんを放して」
「このまま黙って、見逃してくれるのなら」
男は呼っと奏を・・・見ている。
奏はゆっくりと頷いた。
男は姉の首筋から蟲をそっと摘むと、そのまま姉を突き飛ばした。
その刹那。
「来い!」
姉が叫んだ。
男の足元から、男の影が足に這い上がり・・・否。
影ではない、それは夥しい数の百足だ。
ぞるぞると音を立て、男の足に絡みつき、刃を突き立てんと顎を拡げる。
「未熟なんだよ!」
男が吼えた。
奏には何が起こったのか、理解らなかった。
男の足に絡みつく生きた紐がピタリと動きを静止め、
姉の首筋に深々と突き立てられた黒い蟷螂の首狩鎌、
ただその光景だけが、はっきりと網膜に焼きついた。
姉は一度だけ、ビクリと身体を震わせると、
舞を舞うかのようにくるくると、くるくると回りながら崩れ落ちた。
男は薄く笑いながら、さも困ったように呟いた。
「命まで取る気はなかったんだぜ?
大人しくしてりゃあな・・・ん・・・??」
男はすぐに気がついた。
そこかしこから伝わる気配。息遣い。存在。
男は両目を大きく見開き、奏を見ている。
ぎちぎち。
ぎりぎり。
ぎいぎい。
「ウソだろ? こいつは・・・。
あのアマこんな遣り方一つも言ってなかったじゃねーか・・・」
今から起こる最悪の事態を想像せざるを得ない状況に、
男は慄然とした。
「奏なのか!?
頼む、命だけは! 見逃してく・・・痛ッ!!!」
奏は黙って男を見ていた。
ただ、男の袖から這い出た黒い蟷螂が、男の指に噛み付いていた。
毒の在る鎌ではなく、毒の無い顎で噛み付いていた。
「・・・・・・・・さようなら」
全ての気配が、息遣いが、存在が、
ただ一目散に男を目指して・・・。
ぎちぎち。
ぎりぎり。
ぎいぎい。
むし、
虫、
蟲・・・。
男の叫びすら掻き消されるほどの音。
ぎちぎち。
ぎりぎり。
ぎいぎい。
蠢く塊が徐々に小さくなっていくのを呼っと見詰めながら、
「こんな力・・・いらないのに・・・」
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・ッハ! Σ(○ロ○lll)
なんじゃ! この夢は~~~~~~!!!!!!!!
ダーク過ぎる~!
なんて、暗い話なんだ!
最近の出来事、知識、記憶に一致するもの何にもないんですけど!
どっから出てきた蟲毒!!
ヒマワリなんて、今年一度も見てないぞ~~!!
話にのぼりもしなかったぞ~~~~!!!
っていうか、出てきた人、誰!!??
顔ははっきり覚えてないけど、知り合いですらなかった!!
でも、主人公?の『奏』っていうのは、
知り合いにその字を戴く御子が産まれたからだと思う~(*ノwノ)
夢は記憶の整理~。
な~んていうけれども~♪
自分の夢に突っ込み所満載だな~おい~!! Σ(○д○ノ)ノ
虫の群が超気持ち悪かったです・・・orz
どなたか、えんら~い心理学の先生~ ヽ(*○w○)ノ
私は何の心の病でしょうかね~~www
夢を映像として記録する機械、誰か発明してくれないかな~♪
そう呟く男は、黒い蟷螂を袖から取り出すと、
目線は奏を呼っと見詰めたまま、スルリとそれを姉の首筋に這わせた。
「名前なんか知らなくったって、なんだか分かるよな?」
黒い蟷螂は、姉の白い首筋にそっと・・・その前脚、その鎌をあてがった。
「殺しなさい!奏!!」
男に後ろ手を捕らえられている姉は気丈にそう叫ぶ。
「一族の・・・、母の仇!
何を躊躇うことがあるというの!!」
だけど・・・、
だけど僕は・・・。
「・・・見逃せ。
もう、俺の事は・・・いや、全て忘れて生きていけ。」
「今ここで殺さなければ、もっと大変な事になるのよ!・・・奏!!」
僕は・・・。
僕は・・・。
「・・・父さん」
しかし、その言葉は男に届く事はなかった。
______________________________
奏は、ばあちゃんの瞳を見たことがない。
奏の物心ついた頃から、ばあちゃんの瞼はいつも閉じており、
目を開ける事はなかった。
それでも、全て見えているように何不自由なく暮らしているばあちゃんを
奏はいつも不思議に思っていたものだ。
いつもその事を尋ねると、決まって、
「子どもの頃にね。毒蜘蛛に噛まれてね~。
それで、腐って落ちちゃったのさ」
そう言って、カカカッと笑ったものだった。
ばあちゃんは向日葵が好きだった。
呼っと、閉じたままの瞳で見詰めていた。
母の葬儀の日も、呼っと・・・。
奏はその隣で、なき続けた。
ずっと・・・、
ずっと・・・。
奏がなき終え、どれくらい経ったのだろう。
ばあちゃんは、向日葵を呼っと見詰めたまま吶々と語りだした。
蟲毒使いの一族の事。
最後の蟲匠・・・否、母の事。
その技術が代々女性にのみ口伝で継承されてきた事。
母の死因が蟲毒に依るものだった事。
そして、父の事。
奏はその話を呼っと聞いていた。
ばあちゃんは最後にこう言った。
「わたしの代でこんな話は終わりにするべきだったんだよ・・・。
誰も泣かずに済んだのにね~・・・」
ばあちゃんは泣いていた。
その数週間後にばあちゃんも亡くなった。
最後に奏を枕元に呼び、
「生かすも殺すも御前の自由だよ」
二言、三言。奏の耳元で呟いた。
それが奏の聞いた、ばあちゃんの最後の言葉だった。
____________________________________
「父さん・・・姉さんを放して」
「このまま黙って、見逃してくれるのなら」
男は呼っと奏を・・・見ている。
奏はゆっくりと頷いた。
男は姉の首筋から蟲をそっと摘むと、そのまま姉を突き飛ばした。
その刹那。
「来い!」
姉が叫んだ。
男の足元から、男の影が足に這い上がり・・・否。
影ではない、それは夥しい数の百足だ。
ぞるぞると音を立て、男の足に絡みつき、刃を突き立てんと顎を拡げる。
「未熟なんだよ!」
男が吼えた。
奏には何が起こったのか、理解らなかった。
男の足に絡みつく生きた紐がピタリと動きを静止め、
姉の首筋に深々と突き立てられた黒い蟷螂の首狩鎌、
ただその光景だけが、はっきりと網膜に焼きついた。
姉は一度だけ、ビクリと身体を震わせると、
舞を舞うかのようにくるくると、くるくると回りながら崩れ落ちた。
男は薄く笑いながら、さも困ったように呟いた。
「命まで取る気はなかったんだぜ?
大人しくしてりゃあな・・・ん・・・??」
男はすぐに気がついた。
そこかしこから伝わる気配。息遣い。存在。
男は両目を大きく見開き、奏を見ている。
ぎちぎち。
ぎりぎり。
ぎいぎい。
「ウソだろ? こいつは・・・。
あのアマこんな遣り方一つも言ってなかったじゃねーか・・・」
今から起こる最悪の事態を想像せざるを得ない状況に、
男は慄然とした。
「奏なのか!?
頼む、命だけは! 見逃してく・・・痛ッ!!!」
奏は黙って男を見ていた。
ただ、男の袖から這い出た黒い蟷螂が、男の指に噛み付いていた。
毒の在る鎌ではなく、毒の無い顎で噛み付いていた。
「・・・・・・・・さようなら」
全ての気配が、息遣いが、存在が、
ただ一目散に男を目指して・・・。
ぎちぎち。
ぎりぎり。
ぎいぎい。
むし、
虫、
蟲・・・。
男の叫びすら掻き消されるほどの音。
ぎちぎち。
ぎりぎり。
ぎいぎい。
蠢く塊が徐々に小さくなっていくのを呼っと見詰めながら、
「こんな力・・・いらないのに・・・」
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・ッハ! Σ(○ロ○lll)
なんじゃ! この夢は~~~~~~!!!!!!!!
ダーク過ぎる~!
なんて、暗い話なんだ!
最近の出来事、知識、記憶に一致するもの何にもないんですけど!
どっから出てきた蟲毒!!
ヒマワリなんて、今年一度も見てないぞ~~!!
話にのぼりもしなかったぞ~~~~!!!
っていうか、出てきた人、誰!!??
顔ははっきり覚えてないけど、知り合いですらなかった!!
でも、主人公?の『奏』っていうのは、
知り合いにその字を戴く御子が産まれたからだと思う~(*ノwノ)
夢は記憶の整理~。
な~んていうけれども~♪
自分の夢に突っ込み所満載だな~おい~!! Σ(○д○ノ)ノ
虫の群が超気持ち悪かったです・・・orz
どなたか、えんら~い心理学の先生~ ヽ(*○w○)ノ
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夢を映像として記録する機械、誰か発明してくれないかな~♪