(4)シルバーバーチのストレートなPRこそが「真実の人類愛の実践」
真実の愛の持ち主なら、そして本当に心の底から人々の幸せと霊的成長を願うなら、何の迷いもなく「最高の真理を一人でも多くの人々に教えてあげたい」と思うようになるものです。
今、皆さんがシルバーバーチの霊訓は人類にとって最高の宝・最高の教えであるとの確信があるならば、それをストレートに人々に伝えることこそ「最高の愛の実践」となるのです。
霊的真理普及より、自分の見栄を優先する愚かさ
ところが世の中には、シルバーバーチの霊訓の価値を知りながら、わざわざ他の通信や宗教思想と同列に扱い、論じようとする人間がいます。そうすることで、さも自分は客観的で広い心・広い視野を持っているかのようなポーズをとるのです。(*もし、その人が勉強不足か、あるいは霊性の低さゆえにシルバーバーチが最高であることを実感できないというのであれば話は別ですが……)そうした格好をつけた態度のどこに本当の愛があるというのでしょうか。そこにあるのは、自分の優秀さを自慢したいという低俗な虚栄心だけです。
※「偏(かたよ)ることなく、1つのことに固執(こしつ)しない」というのは、日本人特有であり、また日本人が好きな考え方です。しかしこれは「自分は客観的な判断ができている」という勘違いからきているのです。
※シルバーバーチがキリスト教を強く批判する理由には、そうしないと何が正しく・何が真実かが分からなくなるからです。また、正しいものと正しくないものを混同するということは、何が『正しいもの』なのか判断ができていないということです。
さらには、シルバーバーチの教えを適当にアレンジしてつくり替え、さも自分の考えのごとく人々にアピールする人間もいます。スピリチュアル・カウンセラーとしての自分自身の名声や人気取りのために、シルバーバーチの霊訓を利用するといったきわめて悪質な行為を行っている事実もあります。他人に霊的真理を伝えると言いながら、実際は人々を騙し、自分自身の人気を高めようとしているに過ぎません。スピリチュアリズムの知識を私利私欲やこの世の名声のために悪用するという卑劣な行為は、最も重大な霊的罪を犯すことなのです。
※こういう人は、聞いていて気分が良くなる言葉や癒される言葉を選んで話したり(書いたり)しているのです。そして大衆受けするような人柄や優しさを見せたり演じたりするのです。どういう形にしろ、霊界から降ろされた「霊訓」(全ての人間に平等であり、お金を取ることのない高級霊の教え)に対して、わざわざお金を取ってサイトを開いたり、スピリチュアルな物と偽ってグッズを売るなどの行為は明らかに間違っています。そういう行為をする人間が未だにいるとしたら、その摂理違反の度合いはあまりにも大きく私の想像を遥かに超える重い罪になるでしょう。
自己中心の自己満足的伝道をしない
一方、シルバーバーチの教えは高すぎて一般の人には受け入れられにくいから、レベルを下げて窓口を広げる必要があると主張する人間もいます。そして、わざわざシルバーバーチを出さないようにするのです。
※残念ですが、もっとも人間的な考え方と言えます。
もし、そうした人間的な手段によって現実に多くの人々の心を霊的成長の道へと引き上げることができるなら何の問題もありません。しかし、そのやり方は霊的事実に照らしたとき明らかに間違っています。低い次元に降りていくことによって、より多くの人々に真理を伝えることができるという言い分は一応もっともらしく聞こえますが、その人は「霊界からの導き」や「霊的真理の受容時期」という真理の基本が全く分かっていないのです。
※しかし「低い次元」に降りてしまうと、それに見合ったレベルの人しかこないものです。そのような勝手な判断はせずに、『シルバーバーチの霊訓』を受け取った者から先に歩んでいけばいいのです。
真理普及の主役は霊界の霊達です。そして地上人が真理を受け入れるには、一定の霊的レベルに至っているという条件を満たしていなければなりません。つまり時期のきていない人に対しては、どれだけ必死に伝道しても無駄ですし、どのような方法をもってしても受け入れられないということです。
※私たち地上人が受け入れやすいようにと勝手に「霊訓」のレベルを下げて、人間的な判断や考えで窓口を広げるのは絶対に間違っています。いついかなる時も、地上人は「協力」するという姿勢でなければなりません。
言うまでもないことですが、講演会や大会を開催して大勢の人々に一度に真理を伝えようとしても無駄になるだけです。一時的な興奮と感動を与えることはできても、すぐに醒めて元通りになってしまいます。「霊的真理普及の鉄則」を忘れてはなりません。スピリチュアリズムは、時期のきた一人一人に真理が手渡される中で進展していくものなのです。 真理の伝道についての基本を、シルバーバーチの次の言葉でもう一度確認しましょう。
(質問)「霊界側がスピリチュアリズムの普及を望んでおられるなら、もっと新聞などを使った宣伝をなさるとよいのではないでしょうか。」
(答え)「これは、これは驚きました。あなたは霊的知識の普及がどういうものかよくご存知ないようですね。知識が普及するということは結構なことです。しかし宣伝効果となると、また話は別です。魂が真理に目覚めて感動するには、それぞれに時機というものがあるのです。私たちは私たちなりの手段を講じています。計画はきちんと出来上がっているのです。あとはあなた方の世界からの協力が必要なのです。」『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会) p.61
最もシンプルでストレートな人類愛の実践
そのような人々に共通するのは、他人の幸福より自分の見栄が優先しているということです。他人の霊的成長より自分の実績追求が大事なのです。知識の広さを誇っているつもりでいても、実際には真理の理解の浅さをさらけ出しています。愛の重要性を声高に叫んでいても、実は真実の愛ではなく、ただ自分を善人に見せたいということだけなのです。人々に奉仕しているポーズをとり、愛のある振りをしていても、本当は自分自身を愛しているに過ぎません。
こうした人達は、せっかく与えられた「最高の人類愛実践のチャンス」を自ら捨て去っています。シルバーバーチを最高の教えだと信じるなら、その一番素晴らしいものを一人でも多くの人々に伝えることです。「シルバーバーチの霊訓という最高の教えがあります。関心があったら一度読んでみてください」とストレートに勧めればよいだけなのです。それが最も純粋でシンプルな愛の実践なのです。シルバーバーチのPRだけに徹すればよいのです。自分流にアレンジしたり、意味のない人間的な手段を講じる必要はありません。
※参考資料;スピリチュアリズム普及会発行「ニューズレター29号」
※なお、これらの引用にあたっては『スピリチュアリズム普及会』の許可を得ています。